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無垢な王子は淫欲で花ひらく

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「ミカルを頂こうか」

 同盟国の新王ジークに王子を差し出さなければ、オークの軍団と共に攻撃をしかけると脅され、ミカルは自らの意思でジークに嫁いだ。

 ジークの国は同盟国の中では最も強大であり、ミカルの国のような小国は敵うはずもなく、後ろ楯を失うわけにはいかない。
 ミカルには妹がいるが、彼女が女王になるかもしくはどこか別の同盟国から王子を受け入れるかは、現国王である父と大臣達によっていずれ決まるだろう。

 ジークの国へ迎え入れられてすぐに婚姻の儀式を行うと宣言され、強制的に着替えさせられた。
 あくまでも男性用の婿入りの衣装である絹糸で作られた薄地のローブだが、下着の着用は許されず、何をされるのかは予想できる。

 ミカルは鏡の中に映り込む着飾った自分の姿を見つめた。 
 金の髪に映えるからと白い花の柄をあしらった冠を乗せられた。唾を飲み、恐怖心に足元がふらつくのを、ジークの部下である兵士に腰を掴まれて笑われた。

「いいケツだなあ、ジーク様に可愛がられる姿を見るのが楽しみだ」
「……やっ」

 武骨な手のひらに臀部を揉まれ、ミカルは感じてしまい羞恥に身を震わせる。
 王の間にミカルは連れていかれた。

「来たか」
「ジーク」

 燃えるような赤い癖のある髪を肩ほどの場所でゆるくまとめており、その切れ長の黒の瞳を細めると口の端をつり上げた。

「誓いのキスのあとは、貫通式だ」
 ミカルは、唇を噛む。

 女のように線の細い自分を、昔から欲望に満ちた目で見られているのは知っていた。
 ミカルは分かっていながら、知らぬ振りを貫いた。
 ジークが舌なめずりをして玉座から立ち上がる。

 ミカルより頭一つ分は背の高いジークは威圧感があり、すさまじい欲情までもが伝わってくる。

「俺のイチモツを泣いて欲しがるようになるまで犯してやる」
「あっ」

 ジークの腕が素早く伸ばされ、その腕の中にとらえられた。
 頭を掴まれて唇が触れそうな程に引き寄せられる。
 キスをされるかと思いきや誓いの言葉を囁いて自ら口づけをするようにと命令された。
 ミカルは恥ずかしさに視線を落とすと唇をわななかせ、指を這わせる。

「どうした? 俺の言うことが聞けないのか?」
「い、いいえ」
「ならば、俺のモノになると宣言して誓いのキスをしろ」
「は、はい」

 視線を彷徨わせながら囁く。

「私、ミカルは、身も心もジークに全てを捧げます……」

 瞳を閉じて恐る恐る顔を前へと突き出し、ジークの唇に自分のそれをふれ合わせる。
 思ったよりも柔らかい感触にびくりと身体が震えた。

「んちゅ」

 妙な声が出てしまった事に恥ずかしくなって離れようとしたのだが、腰を掴まれて口腔内に舌を入れられてしまう。
 舌を絡められる感触にミカルは目を見開いて拳でジークの胸を何度も叩く。

「んむぅんんっ!」

 舌と舌が絡まる感触がだんだんと心地よくなっていき、先端を強く吸われると切ないような感覚が全身へ行き渡る。
 ミカルは頭がくらくらするのを自覚すると身体から力が抜けて膝を折った。
 その時、ようやく口づけから解放されて地に両手をつき荒い呼吸を繰り返す。

「……はあっはあっ」
「キスは初めてみたいだな、この調子じゃ掘った事も掘られた事もねえか」

 見下ろす瞳は鋭い光を放ち、欲情の色は濃くなるばかりに見える。
 ミカルは四肢が震え出すのを止められなかった。

 ――どんなに酷く扱われても、僕は彼から逃げられない。

 国を守る為に、ジークの執着を失うわけにはいかないのだ。

 ――彼に気に入られるように言うことを聞かなければ。

 心臓がずっとうるさい。
 幼い頃から知っているジークはいつでも凜々しくて獣のような生命力を宿し、自分と五つしか違わないだなんて思えなかった。
 でも今は、立派な王となったジークを見つめて自分とは何もかもが違うと畏怖の念を覚えた。
 魔族の血を引く彼の禍々しい気がそう感じさせるのかも知れない。
 ミカルは息を飲むと勇気を振り絞りジークに言葉をかけた。

「せ、精一杯奉仕します、次の、ご命令を……」
「ほう。従順だなあ。まあ、したたかなお前らしい態度だな」
「……っ」

 その台詞に全てを見透かされていると知って頬がさらに熱くなるのを感じる。 
 突然頭を強く掴まれ髪の毛を引っ張られて心臓を一緒に掴まれた気分に陥った。
 ジークを見ると冷ややかな視線を浴びせられる。

「昔、お前を襲おうとする度にうまく逃げられたからなあ。たまりにたまった欲望を吐き出させてもらおうか」
「そ、それは」

 過去に、彼が何度か国を訪れた際に強引に人気のない所に連れて行かれて襲われたのを思い出す。
 その都度仲の良かった精霊に助けて貰っていた。
 でもこの国は精霊はいない。

それに助けは必要ない。ミカルは自らこの男を受け入れると決めたのだから。

「僕は、王子だし貴方だって王子だったし、同性だし」
「その気だったくせに、被害者面してたところがしたたかだって言ってんだよ」
「……そんな、こと」

 頭を強い力でさらに押さえ込まれ、顔をジークの股間にこすりつけられる。
 その頬に当たるたくましいイチモツは布越しでも十分に伝わってきた。
 ぐりぐりとさらにこすりつけれて、その肉感に胸が切なく締め付けられる。

「あうっジークぅ」

 たまらず舌を突き出して浅い呼吸を繰り返すと頭を撫でられた。

「取り出してしゃぶれよ」
「ふぅん」

 その言葉はまるで魔力のようにミカルの意識を操る。
 そっと指で股間の膨らみを撫でた。
 指の腹から熱と脈打つ感触が伝わる。
 変な気分になり勢いよく前を開いた。
 ブルンッと揺れたイチモツがミカルの唇に当たりそのまま舌で嘗めてみる。
 舌に奇妙な気持ちよさを感じて口を大きくひらいてしゃぶり始めた。

「あむうっ♡」

 思った通りジークの男根はしゃぶると気持ちよくて美味しい。

「んぶうううっ♡」

 舌を激しく使って口淫を続けるとじゅるじゅるという卑猥な音が出て、その粘着質な音さえもミカルの性欲を刺激する。
 まさか自分にこんなに強い性欲があるなんて思いもよらなかった。
 頭を優しい手つきで撫でられると背中に快感が走り視界が涙で滲んでいく。

 ――じ、ジークぅ。

「腰が揺れてるぞ」
「へ、へうっ♡」

 ジークの手が乱暴に尻を掴み揉みしだく。
 きゅっと妙な声が出て思わず口をイチモツから離すと顔を上へと向けた。
 尻をこんな風に誰かに揉まれることなんて初めての経験であり、気持ち良くて顔を振ると、冠が落ちてカツンと音を立てる。

「やあぁっんっ♡」
「ケツがいいか、中もたっぷり虐めてやるよ」

 後孔に何かが触れて身体が跳ねた。
 何か細いものが何本も入り込んでくる。

 やがてそれは尻の中で柔らかく膨らんで暴れ始めた。
 好き勝手にうごめくその物体にミカルは翻弄されて地に顔をこすりつけて声を絞り出す。

「う、うきゅうううっ♡」

 中を吸われる奇妙な感覚に冷たい床に爪を立てて喘いだ。

 ――な、なにこれえきもちいいっ♡

「その触手は汚い場所を綺麗にする、いわば性交用に人工精製された代物だ。お前みたいな敏感な野郎にはたまらないだろう」

 喉奥で嗤うジークの声が頭の中に反響する。
 つまりはこれから後孔にイチモツを突っ込むという事なのだ。
 感じる場所まで触手は擦って突き上げてきたので、ミカルはたまらず絶頂して反り返った自身を床にこすりつけてイってしまった。

