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第八章 異世界の中の異世界とか、本当に勘弁してほしいです
5.話はいったん最後まで聞いてみましょう
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私はぼんやりと呟いた。
「アレクシス」
「そうでさ、#主__あるじ_#さま」
「拓斗の、師匠」
「そうでさ、主さま」
「なんでうちのアパートにいるの?」
「それをおいも知りたいんでさ、主さま」
そう言って後ろ足で頭を掻いた。気持ちよさそうに目を細める様子は拓斗そのもので、天井に座ったままの私は目をぎゅうっと閉じて、また開いた。
そしてずっと膝に顔を埋めたままじっとしている人形――ガチャガチャの中身みたいなサイズの――アレクシスに、改めて視線をやった。
「……その子がアレクシスだとして。どうして反応してくれないんだろう。私たちの会話が聞こえているんでしょうに」
「否だ、主さま。師にはいまやどんな声も聞こえておらぬ」
なんだと。
「まず、その子とおっしゃいましたが。おいには師を見ることはできないんでやす。おいにはこの部屋にいるということだけがわかるのみ」
「見えていない?」
「是。おいは師と同じ空間にいけるという術を使ったんでさ。おいがここにいるということは、師もまたここにいるということ。それだけが確か。しかしながらおいの目に師は映らぬ」
私の目には見えているあのうずくまった人形が、拓斗には見えていない。
「じゃあ、声も?」
私が矢も盾もたまらず聞けば、拓斗は目を細めた。
「是。おいの声が届くのならば、とっくに説得を試みておりやす。つまり師は、誰も見たくないし誰の声も聞きたくない。同じように、誰にも見られたくないし聞かれたくない。ただひとり、主さまを除いて」
私を除いて、と口の中で小さく繰り返す。わたしをのぞいて。まるで何かの呪文みたいだ。
「師を動かすためには目覚めさせるためには、他ならぬ主さまの強い呼びかけが必要なんでさ」
「……だから! なんで私なの」
「師が主さまを選んだからでさ。主さまだけに見、声を聞いてほしいと。師がそう望んだゆえに」
堂々巡りだ。たまの言葉を思い出す。アレクシスが私を選んだ……。
「それを知るためには、私が聞くしかないってこと?」
「左様でさ」
「そうすれば、どうして私が選ばれたかがわかる」
「左様でさ」
「そして起きたアレクシスの魂を、拓斗が連れ戻す。あんたのいう、綱をたどって」
「そうしたいところでさ」
私は大きく息を吐いた。ライターよりも小さいサイズのアレクシスを見て、拓斗を見て、それから冷蔵庫を見た。
中には野菜や納豆ののほかにも缶チューハイがいくつか入っていたはずだ。銀色に黄色いレモンがこれでもかと力強く印刷された200円くらいのやつ。
お酒には強くないんだけど、週末にときどき飲みたくなるときもある。レモン味のきんきんに冷えたそれを、いま一気に飲み干したいと思った。
ビールは苦手だが、今なら何だっていい。なんならウォッカだろうとマティーニだろうと。
「聞きたいことがあるんだけど」
おなかを毛づくろいしていた拓斗はこちらを見ないまま、鷹揚にうなずいた。うなずいたんだと思う。頭がゆらりと上下しただけだったけど。
「あんたはアレクシスを取り戻したいと思っていない。そうよね?」
拓斗はぴたりと動きを止めて、ゆっくりとこちらを見上げた。黄色い瞳。猫の瞳。いや、猫ではない。あの瞳孔の形は――。
「……これはまた、いやいや、なんとも。なにゆえそう思われる?」
「べつにたいした理由はないけど」
私が面倒くさくてそう濁せば、拓斗はゆるりと背筋を伸ばして座りなおした。そのまま銅像にしてもいいくらいの美しい姿勢。丸めた尻尾が足元にくるりとかぶさって、小さく揺れている。
「そう言わず。そう思われる理由を教えてくだされ。おいが師を取り戻したくないと思う理由を」
食い下がる拓斗の瞳には好奇の揺らめきがあった。私はなんとなく、まずかったかなと思いながら目をそらす。この酔狂に見える生きものの興味を引いてしまうことは、あまりいいことだとは思えない。
かといって質問をごまかすのは難しい。だから私はなるべくさらりと聞こえるように意識して、肩をすくめてみる。
「たまはさ、いつも必死だったのよ。アレクシスを取り戻したい、一刻も早くなんとかしたいっていう強い気持ちがいつも伝わってきていた。あいつは私に対して誠実ではなかったかもしれないけど、アレクシスに対する感情は本物だった。本物のように私には思えた。だから隠し事をされてもさんざんな目にあっても、憎みきれなかったっていうか」
いや、だいぶ憎いけど。次あったらほんっと最高級の嫌がらせをしてやろうって決意してるけど。
「でもあんたからはそういうものを感じない。だからなんていうか――不気味なわけで」
そう、なんならアレクシスの魂を取り戻せなくても構わないというくらい他人事に感じるのだ。なのに魂を飛ばして猫の拓斗の身体に入っている。それは少なからず危険を伴うだろうし、その術を使うために代償を払ったとも言っていたではないか。だとしたらどういう理由で動いているのか。
拓斗は器用に、そして上品にその眉を上げた。外国人観光客に忍者や侍のことを質問されたツアーガイドのように。
「言う必要がないから言わなかっただけでさ。そう警戒をせず。つまりおいとタマとは、弟子になった経緯がまるで異なるのでさ」
「経緯?」
宥めるように、ことさらゆっくりとした動きでうなずく。ひげがぴんと横に伸び、まるでご神託を与えてくれるかのようだ。
「タマは師を慕っている。おいは違う。おいは弟子でもあると同時に師と契約をした、いわば使い魔でもある。契約を果たせば、おいはおいの望むものを手に入れることができやす。けれどもここで師が魂を損なってしまえば、契約は果たされずおいの欲しいものは手に入らずじまい。今までの契約生活がとんだ水の泡というわけでさ。それは避けたい。ご理解いただけやすか」
たまは感情でアレクシスを取り戻したがっていて、拓斗は利害のために取り戻したいということだろうか。そのせいで、私が勝手にドライに感じているだけということか。
私は拓斗の目を見つめた。拓斗もまた私を見ていた。逆さまにかち合う視線。昼間の光で瞳孔は縦に細い。拓斗は嘘は言っていないが、真実も言っていないというふうだったけど、私はとりあえずよしとした。こいつらが言葉を巧みに使うのは嫌というほど知っているのだ。
今の私にとって最悪なのは、私自身がここから出られなくなることだ。拓斗は私を見たとき、主さまのたましいと呼んでいた。痛いほどに切望した我が家ではあるけども、これから先肉体もなく一歩も家から出られず窓も開けられず天井を床として生活するのは遠慮したい。何より拓斗に触れない。
右手の穴を苦々しく見て、ため息と一緒に言葉を吐き出す。
「……やってみるわよ。やりゃいいんでしょ」
拓斗は恭順するように頭を下げて、恩に着ますぜあるじさま、とうそぶいた。慇懃と慇懃無礼との間のような所作である。
「で、どうしたらいいっていうの」
「呼びかけて下さいな。強く、強く、低いところに沈殿している師の意識を揺さぶるくらい強く」
「呼ぶって、彼女の名前を?」
そう確認すると、拓斗は狐につままれたような顔になった。ような気がした。私は深く気にするでもなく、呼べばいいのねとうなずきながら身を起こして正座する。
両手でメガホンを作るようにして声を張り上げ、アレクシスの名前を呼んだ。すると拓斗は迷惑そうに目を眇めて遮った。
「主さま、そうではない。声を張り上げればいいというものではないんでさ」
えっ、違うの?
