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第八章 エイジスの蒼い髪
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キュウっ、と空いた扉の隙間から流れてきたいい匂いに、ついつい胃が反応してしまう。
ナターシャは素直な裏切り者に小声で文句を言うと、扉を開けた主が誰かと思い膝から顔を起こした。
見ると、アルフレッドが両手に脇には水の入っているであろう瓶まで抱え込んでどうにか扉を開けようとしていた。
その両手は塞がっていて、いまにも左右の手にある大皿から料理がこぼれ落ちそうだったからナターシャは慌てて椅子から立ち上がると彼に駆け寄っていった。
「アルフレッド、こんなにたくさん。
そんなに無理して持ってこなくてもいいのに‥‥‥」
その彼は、行儀悪く口に鳥の足を咥えていて返事が出来ないものだから、ナターシャは仕方なく室内にあるテーブルに彼の小脇に挟まれている酒瓶だの水のボトルだのを受け取り置くことになる。
ナターシャが持つには片手では重いだろう、アルフレッドが両手に一枚ずつ持っている皿を両手で受け取った時にようやく彼は口に咥えていたものを咀嚼し終わっていた。
「ナイフ‥‥‥仕舞ってくれたんだ?」
「え?
うんーごめん、アル」
申し訳なさそうにするナターシャが一枚の皿を運び終わって、席に着いた時、
「悪い、こっちも頼めないか?
向こうで飲んだ酒が、ちょっと‥‥‥」
なんてアルフレッドが言い出すものだから、ナターシャは慌ててしまった。
男性に免疫がない、何よりお酒はたしなむ程度にはワインなどは飲むが、実家の付き合いで行く夜会はどれもみんな適度に飲むくらいでこんなに気持ちが悪いなんて光景には初めて出くわしたものだから、
「なんでそんなになるまで飲んだの!?
早く、お皿渡して――」
再度、急いで彼から皿を取り上げたのは言うまでもない。
テーブルに運んだそれらを確認して、アルフレッドを席に着かせるとナターシャは少しきつい口調で責めるように彼に言っていた。
「あなた、こんなにわたしが要らないってわかるでしょ、アルフレッド?
どうしてお酒まで、貰って来たの。
それにあなたまでそんなに酔ってしまって。
酒に飲まれる男性は好きじゃないわ」
と、そう辛辣に言われてアルフレッドはそれもそうだね、としか返事をしない。
その態度が自分に非があると言われているような気がして、ナターシャはついつい更に厳しい意見を口にしてしまう。
「だいたい、あなたは最初からそうよ。
ちょっとわたしがお腹を空かせているかもしれないからって、あの小屋でも食事で誘い出すし犬の子じゃないわ!!
あの神殿を通過してくる道にしたって、確かにわたしが言い出したわよ。
でも行きたいし、行かなきゃ亡霊たちに取り殺されてた。
それもさも、わたしが全部‥‥‥悪いみたいに。
あなたがあの罠にはまって居なくなった時、神様たちは逃げようとしたわ。
わたしは助けに行った!
それなのに、あなたは‥‥‥わたしを責めてばかりでしまいにはお姫様なんて言いながら好き勝手にあんなどうでもいいような役人にまで、わたしがダメな女だって言われても黙っているし。
どうしてそう、もっと言ってることを守ってくれないのよ!?」
「待って、頭に響く‥‥‥」
「ほら、またそうやって心配させる。
わたしがあの時、神殿の地下にあなたがいなくなってどれほど苦しくて後悔したか知らないでしょう?
こんなことなら――」
そこまで言って、ナターシャは口をつぐむ。
アルフレッドはようやく平気そうな顔になっていて、それでも彼女の言葉は彼の心をさんざん、言葉の刃で切り刻んでいた。
言ってはいけないことを言いそうになってしまった。
でも、アルフレッドは気づいている?
何を言おうとしたか、その先を?
ナターシャは一気に不安になる。
「‥‥‥ごめんなさい」
「上がったり、下がったり激しい性格だなあ。
おとなしくてこれまで見たことのある女性の中で一番綺麗で、それでいて心の中は誰よりも強いのにね、ナターシャは。
強すぎて、いろんなものを考えすぎてそれが自分の気持ちや行動を分からなくさせてるんだろ?
