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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

《幕間》スライムに性別あったんですね

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「やめろ!殺さないでくれ!」

「それじゃ、早く変身しなさい」

 スライムは変身するか死ぬかを天秤にかけているのか、少しの間沈黙がおとずれる。
 いや、天秤にかけるまでもなく変身するでしょ!
 そもそも、なんで変身しなかっただけで殺すことになってんの!
 いや、重すぎるでしょ!(あんたのせいだよ)
 なんかマギアの私に対しての感情がおかしくなってきてる。どうしたものか......。
 それを考え始めようとすると、スライムの答えが決まったようだった。

「わかった。変身する。だから、一つだけお願いを聞いてくれるか?」

「お願い?」

「そうだ。お願いを聞いてほしい」

 う~ん......。
 まあ、内容にもよるけど、できれば聞きたくはないな~。

「魔物なんかの言葉に耳をかさなくてもいいと思いますよ、マオさん」

 確かに。
 そもそも、魔物なんかの話を聞く必要はないんだけど、私はからな。
 一応ね、力の強いものは力の弱いものの話を、聞くだけ聞いてあげたいんだよね。

「えっと、一応話だけ聞いておこうかな」



「えっ............?それだけ?」

 それぐらいだったらいいような気がするんだけども......。

「それくらいなら、いいんじゃない?」

「私は、シズがいいならそれでいいわ」

「はい。その程度でしたら......」

 ミリアちゃん静かだなとか思ってたけど、単にもう寝てたのか。
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