「おひいいいいいっ♡」

 その瞬間、触手は尻穴から飛び出たようでバシュッという音がした。
 どうやらこの触手は役目を終えると消滅するように作られているらしい。
 ミカルは疲労感に目を閉じると床の上にうつ伏せで寝そべる。

 このまま眠りたかったがジークは寝かせてはくれない。
 強引に仰向けに体勢を変えられ、両足を大きく開かれてしまうと、身体が震えて動けなくなった。

 目を開くとジークが舌なめずりをして血走った目で見つめてくる。
 その強い視線に口の中の乾きを覚えた。
 唾を飲み込むと腰を浮かされ、とうとう尻穴にイチモツを擦り付けられてしまう。

 ミカルは恐怖心に歯が鳴り出すのを止められない。
 ジークが囁いてくる。

「俺にしがみつけ」
「……ひ、ひう」

 そう答えるのが精一杯で――次の瞬間、勢いよく挿入された男根に視界が揺れた。
 一瞬何が起こったのか分からない程に、身体の奥を貫かれる圧迫感に翻弄される。

「舌噛むなよ!」

 ジークが腰を激しく使い始めて、ドチュリッという音がしたような気がした。
 同時にあの場所を熱くて硬いイチモツに突き上げられ、ミカルはすさまじい快楽の波に飲み込まれる。

「んほぉおおおおおっ♡」

 聞いたことがない声が出て戸惑う暇もなく規則的な動きで下半身を突き上げられる。
 ズチュッ! ドチュッ! という卑猥な粘着質な音が響き、 吐息と重なって卑猥な音楽を奏でる。

「ほおおんっ♡ おほおおおっ♡」

 ジークにしがみつき頭を振って激しい快楽に必死に耐えた。
 開けっぱなしの口からだらだらと涎が流れるのを感じても、 はしたない喘ぎ声を我慢できない。

「ははっ良い悦がりっぷりだ! ずっとお前のその姿を見たかったんだ!イけっオラッ」
「い、いきゅううううううっ♡」

 ブシャアアッと尻の奥にジークの欲望が吐き出される。
 その射精の強さはミカルの腰が自然に浮くほどの力だった。
 のけぞって舌を突き出し、自身から精液を飛び散らして、注がれる熱い白濁をたっぷり味わう。

「ほおおおおっあ、あちゅくてええっ♡ しゅごいのおおおっっ♡」
「気持ちよさそうだなあっ? ミカル」
「ぎもちいいいっいいのおおおっ♡」

 ジークに犯されるその欲望の熱にミカルは悦がり狂った。
 それから何時間も身体を蹂躙されたミカルは、ジークに与えられる快楽の虜となり、犯される悦びにまどろんでいた。
 夢うつつで精液でぐちゃぐちゃになった四肢を震わせ、ジークの男根をべろべろと嘗めていると、頭を掴まれて無理矢理はがされてしまう。

 ミカルは絶望的な気持ちになってジークを見上げる。頭を撫でられて微笑みを向けられた。
 その笑みは今まで見てきた中で一番優しい笑みだった。
 ミカルの胸がしめつけられるようにきゅんとなる。

「流石の俺ももう勃たねえよ」
「ふ、ふううっ?」
「休んだら今度は俺の部下の相手をするんだ」
「……?」
「奴らとはそういう契約を交わしたからな……今となっちゃ不本意だが、本気でやりあうとやっかいな連中だしな、いざとなれば俺が守ってやるから安心しろ」
「ふう」

 顎を撫でられて身体を持ち上げられた。そのまま肩に担がれ、どこかへ運ばれていく。
 その途中、ジークの部下である兵士やオークの集団と視線があった。
 ミカルに向けられる明らかな欲望に気づき、息を飲む。

