38 / 86
Seventh Chapter...7/25
惨劇の幕開け
しおりを挟む
「えへへ、双太さんとドライブときたもんだ」
「とは言っても、龍美ちゃんの家までだよ」
車の速度だと、時間にしてほんの二、三分かもしれない。そう考えると勿体ないような気もする。
どうせなら、もうちょっと長く堪能したいものだ。
……正直、土砂崩れの現場というのも気になっている。
「ねえ、双太さん。ついでだからさ、私も土砂崩れの現場についてってもいいかしら」
「え? うーん、駄目じゃないけど……ちょっと危ないかもしれないしなあ」
双太さんは、再び土砂崩れが起きて巻き込まれる可能性を心配しているようだ。そこまで大きく崩れることはほぼなさそうだが、先生の立場としてはそういう場所に生徒を連れていくのは悩ましいのだろう。
「まあ、車からは出ないんで」
「はは……興味を持っちゃうのも仕方ないか。結構な事件だからね。分かった、一緒に行こう」
「やった。ありがと双太さん」
彼の優しさに付け込んでいるなあ、と反省しないでもなかったが、実際自分たちの街のことだ。重要な道路がどのような状態になっているかは知っておきたい。
復旧に何日かかるか。特に千代さんなんかは仕入の都合からして、そういう情報をいち早く把握しておきたいだろう。
雨の中を、白のミニバンは突き進んでいく。視界は悪いが、双太さんの運転は慎重、通行人の姿もないし安全そのものだ。既に私たちは、永射さんの邸宅を通り過ぎ、街と外部との境界線辺りに差し掛かっている。
車であれば、街の端から端まで十数分もあれば移動することができる。その事実に、私は満生台って意外と小さいものだな、とふいに感じた。
「……そろそろかな」
街の姿は背後にぼんやり見える程度になり、道の左側には急こう配の坂が、右側には堤防が迫る。この辺りまでくると、北の山に接近するのと同時に、南側は陸地も狭まってきて、海との境界線である堤防も迫ってくるのだ。ちょうど大陸の端に沿って走行している状態である。
「うお……これは」
現場のかなり手前で、双太さんは車をストップさせた。安全に配慮してのことだろうが、確かにここまででも十分だ。
道路の先。薄靄のせいで見えにくくはあるけれど、現場の状況はこの場所からでも大体掴めた。
とんでもなく大きな壁が、そこには待ち受けていたのだ。
「ひ、酷い……」
思わず、そんな言葉が漏れる。
斜面の中でも一段と角度がついていたであろう部分。そこがかなり上層部からごっそりと崩れ落ち、土砂だけでなくそこに生えていた大木とともに道路へ流れ込んでしまっている。ひょっとしたら住民たちが集まって作業すれば、数日で除去できるかもと甘く見ていたが、そんなレベルではない。むしろ工事業者が一週間程かけ、重機を導入して頑張らなければどうにもならなさそうな状況だった。
「中々だね、こりゃあ……」
「ですね……自然の壁みたいになっちゃってるわ……」
実際、堆積した土砂の高さは二メートルほどに達していた。南側は海なので、何もなければ一部は海に落ちていくのだろうが、それを堤防が防ぐ形になっている。堤防で止められた土砂が、左右に広がることによって、相当分厚い壁が出来上がってしまったわけだ。
ここからではまだ観測できないが、恐らくは十メートル以上、道は土砂に埋まっているのだろう。
「街の人で何とかなる程度の問題じゃないか。これは、貴獅さんに報告して業者を手配してもらうしかなさそうだ」
「一応、人が乗り越えることくらいはできなくもなさそうですけど……あんまり意味ないですもんね」
道路封鎖で問題なのは、車が通れないこと、つまり物資の運搬ルートが潰れることだ。人が一人何とか通れたからといって、じゃあ大丈夫という話ではない。
本当に非常事態であれば、物資をここまで運んで来てもらってからどうにか手渡しで……というようなことにはなりそうだが、流石にそれまでには解消されると信じたい。
「千代さん、頭が痛いだろうなあ……」
「だね。こういうとき、通信技術ってありがたいなって実感するよ」
「ああ……それは言えてますね」
仮に、この街に通信技術が全く無かったとしたら。工事業者を呼ぶために、誰かがわざわざ隣町まで行って状況を伝え、その町の人に業者を呼んでもらう必要がある。どれだけ前時代的な仮定をしているんだと言われればそれまでだが、極端に言えば通信手段がないというのは、とても不便なものなのだ。
満生台には今、固定電話だけでなく、インターネットの回線もしっかり通っている。なるほど電波塔の重要性を再認識させられる事態だ。
「おっと……電話だ」
言っている傍から、通信技術の結晶であるスマホから着信音が鳴った。誰からの電話かは気になったが、恐らくは病院関係者だろう。はい、と応答する双太さんの口調はやや畏まっており、目上の人物であることが分かる。貴獅さんかな。