俺は、そう思うことにしているよ。
臆病で内気で弱虫でどうしようもない見栄をはって、それをなんとかしようとして行動するけど出来ずに駄目になる、そんな女性じゃないって。
俺はそう思っている」
その言葉は何も優しくない。
ただ、現実と結果をナターシャに突きつけていて悲しくなるだけだ。
「そんないい女なら、あんな間抜けな有罪判決なんて受けないわよ」
また膝を抱え込んで座ろうとするんだね、君は。
アルフレッドは席を立つと、
「お邪魔するよ、隣。
剣で刺さないでね?」
自分で飲み物などを注ぎながら、ナターシャにも手渡していた。
「あ、これはダメだよ。
人間は飲めないらしいから。
神様の?
竜族のお酒らしい。
俺は平気だけど」
ワインと勘違いしてそのグラスを取ろうとしたナターシャに、別の人間が飲んでも問題ないであろうワインを注いで手渡してやる。
「人間が飲めないお酒を飲んで平気なあなたは、本当にアルフレッドなの?
まさか、あの神殿の底にいた――」
「だめだよ、その名前は言わない約束をしただろ?」
アルフレッドはアルフレッドのままにそう言ってナターシャを見つめていた。
「入れ替わりとかしてないよ。
俺は俺。
多分、先祖がなんかしたんだろ?
あの神殿作ったゲフェト様もうちが奉るヤンギガルブって神様の一人? だかなんだからしいから。
良く分からないけどね。でも、その約束は守ろうよ?
俺は、妻が死んで側にいたい残り少ない人生を、棺の隣で過ごしている彼を責める気にはなれない。
例え、過去にどれだけ大罪を犯してきた二人だとしてもね。
ナターシャはどう思う?」
「‥‥‥わからない。
彼のことは正直、もうあの神殿のことだって忘れたい。
あなたはこうして無事だし、それだけでいいわ」
「でも、あの役人のことは怒っているんだ?
きちんと妻として守って貰えなかったから?」
ナターシャは恥ずかしそうに、コクンと小さくうなづいた。
「そうか、でもね、ナターシャ。
貴族様の世界は俺は知らないよ?
ただ、田舎はあんなもんだよ。
多分、どこに行っても変わらない。
ナターシャは、それには‥‥‥慣れることはできないんじゃないかな?
それに、それは多分。
神様の世界でも同じだよ」
「神様の世界?
ああ、あのシーナ王妃様の話?」
「そうそう、エイジスの蒼い髪、だっけ?
そんな異名で呼ばれるくらいに強い女性だからこそ、馴染めないのかもしれないね?
世間では女性は家のもの、男性の所有物って法律にもあってさ。
女性は一人では死んだ夫や、親の財産すら譲り受けることができないんだよ。
貴族の世界は知らないけどね。
だから、あの場ではあれが正しいんだよ、ナターシャ」
逆に文句を言って嫁を護る男性は、常識がないって言われるんだ。
そう、アルフレッドはナターシャに説明する。
ナターシャは、アルフレッドが自分を守らないのではなかったと少しだけ理解できた。
納得のいく理解ではなかったけど、それでも彼は平民という身分の中で役人の機嫌を損ねないようにして守ってくれていたのだ、と。
だが、それはわかってもやはり心では納得がいかないものもある。
「それなら、あなたはわたしをどう思ってるの?」
この一言に、アルフレッドは困り果てた顔をしていた。
「俺はそれを言えないよ、ナターシャ。
君からナイフを振り回しながら言われたことは嬉しいけど、俺の大事なお姫様だと思っているけどさ。
ナターシャは全部終われば、またそのなんだっけ?
ああ、そうそう。
学院に戻って、貴族として生きていくだろ?
死のうなんてまだ考えてなければだけどね?