 連れて行かれた先は風呂場だった。かなりの大きさで湯船はいくつかにわかれている。
 その隅まで持って行かれて、一旦その場におろされて乱暴に湯をひっかけられた。
 身体の表面的な汚れが流れ落ちていく。
 ミカルはそこでようやく自分がいつの間にかローブを着ておらず、裸なのだと気付く。
 ジークは衣服を着たままだったが、そのまま軽く湯を頭から被って顔を振った。

「ここに入れ」
「ここに?」

 その湯船にはお湯が張られていなかった。
 ちょうどミカルの肩くらいまでの深さで、その中心に立たされ待つように指示される。

 ――どうして、こんな場所なんだろう。

 不思議に思いつつ、ついうとうとしていると、何かの音が近づいてくるのに気付いて目を開けた。
 視界に入り込む緑肌の影――いつの間にかオークの集団に囲まれていたのだ。
 彼らはジークの部下であろうが、ジークの姿が見当たらない。

「おお、間近で見るとますます愛らしいなあ」
「あ、あの、ジークは?」

 声をかけてきた一人にミカルは疑問を投げた。
 オークはにやりと嗤って応じる。

「ついさっき揉めてな。悪いがこの風呂場に結界を張らせて貰った」
「結界を? どうして?」
「それとこの水晶をミカル様の上に掲げて、ジーク様にも外で見て貰おう」
「え?」

 オークが水晶をミカルの頭上に投げると水晶はゆっくりとその場で浮いて光を放つ。
 限定された範囲で離れた場所に映像を映せるという魔具である。
 ミカルは魔具の知識には疎く、それくらいしか分からない。

「俺ら好みのやり方でたっぷり楽しませてもらいますぜえ」

 げへへへっと嗤い声を上げるオーク達にミカルは震え上がる。
 ジークが向けてくる欲望とはまた違う種類の欲望だと気付いたのだ。
 どこを見回してもオークの姿しか見当たらない。

「ジーク!」

 思わず名前を呼んだが答える声はなかった。

「今更逃げようたって無駄だですぜええっ」
「そらっ」

 大声と共にオーク達は一斉にその下半身を露出させる。
 それぞれ反り返った巨大なイチモツをすごい勢いで自らの手でこすりあげていく。
 ミカルはその大きなモノと、それぞれのイチモツを自らしごきあげるその手つきの早さとぐちゅぐちゅという音に釘付けになり、微動だできなかった。

 ――なに!? なに? なんなの!?
 嫌な予感は的中する。

 オークが絶叫しながら一斉に射精したのだ。

「がはははっ特濃ザーメンぶっかけてやるううっ」
「どんどんひっかけろおお!」

 ぶびゅううううっという轟音のような音と共に何十人ものオークのイチモツから白濁の玉がミカルめがけて飛んできた。
 ザーメンは滝のようにまとまって全身にたたきつけられミカルは目を白黒させる。

「やあっ!? い、いたいっ」

 それに酷いニオイが充満していた。
 そのニオイは何故かミカルを興奮させて、強すぎる雄のニオイに頭がくらくらしてくる。

「ひゃああああっ」
「がははっミカル様のような人間には、媚薬になるんですぜえっ」
「おぶっ!? おぶっ?」

 びしゃびしゃとひっかけられ続け、やがて立っていられなくなり、その場にうずくまり両腕で顔を覆う。
 これ以上彼らの精液をまともに顔に受けてしまえば、理性が飛ぶ事を本能で察したからだ。

 ――ジーク、ジーク助けてえっ。

 何十人ものオーク達は果てる事なく射精を続け、ミカルの全身は真っ白になり、足元にも白い液体がたまっていた。

「まだまだだなあ、おいお前ら中に入るぞ!」
「おうっ」
「ふへっ?」

 その宣言通りにオーク数人がミカルの元に集まった。
 一人に頭を引っつかまれ、唇にイチモツをごりごりと押しつけられてしまい、苦しくて唇をあけた瞬間、口腔内にねじこまれた。

