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二章 ダンジョン探索は冒険者のロマンでしょ?

喫茶店に行ったはずの私は、なぜか現魔王と会いました27(前編)

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「え、えっと、魔王なんだよね?」 

「た、たぶんですけど、はい、魔王です」

「生まれてからずっとここで暮らしてるの?」

 魔王って言ったら、やっぱり魔王城で暮らしてると思うんだけど、やっぱり違うのかな?

「はい、ここで。もの心ついたときからずっとここで暮らしてるんです!」

「その、魔王って言ったら城とかあると思うんだけど、見たことは?」

「ない、ですね。それより、この街はとっても素敵なんですよ!きっと、この街でまだ暮らしていけるようになったのもなんかの縁なんですね!」

 もはや、ハンディーのでっちあげにしか思えない。
 マギアはなにか言いたそうに、マリアはなぜか嬉しそうな表情を浮かべてる。
 で、あの子を魔王だって言った、当の本人のハンディーはバツの悪そうな顔をしている。

 てか、ハンディーに魔族の土地に関しては聞けばよかったのでは?

「ねえ、ハンディー」

「な、なんだ……?言っておくが、俺は嘘なんてついてないからな?決して、嘘なんかついてないからな……!」

 なんか、すごい誤解をしてるらしい。
 普段が普段だからだけど、私はここまで追い込んだ記憶はないから、きっとマギアのせいなんだろう。

「いや、そうじゃなくて、逃げ出して来る前はどんなだったの?城とかあった?」
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