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魔女ともう一度デートを
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「なぁ、お前最近大丈夫か?」
学校に着いて、席に座ると突然話しかけられた。
「ん?何が?」
僕がその問いにキョトンとしながら尋ね返す。
「いや、だってお前最近学校サボり気味だったじゃん」
「いや、学校には……。あっ、確かにそうだわ!!」
そういえば最近は昼休みに彼女と喋ったり、デートしたりするだけで教室までは来てなかったことを思い出した。
「おいおい、学校に来てないことを忘れるって記憶喪失か?もう歳なのか?」
「うっせぇわ、久しぶりに学校に来たって気がしなかっただけだわ」
「俺なんか一日でも休んだら久しぶりって気がするのに、お前の体感時間どうなってるんだよ」
「わかったわかったって、ちょーひさしぶりにーきたなーおまえに、あえてうれしいなー」
「なにその、超棒読み!!それは求めてない!!」
久しぶりに学校に来た僕が後ろの奴と談笑をしていると、前のドアから担任が入ってきて僕の顔を見るなり「もう体調は良いのか?」と聞いてきた。
僕はそれに対して「もう大丈夫です」と返すと「それなら良いけど、あんまり無理するなよ」と言ってホームルームが始まった。
昼休みになりいつも通り彼女が待つところへ向かう。
珍しくまだ彼女は来てはいなかった、僕は彼女を待つか少し悩みながらも少しづつ口をつけ始めた。
遅れて彼女はやってきた。
「今日は僕が待つ日だったね」なんて笑うと、彼女は僕の前に立ち「いつも私が待ってあげてるんだから、そこは気を利かせて今来たところだよっていうところでしょ!!しかももう食べてるし」そう言って僕のすねを蹴った。
「痛いってっ、ごめん。また埋め合わせするからさ、どこか行きたいところある?」
「行きたいところかぁ」彼女はそういうと、少し考えてからニヤッとした。
僕はその顔に少し嫌なものを感じる。
「じゃあ、服を買いに行きたいから付き合って頂戴」
「服?そういえば水族館のときも待ち合わせは学校だったから制服だったもんなぁ。どういう系統を着るんだ?」
「ふっふっふ、それは当日のお楽しみさ」
そういって彼女はニヤニヤとしている。
絶対にロクなことを考えてないな。
そう思いながらも「わかったよ、付き合うよ」と精一杯の虚勢で言うしかなかった。
女の買い物に付き合うって怖いなー。
彼女は僕のその返事に気を良くしたのか、鼻歌交じりに昼ごはんを食べ始めた。
僕は少し短いため息を吐くと、空を見上げた。
今日の空は少しだけ大きな雲が、僕の目の前を漂っていた。
その雲はどこか仲間を探しているように見えた。
学校に着いて、席に座ると突然話しかけられた。
「ん?何が?」
僕がその問いにキョトンとしながら尋ね返す。
「いや、だってお前最近学校サボり気味だったじゃん」
「いや、学校には……。あっ、確かにそうだわ!!」
そういえば最近は昼休みに彼女と喋ったり、デートしたりするだけで教室までは来てなかったことを思い出した。
「おいおい、学校に来てないことを忘れるって記憶喪失か?もう歳なのか?」
「うっせぇわ、久しぶりに学校に来たって気がしなかっただけだわ」
「俺なんか一日でも休んだら久しぶりって気がするのに、お前の体感時間どうなってるんだよ」
「わかったわかったって、ちょーひさしぶりにーきたなーおまえに、あえてうれしいなー」
「なにその、超棒読み!!それは求めてない!!」
久しぶりに学校に来た僕が後ろの奴と談笑をしていると、前のドアから担任が入ってきて僕の顔を見るなり「もう体調は良いのか?」と聞いてきた。
僕はそれに対して「もう大丈夫です」と返すと「それなら良いけど、あんまり無理するなよ」と言ってホームルームが始まった。
昼休みになりいつも通り彼女が待つところへ向かう。
珍しくまだ彼女は来てはいなかった、僕は彼女を待つか少し悩みながらも少しづつ口をつけ始めた。
遅れて彼女はやってきた。
「今日は僕が待つ日だったね」なんて笑うと、彼女は僕の前に立ち「いつも私が待ってあげてるんだから、そこは気を利かせて今来たところだよっていうところでしょ!!しかももう食べてるし」そう言って僕のすねを蹴った。
「痛いってっ、ごめん。また埋め合わせするからさ、どこか行きたいところある?」
「行きたいところかぁ」彼女はそういうと、少し考えてからニヤッとした。
僕はその顔に少し嫌なものを感じる。
「じゃあ、服を買いに行きたいから付き合って頂戴」
「服?そういえば水族館のときも待ち合わせは学校だったから制服だったもんなぁ。どういう系統を着るんだ?」
「ふっふっふ、それは当日のお楽しみさ」
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絶対にロクなことを考えてないな。
そう思いながらも「わかったよ、付き合うよ」と精一杯の虚勢で言うしかなかった。
女の買い物に付き合うって怖いなー。
彼女は僕のその返事に気を良くしたのか、鼻歌交じりに昼ごはんを食べ始めた。
僕は少し短いため息を吐くと、空を見上げた。
今日の空は少しだけ大きな雲が、僕の目の前を漂っていた。
その雲はどこか仲間を探しているように見えた。
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