「おぶうううっ!?」

 こんな大きなモノを口の中におさめられる筈がないのに、オークは遠慮なくミカルの喉奥まで突き入れてくる。
 その圧迫感に吐き気を覚えたがさらなる衝撃に襲われて目を見開く。
 背後に回ったオークが腰を掴んで後孔にイチモツを突き入れたのだ。
 ミカルの四肢はその衝撃で大きく前後に揺れて身体が震え出す。

 前も後ろもオークの巨大なイチモツで埋められ、串刺しだった。
 ミカルは痛みと苦しさにもだえるが、前も後ろも大きくゆっくりと抜き差しを繰り返されると、だんだんと気持ちよくなってくる。
 それは不思議な感覚で快楽を感じている自分に笑いそうになった。

 ――ぼく、こんなしゅごいのいれられて、感じてるうううっ♡

 ぐちゅん、ぐちゅううっという卑猥な音と共に、ミカルは オーク達に犯される。

「くほっ♡ ぐほっ♡ ほっ♡ ほおっ♡」

 口の中のイチモツは、ミカルが呼吸できなくて苦しくなるギリギリで抜かれ、挿れられるのを繰り返された。
 おかげで呼吸はできるものの苦しいのは変わらない。

 だが――。

「気持ちよさそうな顔で泣いてやがるぞ」
「ははっ前も後ろも俺達の巨根で可愛がってやってるから満足そうじゃねえかっ」
「おぶううっ♡ あおおおっ♡」

 オーク達のいう通りミカルは剛直に貫かれて悦んでいた。
 つい先ほどまでジークのペニスが太すぎて感じまくっていたというのに、この巨根は初めての快楽を与えられたばかりのみずみずしい肉体には残酷過ぎた。

 ミカルの頭の中はすでにオークのイチモツの事でいっぱいで、もっと気持ちよくなりたくて夢中で嘗めてすい上げる。

 ――ああああっ♡ ぼくいっちゃああっうっ♡ ジークのいがいでええっ♡

 じゅぼじゅぼと自分の体液とオークの体液がまじりあう音が激しくなり、ミカルの四肢が前後に揺さぶられる動きが速くなっていく。

「んぶううっ♡ んぶうううっ♡」

 ――やああああっんんっ♡ だされちゃああううっ♡

「出すぞオラッ」
「たっぷりザーメン飲んでイッちまえ!」

 ぶぼっぶじゅっ!

 精液が勢いよくミカルの口の中と尻穴の奥に噴出されて、叩きつけられ身体がびくんびくんっと跳ねる。

 ――あああっあちゅいのきたああっ♡ ぼくのくちとおしりのなかにぃぃぃっっ♡

「ぶほぉおっ♡ おほぅおおおっっ♡」

 ――ぎもぢいいいぃいいっ♡

 ぷしゃあっという音と共にミカルは射精した。
 それにあわせるようにオーク達が手を叩いて歓声をあげてわめく。

「ミカル様イッたぞおおっ」
「主人以外のイチモツで悦んでるぞおっ」
「んぎいいいいっっ♡」

 ――ぼ、ぼく、ずっっとイってるううっっ♡ あううううっっ♡

 びちゃびちゃと自分自身から白濁が吐き出される感覚を全身で感じて、脳がとろけそうなほどに快楽に溺れる。

「ぉごっ♡」

 ずぽんっと口と尻穴から巨根が引っこ抜かれ、ミカルは勢いよくその場にうつ伏せに倒れた。
 びしゃりと白濁溜まりに寝そべり、口も尻穴も広げっぱなしでまだまだ止まらないオークの射精を全身に浴び続ける。
 オーク達は嗤い声を上げながら精液をミカルに注ぎ続けた。