「……ええ、今は土砂崩れの現場に。大規模ではないですけど、業者を呼ばないとどうにもならなさそうです。一週間以上はかかると見た方がいいですね……」
私にあまり会話が聞こえないよう、口元に手を当てながら双太さんは話をしている。ただ、時折低い声が漏れてくるので、相手が貴獅さんだというのは確信できた。
最初の報告の後、双太さんは相槌を打つばかりだったのだが、三十秒ほどして、
「……何ですって! 本当……なんですか」
と驚き、眉に皺を寄せながら会話を続けた。
こちらの事件だけでも中々深刻なものだというのに、病院でもトラブルが発生したのだろうか? 気になったが、とりあえずは双太さんが電話を終えるのを待つしかない。
「そうですね……はい。僕はこちらをもう少し見てから戻ります。では」
通話を切ってから、双太さんは蒼白な顔でスマホの画面を見つめ、ふう、と息を一つ吐いた。
少し話しかけ辛い空気ではあったが、聞いておきたいという気持ちが勝り、私はおずおずと訊ねる。
「ど、どうかしたんですか……?」
「いや……うん。貴獅さんからの連絡だったんだけどね。永射さんが見つかったという報告だった」
「え? 良かったじゃないですか」
ようやく永射さんが戻ってきたのかと、私はほっとしてそう言ったのだが、双太さんは違うんだと首を振る。
そう……彼は見つかった、と表現したのだ。
決して帰ってきたとか戻ってきたとかではない。
見つかった……ただそれだけ。
「詳細は分からない。貴獅さんも現場に向かうところだそうだけど……」
現場。今度ばかりは違和感のある表現に、私も気付いた。
そんな言葉を使う意味。
不穏な、沈鬱な気配。
「鬼封じの池で。……永射さんが、水死体で発見されたらしい」
窓の外を呆然と見つめながら。双太さんはぽつりと、そう答えた。
「とは言っても、龍美ちゃんの家までだよ」
車の速度だと、時間にしてほんの二、三分かもしれない。そう考えると勿体ないような気もする。
どうせなら、もうちょっと長く堪能したいものだ。
……正直、土砂崩れの現場というのも気になっている。
「ねえ、双太さん。ついでだからさ、私も土砂崩れの現場についてってもいいかしら」
「え? うーん、駄目じゃないけど……ちょっと危ないかもしれないしなあ」
双太さんは、再び土砂崩れが起きて巻き込まれる可能性を心配しているようだ。そこまで大きく崩れることはほぼなさそうだが、先生の立場としてはそういう場所に生徒を連れていくのは悩ましいのだろう。
「まあ、車からは出ないんで」
「はは……興味を持っちゃうのも仕方ないか。結構な事件だからね。分かった、一緒に行こう」
「やった。ありがと双太さん」
彼の優しさに付け込んでいるなあ、と反省しないでもなかったが、実際自分たちの街のことだ。重要な道路がどのような状態になっているかは知っておきたい。
復旧に何日かかるか。特に千代さんなんかは仕入の都合からして、そういう情報をいち早く把握しておきたいだろう。
雨の中を、白のミニバンは突き進んでいく。視界は悪いが、双太さんの運転は慎重、通行人の姿もないし安全そのものだ。既に私たちは、永射さんの邸宅を通り過ぎ、街と外部との境界線辺りに差し掛かっている。
車であれば、街の端から端まで十数分もあれば移動することができる。その事実に、私は満生台って意外と小さいものだな、とふいに感じた。
「……そろそろかな」
街の姿は背後にぼんやり見える程度になり、道の左側には急こう配の坂が、右側には堤防が迫る。この辺りまでくると、北の山に接近するのと同時に、南側は陸地も狭まってきて、海との境界線である堤防も迫ってくるのだ。ちょうど大陸の端に沿って走行している状態である。
「うお……これは」
現場のかなり手前で、双太さんは車をストップさせた。安全に配慮してのことだろうが、確かにここまででも十分だ。
道路の先。薄靄のせいで見えにくくはあるけれど、現場の状況はこの場所からでも大体掴めた。
とんでもなく大きな壁が、そこには待ち受けていたのだ。
「ひ、酷い……」
思わず、そんな言葉が漏れる。
斜面の中でも一段と角度がついていたであろう部分。そこがかなり上層部からごっそりと崩れ落ち、土砂だけでなくそこに生えていた大木とともに道路へ流れ込んでしまっている。ひょっとしたら住民たちが集まって作業すれば、数日で除去できるかもと甘く見ていたが、そんなレベルではない。むしろ工事業者が一週間程かけ、重機を導入して頑張らなければどうにもならなさそうな状況だった。
「中々だね、こりゃあ……」
「ですね……自然の壁みたいになっちゃってるわ……」
実際、堆積した土砂の高さは二メートルほどに達していた。南側は海なので、何もなければ一部は海に落ちていくのだろうが、それを堤防が防ぐ形になっている。堤防で止められた土砂が、左右に広がることによって、相当分厚い壁が出来上がってしまったわけだ。
ここからではまだ観測できないが、恐らくは十メートル以上、道は土砂に埋まっているのだろう。
