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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

あなたも私の仲間《パーティー》になりませんか?4(後編)

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「キター!」

「ほら、やっぱり避けられてたわけじゃないじゃない!きっと、この私のあまりの強さに怖気づいてただけよ!」

「いえ、私はギルド役員のものなんですけど、その、この募集を掲示板の方に出すのに、お金が支払われてなかったので、それを伝えに来たんですが......」

 て、なんだ、ギルド役員か。
 えっ、お金?なんのこと?
 えっと、確かマギアがやることはやったって言ってたような──。

「お金?」

 あっ、察し。
 なるほどね。ギルドでそういうことをするのが、初めてだから......。

「えっと、それではお金を支払っていただけますか?」

「マギア、もってる?」

「もってる、けど、それって、いくらなの?」

「これくらいになります」

 ギルド役員と名乗った彼女は、金額の書かれた一枚の紙をマギアに見せる。

「うそっ!?」

「えっ?なに?もしかして、足りなかったの?」

 私はたぶん持ってないし。
 そう思いながらも、一応鞄の中身を確認してみる。
 すると、本当に、本当に少しだけあった。
 色も銅だし、数も5枚。
 こんなんじゃ、たぶん、話にもならないよね~。

「いや、そうじゃなくて、私の一ヶ月のお小遣いが全部とぶから」

「えっ?」

「まだ、始まったばっかなのに、一文なしになったわ!」

 なんで、そこで胸を張るのかは、わからないけど、『ご愁傷様です』と、私は心の中で、手を合わせておくのだった。
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