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第100話
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「俺、兄貴がいたんだ~」
「っ!」
それは、まさかのような話だった。
確かに龍牙は、弟のような一面が沢山あった。
だが本当に、弟という立場だとは思っていなかった。
日向が目を見開いていると、龍牙は笑みを浮かべたまま言葉を続ける。
「俺、この世に誕生した時、一緒に誕生した妖魔が居たんだよ。たまたまなんだろうけどな」
「……双子ってこと?」
「ん~、どうだろ。俺のことを弟だって言ってくれたのは覚えてるけど。でも、ずっと一緒にいてくれたんだ!なんなら、守ってくれてたし!」
龍牙には話していないが、日向は司雀から龍牙の過去を聞いた事がある。
聞かされたのは、人間と妖魔からたくさん痛めつけられ、強くなろうと努力し、今の強さを手に入れたという話。
だがその話の中に、「兄」という単語は1度も出なかった。
つまり、龍牙は誰にも話していない過去があるのだ。
「その、お兄さんは……今どこに?」
「それがさぁ。はぐれちゃって」
「はぐれた?」
「うん。兄貴の帰りを待っていた時、綺麗な蝶がいるのを見つけてさ。その時は何にも考えないで、好奇心で追いかけたんだよ。そしたら、全く知らない場所まで来ちゃってて。当時は馬鹿だったからさぁ、帰り道も分かんなくて。結局、兄貴の元に帰れなかったんだよ」
「っ………」
「だから、今兄貴が何してんのか分かんねぇ。そもそも、記憶もそんなに無いから、会っても分からねぇかも」
そう話す龍牙の表情は、笑っていた。
恐らく、そのはぐれた後に、人間や妖魔に痛めつけられていたのだろう。
妖魔の感覚がどういうものかは分からないが、きっと寂しかったはずだ。
ずっと一緒にいた兄とはぐれ、その先で痛めつけられるなど、どれだけ苦痛だったことか。
心のどこかでは、兄を呼んでいたのではないか。
「まあでも、どっかで生きてんじゃねぇかな?兄貴、ちょー強かったから!」
「強かったの?」
「うん!それに俺と違って、初めから言葉が話せたんだぜ!頭も良かったし、優しかった!
なにより、兄貴は龍の姿になれたんだよ!」
「り、龍!?龍って、あの!?」
「そう!でっかい龍!すげぇだろ!俺もいつか、なりてぇなぁって思ってんの!」
龍牙にとって、兄はどんな存在なのだろうか。
今は魁蓮を目標にしているのだろうが、きっと兄も目標にしている人の1人なのだろう。
でなければ、こんなにも楽しそうに兄の話はしないはずだ。
「また、会えたらいいね」
「おう!」
龍牙が明るく笑うと、日向もその笑顔につられて笑みをこぼす。
兄弟がいない日向は、時折兄弟がいる人を羨ましく思うこともあった。
家族という存在は、何よりも安心するだろうから。
そんな話をしている間に、いつのまにか虎珀の部屋へとたどり着いていた。
すると、龍牙はすぅっと思い切り息を吸い込んで、ワッと部屋の中に向かって声を出す。
「虎ぁぁぁぁぁぁ!!!夏市行こぉぉぉぉ!!!!!」
ド直球な声掛けだ。
有難いと言えば有難いが、虎珀は1度で理解してくれるのだろうか……。
なんて日向の心配など、なんの意味もなかった。
ゆっくりと開かれた扉と共に、中から声がした。
「何が食べたいんだ」
(いや早っ!?)
龍牙が叫んでから、たった数秒。
虎珀は外に出かける支度を既に終えていて、呆れた顔で龍牙を見ている。
普通ならば、大声を出してきた龍牙に困っている、と思ってしまうところだが。
この場合、虎珀の反応速度と対応能力が凄まじいのが、考えなくても分かってしまう。
なんだろうか、この完璧なまでの流れは。
龍牙の尻拭いや手伝いに慣れている、という次元などとっくに飛び越えているではないか。
だがそんな異常なほど素晴らしい態度に、龍牙は全く気づいていない。
「いっぱい食べたい!肉!!