「街の人で何とかなる程度の問題じゃないか。これは、貴獅さんに報告して業者を手配してもらうしかなさそうだ」
「一応、人が乗り越えることくらいはできなくもなさそうですけど……あんまり意味ないですもんね」
道路封鎖で問題なのは、車が通れないこと、つまり物資の運搬ルートが潰れることだ。人が一人何とか通れたからといって、じゃあ大丈夫という話ではない。
本当に非常事態であれば、物資をここまで運んで来てもらってからどうにか手渡しで……というようなことにはなりそうだが、流石にそれまでには解消されると信じたい。
「千代さん、頭が痛いだろうなあ……」
「だね。こういうとき、通信技術ってありがたいなって実感するよ」
「ああ……それは言えてますね」
仮に、この街に通信技術が全く無かったとしたら。工事業者を呼ぶために、誰かがわざわざ隣町まで行って状況を伝え、その町の人に業者を呼んでもらう必要がある。どれだけ前時代的な仮定をしているんだと言われればそれまでだが、極端に言えば通信手段がないというのは、とても不便なものなのだ。
満生台には今、固定電話だけでなく、インターネットの回線もしっかり通っている。なるほど電波塔の重要性を再認識させられる事態だ。
「おっと……電話だ」
言っている傍から、通信技術の結晶であるスマホから着信音が鳴った。誰からの電話かは気になったが、恐らくは病院関係者だろう。はい、と応答する双太さんの口調はやや畏まっており、目上の人物であることが分かる。貴獅さんかな。
「……ええ、今は土砂崩れの現場に。大規模ではないですけど、業者を呼ばないとどうにもならなさそうです。一週間以上はかかると見た方がいいですね……」
私にあまり会話が聞こえないよう、口元に手を当てながら双太さんは話をしている。ただ、時折低い声が漏れてくるので、相手が貴獅さんだというのは確信できた。
最初の報告の後、双太さんは相槌を打つばかりだったのだが、三十秒ほどして、
「……何ですって! 本当……なんですか」
と驚き、眉に皺を寄せながら会話を続けた。
こちらの事件だけでも中々深刻なものだというのに、病院でもトラブルが発生したのだろうか? 気になったが、とりあえずは双太さんが電話を終えるのを待つしかない。
「そうですね……はい。僕はこちらをもう少し見てから戻ります。では」
通話を切ってから、双太さんは蒼白な顔でスマホの画面を見つめ、ふう、と息を一つ吐いた。
少し話しかけ辛い空気ではあったが、聞いておきたいという気持ちが勝り、私はおずおずと訊ねる。
「ど、どうかしたんですか……?」
「いや……うん。貴獅さんからの連絡だったんだけどね。永射さんが見つかったという報告だった」
「え? 良かったじゃないですか」
ようやく永射さんが戻ってきたのかと、私はほっとしてそう言ったのだが、双太さんは違うんだと首を振る。
そう……彼は見つかった、と表現したのだ。
決して帰ってきたとか戻ってきたとかではない。
見つかった……ただそれだけ。
「詳細は分からない。貴獅さんも現場に向かうところだそうだけど……」
現場。今度ばかりは違和感のある表現に、私も気付いた。
そんな言葉を使う意味。
不穏な、沈鬱な気配。
「鬼封じの池で。……永射さんが、水死体で発見されたらしい」
窓の外を呆然と見つめながら。双太さんはぽつりと、そう答えた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
【恋愛ミステリ】エンケージ! ーChildren in the bird cageー
至堂文斗
ライト文芸
【完結済】
野生の鳥が多く生息する山奥の村、鴇村(ときむら)には、鳥に関する言い伝えがいくつか存在していた。
――つがいのトキを目にした恋人たちは、必ず結ばれる。
そんな恋愛を絡めた伝承は当たり前のように知られていて、村の少年少女たちは憧れを抱き。
――人は、死んだら鳥になる。
そんな死後の世界についての伝承もあり、鳥になって大空へ飛び立てるのだと信じる者も少なくなかった。
六月三日から始まる、この一週間の物語は。
そんな伝承に思いを馳せ、そして運命を狂わされていく、二組の少年少女たちと。
彼らの仲間たちや家族が紡ぎだす、甘く、優しく……そしてときには苦い。そんなお話。
※自作ADVの加筆修正版ノベライズとなります。
表紙は以下のフリー素材、フリーフォントをお借りしております。
http://sozai-natural.seesaa.net/category/10768587-1.html
http://www.fontna.com/blog/1706/
この欠け落ちた匣庭の中で 終章―Dream of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
ーーこれが、匣の中だったんだ。
