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過ちという名の甘美

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城門の前に堂々とオークと並んで立つ騎士を見た衛兵達は、慎重な態度を示す。
私は彼らの一人に話しかけた。

「私は隣国イレシアの騎士アレクセイである。王に謁見を希望する」
「イレシア?」
「と、隣のオークはいったいなんなんだ!?」

恐怖と驚愕に混乱する目をシザーに向けるのも無理はない。
特にシザーは知能のあるオークであり、戦場で見かけたことも多々あるのだろう。

最近は小競り合い程度の戦が多かったが、一度でもシザーと剣を交えた事のある者に対して、敵ではないなどという簡単な説明では到底納得するはずもない。

――それでも、信じてもらうしかない。

私は衛兵に丁寧に事情を伝えた。両国の戦の危機である旨と、このオークと私が契りを結んでる事実を。
訝しむ目つきを向けられたが、他の衛兵と話し合い、その内の一人が城内へと走っていった。
しばらくの後戻った衛兵は、私に向けて入る様に促す。

無事に城内に入り込めた私とシザーは、王間へと案内される。
どこか色あせたような王間はなんとも寂しさを感じさせ、玉座に腰を落ち着かせているセレドニオ様も、心なしか金髪がくすんでいるように見えた。歳のせいだけではないように見える。
それでもその美しさは変わらない。


「押しかけるような真似をしてしまい、大変失礼いたしました」
「……聖騎士アレクセイ殿、貴殿の活躍は我が国でも話は広がっている。顔を上げよ」

命令されるまま顔を上げて立ち上がった。
セレドニオ様は玉座から立ち上がると、私達の前に進み出て、私とシザーを交互に見やると、口元を緩めた。

「まさかオークと騎士が、契りを結ぶ仲があろうとはな」
「……本日伺ったのは、我が国の国王陛下ストフェル様の件についてでございます」
「ストフェル」

陛下の名前を出した途端、明らかに狼狽えた様子を見せて唇を噛みしめた。陛下を忘れてはいないようなので、ひとまずは安堵する。
だが、真意を確かめなくてはならない。
セレドニオ様に他の臣下を下がらせるように願い、王間には私とシザー、セレドニオ様だけとなった。

私は、陛下とセレドニオ様との間に軋轢が生じた事が原因で、陛下がこの国に戦争をしかけるつもりである旨を話した。

「……私は、愚かだった。婚約者がいる身でありながら、あいつを弄んで楽しんでいた」
「では、陛下を弄び捨てた事実を認めるのですね?」
「ああ……事実だ……」
「セレドニオ様、両国の戦を避けるにはもう貴方が行動を起こすしかないのです」

一歩、セレドニオ様へ歩み寄り、その目をまっすぐに見つめる。
そして耳元でそっと囁いた。

セレドニオ様は目を見開いて四肢を震わせるが、すぐに意を決した様子で頷くと私に手を差し出す。

「ストフェルを、連れてきてくれ」

その夜、私は一度国に戻り、陛下を連れて戻ってきた。
十年以上会っていなかった愛しい人を見て、陛下はその顔を紅潮させたかと思うと、憎悪に満ちた目を浮かべる。

「セレドニオ!」
「久しぶりだな……ストフェル」

セレドニオ様はその身体にローブをまとい、ひどく震えていた。
……周りを確認してみると、臣下や兵士達が様子を見守っている。
二人の仲について、皆知っているのだろう。

私はシザーに目で合図を送った。シザーは頷くと、セレドニオ様のローブを剥ぎ取る。

「さあ、美しい王よ、その痴態を罰としてたっぷりと皆に見え貰え!!」
「――!?」

陛下はセレドニオ様の姿を見て、呆然とする。
それもその筈……今のセレドニオ様はまともではないのだから。

陛下が指をさして声をあらげる。

「な、なんだその巻き付いたものは!?」

セレドニオ様の均衡の取れた肉体には、触手がまきついているのだ。
乳首も尻の孔も弄くり回され、寸でのところでイくのをせきとめられるような、微妙な動作に追い詰められており、反り返ったペニスは今にも爆ぜそうなほど膨らんでいる。

王のちたいに臣下や兵士達は叫んだり、口笛を吹いたりしていた。

私は、セレドニオ様に陛下に許しを請うならば、誇りを捨てた姿を見せるのが一番だと助言をした。
セレドニオ様は快楽に貪欲な性格から、かつて陛下を弄び捨てたのだ。

――そんな浅ましい自分を認めて、無様に許しを請う姿を見れば、陛下の心境は少しは変わるかもしれない。

セレドニオ様から離れたシザーが、私の隣に並ぶと腕を組んで、呟く。

「お前、本当はあの美しい王がよがる姿を見たかっただけじゃないのか?」
「……さあ、どうかな」

陛下の前でセレドニオ様が、とうとう盛大に喘ぎながら絶叫する。

「わ、私はあ……! 快楽の為ならば、こんな下等生物にさえ身を委ねる、し、色欲に溺れるあわれな雄だああ! をよ、どうか、わたしをゆるしてく……んほおおおおおお~っ♡」

ぶぢゅっ♡ ぶぢゅっ♡ ぎゅぢゅうっ♡ ぶしゃああああ――っ♡

激しくうごめき抽挿をはじめた太い触手になぶられた美しい金髪の王は、絶頂してその男根から精液をまき散らしながら喘ぎ泣き叫んだ。


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