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形単影隻
贖罪 陸
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「あの一件でわしは孤児院をやめてな。そのせいで幼い子供は他の地域の孤児院に移っていった。数人はここの辺りで奉公しているから、あの子の生活のために、時おり食事をあの子がいそうな所にこっそり置いているらしい。」
(だから白虎に食事と寝床を与えれば襲われないと皆言っていたんだ…。)
ハヨンはそれを聴いて、町の者達の噂に納得した。白虎を慕っていた者が食事をこっそり置く姿を見たか、もしくはその子達がそう言った噂を作って、白虎が無事に過ごせるようにしているのだろう。
「それで彼はこの町でもなんとか生きているのですね…」
きっと食事も寝る場所も無かったら、白虎も命の危険に晒されていただろう。この町で白虎を雇うものはいないと考えた方がいいし、金もない。
そして、これ以上騒ぎがあれば、白虎を恐れている者たちも、何か行動を起こしていただろう。本当に極限の状況なのだ。
「でも、どうして彼はこの街を出ていかなかったのかしら…。新たな町でなら、尻尾とかも隠すなりして、生活できたかもしれないのに…。」
ムニルはそう首を傾げた。それはこの赤架で白虎を探し始めた頃から、三人とも不思議に思っていたことだった。
「それはわしも想像するしかない。あの子は生まれてすぐここに捨てられた。それに、この町、いや、この郡全体で恐れられている…。そんな状況では新しい町でも、そうなるのでは…。と考えているのではないか、とわしは思っているんじゃ…。自分は誰からも必要とされていないし、されてはいけない存在だと…」
老人の考えを聴きながら、ハヨンは白虎に助けを借りようとすることがどんなに難しいことかを改めて知るのだった。
「そしてもう一つ原因があると思っている…。それはわしだ。わしは彼がここを去ってから一度だけ偶然出くわしたことがある。」
老人は手をぎゅっと握りしめた。その手は震えており、悔いるような表情を浮かべている。
「その時、わしは人ならざる彼の姿に、思わず怯んでしまった。あの子は訳もなく人を傷つけるような子ではない。それは分かっていたのに…。そして今も彼と顔を合わせて平静でいられる自信がない。」
そして老人は自身に嘲笑うかのような、なんとも言えない笑みを浮かべる。
「彼を育てていたわしでさえ、このような態度をとっているなんて、呆れてしまう。彼には本当に頼る場所が無くなってしまった。本当は私が引き取ってどこか他の町に行くことも出来ただろうに…」
ハヨン達は、彼にどのような言葉をかければよいのかわからなかった。老人はこのことで何度も自分を責めただろう。その上に自分達がまた非難をするのは違うと思うし、慰めても老人の気は晴れないことは見てわかる。
「だから、彼のことを迎えに来たお前さん達に、頼みがあるんじゃ…。決してわしのように、あの子を見捨てないで欲しい。ただのわしの自己満足と思われても仕方がない。でもな、わしはあの子がどこかで幸せに暮らしてくれることほど、願っていることはない…」
老人のすがるような目を見て、リョンヘが頷いた。
「私は彼を仲間にしたいと思っている。それは彼自身が決めることだが、もし入ってもらったあかつきには、私は彼を大事な仲間として、友として共に行きたいと思っている。」
リョンヘの声は凛と静かな部屋の中に響いた。老人はありがとう、と呟きリョンヘの手を握る。その目は潤んで見えた。
(白虎は何度も居場所を失った。そんな状況で、私たちを信じて、仲間に入ってくれる可能性は低いだろうか…)
ハヨンはあの追いかけたときの彼の後ろ姿を思い出す。それは人の全てを拒絶している心そのものにも思えた。
ハヨン達はその後、老人に白虎が今寝床としているであろう場所を教えてもらった。どうやら彼は赤架のいくつかの町の決まった場所を転々と移動しているらしい。
三人は老人に感謝を伝え、他の白虎を捜索している面々と落ち合うために赤架の中心部に戻った。
「ほほう…。白虎と顔をあわせたのじゃな?」
一人宿で待機していた老婆はにやりと笑った。実は孟から赤架までの道のりは老婆には負担が大きいと、一度は老婆の同行は却下されていた。しかし、四獣について最も詳しい人物は老婆であり、老婆自身も赤架行きたいと訴えていたため、馬に乗り、迂回路を通って今日到着したのだ。
馬に揺られながら長旅をしたにもかかわらず、老婆は溌剌としており、今も宿で注文した酒を片手に話をしている。
「はい。髪や肌が白く、とても美しい人でした。」
ハヨンは彼の姿を思い出しながらそう答える。きっと身なりにもっと気を遣える余裕があれば、よりその美しさは顕著になるだろう。そして彼の高い身体能力は、名前の通り虎を思い起こさせた。雪のような白い髪と体は儚げな印象を持たせるが、均整の取れた体はそれを打ち消し、一つの芸術品のようだった。
(だから白虎に食事と寝床を与えれば襲われないと皆言っていたんだ…。)
ハヨンはそれを聴いて、町の者達の噂に納得した。白虎を慕っていた者が食事をこっそり置く姿を見たか、もしくはその子達がそう言った噂を作って、白虎が無事に過ごせるようにしているのだろう。
「それで彼はこの町でもなんとか生きているのですね…」
きっと食事も寝る場所も無かったら、白虎も命の危険に晒されていただろう。この町で白虎を雇うものはいないと考えた方がいいし、金もない。
そして、これ以上騒ぎがあれば、白虎を恐れている者たちも、何か行動を起こしていただろう。本当に極限の状況なのだ。
「でも、どうして彼はこの街を出ていかなかったのかしら…。新たな町でなら、尻尾とかも隠すなりして、生活できたかもしれないのに…。」
ムニルはそう首を傾げた。それはこの赤架で白虎を探し始めた頃から、三人とも不思議に思っていたことだった。
「それはわしも想像するしかない。あの子は生まれてすぐここに捨てられた。それに、この町、いや、この郡全体で恐れられている…。そんな状況では新しい町でも、そうなるのでは…。と考えているのではないか、とわしは思っているんじゃ…。自分は誰からも必要とされていないし、されてはいけない存在だと…」
老人の考えを聴きながら、ハヨンは白虎に助けを借りようとすることがどんなに難しいことかを改めて知るのだった。
「そしてもう一つ原因があると思っている…。それはわしだ。わしは彼がここを去ってから一度だけ偶然出くわしたことがある。」
老人は手をぎゅっと握りしめた。その手は震えており、悔いるような表情を浮かべている。
「その時、わしは人ならざる彼の姿に、思わず怯んでしまった。あの子は訳もなく人を傷つけるような子ではない。それは分かっていたのに…。そして今も彼と顔を合わせて平静でいられる自信がない。」
そして老人は自身に嘲笑うかのような、なんとも言えない笑みを浮かべる。
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「だから、彼のことを迎えに来たお前さん達に、頼みがあるんじゃ…。決してわしのように、あの子を見捨てないで欲しい。ただのわしの自己満足と思われても仕方がない。でもな、わしはあの子がどこかで幸せに暮らしてくれることほど、願っていることはない…」
老人のすがるような目を見て、リョンヘが頷いた。
「私は彼を仲間にしたいと思っている。それは彼自身が決めることだが、もし入ってもらったあかつきには、私は彼を大事な仲間として、友として共に行きたいと思っている。」
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