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篠宮小夜の受難(二十五)
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受験生にとって六月の模試は、夏休みにどれだけ頑張らなければならないかを認識するための指標となる。
志望大学の判定はどう出るか、自分の偏差値はどれくらいか、それを確認するためのものだ。
受験生にとっては大変なものだけれど、試験監督の教師にとっては、正直に言うと退屈の極みだ。何十分、何時間も、問題用紙を配布・答案用紙を回収して、生徒たちが不正をしていないか目を光らせて、暇を紛らわしながら教室にいなければならない。
英語、国語、社会、数学、理科……社会が終わった時点で、生徒の半分は帰るから、理系の子たちが終わるまで、あと半分。休憩時間中に答案用紙をまとめたあと、もう一人の試験監督官の先生と手早く昼食を摂る。
答案用紙を入れて送る封筒の準備をしたあと、朝、職員室の私の机に置かれていたファイルを手に取る。
佐久間先生の豪快な文字で「見とけ」と書かれた付箋が貼り付けられたファイルの中身は、里見くんの模試の結果だ。
四年前、里見くんが受験生だった頃のものを佐久間先生が持っていたのにも驚いたけど、内容を見て本当に驚いた。
「A判定……」
第一志望の誠南大学は、ほぼBかA判定。夏休み前も、夏休み後も、センター試験直前も。これだけ判定が良ければ、国語の勉強なんてしなくても、余裕を持って受験に臨めたはずだ。
いや、模試でこれだけ点数が良ければ、普段の中間試験や期末試験はもっと点数が良かったのではないか。つまり、推薦を狙えたのではないか――一般受験をする必要性がなかったのではないか。
私は里見くんの国語の点数しか知らなかった。国語は確かに点数が伸びている。けれど、英語も数学も、点数は良い。
里見くんは、かなり優秀な生徒だったのではないだろうか。
「篠宮先生、行きましょうか」
里見くんの模試の結果を机の中にしまい、問題用紙を持った同僚についていく。
「そろそろ梅雨入りですかねぇ」
「そうですねぇ」
渡り廊下から見える灰色の世界。自転車が使えないから雨が続くのは嫌だなぁ、そう思いながらC棟へ向かう。
時間はたっぷりある。佐久間先生が見せてくれた里見くんの模試結果のことを、過去の里見くんの意図を、考えよう。
◆◇◆◇◆
職員室の隣の会議室。普段、教育実習生たちが使っている部屋で、佐久間先生と向かい合う。
「どういう奴だったかと聞かれても、なぁ」と佐久間先生は前置きして、模試結果を指差した。
「これは、生徒のためにと、里見が俺に渡してくれたやつだ。勉強すれば、学力は上がるし、継続できると示してくれる資料だからな」
「……そう、ですね。驚きました」
「別に、国公立の理工学部でも良かったんだよな、数学の教員免許を取るだけなら。国公立も、判定は悪くないだろ」
私は頷く。
確かに、誠南大学だけでなく、記載された他の志望大学の判定も悪くはない。BやCだが、伸ばそうと思えばもう少し点数は伸ばせたはずだ。
そういえば、里見くんの志望校のリストの中に、私の出身大学が含まれていて驚いた。誰かから聞いたのだろうか。私が喋ったのかもしれないが、覚えてはいない。
「でも、里見の目的はうちに採用されることだから、誠南大学への進学を決めた。しかも、推薦ではなく一般でな」
やっぱり。
推薦を得られるくらいの成績だったというわけだ。
なぜなのか、聞かなくてもわかる。
里見くんは、受験の大変さより、私と国語準備室で過ごす時間を優先させたということ。病的なまでの執着心に、背筋が凍りそうになる。嫌悪感や拒絶反応はないけれど、私は大変な人から好かれてしまったのだなと実感するには十分すぎる材料だ。
「誠南大学を卒業して、学園に採用された教師は多い。それに、大学には俺の後輩がいるから、多少顔が利くからな。あいつは、俺の知る限り最適な選択をしていると思う」
佐久間先生にそこまで言わしめる里見くんを、心底怖いと思ってしまう。用意周到すぎてやっぱり怖いわ。
「で、それらが意味するのが何なのか、お前ならもうわかるだろ」
「……はい」
「しの、受け入れたら、逃げられなくなるぞ。それだけは忠告しといてやる」
「……はい、わかっています」
既に覚悟を決めてしまったことは、まだ佐久間先生には伝えるべきではないだろう。
はぁと短いため息を吐き出したあと、佐久間先生のまとう空気が変わる。緊張感が柔和な笑みによって緩んでいく。
「だがな、しの」
佐久間先生は伸びをして、肩をコキコキ鳴らした。
「里見は、たぶん、今までの実習生の中でも出来のいいほうだと思う。指導案もよくできているし、生徒もよく見ている。バイト先でも生徒の成績を伸ばすのが楽しくて仕方ないと言っていたし、塾講師としては間違いなく優秀なんだろうな」
梓も、実際のデータを提示されたと言っていたから、里見くんの塾講師としての力量は二人とも把握しているのだろう。
実際の授業も始まるし、そこでもまた里見くんの能力は確かめられるだろう。数学教師としての力量を見極めるのは、佐久間先生にお任せするとしよう。
「教育実習や塾バイトで優秀だからと言って、いい教師になれるとは限らないが、俺はあいつの可能性を信じてみたいと思う」
「そうじゃなければ、協力なんてしませんよね、佐久間先生が」
「当たり前だ。俺は優秀な人間にあとを譲って、早く隠居がしてえんだよ」
俺はもう老いぼれだからな、と先生は笑う。
そんな寂しそうに笑わないでください、クマ先生。私が泣きそうになってしまう。
「あいつは馬鹿みたいに真っ直ぐだから、他の道があることに、あとになって気づくタイプだ。今のうちに道をいくつか用意しておいてやるから、あいつが教師になったら上手に誘導していけよ」
「はい、わかりました」
「いい先生を育てるのも、俺らの仕事だ。わかってるな?」
「はい」
生徒を育てるのはもちろんだけれど、同僚や後輩を育てるのも仕事。佐久間先生がよく使う言葉だ。
生徒を育てるのは簡単だが、同僚をいい先生に育てるのは難しい。それも佐久間先生の持論。
本当に、そうだと思う。
人を育てるのは、難しい。
「まぁ、お前が里見に捕まって、逃げきれずに結婚することになったら、仲人くらいしてやるよ。退職金残しておいてやるから、祝儀は期待しとけ」
ガハハ、と豪快に笑って先生は立ち上がる。
これで、里見くんの話は終わりという合図だ。ありがとうございます、と頭を下げる。
「ところで、しの」
「あ、はい」
私も立ち上がったところへ、ニヤニヤした笑みが向けられる。
「もうヤッたのか?」
「っ、や、やってません!」
「ハハハ、その反応じゃあ時間の問題だな。里見のやつ、しのを落とすとはなかなかやるなぁ」
エロクマめ!
それは立派なセクハラですっ!
これだけのことで訴えるつもりは全くないけれど、そんなふうに楽しんで見守らないでほしい。私は、今人生で一番、将来のことを考えているのだから。
志望大学の判定はどう出るか、自分の偏差値はどれくらいか、それを確認するためのものだ。
受験生にとっては大変なものだけれど、試験監督の教師にとっては、正直に言うと退屈の極みだ。何十分、何時間も、問題用紙を配布・答案用紙を回収して、生徒たちが不正をしていないか目を光らせて、暇を紛らわしながら教室にいなければならない。
英語、国語、社会、数学、理科……社会が終わった時点で、生徒の半分は帰るから、理系の子たちが終わるまで、あと半分。休憩時間中に答案用紙をまとめたあと、もう一人の試験監督官の先生と手早く昼食を摂る。
答案用紙を入れて送る封筒の準備をしたあと、朝、職員室の私の机に置かれていたファイルを手に取る。
佐久間先生の豪快な文字で「見とけ」と書かれた付箋が貼り付けられたファイルの中身は、里見くんの模試の結果だ。
四年前、里見くんが受験生だった頃のものを佐久間先生が持っていたのにも驚いたけど、内容を見て本当に驚いた。
「A判定……」
第一志望の誠南大学は、ほぼBかA判定。夏休み前も、夏休み後も、センター試験直前も。これだけ判定が良ければ、国語の勉強なんてしなくても、余裕を持って受験に臨めたはずだ。
いや、模試でこれだけ点数が良ければ、普段の中間試験や期末試験はもっと点数が良かったのではないか。つまり、推薦を狙えたのではないか――一般受験をする必要性がなかったのではないか。
私は里見くんの国語の点数しか知らなかった。国語は確かに点数が伸びている。けれど、英語も数学も、点数は良い。
里見くんは、かなり優秀な生徒だったのではないだろうか。
「篠宮先生、行きましょうか」
里見くんの模試の結果を机の中にしまい、問題用紙を持った同僚についていく。
「そろそろ梅雨入りですかねぇ」
「そうですねぇ」
渡り廊下から見える灰色の世界。自転車が使えないから雨が続くのは嫌だなぁ、そう思いながらC棟へ向かう。
時間はたっぷりある。佐久間先生が見せてくれた里見くんの模試結果のことを、過去の里見くんの意図を、考えよう。
◆◇◆◇◆
職員室の隣の会議室。普段、教育実習生たちが使っている部屋で、佐久間先生と向かい合う。
「どういう奴だったかと聞かれても、なぁ」と佐久間先生は前置きして、模試結果を指差した。
「これは、生徒のためにと、里見が俺に渡してくれたやつだ。勉強すれば、学力は上がるし、継続できると示してくれる資料だからな」
「……そう、ですね。驚きました」
「別に、国公立の理工学部でも良かったんだよな、数学の教員免許を取るだけなら。国公立も、判定は悪くないだろ」
私は頷く。
確かに、誠南大学だけでなく、記載された他の志望大学の判定も悪くはない。BやCだが、伸ばそうと思えばもう少し点数は伸ばせたはずだ。
そういえば、里見くんの志望校のリストの中に、私の出身大学が含まれていて驚いた。誰かから聞いたのだろうか。私が喋ったのかもしれないが、覚えてはいない。
「でも、里見の目的はうちに採用されることだから、誠南大学への進学を決めた。しかも、推薦ではなく一般でな」
やっぱり。
推薦を得られるくらいの成績だったというわけだ。
なぜなのか、聞かなくてもわかる。
里見くんは、受験の大変さより、私と国語準備室で過ごす時間を優先させたということ。病的なまでの執着心に、背筋が凍りそうになる。嫌悪感や拒絶反応はないけれど、私は大変な人から好かれてしまったのだなと実感するには十分すぎる材料だ。
「誠南大学を卒業して、学園に採用された教師は多い。それに、大学には俺の後輩がいるから、多少顔が利くからな。あいつは、俺の知る限り最適な選択をしていると思う」
佐久間先生にそこまで言わしめる里見くんを、心底怖いと思ってしまう。用意周到すぎてやっぱり怖いわ。
「で、それらが意味するのが何なのか、お前ならもうわかるだろ」
「……はい」
「しの、受け入れたら、逃げられなくなるぞ。それだけは忠告しといてやる」
「……はい、わかっています」
既に覚悟を決めてしまったことは、まだ佐久間先生には伝えるべきではないだろう。
はぁと短いため息を吐き出したあと、佐久間先生のまとう空気が変わる。緊張感が柔和な笑みによって緩んでいく。
「だがな、しの」
佐久間先生は伸びをして、肩をコキコキ鳴らした。
「里見は、たぶん、今までの実習生の中でも出来のいいほうだと思う。指導案もよくできているし、生徒もよく見ている。バイト先でも生徒の成績を伸ばすのが楽しくて仕方ないと言っていたし、塾講師としては間違いなく優秀なんだろうな」
梓も、実際のデータを提示されたと言っていたから、里見くんの塾講師としての力量は二人とも把握しているのだろう。
実際の授業も始まるし、そこでもまた里見くんの能力は確かめられるだろう。数学教師としての力量を見極めるのは、佐久間先生にお任せするとしよう。
「教育実習や塾バイトで優秀だからと言って、いい教師になれるとは限らないが、俺はあいつの可能性を信じてみたいと思う」
「そうじゃなければ、協力なんてしませんよね、佐久間先生が」
「当たり前だ。俺は優秀な人間にあとを譲って、早く隠居がしてえんだよ」
俺はもう老いぼれだからな、と先生は笑う。
そんな寂しそうに笑わないでください、クマ先生。私が泣きそうになってしまう。
「あいつは馬鹿みたいに真っ直ぐだから、他の道があることに、あとになって気づくタイプだ。今のうちに道をいくつか用意しておいてやるから、あいつが教師になったら上手に誘導していけよ」
「はい、わかりました」
「いい先生を育てるのも、俺らの仕事だ。わかってるな?」
「はい」
生徒を育てるのはもちろんだけれど、同僚や後輩を育てるのも仕事。佐久間先生がよく使う言葉だ。
生徒を育てるのは簡単だが、同僚をいい先生に育てるのは難しい。それも佐久間先生の持論。
本当に、そうだと思う。
人を育てるのは、難しい。
「まぁ、お前が里見に捕まって、逃げきれずに結婚することになったら、仲人くらいしてやるよ。退職金残しておいてやるから、祝儀は期待しとけ」
ガハハ、と豪快に笑って先生は立ち上がる。
これで、里見くんの話は終わりという合図だ。ありがとうございます、と頭を下げる。
「ところで、しの」
「あ、はい」
私も立ち上がったところへ、ニヤニヤした笑みが向けられる。
「もうヤッたのか?」
「っ、や、やってません!」
「ハハハ、その反応じゃあ時間の問題だな。里見のやつ、しのを落とすとはなかなかやるなぁ」
エロクマめ!
それは立派なセクハラですっ!
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