 四肢に力が入らないミカルはされるがまま、白濁に全身を沈ませていく。
 鼻をつくニオイなのにまるで媚薬を含まれた香のようで、もっと味わいたくなってしまう。

「あぶっ♡ おぶっ♡」

 べちゃべちゃという音がして視界に広がる汚濁の白に、自分が浸っている事実にようやく気付いたミカルは絶叫した。

「いやあああああっっあああああああっだしてえええっ」

 肌にまとわりつくオークの精液で足をすべらせ顔から汚濁に突っ込む。
 ミカルはその粘つく感触と強いニオイに目眩を覚えたがどうにか顔だけは白濁から逃れた。

「ぷはああっ」
「へへへっ俺達のニオイをつけておけば、外で別のオークどもに襲われることはねえんですぜ」
「それに人間にとっては俺達の精液は媚薬そのもの。ミカル様も虜になりますよ」

 ゲラゲラと嗤うオークの声が遠くに聞こえる。
 ミカルはすでにオークの精液風呂に魅了され、悦楽さえ感じて腰をうごめかせ、自分のペニスをしごき始めていた。

「あついいいっ、くちゃあいいいっ♡ きもちいいいっ♡」

 あひあひいっと喘ぎながら自慰に耽り、口の中にオークの精液を含んで舌の上で転がす。
 ねっとりと舌に絡みつくその感触とニオイに夢中になり、ふわふわとした気分になる。

「見ろよあの顔、楽しそうに」
「ふへえっ♡ ふへへへっ♡ ジークみてえっ♡ ぼくっきたないせええきのお風呂にいっつかっちゃったあっ♡」

 何を口走っているのか分からなくなった。
 その時、風呂場に轟音が轟き、オーク達がおののいてミカルから後退する。

 オーク達が次々に吹き飛ばされ、悲鳴を上げて散らばって行く。
 やがて静かになったと思ったら、何かに身体を引っ張り上げられた。
 滲む視界に映り込む男の姿に、ミカルは微笑んだ。

「……ジーク」

 頭上にあった水晶は粉々になり白濁に沈んだ。


 ジークに身体を洗われている最中、正気に戻ったミカルは泣いて謝り続けていた。
 その都度ジークにキスをされてはあやされて罪悪感に支配されて涙が止まらない。
 嗚咽をもらす自分が情けなくてジークに顔を向けられなかった。

「あのなあ。お前は今日、無理矢理俺にヤられた挙げ句、オーク共に強姦されたんだぞ、なんでお前が謝るんだ」
「ジークには、無理矢理じゃない……僕、ちゃんと受け入れたんだよ、でも、オークとなんて、やだったのに」

 ――あんなに感じて悦がり狂うなんて。

 言葉にできずに押し黙るとジークに抱きしめられた。

「あ」

 その身体の温かさと優しい手つきに安心する。
 ジークは怒っていない様子で良かったと心底思った。
 けれど、ミカルは自分の快楽への弱さに落胆していた。

「オーク共にあそこまでさせるつもりはなかったが、一瞬の隙をつかれた。痛めつけてやったが暴走する可能性もある。俺の側から離れるなよ」
「う、うん」

 抱きしめてくる腕の力強さにミカルは喜びを感じて、その背中に腕を回すと微笑んだ。
 もう離れたくない、ずっと一緒にいたい。
 その胸に顔をすり寄せて思い切り甘える。

「ジーク、ジークぅ好きぃ」
「よしよし、いい子だ」

 頭を撫でられて額に何度もキスをされた。
 くすぐったくて「ふふ」と声に出してしまう。

「ずっと好きだったのお」
「やっと認めたか。お前は、永遠に俺のモノだ」
「くうんっ♡」

 ゆっくりと押し倒され、両足を開きジークを受け入れる。

「ああんっ♡ ジークのが一番いいのおおっ♡」
「ああ、お前の命が尽きるまで気持ちよくしてやるよ」
「ほおおおっ♡」

 再び激しく突き上げられ、身体を揺さぶられて、ミカルは喘ぎ声を漏らす。
 愛している人と繋がる喜びを全身で感じて、とてつもない幸福感に満たされた。
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