司雀が皆で行こうって言ってたんだって!だから、日向と一緒に迎えに来たぞ!」
「司雀様が?……まあ、久々の夏市だしな。たまにはこういう日があっていいだろう。
ということは、今から忌蛇を呼びに行くんだな」
「そう!」
(いや理解力もおかしいって)
ある意味、虎珀に適うものはいないだろう。
すると、何やら龍牙と虎珀が頷きあっている。
どうしたのかと日向が気にしていると、突然2人は日向へと視線を向けてきた。
「つーわけで、日向!俺たちが忌蛇を呼びに行ってくるから、日向は魁蓮担当なー!」
「忌蛇に声をかけたら、そのまま司雀様の所へ行っておく。魁蓮様と一緒に来い。後でな」
「…………ん?」
2人はそれだけ言い残すと、日向に背中を向けて歩き出した。
いや、意味がわからない。
「ちょーっと待てぇぇぇぇ!?」
日向は全力で止めに入った。
なぜ2人はこれで済むと思ったのだろうか、色々と聞きたいことはある。
だが2人は、まるで分かっていないような顔を浮かべて振り返った。
「「何か問題でも?」」
「大アリだわどう考えても!なんで僕!?
アイツだけは、龍牙に頼もうとしてたんだけど!?」
「え!やだよー!こればっかりは、俺も無理!」
「え、なんで!?」
おかしい、普通に考えておかしい。
肆魔の中で、魁蓮が大好きだと明言している龍牙が、魁蓮を呼びに行くのを拒むとは何事か。
そもそも、日向が魁蓮を呼びに行くのを龍牙に任せようとしていたのは、気まずいとか、嫌だからとかでは無い。
自分が行くより、肆魔の誰かが行った方が、断られる可能性が低いだろうという勝手な判断からだった。
だが、1番頼もうとしていた人物が、この反応だ。
予定していた流れが、一気に崩れ去る。
「ちょっ、龍牙!まじで、頼むっ……」
日向は龍牙の衣を掴んで、破れない程度に引っ張る。
対して龍牙は、日向に引っ張られる方向とは真逆の方向に重心を傾け、全力で抵抗していた。
本当に、何故なんだ。
「日向ぁ!ごめん!俺、嫌だ!」
「い、嫌!?」
「だって、流石に怖いもん!死ぬかもしれないし!」
「ちょっと待って。なんか聞きたいことが増えた気がするけど、とりあえずどっかに行こうとするのだけ辞めてくんね!?」
埒が明かない。
そう判断した虎珀は、逃げ出そうとする龍牙と龍牙の衣を掴んでいた日向の腕をそれぞれ掴んで、互いに暴れないように制止する。
「こ、虎珀っ」
「人間。すまんが、こればかりはお前に頼みたい」
「いやなんで!?」
どうやら、味方は居ないようだ。
ここに司雀か忌蛇がいれば、なにか変わっていただろうか。
どうしても拒否し続ける龍牙に、日向は内心焦る。
すると、虎珀ははぁっと息を吐いた。
「単刀直入に言う。
魁蓮様の部屋は、魁蓮様が張った特別な結界で守られている。その結界に触れれば、俺たちは死ぬんだ」
「…………えっ?」
事実か嘘かを判断する前に、虎珀が答えた理由というものがあまりにも大きな規模のもので、日向は言葉に詰まる。
この期に及んで、脅しなどはしないだろう。
「し、死ぬって何……超怖い」
「仕組みは分からないが、他者を部屋に入れないためのものらしい。弱い者は、そもそも近づくことさえ出来ない」
「いや待って、ほんとに待って。
触れたら死ぬ結界なんでしょ!?僕死ぬじゃん!」
「安心しろ、お前は魁蓮様の力が備わっているんだろう?だったら問題は無い」
「あ、そっか……じゃなくて!」
「そういうわけで、頼むぞ」
「えっ」
日向の言葉は、ピシャリと虎珀に遮られた。
そして流れるように、虎珀は龍牙を抱えてその場から離れて行ってしまう。
その速度は、今までの虎珀からはありえないほどの速度で、まるで逃げるかのような姿だった。
「えええええ!?!?!?!?!?」
置いていかれた日向は、もう姿が見えない廊下に向かって手を伸ばす。
完全にやられてしまった。
全任せを食らった。
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈
「ぶっははははは!!!!と、虎ぁっ。ほんっとに面白い!ぶふっ……」
「仕方ないだろう、こうするしか無いじゃないか」