だから、俺には言えないよ」
済まない。
アルフレッドはそう言うと、奥まったところにある客用の長いソファーに移動する。
それは彼が寝そべるのにちょうどいい、ひろさと長さを持っていた。
「俺はここで寝るから。
あの寝室はナターシャが使うといいよ」
「それはありがたいけど――」
言葉を遮るように、アルフレッドはナターシャの名前を呼んだ。
「ナターシャ。
俺はエイジスで大体の話がついたら、それで先に戻るよ。
平民の俺はただのお荷物だ、もう役に立つことはないからね」
おやすみ。
そう言って、彼は背を向けて寝てしまった。
そんな‥‥‥
ナターシャは一人取り残された気分で、でも、食欲はある自分を呪いながら食事に手を付け始めていた。
ナターシャは素直な裏切り者に小声で文句を言うと、扉を開けた主が誰かと思い膝から顔を起こした。
見ると、アルフレッドが両手に脇には水の入っているであろう瓶まで抱え込んでどうにか扉を開けようとしていた。
その両手は塞がっていて、いまにも左右の手にある大皿から料理がこぼれ落ちそうだったからナターシャは慌てて椅子から立ち上がると彼に駆け寄っていった。
「アルフレッド、こんなにたくさん。
そんなに無理して持ってこなくてもいいのに‥‥‥」
その彼は、行儀悪く口に鳥の足を咥えていて返事が出来ないものだから、ナターシャは仕方なく室内にあるテーブルに彼の小脇に挟まれている酒瓶だの水のボトルだのを受け取り置くことになる。
ナターシャが持つには片手では重いだろう、アルフレッドが両手に一枚ずつ持っている皿を両手で受け取った時にようやく彼は口に咥えていたものを咀嚼し終わっていた。
「ナイフ‥‥‥仕舞ってくれたんだ?」
「え?
うんーごめん、アル」
申し訳なさそうにするナターシャが一枚の皿を運び終わって、席に着いた時、
「悪い、こっちも頼めないか?
向こうで飲んだ酒が、ちょっと‥‥‥」
なんてアルフレッドが言い出すものだから、ナターシャは慌ててしまった。
男性に免疫がない、何よりお酒はたしなむ程度にはワインなどは飲むが、実家の付き合いで行く夜会はどれもみんな適度に飲むくらいでこんなに気持ちが悪いなんて光景には初めて出くわしたものだから、
「なんでそんなになるまで飲んだの!?
早く、お皿渡して――」
再度、急いで彼から皿を取り上げたのは言うまでもない。
テーブルに運んだそれらを確認して、アルフレッドを席に着かせるとナターシャは少しきつい口調で責めるように彼に言っていた。
「あなた、こんなにわたしが要らないってわかるでしょ、アルフレッド?
どうしてお酒まで、貰って来たの。
それにあなたまでそんなに酔ってしまって。
酒に飲まれる男性は好きじゃないわ」
と、そう辛辣に言われてアルフレッドはそれもそうだね、としか返事をしない。
その態度が自分に非があると言われているような気がして、ナターシャはついつい更に厳しい意見を口にしてしまう。
「だいたい、あなたは最初からそうよ。
ちょっとわたしがお腹を空かせているかもしれないからって、あの小屋でも食事で誘い出すし犬の子じゃないわ!!
あの神殿を通過してくる道にしたって、確かにわたしが言い出したわよ。
でも行きたいし、行かなきゃ亡霊たちに取り殺されてた。
それもさも、わたしが全部‥‥‥悪いみたいに。
あなたがあの罠にはまって居なくなった時、神様たちは逃げようとしたわ。
わたしは助けに行った!
それなのに、あなたは‥‥‥わたしを責めてばかりでしまいにはお姫様なんて言いながら好き勝手にあんなどうでもいいような役人にまで、わたしがダメな女だって言われても黙っているし。
どうしてそう、もっと言ってることを守ってくれないのよ!?」
「待って、頭に響く‥‥‥」
「ほら、またそうやって心配させる。
わたしがあの時、神殿の地下にあなたがいなくなってどれほど苦しくて後悔したか知らないでしょう?
こんなことなら――」
そこまで言って、ナターシャは口をつぐむ。
アルフレッドはようやく平気そうな顔になっていて、それでも彼女の言葉は彼の心をさんざん、言葉の刃で切り刻んでいた。
言ってはいけないことを言いそうになってしまった。
でも、アルフレッドは気づいている?
何を言おうとしたか、その先を?
ナターシャは一気に不安になる。
「‥‥‥ごめんなさい」
「上がったり、下がったり激しい性格だなあ。
おとなしくてこれまで見たことのある女性の中で一番綺麗で、それでいて心の中は誰よりも強いのにね、ナターシャは。
強すぎて、いろんなものを考えすぎてそれが自分の気持ちや行動を分からなくさせてるんだろ?
俺は、そう思うことにしているよ。
臆病で内気で弱虫でどうしようもない見栄をはって、それをなんとかしようとして行動するけど出来ずに駄目になる、そんな女性じゃないって。
俺はそう思っている」
その言葉は何も優しくない。
ただ、現実と結果をナターシャに突きつけていて悲しくなるだけだ。
「そんないい女なら、あんな間抜けな有罪判決なんて受けないわよ」
また膝を抱え込んで座ろうとするんだね、君は。
アルフレッドは席を立つと、
「お邪魔するよ、隣。
剣で刺さないでね?」
自分で飲み物などを注ぎながら、ナターシャにも手渡していた。
「あ、これはダメだよ。
人間は飲めないらしいから。
神様の?
竜族のお酒らしい。
俺は平気だけど」
ワインと勘違いしてそのグラスを取ろうとしたナターシャに、別の人間が飲んでも問題ないであろうワインを注いで手渡してやる。
「人間が飲めないお酒を飲んで平気なあなたは、本当にアルフレッドなの?
まさか、あの神殿の底にいた――」
「だめだよ、その名前は言わない約束をしただろ?」
アルフレッドはアルフレッドのままにそう言ってナターシャを見つめていた。
「入れ替わりとかしてないよ。
俺は俺。
多分、先祖がなんかしたんだろ?
あの神殿作ったゲフェト様もうちが奉るヤンギガルブって神様の一人? だかなんだからしいから。
良く分からないけどね。でも、その約束は守ろうよ?
俺は、妻が死んで側にいたい残り少ない人生を、棺の隣で過ごしている彼を責める気にはなれない。
例え、過去にどれだけ大罪を犯してきた二人だとしてもね。
ナターシャはどう思う?」
「‥‥‥わからない。
彼のことは正直、もうあの神殿のことだって忘れたい。
あなたはこうして無事だし、それだけでいいわ」
「でも、あの役人のことは怒っているんだ?
きちんと妻として守って貰えなかったから?」
ナターシャは恥ずかしそうに、コクンと小さくうなづいた。
「そうか、でもね、ナターシャ。
貴族様の世界は俺は知らないよ?
ただ、田舎はあんなもんだよ。
多分、どこに行っても変わらない。
ナターシャは、それには‥‥‥慣れることはできないんじゃないかな?
それに、それは多分。
神様の世界でも同じだよ」
「神様の世界?
ああ、あのシーナ王妃様の話?」
「そうそう、エイジスの蒼い髪、だっけ?
そんな異名で呼ばれるくらいに強い女性だからこそ、馴染めないのかもしれないね?
世間では女性は家のもの、男性の所有物って法律にもあってさ。
女性は一人では死んだ夫や、親の財産すら譲り受けることができないんだよ。
貴族の世界は知らないけどね。
だから、あの場ではあれが正しいんだよ、ナターシャ」
逆に文句を言って嫁を護る男性は、常識がないって言われるんだ。
そう、アルフレッドはナターシャに説明する。
ナターシャは、アルフレッドが自分を守らないのではなかったと少しだけ理解できた。
納得のいく理解ではなかったけど、それでも彼は平民という身分の中で役人の機嫌を損ねないようにして守ってくれていたのだ、と。
だが、それはわかってもやはり心では納得がいかないものもある。
「それなら、あなたはわたしをどう思ってるの?」
この一言に、アルフレッドは困り果てた顔をしていた。
「俺はそれを言えないよ、ナターシャ。
君からナイフを振り回しながら言われたことは嬉しいけど、俺の大事なお姫様だと思っているけどさ。
ナターシャは全部終われば、またそのなんだっけ?
ああ、そうそう。
学院に戻って、貴族として生きていくだろ?
死のうなんてまだ考えてなければだけどね?
だから、俺には言えないよ」
済まない。
アルフレッドはそう言うと、奥まったところにある客用の長いソファーに移動する。
それは彼が寝そべるのにちょうどいい、ひろさと長さを持っていた。
「俺はここで寝るから。
あの寝室はナターシャが使うといいよ」
「それはありがたいけど――」
言葉を遮るように、アルフレッドはナターシャの名前を呼んだ。
「ナターシャ。
俺はエイジスで大体の話がついたら、それで先に戻るよ。
平民の俺はただのお荷物だ、もう役に立つことはないからね」
おやすみ。
そう言って、彼は背を向けて寝てしまった。
そんな‥‥‥
ナターシャは一人取り残された気分で、でも、食欲はある自分を呪いながら食事に手を付け始めていた。
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