「何よ、先に言ってよそういうことは」
「面目ない。こういったことへの知識が皆無ということを失念しておりやした。つまり、念じるんです。心の中で。その結果声を張り上げるのならば効果はありやすが、第一に心の中で強く願っていただくことが前提となりやす。声が届くようにと」
なるほど。たましいというものに呼びかけるのは大声で叫べばいいというものではないらしい。私は肩をすくめて、強く念じるために目を伏せた。
「ところで、主さま。主さまには師の姿はどのような大きさで見えていらっしゃる?」
「えっ、ライター……はあんたはわかんないか。私の人差し指より小さいくらい」
念じはじめた絶妙なタイミングで邪魔してきた。拓斗はひげを左右に揺らして、あちゃあというように目をきゅうっと閉じた。見ようによっては眠そうに目を伏せているようにも思える顔。めっちゃかわいい。
「主さま。急かすわけではないんだが、お早く願いやす。師の魂がそこまで縮んでいるとなると、あといくばくももたなそうでさ」
「はっ?!」
「師だってここに飛んできたときは主さまくらいの大きさのはずでやした。それがいまや、指以下とは」
「たましいだけで、ここにいるせいってこと?」
「さて、おそらくは。それにほら、主さまとて」
あごをくいっと上げる拓斗は、目を細めて私の全身をゆったりと眺めた。つられて渡しも自分の身体を見下ろせば、一見してはわからなかったけど、シーリングライトと比べると確かにすこし、私の身体も縮んでいるような。
縮小コピーをとるように。スモールライトを浴びたように。
「わっ、私もこのままだと縮んで消えちゃうってこと?」
「あくまで推測ですがねえ」
「そのためにはアレクシスを起こすしかない?」
「左様でさ」
「拓斗も? 拓斗も消えるの」
「否。おいはこのネコなるものの肉体を間借りしているのでねえ」
「あんたなんでそんな呑気なの?! 腹立つ!」
「性分でして。しかしながらおいは主さまにも消えていただきたくないんでさ」
もう一度モンブヂのささみをいただきたいんでねえ。そう言って目を細める拓斗。
高級ささみ狙いかよ!
「アレクシス」
「そうでさ、#主__あるじ_#さま」
「拓斗の、師匠」
「そうでさ、主さま」
「なんでうちのアパートにいるの?」
「それをおいも知りたいんでさ、主さま」
そう言って後ろ足で頭を掻いた。気持ちよさそうに目を細める様子は拓斗そのもので、天井に座ったままの私は目をぎゅうっと閉じて、また開いた。
そしてずっと膝に顔を埋めたままじっとしている人形――ガチャガチャの中身みたいなサイズの――アレクシスに、改めて視線をやった。
「……その子がアレクシスだとして。どうして反応してくれないんだろう。私たちの会話が聞こえているんでしょうに」
「否だ、主さま。師にはいまやどんな声も聞こえておらぬ」
なんだと。
「まず、その子とおっしゃいましたが。おいには師を見ることはできないんでやす。おいにはこの部屋にいるということだけがわかるのみ」
「見えていない?」
「是。おいは師と同じ空間にいけるという術を使ったんでさ。おいがここにいるということは、師もまたここにいるということ。それだけが確か。しかしながらおいの目に師は映らぬ」
私の目には見えているあのうずくまった人形が、拓斗には見えていない。
「じゃあ、声も?」
私が矢も盾もたまらず聞けば、拓斗は目を細めた。
「是。おいの声が届くのならば、とっくに説得を試みておりやす。つまり師は、誰も見たくないし誰の声も聞きたくない。同じように、誰にも見られたくないし聞かれたくない。ただひとり、主さまを除いて」
私を除いて、と口の中で小さく繰り返す。わたしをのぞいて。まるで何かの呪文みたいだ。
「師を動かすためには目覚めさせるためには、他ならぬ主さまの強い呼びかけが必要なんでさ」
「……だから! なんで私なの」