日向から離れた龍牙は、先程の虎珀の姿を思い出して、止まることの無い笑いを出している。
笑いすぎて痛くなったお腹を抱えながら、ただただ笑い転げていた。
能天気というか、阿呆らしいというか。
そんな龍牙に、虎珀は呆れてため息を吐く。
「司雀様の頼みを叶えるためだ。ここに忌蛇がいたら、同じように行動していただろう」
「あっはは。あぁ、そうかもなぁ。
日向には悪ぃけど、今回ばかりは司雀の味方をするなぁ」
2人の頭に浮かぶ、共通の認識。
それは、数日前のこと……。
「っ!」
それは、まさかのような話だった。
確かに龍牙は、弟のような一面が沢山あった。
だが本当に、弟という立場だとは思っていなかった。
日向が目を見開いていると、龍牙は笑みを浮かべたまま言葉を続ける。
「俺、この世に誕生した時、一緒に誕生した妖魔が居たんだよ。たまたまなんだろうけどな」
「……双子ってこと?」
「ん~、どうだろ。俺のことを弟だって言ってくれたのは覚えてるけど。でも、ずっと一緒にいてくれたんだ!なんなら、守ってくれてたし!」
龍牙には話していないが、日向は司雀から龍牙の過去を聞いた事がある。
聞かされたのは、人間と妖魔からたくさん痛めつけられ、強くなろうと努力し、今の強さを手に入れたという話。
だがその話の中に、「兄」という単語は1度も出なかった。
つまり、龍牙は誰にも話していない過去があるのだ。
「その、お兄さんは……今どこに?」
「それがさぁ。はぐれちゃって」
「はぐれた?」
「うん。兄貴の帰りを待っていた時、綺麗な蝶がいるのを見つけてさ。その時は何にも考えないで、好奇心で追いかけたんだよ。そしたら、全く知らない場所まで来ちゃってて。当時は馬鹿だったからさぁ、帰り道も分かんなくて。結局、兄貴の元に帰れなかったんだよ」
「っ………」
「だから、今兄貴が何してんのか分かんねぇ。そもそも、記憶もそんなに無いから、会っても分からねぇかも」
そう話す龍牙の表情は、笑っていた。
恐らく、そのはぐれた後に、人間や妖魔に痛めつけられていたのだろう。
妖魔の感覚がどういうものかは分からないが、きっと寂しかったはずだ。
ずっと一緒にいた兄とはぐれ、その先で痛めつけられるなど、どれだけ苦痛だったことか。
心のどこかでは、兄を呼んでいたのではないか。
「まあでも、どっかで生きてんじゃねぇかな?兄貴、ちょー強かったから!」
「強かったの?」
「うん!それに俺と違って、初めから言葉が話せたんだぜ!頭も良かったし、優しかった!
なにより、兄貴は龍の姿になれたんだよ!」
「り、龍!?龍って、あの!?」
「そう!でっかい龍!すげぇだろ!俺もいつか、なりてぇなぁって思ってんの!」
龍牙にとって、兄はどんな存在なのだろうか。
今は魁蓮を目標にしているのだろうが、きっと兄も目標にしている人の1人なのだろう。
でなければ、こんなにも楽しそうに兄の話はしないはずだ。
「また、会えたらいいね」
「おう!」
龍牙が明るく笑うと、日向もその笑顔につられて笑みをこぼす。
兄弟がいない日向は、時折兄弟がいる人を羨ましく思うこともあった。
家族という存在は、何よりも安心するだろうから。
そんな話をしている間に、いつのまにか虎珀の部屋へとたどり着いていた。
すると、龍牙はすぅっと思い切り息を吸い込んで、ワッと部屋の中に向かって声を出す。
「虎ぁぁぁぁぁぁ!!!夏市行こぉぉぉぉ!!!!!」
ド直球な声掛けだ。
有難いと言えば有難いが、虎珀は1度で理解してくれるのだろうか……。
なんて日向の心配など、なんの意味もなかった。
ゆっくりと開かれた扉と共に、中から声がした。
「何が食べたいんだ」
(いや早っ!?)
龍牙が叫んでから、たった数秒。
虎珀は外に出かける支度を既に終えていて、呆れた顔で龍牙を見ている。
普通ならば、大声を出してきた龍牙に困っている、と思ってしまうところだが。
この場合、虎珀の反応速度と対応能力が凄まじいのが、考えなくても分かってしまう。
なんだろうか、この完璧なまでの流れは。
龍牙の尻拭いや手伝いに慣れている、という次元などとっくに飛び越えているではないか。
だがそんな異常なほど素晴らしい態度に、龍牙は全く気づいていない。
「いっぱい食べたい!肉!!
