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王都

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「マシュの毛ふわっふわになったね!」
ピュリ


「うん!ポメリが洗ってくれたから!!」
マシュ

ついマシュの首元に顔をうずめてクンカ クンカ匂いを嗅いでしまう。しあわせ~もふもふ…


でも王子様ちょっと見たかったな~物語の王子様ばりにかっこいいのかな??


それにしても暇だなぁ。
来月から家庭教師の先生とか
ダンスの先生とか色々来るみたいだけど…。礼儀作法は免除になったよ!!


「ちょっと!!ピュリくすぐったいよ~ちょっと聞いてる!?ピュリ!!」
マシュ


「あ、ごめん、つい」苦笑


「もぉ!!」
マシュ


だってさ~暇なんだもん………

 
「ピュリは暇そうだな」

ん?


「あ!!サム兄様!!」

気がつくとドアが開いていてサムエルが立っていた。


「サム兄様はどうされたのですか?」
ピュリ


「ピュリが暇かなと思ってさ、変身して街にでも行ってみる?」


「街!?街って王都ですか!!」
ピュリ



「もちろん王都だよ」ニコッ
サムエル


王都!?今まで行ったことない王都!!!!国の中心!!


「行きたい!!!行きたいです!!!」
ピュリ

サムエルの方に身を乗り出して
話すピュリにサムエルの顔は真っ赤にそまる…


「じゃ、ポメリに頼んであるから簡素な服に着替えてロビーに集合な」
サムエル


「はい!!!」
ピュリ

満面の笑顔で返事をするピュリに絶対早急に婚約しなければ!!!と心に誓うサムエルだった。

可愛いなぁ……ピュリ

顔立ちは叔母上に良く似ているけど、ところどころが王太子に似ている。両親のいいとこどりって感じだよな。陛下が気がついたら孫だから……手離したくなくなるだろう。ましや今王家には姫は存在しない。ここ何年か男しか生まれていないし…。


パタパタ パタパタ


「サム兄様!!お待たせしました!!」

魔法で髪色は金髪になっていた。


「おお、金髪だと本当に叔母上に良く似ている」
サムエル


「ふふ、お母様に似ていて嬉しいです」ニコッ


「さっ!行こう」


「はい!!」

二人は馬車に乗り、街の手前におろしてもらった。公爵家の馬車は目立つからだ。


「わぁ~ここが王都ですか!?」

すごーーい!!!!沢山の人がいて……沢山の店も…。


「あぁ、ここが王都だな。さっ、何から見る?」
サムエル


「ん~~あっ!!魔術関係の物が見てみたいです」
ピュリ


「魔術関係か、じゃ魔道具屋に行こうか」
サムエル


「はい!!!」
ピュリ


わぁ~あそこはお菓子屋さんかな??あそこはぬいぐるみ屋さん???キョロキョロと見ながら歩くピュリニーネを手を繋いで人混みから守るように歩くサムエル。



「あそこが魔道具屋だ」
サムエル


わぁ~~それっぽい!!!!
古い趣の店だ。
扉を開けるとキィィという音がする。


「いらっしゃいって…サムエル坊っちゃんじゃないか」
魔道具屋店主


「坊っちゃんはやめてくれ…今日は連れがいるんだ」
サムエル


「へぇ~坊っちゃんも年頃ですからね~綺麗なお嬢様だ」
店主


「サム兄様?見てもいいですか?」
ピュリ


「あ?あぁ!もちろん」
サムエル


「サム兄様???妹かい?」
店主


「妹ではない……詮索するな」
サムエル


「はいはい、分かりましたよ…」
店主


そう店主は言うとさりげなく鑑定魔法でピュリニーネを見てしまった……がその表情は青ざめていた。見るんじゃなかったと後悔したのは後の祭りだ…

マリシア様の娘か……これはこれから色々とありそうだねぇ…。あのお嬢様もお転婆だったが……
とマリシアを思い出す店主の
カサブランカだった。


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