「師が主さまを選んだからでさ。主さまだけに見、声を聞いてほしいと。師がそう望んだゆえに」
堂々巡りだ。たまの言葉を思い出す。アレクシスが私を選んだ……。
「それを知るためには、私が聞くしかないってこと?」
「左様でさ」
「そうすれば、どうして私が選ばれたかがわかる」
「左様でさ」
「そして起きたアレクシスの魂を、拓斗が連れ戻す。あんたのいう、綱をたどって」
「そうしたいところでさ」
私は大きく息を吐いた。ライターよりも小さいサイズのアレクシスを見て、拓斗を見て、それから冷蔵庫を見た。
中には野菜や納豆ののほかにも缶チューハイがいくつか入っていたはずだ。銀色に黄色いレモンがこれでもかと力強く印刷された200円くらいのやつ。
お酒には強くないんだけど、週末にときどき飲みたくなるときもある。レモン味のきんきんに冷えたそれを、いま一気に飲み干したいと思った。
ビールは苦手だが、今なら何だっていい。なんならウォッカだろうとマティーニだろうと。
「聞きたいことがあるんだけど」
おなかを毛づくろいしていた拓斗はこちらを見ないまま、鷹揚にうなずいた。うなずいたんだと思う。頭がゆらりと上下しただけだったけど。
「あんたはアレクシスを取り戻したいと思っていない。そうよね?」
拓斗はぴたりと動きを止めて、ゆっくりとこちらを見上げた。黄色い瞳。猫の瞳。いや、猫ではない。あの瞳孔の形は――。
「……これはまた、いやいや、なんとも。なにゆえそう思われる?」
「べつにたいした理由はないけど」
私が面倒くさくてそう濁せば、拓斗はゆるりと背筋を伸ばして座りなおした。そのまま銅像にしてもいいくらいの美しい姿勢。丸めた尻尾が足元にくるりとかぶさって、小さく揺れている。
「そう言わず。そう思われる理由を教えてくだされ。おいが師を取り戻したくないと思う理由を」
食い下がる拓斗の瞳には好奇の揺らめきがあった。私はなんとなく、まずかったかなと思いながら目をそらす。この酔狂に見える生きものの興味を引いてしまうことは、あまりいいことだとは思えない。
かといって質問をごまかすのは難しい。だから私はなるべくさらりと聞こえるように意識して、肩をすくめてみる。
「たまはさ、いつも必死だったのよ。アレクシスを取り戻したい、一刻も早くなんとかしたいっていう強い気持ちがいつも伝わってきていた。あいつは私に対して誠実ではなかったかもしれないけど、アレクシスに対する感情は本物だった。本物のように私には思えた。だから隠し事をされてもさんざんな目にあっても、憎みきれなかったっていうか」
いや、だいぶ憎いけど。次あったらほんっと最高級の嫌がらせをしてやろうって決意してるけど。
「でもあんたからはそういうものを感じない。だからなんていうか――不気味なわけで」
そう、なんならアレクシスの魂を取り戻せなくても構わないというくらい他人事に感じるのだ。なのに魂を飛ばして猫の拓斗の身体に入っている。それは少なからず危険を伴うだろうし、その術を使うために代償を払ったとも言っていたではないか。だとしたらどういう理由で動いているのか。
拓斗は器用に、そして上品にその眉を上げた。外国人観光客に忍者や侍のことを質問されたツアーガイドのように。
「言う必要がないから言わなかっただけでさ。そう警戒をせず。つまりおいとタマとは、弟子になった経緯がまるで異なるのでさ」
「経緯?」
宥めるように、ことさらゆっくりとした動きでうなずく。ひげがぴんと横に伸び、まるでご神託を与えてくれるかのようだ。
「タマは師を慕っている。おいは違う。おいは弟子でもあると同時に師と契約をした、いわば使い魔でもある。契約を果たせば、おいはおいの望むものを手に入れることができやす。けれどもここで師が魂を損なってしまえば、契約は果たされずおいの欲しいものは手に入らずじまい。今までの契約生活がとんだ水の泡というわけでさ。それは避けたい。ご理解いただけやすか」
たまは感情でアレクシスを取り戻したがっていて、拓斗は利害のために取り戻したいということだろうか。そのせいで、私が勝手にドライに感じているだけということか。
私は拓斗の目を見つめた。拓斗もまた私を見ていた。逆さまにかち合う視線。昼間の光で瞳孔は縦に細い。拓斗は嘘は言っていないが、真実も言っていないというふうだったけど、私はとりあえずよしとした。こいつらが言葉を巧みに使うのは嫌というほど知っているのだ。
今の私にとって最悪なのは、私自身がここから出られなくなることだ。拓斗は私を見たとき、主さまのたましいと呼んでいた。痛いほどに切望した我が家ではあるけども、これから先肉体もなく一歩も家から出られず窓も開けられず天井を床として生活するのは遠慮したい。何より拓斗に触れない。
右手の穴を苦々しく見て、ため息と一緒に言葉を吐き出す。
「……やってみるわよ。やりゃいいんでしょ」
拓斗は恭順するように頭を下げて、恩に着ますぜあるじさま、とうそぶいた。慇懃と慇懃無礼との間のような所作である。
「で、どうしたらいいっていうの」
「呼びかけて下さいな。強く、強く、低いところに沈殿している師の意識を揺さぶるくらい強く」
「呼ぶって、彼女の名前を?」
そう確認すると、拓斗は狐につままれたような顔になった。ような気がした。私は深く気にするでもなく、呼べばいいのねとうなずきながら身を起こして正座する。
両手でメガホンを作るようにして声を張り上げ、アレクシスの名前を呼んだ。すると拓斗は迷惑そうに目を眇めて遮った。
「主さま、そうではない。声を張り上げればいいというものではないんでさ」
えっ、違うの?
「何よ、先に言ってよそういうことは」
「面目ない。こういったことへの知識が皆無ということを失念しておりやした。つまり、念じるんです。心の中で。その結果声を張り上げるのならば効果はありやすが、第一に心の中で強く願っていただくことが前提となりやす。声が届くようにと」
なるほど。たましいというものに呼びかけるのは大声で叫べばいいというものではないらしい。私は肩をすくめて、強く念じるために目を伏せた。
「ところで、主さま。主さまには師の姿はどのような大きさで見えていらっしゃる?」
「えっ、ライター……はあんたはわかんないか。私の人差し指より小さいくらい」
念じはじめた絶妙なタイミングで邪魔してきた。拓斗はひげを左右に揺らして、あちゃあというように目をきゅうっと閉じた。見ようによっては眠そうに目を伏せているようにも思える顔。めっちゃかわいい。
「主さま。急かすわけではないんだが、お早く願いやす。師の魂がそこまで縮んでいるとなると、あといくばくももたなそうでさ」
「はっ?!」
「師だってここに飛んできたときは主さまくらいの大きさのはずでやした。それがいまや、指以下とは」
「たましいだけで、ここにいるせいってこと?」
「さて、おそらくは。それにほら、主さまとて」
あごをくいっと上げる拓斗は、目を細めて私の全身をゆったりと眺めた。つられて渡しも自分の身体を見下ろせば、一見してはわからなかったけど、シーリングライトと比べると確かにすこし、私の身体も縮んでいるような。
縮小コピーをとるように。スモールライトを浴びたように。
「わっ、私もこのままだと縮んで消えちゃうってこと?」
「あくまで推測ですがねえ」
「そのためにはアレクシスを起こすしかない?」
「左様でさ」
「拓斗も? 拓斗も消えるの」
「否。おいはこのネコなるものの肉体を間借りしているのでねえ」
「あんたなんでそんな呑気なの?! 腹立つ!」
「性分でして。しかしながらおいは主さまにも消えていただきたくないんでさ」
もう一度モンブヂのささみをいただきたいんでねえ。そう言って目を細める拓斗。
高級ささみ狙いかよ!
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