司雀が皆で行こうって言ってたんだって!だから、日向と一緒に迎えに来たぞ!」
「司雀様が?……まあ、久々の夏市だしな。たまにはこういう日があっていいだろう。
ということは、今から忌蛇を呼びに行くんだな」
「そう!」
(いや理解力もおかしいって)
ある意味、虎珀に適うものはいないだろう。
すると、何やら龍牙と虎珀が頷きあっている。
どうしたのかと日向が気にしていると、突然2人は日向へと視線を向けてきた。
「つーわけで、日向!俺たちが忌蛇を呼びに行ってくるから、日向は魁蓮担当なー!」
「忌蛇に声をかけたら、そのまま司雀様の所へ行っておく。魁蓮様と一緒に来い。後でな」
「…………ん?」
2人はそれだけ言い残すと、日向に背中を向けて歩き出した。
いや、意味がわからない。
「ちょーっと待てぇぇぇぇ!?」
日向は全力で止めに入った。
なぜ2人はこれで済むと思ったのだろうか、色々と聞きたいことはある。
だが2人は、まるで分かっていないような顔を浮かべて振り返った。
「「何か問題でも?」」
「大アリだわどう考えても!なんで僕!?
アイツだけは、龍牙に頼もうとしてたんだけど!?」
「え!やだよー!こればっかりは、俺も無理!」
「え、なんで!?」
おかしい、普通に考えておかしい。
肆魔の中で、魁蓮が大好きだと明言している龍牙が、魁蓮を呼びに行くのを拒むとは何事か。
そもそも、日向が魁蓮を呼びに行くのを龍牙に任せようとしていたのは、気まずいとか、嫌だからとかでは無い。
自分が行くより、肆魔の誰かが行った方が、断られる可能性が低いだろうという勝手な判断からだった。
だが、1番頼もうとしていた人物が、この反応だ。
予定していた流れが、一気に崩れ去る。
「ちょっ、龍牙!まじで、頼むっ……」
日向は龍牙の衣を掴んで、破れない程度に引っ張る。
対して龍牙は、日向に引っ張られる方向とは真逆の方向に重心を傾け、全力で抵抗していた。
本当に、何故なんだ。
「日向ぁ!ごめん!俺、嫌だ!」
「い、嫌!?」
「だって、流石に怖いもん!死ぬかもしれないし!」
「ちょっと待って。なんか聞きたいことが増えた気がするけど、とりあえずどっかに行こうとするのだけ辞めてくんね!?」
埒が明かない。
そう判断した虎珀は、逃げ出そうとする龍牙と龍牙の衣を掴んでいた日向の腕をそれぞれ掴んで、互いに暴れないように制止する。
「こ、虎珀っ」
「人間。すまんが、こればかりはお前に頼みたい」
「いやなんで!?」
どうやら、味方は居ないようだ。
ここに司雀か忌蛇がいれば、なにか変わっていただろうか。
どうしても拒否し続ける龍牙に、日向は内心焦る。
すると、虎珀ははぁっと息を吐いた。
「単刀直入に言う。
魁蓮様の部屋は、魁蓮様が張った特別な結界で守られている。その結界に触れれば、俺たちは死ぬんだ」
「…………えっ?」
事実か嘘かを判断する前に、虎珀が答えた理由というものがあまりにも大きな規模のもので、日向は言葉に詰まる。
この期に及んで、脅しなどはしないだろう。
「し、死ぬって何……超怖い」
「仕組みは分からないが、他者を部屋に入れないためのものらしい。弱い者は、そもそも近づくことさえ出来ない」
「いや待って、ほんとに待って。
触れたら死ぬ結界なんでしょ!?僕死ぬじゃん!」
「安心しろ、お前は魁蓮様の力が備わっているんだろう?だったら問題は無い」
「あ、そっか……じゃなくて!」
「そういうわけで、頼むぞ」
「えっ」
日向の言葉は、ピシャリと虎珀に遮られた。
そして流れるように、虎珀は龍牙を抱えてその場から離れて行ってしまう。
その速度は、今までの虎珀からはありえないほどの速度で、まるで逃げるかのような姿だった。
「えええええ!?!?!?!?!?」
置いていかれた日向は、もう姿が見えない廊下に向かって手を伸ばす。
完全にやられてしまった。
全任せを食らった。
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈
「ぶっははははは!!!!と、虎ぁっ。ほんっとに面白い!ぶふっ……」
「仕方ないだろう、こうするしか無いじゃないか」
日向から離れた龍牙は、先程の虎珀の姿を思い出して、止まることの無い笑いを出している。
笑いすぎて痛くなったお腹を抱えながら、ただただ笑い転げていた。
能天気というか、阿呆らしいというか。
そんな龍牙に、虎珀は呆れてため息を吐く。
「司雀様の頼みを叶えるためだ。ここに忌蛇がいたら、同じように行動していただろう」
「あっはは。あぁ、そうかもなぁ。
日向には悪ぃけど、今回ばかりは司雀の味方をするなぁ」
2人の頭に浮かぶ、共通の認識。
それは、数日前のこと……。
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