二〇一八年の夏。廃墟となった満生台を訪れたのは二人の若者。
彼らもまた、かつてGHOSTの研究によって運命を弄ばれた者たちだった。
信号領域の研究が展開され、そして壊れたニュータウン。終焉を迎えた現実と、終焉を拒絶する仮想。
歪なる領域に足を踏み入れる二人は、果たして何か一つでも、その世界に救いを与えることが出来るだろうか。
幻想、幻影、エンケージ。
魂魄、領域、人類の進化。
802部隊、九命会、レッドアイ・オペレーション……。
さあ、あの光の先へと進んでいこう。たとえもう二度と時計の針が巻き戻らないとしても。
私たちの駆け抜けたあの日々は確かに満ち足りていたと、懐かしめるようになるはずだから。
友よ、お前は何故死んだのか?
河内三比呂
ミステリー
「僕は、近いうちに死ぬかもしれない」
幼い頃からの悪友であり親友である久川洋壱(くがわよういち)から突如告げられた不穏な言葉に、私立探偵を営む進藤識(しんどうしき)は困惑し嫌な予感を覚えつつもつい流してしまう。
だが……しばらく経った頃、仕事終わりの識のもとへ連絡が入る。
それは洋壱の死の報せであった。
朝倉康平(あさくらこうへい)刑事から事情を訊かれた識はそこで洋壱の死が不可解である事、そして自分宛の手紙が発見された事を伝えられる。
悲しみの最中、朝倉から提案をされる。
──それは、捜査協力の要請。
ただの民間人である自分に何ができるのか?悩みながらも承諾した識は、朝倉とともに洋壱の死の真相を探る事になる。
──果たして、洋壱の死の真相とは一体……?
リモート刑事 笹本翔
雨垂 一滴
ミステリー
『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。
主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。
それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。
物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。
翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?
翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!
この満ち足りた匣庭の中で 三章―Ghost of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
幾度繰り返そうとも、匣庭は――。
『満ち足りた暮らし』をコンセプトとして発展を遂げてきたニュータウン、満生台。
その裏では、医療センターによる謎めいた計画『WAWプログラム』が粛々と進行し、そして避け得ぬ惨劇が街を襲った。
舞台は繰り返す。
三度、二週間の物語は幕を開け、定められた終焉へと砂時計の砂は落ちていく。
変わらない世界の中で、真実を知悉する者は誰か。この世界の意図とは何か。
科学研究所、GHOST、ゴーレム計画。
人工地震、マイクロチップ、レッドアウト。
信号領域、残留思念、ブレイン・マシン・インターフェース……。
鬼の祟りに隠れ、暗躍する機関の影。
手遅れの中にある私たちの日々がほら――また、始まった。
出題篇PV:https://www.youtube.com/watch?v=1mjjf9TY6Io
母からの電話
naomikoryo
ミステリー
東京の静かな夜、30歳の男性ヒロシは、突然亡き母からの電話を受け取る。
母は数年前に他界したはずなのに、その声ははっきりとスマートフォンから聞こえてきた。
最初は信じられないヒロシだが、母の声が語る言葉には深い意味があり、彼は次第にその真実に引き寄せられていく。
母が命を懸けて守ろうとしていた秘密、そしてヒロシが知らなかった母の仕事。
それを追い求める中で、彼は恐ろしい陰謀と向き合わなければならない。
彼の未来を決定づける「最後の電話」に込められた母の思いとは一体何なのか?
真実と向き合うため、ヒロシはどんな犠牲を払う覚悟を決めるのか。
最後の母の電話と、選択の連続が織り成すサスペンスフルな物語。
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。
最終死発電車
真霜ナオ
ホラー
バイト帰りの大学生・清瀬蒼真は、いつものように終電へと乗り込む。
直後、車体に大きな衝撃が走り、車内の様子は一変していた。
外に出ようとした乗客の一人は身体が溶け出し、おぞましい化け物まで現れる。
生き残るためには、先頭車両を目指すしかないと知る。
「第6回ホラー・ミステリー小説大賞」奨励賞をいただきました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる