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EP6_② <♡>

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「はわぅ~……♪ あぁ……もう……全部……どうでも良いやぁ~……♪」

 あれから数分後、身も心も湯船の中で完全に蕩け切ったセレアは、悩みなど吹き飛んでいた。
 温かく湿った湯気を吸い込む度に、体の中に居た"悪い気"が出て行く感覚。
 心地良く、それでいて溜め息が出るほど力が抜けるリラックス。セレアはその渦に飲み込まれていた。

「ふぅ~……はぁ~……! あぁ……良いお湯だったぁ……♪」

 やはり入浴は気持ちが良い。
 欲情を発散するセックスとは全く別の、心と体が休まる快感がある。彼女はそう再確認した。

「さぁ~て……今日も1日……頑張りますか……!」

 湯船から上がり、無防備な裸体を晒して、深呼吸と共に伸びをする。
 熱を閉じ込めた女体から立ち昇る湯気が神秘的な色香を放ち、頬を真っ赤に火照らせたセレアを冷やす。

 心地良さそうに笑みを浮かべて、表情も蕩け切っている彼女の姿は、あまりにも無防備。
 可愛らしくも、どこか卑猥な吐息も合わさって、側から見れば「襲ってください♡」と誘っているような物だ。

 そして運良く、これ以上無いほど艶やかで美しいこの絶景を、最高のタイミングで目撃した者が居た――。

カチャッ……

「あら?……あんっ💕」

もみゅっ……♡

 ふくよかなセレアの乳房に、手の平の優しい感触が沈み込んだ。
 朝起きてすぐ、ポーっと夢を見ているような霞がかった心地の中で訪れる、緩やかな性の快感。

 互いの裸体を貪るように乱れ合った昨晩の記憶、脳が焼き切れてしまいそうなほど激しい快楽。
 幾度となく自身に潮を噴かせ、涙目になるまで絶頂させた男の指が、真逆とも言える"穏やかさ"を帯びている。そう思うだけで、セレアは自然と笑顔になった。

「おはようセレア……!」

「おはようヴィル君♡……ちゅっ♡」

 振り返るとヴィルが居た。
 興奮と敬愛に満ちた朗らかな笑みを浮かべ、セレアを優しく抱き締めている。

 指先で筋をなぞりながら、手の腹で横から包み込む。そのように満遍なく指圧しながら、快感の点を探る。
 温かくて柔らかい、母性の感触に指を沈み込ませるヴィルは、至福のひと時に浸っていた――。

「フフッ♡ Hなんだから♡」

「だ、ダメかな……?」

「良いの良いの♡ あなたの望むように、いっぱい揉み揉みしてみてね♡」

 乳房を揉むヴィルの手を、優しく握って撫で摩るセレア。背後から抱きつかれるのにも、慣れている様子だ。

「……ひっ💕……んっ💕……ぁっ💕」

 不恰好な指先が敏感な乳首に触れるたびに眉を顰め、胸を庇うように両腕を縮こませる。
 刺すような快感にピクンッ♡と可愛らしく悶える様は、誰の心にもある"萌え"の感情を刺激する。

「ウフフ♡ ほら……お股も触って良いよ……♡」

 右手で左胸を揉ませて、左手を股間に押し当てる。
 セレアは拒絶するどころか、むしろ歓迎するようにヴィルのスキンシップを受け入れている。

「右胸が空いてるね♪……ちゅぅっ……!」

「んはぁっ💕 ら、らめ……💕 乳首ぺろぺろするの……反則ぅ……💕」

「ちゅっ……ちゅうぅっ……!
 だってセレア、こうされるの好きでしょ……!」

「うん……大好きなのぉ……💕」

 背後から正面に回り込み、胸元に顔を埋めたヴィル。
 油断していた右胸に吸い付かれ、優しくて甘い、蕩けるような多幸感が溢れ出した。

(反則なのに💕 おっぱい吸うのっ💕 反則なのにぃ💕 やっぱり……気持ち良いよぉ……💕)

 彼女にとって乳首をしゃぶられる事は、"本能の快感"なのだ。
 "やがて母になる性"として、この快楽にだけは抗えない。セレアはそう確信していた。

「よしよし……上手にお乳吸えて偉いねぇ……💕」

「……っ♪」

「あんっ💕 がっつき過ぎだよっ💕」

 甘えるように吸い付くヴィルの頭を撫で、セレアは更に甘やかす。

 乳頭を弾くように舐めまわし、乳輪を唇で挟んで吸い付く、乳房全体を蕩けさせるような舌技。
 母性本能を刺激されたセレアの下腹部はキュンッ💕と小さく脈を打ち、どうしようもなくヴィルに対する想いが溢れてしまう。

(よしよし……ホントにおっぱい好きなんだね……💕
 Hだけど……甘えん坊で……可愛い赤ちゃん……💕)

 ――その瞬間から、浴室を包み込む清涼な空気が、蒸せ返るようなピンク色に塗り変わった。

(もうダメ💕 完全にスイッチ入っちゃった💕)

 胸の中が「LOVE一色」に染まり、もう自分でも止められない。

 "気品に満ちた乙女バイオレット家の令嬢"として英気を養うのは、もう終わった。
 ここから先は、"一匹の淫魔セレアティナ"としての欲求に従い、無尽蔵に湧き出る肉欲を曝け出すしかない――。

「れろっ……ちゅっ……ちゅうぅ……ちゅぱっ♪」

「ぁんっ💕…………おっぱいもう良いの? お腹いっぱい味わった?」

「うん……ありがとう……!」

「えへへ♡ 何もしてないのに感謝されちゃった♡…………背中を向けて♡ 洗ってあげるわ♡」

「え? ホント!?」

「もちろん♡ 昨日、いっぱい気持ち良くしてくれた"お返し"だからね♡」

 セレアはそう言うと、ヴィルを椅子に座らせた。
 肩に手を当て、背後から密着し、耳の裏に吐息を吹き掛ける。

「あ、当たってるよ……///」

「フフフッ♡ 当ててるのよ♡」

 興奮で硬くなった乳首を背中に押し当て、優しく擦り付ける。
 行為をねだるように体を這わせる彼女の様は、主人に媚を売る犬のようだ。もはや、先程までの淑女とは完全に別人であると言って良い。

「ウフフフッ♡ そ~れ……ぱふぱふ……♡」

「あぅっ……!」

 両耳と肩を包み込むように、柔らかな女肉がのし掛かった。シットリと重く、それでいて温かい。

 "ただの脂肪分"と断じるには、あまりにも魔性を帯び過ぎている淫乳。
 鼓動が伝わるほど密着した柔肌が、ヴィルの思考回路を瞬く間に麻痺させる――。

「肩が凝ってるねぇ♡
 いっぱい勉強してる証かな~?」

「そ、そんな事ないよ! 運動不足なだけ……。」

「なら、解してあげないとね♡」

 浴室は彼女の独壇場だ。
 あらゆる夜職を網羅して来た彼女は、当然ながらソープ嬢としてもNo.1の人気を常に維持して来た。
 多様なプレイ、マッサージから洗体に至るまで、その卑猥な女肉を最大限に用いた奉仕が可能。そこに死角は存在しない。

「ヴィル君、混浴は初めて?」

「あっ、うん……!」

「その割には大胆だったね?
 いきなり抱き着かれて……揉み揉みされて……私……ドキドキしちゃったわ……///」

「ご、ごめん……!」

「良いの良いの♡ 女の人と仲良くお風呂に入るのって、素敵な事よ♡ だから緊張しないで、とにかくリラックスしてね♡」

 優しく甘やかすように、淫靡に励ますように。
 手慣れた調子で緊張を解くセレアの様は、やはり職人魂"を感じさせる。

「まずは肩から、マッサージいたしますね♡」

「ぅっ……!」

「フフフッ♡ あんまり緊張しないで♡ 最初は痛くても、すぐに気持ち良くなるから♡」

 甘く艶やかな声で囁きながら、セレアはヴィルの肩を揉み始めた――。

~~~~~~~~~~

「流しますねぇ~♪」

「お、お願いします……!」

ザザ~ッ……!

 頭の毛先、腹部の駄肉、足の爪先。
 全身を白い泡に包まれたヴィルの頭上から、勢いよく温水が降り掛かった。

(あら、意外と綺麗な髪!)

 ボサボサで清潔感の無い髪型も、シャンプーで洗ってブラシで解かすと幾分かマシになる。
 その他の容姿が壊滅的な事を差し引いても、その点だけは魅力的。彼の髪は、磨けば光りそうだとセレアは思った。

「気持ち良かった?」

「良かった!」

「それは結構! ただ……。」

 きめ細やかな柔らかい手が、全身を弄る感触。
 "ただのソーププレイ"と言えば、それまで。だが、先日まで童貞であった青年にとっては、かつてない刺激と興奮に満ちた"奉仕"であった。

 だが、彼女の本気はこんな物ではない――。

「フフフッ♡ 大体は洗い終わったけど……一箇所だけ残ってるね♡」

「あっ、えと……。」

「あらあら♡ 朝から"元気"にしちゃって♡ どうしちゃったのかなぁ~?」

「あぅっ……!」

 背後から伸びたセレアの指が、勃起した巨砲を優しく握る。
 撫でるように根本を弄り、掬い上げるように皮を包み込んで上下する。これには耐えきれず、ヴィルは情けない声が漏れてしまった。

 煽り立てるように、それでいて小馬鹿にしたような。
 生意気に問い掛ける牝の姿は、いつにも増して扇情的だった。

「ねぇ……教えてよ……ちんちん、どうして大きくしちゃったの……?」

「あっ……うっ……///」

「ほらほら、また大きくなってる……ふぅ~♡」

「うっ……!?」

 ツンツンと、指先で亀頭を優しく突つき、艶やかな吐息と共に更なる欲情を煽る。
 いつになく"大人なお姉さん感"を漂わせる彼女の貫禄に圧され、ジンワリと先走りが溢れてしまう。

 主人の興奮を少しずつ高め、セックスの準備をする。淫靡ながらも、どこか献身的な彼女の心構えは、やはり"高級娼婦プロフェッショナル"のソレであった。

「セレアが可愛いから……!」

「フフフ♡ ちゃんと言えて偉いね……♡」
(やぁん♡ ヴィル君、ちょっとずつ成長してる♡)

 我慢出来ずに溢れ出した本音を聞いて、セレアは頬を赤らめる。
 ヴィルの羞恥心は少しずつ解れ、確かな前進を続けている。微かに感じられる彼の成長が、とても嬉しかったのだ。

「それじゃ、洗わせてもらうわね♡」

「あ、いや……やっぱり、ここは自分で洗うから……///」

「もうっ! ツベコベ言わず、全部私に任せれば良いのっ♡
 お姉さんが綺麗に洗って、"痛いの"も無くしてあげるからね……♡」

 有無を言わさない強引さで、セレアはヴィルの足元に跪いた。上目遣いで微笑みかけ、誰の心にもある"異性への征服欲"を刺激する。
 眼前で反り立つ剛直を凝視すると、それだけでセレアの股間はヨダレを垂らした。"殿方に奉仕する悦び"が全身を駆け巡り、下腹部が熱くなる――。

「朝からエッチしても良いけど……どう? 本番は、夜まで我慢できる?」

「できる!」

「うんうん♡ 偉いねヴィルくん♡
 その代わり、誠心誠意・全身全霊のご奉仕サービスをしてあげるわ……♡」

 「赤子に母乳を飲ませる為」などと言う"言い分"だけでは誤魔化し切れないほど、あまりに破廉恥な乳房。
 艶かしいウィンクで青年の心を撃ち抜いた淫魔は、自身の巨峰をイヤラしい手付きで支え上げ、いきり勃つ剛直を挟み込む。

「"淫魔お姉さんの濃厚パイズリ"で、いっぱい気持ち良くなってね♡」

 こうして今日も、"美しくも淫らな"の1日が始まった――。
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