15 / 101
15話、姉。
しおりを挟む
「姉ちゃんの中に挿れたい。挿れさせて?」
ショウの切ない声に、じわじわと下腹部が潤み、私はどうにかなってしまいそうだ。
背徳に身を委ねたら、私はどうなってしまうのだろう。
一時の感情で、一生消えることのない秘密と罪悪感を背負うことになるのなら、その代償ははるかに重い。
「お願い」
眉を下げた、ショウの切なげな顔。
あぁ、私は。
困ったことに、それでも。
この人が好きなんだ。
「……ゴム、つけてね?」
そう小さく主張するのが、精一杯だった。
ショウは一瞬目を見開いたあと、柔らかな笑みを浮かべる。
そして、私の両手を押さえつけていた左手を離し、私の秘部からも右手を引き抜いた。満たされていた部分から何か足りなくなった気分で、寂しくなる。
そんな私の表情を知ってか、ショウはぐいと私を抱きしめる。
厚い胸板に、ドキドキする。
「ありがとう、姉ちゃん」
ショウのバイト先の居酒屋の、油と食べ物の混ざった複雑な匂いがする。
「ちょっと待ってて」
ソファに私を残したまま、ショウは一旦寝室に入り、すぐに出てきた。手には小さな箱。何が入っているのか、想像して恥ずかしくなる。
「な、なんで、持ってるの?」
「男だからね」
箱の中身を手早く取り出すと、ショウはそのまま私に覆いかぶさって、触れるだけの口づけを落とす。
視線が交わり、お互いようやく笑みを浮かべる。
「使ったことあるの?」
ショウは笑顔のまま、私の質問には応じることなく、首筋に唇を這わせていく。この、慣れた感じ。ショウは誰か女の子を抱いたことがあるみたいだ。
ちょっとだけ、イヤな気持ちになる。
ショウの過去に嫉妬したところで、何かが変わるわけではないのに。
「っあ」
ショウが鎖骨に歯を立てる。痛い。
「余計なこと考えないで」
「……はい」
ショウは私の体のそこかしこにキスを落としていく。くすぐったいような、心地よい感触。
タンクトップの上からも指と舌を這わせていく。
胸を指でするすると撫でられると、腰が浮きそうになる。
「あっ、つ」
「いいよ、声出して」
「や……はずかし」
ショウの手のひらが胸をさわさわと触る。布越しの刺激でこんなにも気持ちがいいなんて、ダメだ。
じかに触られたら、どうなってしまうの?
怖い。
ショウに、私の恥ずかしいところがいろいろと暴かれていくようで、怖い。
怖いよ。
「大丈夫、そんなに固くならないで」
耳元に、ショウの優しい声。
「優しくするし、痛くもしないから、姉ちゃんはただ、俺に任せて」
うぅ、お任せ、します。
ショウの切ない声に、じわじわと下腹部が潤み、私はどうにかなってしまいそうだ。
背徳に身を委ねたら、私はどうなってしまうのだろう。
一時の感情で、一生消えることのない秘密と罪悪感を背負うことになるのなら、その代償ははるかに重い。
「お願い」
眉を下げた、ショウの切なげな顔。
あぁ、私は。
困ったことに、それでも。
この人が好きなんだ。
「……ゴム、つけてね?」
そう小さく主張するのが、精一杯だった。
ショウは一瞬目を見開いたあと、柔らかな笑みを浮かべる。
そして、私の両手を押さえつけていた左手を離し、私の秘部からも右手を引き抜いた。満たされていた部分から何か足りなくなった気分で、寂しくなる。
そんな私の表情を知ってか、ショウはぐいと私を抱きしめる。
厚い胸板に、ドキドキする。
「ありがとう、姉ちゃん」
ショウのバイト先の居酒屋の、油と食べ物の混ざった複雑な匂いがする。
「ちょっと待ってて」
ソファに私を残したまま、ショウは一旦寝室に入り、すぐに出てきた。手には小さな箱。何が入っているのか、想像して恥ずかしくなる。
「な、なんで、持ってるの?」
「男だからね」
箱の中身を手早く取り出すと、ショウはそのまま私に覆いかぶさって、触れるだけの口づけを落とす。
視線が交わり、お互いようやく笑みを浮かべる。
「使ったことあるの?」
ショウは笑顔のまま、私の質問には応じることなく、首筋に唇を這わせていく。この、慣れた感じ。ショウは誰か女の子を抱いたことがあるみたいだ。
ちょっとだけ、イヤな気持ちになる。
ショウの過去に嫉妬したところで、何かが変わるわけではないのに。
「っあ」
ショウが鎖骨に歯を立てる。痛い。
「余計なこと考えないで」
「……はい」
ショウは私の体のそこかしこにキスを落としていく。くすぐったいような、心地よい感触。
タンクトップの上からも指と舌を這わせていく。
胸を指でするすると撫でられると、腰が浮きそうになる。
「あっ、つ」
「いいよ、声出して」
「や……はずかし」
ショウの手のひらが胸をさわさわと触る。布越しの刺激でこんなにも気持ちがいいなんて、ダメだ。
じかに触られたら、どうなってしまうの?
怖い。
ショウに、私の恥ずかしいところがいろいろと暴かれていくようで、怖い。
怖いよ。
「大丈夫、そんなに固くならないで」
耳元に、ショウの優しい声。
「優しくするし、痛くもしないから、姉ちゃんはただ、俺に任せて」
うぅ、お任せ、します。
0
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生
花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。
女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感!
イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる