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童顔商人は聖騎士に見初められる
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売った相手が間違っていたと、男――商人ラハンは後悔していた。
天井から吊るされたロープで両腕を拘束され、上へと引っ張られる痛みに顔が歪む。
目の前には剣を構えた若い騎士。
自分よりも5つは年下だろうと思う。
まさかこんな若い騎士に捕まってしまうとは……。
――ついてねぇなあ。
心の中で毒吐く。
大きな窓からは月明かりが煌煌と差し込んでいる。
今夜は満月だった。
月明かりによって騎士の姿が鮮明に浮き上がる。
端正な顔つきをしている騎士は、その蒼く鋭い眼光でラハンを睨み続けている。
美しい銀色の髪が月明かりに輝く。
――俺とは全然違うな。
こんなに美しい男を初めて見た。
「単刀直入に聞くが……これは、媚薬だな?」
騎士はもう片方の手で、小瓶をラハンの目の前に突き出す。
その中身は赤い液体と、沈んだ薔薇の花弁。
ラハンはどうしたものかと一瞬考えた。
「とんでもない! これは薬といってもなんでも治す万能薬です!」
騎士は首を傾げた。
「万能薬、だと?」
ラハンは何度も頷く。
「そうです! 具合の悪い時に飲むとすぐに元気になれるんです。だから、騎士様の言っているような違法な代物じゃないんですよっ」
必死の弁解に騎士は納得いかないというように不機嫌そうに眉を顰める。
――……無理か?
我ながら苦しい言い訳をしてしまったと後悔したが、意外にも騎士はそれ以上問いただそうとはしなかった。
「もういい。とにかくお前は明日にでもこの国から出て行け」
「……へ?」
その言葉には心底驚いた。
てっきり難癖をつけられて牢獄に放り込まれると思っていたのだから。
「なんだ? このまま牢獄に入れられて何年も過ごしたいのか?」
ラハンは顔を思いっきり横に振った。
「め、滅相もありません!!」
「なら、出て行けよ?」
騎士は剣を納め、ラハンを解放してくれた。
ロープから解放されたラハンは、足が地へ着くともつれてしまい、身体が大きく前のめりに傾いてしまった。
「わっ!」
「おい!」
ラハンも騎士も驚き――騎士が慌ててラハンを支えてくれたのだが、手に持ったままだった小瓶が宙を舞ってしまった。
騎士はそれに気付いたが遅かった……。
尻餅をつきラハンが騎士の胸元に飛び込んだ時――液体がひっかかるピチャッとした音がした。
「うへっ!」
「な……」
小瓶に入っていた液体は見事にラハンの顔と頭にひっかかった。
口に入ってしまい咽せてしまう。
「おい、大丈夫か?」
「……ふっぐふっ……のん、じまった……」
ラハンは騎士に抱きついた体勢のままで激しい呼吸を繰り返す。
騎士はおそるおそるといった感じで商人の背中をさすってくる。
すると、ラハンの身体は激しく反応した。
「……ひゃっ……」
「やはりそうか」
騎士の様子にラハンは落胆する。
やはり、媚薬であるのは見抜かれていた。
昔から媚薬といった類は、世界のどの国にも広まっていたので黙認されている所があった。
しかし、それを実際売っている様子を見つけたとあっては、騎士は放っておいてはくれないだろう。
それでも、騎士の態度からして自分のような商人と出くわした時は、こうしてきつく注意していつも国外へと追い出していたのだろう。
ただ、こんな状況は初めての様子で、さすがの騎士も戸惑っているのが伝わってきた。
ラハンはだんだんと四肢が火照るのを感じて、震えて来た。
「ふあっ」
「我慢しろ、今運んで」
体勢を少し変えたらラハンは月明かりにすっぽりと包まれた。
騎士が息を飲む。
「なかなか、だな」
騎士は苦笑しつつ呟いた。
「へ?」
ラハンは妙な言葉に困惑する。
そっと騎士の長い指が頬をなぞってくる。
「肩まではかからない程度の黒髪と緑の瞳、美形という訳ではないが、整った顔立ちをしているな。良い男だと評価される容姿だ」
「な、なにを言ってるんです」
「それに、調子の良い性格と口の上手さ」
ラハンは騎士に抱きかかえられ、その場にゆっくりと寝転がらされた。
「おまえ、もてるんじゃ無いか?」
「へ、へ?」
突然の言葉にラハンは意味が分からず間抜けな声を出す。
騎士は微笑を浮かべている。
「ああ、逆か? あまりにも調子が良いと信用出来ないからな、実際こうして嘘をついているし……」
そんな風に言われてしまうと、ラハンは顔がもっと熱くなるのを感じて顔を背けた。
ラハンはただひたすら呼吸を繰り返す。
身体がむずがゆく感じる程に熱くて仕方ない。
「時間が経てば治まる……我慢しろ」
そうは言われても身体はどんどん熱くなってゆく……。
思考が麻痺し、ラハンは虚ろに呟いた。
「あ、つい、どうしよ……」
「そんな事を言われても困る」
と、騎士は囁くと黙り込んだと思ったら、また抱きかかえられた。
ラハンは身体を大きくびくりと反応させてしまう。
「な、なにをするん、です」
「……綺麗だな」
騎士はおもむろにラハンの下半身の中心へと、手を添えるではないか。
ほくそ笑むその顔はとても美しい笑顔で、ラハンは見とれてしまう。
「仕方がないな。助けてやろう」
「ふへ?」
こうしてラハンは心の準備もできないまま、騎士に弄ばれる羽目になった。
じゅぷじゅぷと騎士がラハンの男根をしゃぶる卑猥な音が月明かりの中に響く。
緩急をつけた絶妙なフェラにラハンは絶頂してザーメンを騎士の口の中に吐き出したのだが、彼はなんと飲み干してしまい、しつこくペニスをしゃぶり続けている。
「くはあっ♡ はひいいっ! き、きししゃまああっ♡」
ラハンの摂取した媚薬は強烈な代物で、高値のつく一品であった為、その効力は一晩中有効である。
快楽を欲する欲求には際限がないのだ。
騎士は無言で激しい舌使いでラハンを追い詰める。
――こ、こんなあ、な、なめられたことなんてええ、ないのにいいっはげしすぎるううっ♡
「はあうっ♡ はげしいっほおおっ♡」
身体をしならせ腰が痙攣すると同時に白濁を噴出させた。
「んっ」
決してうまいものではないのに、騎士はためらうこともなくやはり飲んでしまう。
ラハンは快楽に翻弄されながらも、騎士に苦言を呈した。
「き、きたない、のにい、飲むなんてえ」
「汚くないぞ。そもそも私はお前みたいな男が好みだしな」
「!?」
今、この騎士なんていった?
ラハンは我が耳を疑って騎士に向き直ると、騎士は淡々と語り始める。
「もともと性欲が強くてな、女性相手だと壊しかねないので男を相手にしていたら……はまった」
「は、はいっ?」
顔を赤らめて咳払いをしたかと思ったら、騎士はすっかり膨らんだ前を開いて中身を取り出し、ラハンに見せつけた。
ラハンは一瞬心臓が止まった気がした。
――で、でかいっ。
明らかに人のサイズではないし、この騎士の少し甘い雰囲気の漂う顔つきと似合っていない。
「た、たしかに普通の女じゃ、むりかも」
「確かラハンと名乗っていたな」
「ふえっ!?」
両肩をガッと掴まれたかと思えば、背中をゆっくりと地におしつけられてしまう。
携帯していた袋から何かを取り出して、完全に下着ごとズボンをずりおろされてしまった。
「ひゃあうっ」
突然尻穴に冷たい感触がしてラハンは甲高い声を上げた。
騎士が何かを塗りたくっている。
その液体が後孔に入り込むと中で蠢き始めた。
その動きからして掃除されているのだと気づき、これから騎士はここに大きなアレを突っ込むつもりだと知ると、逃げ出したくて仕方なくなる。
――うそ、うそっ、嘘だろおおっ。
すっかり頭が冷えたラハンは、やがて中から出てきた液体が蒸発したのを感じて、すぐに騎士の胸を両手で押して逃げようともがいた。
しかし、騎士の身体はびくともしない。
「ひっ」
「今更もがいても無駄だぞ、童顔の商人」
解された尻孔に騎士の巨根がこすりつけられ、ゆっくりと挿れられて――奥に突き入れられた。
ラハンは目と口を開いてのけぞって喘ぐ。
「おほおおおっ♡」
「かわいいな」
「く、くりゅしいっ」
「じっくり時間をかけて擦りあげてやろう。気持ちよくなるぞ」
「あうっ♡ はあう♡ おおうっ♡」
騎士は宣言通りにじっくりとラハンの中をそのイチモツで嬲る。
あそこを擦られると甘い痺れが広がって、全身を駆け巡り、下半身が悦んで震えた。
「あおおおっ♡ きししゃまあっ♡ しんじゃああうぅっ」
痙攣してぷしゃっと自身から白濁が放出された。
ラハンはあっという間に絶頂してしまったのだ。
@騎士が愉悦の笑みを浮かべて囁く。
「もう気持ちよくなったのか……いい子だなラハン」
「お、おおっううっ♡」
騎士の背中に腕を回してしがみつき、快楽に翻弄されたラハンは、奥でさらに膨張する騎士の男根を締め付ける。
「出る!」
「ほおおっ♡ ひいいいっ♡」
ドプリッと大きな音がして騎士のザーメンがラハンの後孔の奥を満たして、おさまらないザーメンが流れ落ちていく感覚に視界がチカチカした。
ラハンは激しく身体を跳ねさせて喘ぎ声を漏らす。
「ああっんっ♡ でてるううっ! 騎士しゃまのおおっ♡ あっついのがああっ♡」
「ご無沙汰だったからな、許せ」
「んむう」
キスをされ、舌を吸われて絡められる。
ラハンは人生初めてのキスだったのだが、騎士の舌の感触と熱さが心地よくて瞳を閉じて感じてしまう。
その間にもラハンの中で騎士のペニスは膨張し、長い射精を続けていた。
眩しい太陽の光にラハンは目を覚ました。
ぼんやりと視線を泳がすと騎士と目があう。
「……はっ……」
「おはよう」
「……おは、よ……?」
ラハンは騎士に抱きしめられていると分かって硬直した。
いったい何故こんな事になっているのだろう。
騎士が笑った。
「媚薬は切れたみたいだな。良かった」
「え?! あ、ああっそうですねっ」
どんな態度を取れば良いのか分からず、大きな声を出して顔を背けた。
――どうなってんだっ! な、なんでこの人、普通に挨拶してるのっ!?
意味が分からず、混乱しているとふいに騎士が離れて立ち上がった。
その姿を見上げていると手を差し出されたので、そっとその手を掴んで自分も立ち上がる。
室内は太陽の光に包まれていた。
「……朝か」
ぽつりと呟くとラハンはそっと騎士の手を放した。
「今回の件は不問にしてやる」
ラハンは目を丸くする。
「ほ、ほんとですか?」
騎士は頷いた。
「やったっ! ありがとうございます!」
「……だからこの国を出て行くのは止めろよ」
「え? なんでですかっ?」
ラハンは笑顔のまま疑問の声を吐き出す。
すると強く抱きしめられた。
ラハンは慌てふためく。
「おわっ! なんですかいきなりっ!」
「大人しくしろ……責任は取る」
「へっ」
「身体はいたくないか? 治癒の魔法をかけて身体も綺麗にしたが、大丈夫か?」
そういえば、尻も痛くないし、身体の汚れもない。
ラハンはぽつりと答えた。
「だ、だいじょうぶです……」
「そうか。まだ名乗ってなかったな、私ははゼルフォンだ」
そう言われてさらに強く抱きしめられる。
ラハンは顔が熱くなるのを感じて叫んだ。
「い、いいから放して下さい―――!」
「お前を結婚相手として王に紹介したい。大人しくしてくれ」
「はああああっ!?」
ラハンはこの後強制的に城へ連れて行かれてしまった。
国王はゼルフォンに向かって両腕を振り回して怒鳴り続けている。
「聖騎士ともあろうものがっ手込めにした相手をっしかも他国のお、男と結婚するだとおおっ気が触れたのかゼルフォンっ」
「いえ、正気です。私はこの者と結婚します」
「なにおおおおおっ」
「あ、あなた。血管が切れてしまいますよ」
ご高齢の国王が白髪を振り回し、皺の寄った顔をくしゃくしゃにして激高している。
誰もラハンを気にかけない。
まさに空気だった。
――ああ、俺、どうなるんだろうな。
このゼルフォンと名乗る聖騎士に翻弄されて生きていくのかと思うと、目眩がしてきた。
天井から吊るされたロープで両腕を拘束され、上へと引っ張られる痛みに顔が歪む。
目の前には剣を構えた若い騎士。
自分よりも5つは年下だろうと思う。
まさかこんな若い騎士に捕まってしまうとは……。
――ついてねぇなあ。
心の中で毒吐く。
大きな窓からは月明かりが煌煌と差し込んでいる。
今夜は満月だった。
月明かりによって騎士の姿が鮮明に浮き上がる。
端正な顔つきをしている騎士は、その蒼く鋭い眼光でラハンを睨み続けている。
美しい銀色の髪が月明かりに輝く。
――俺とは全然違うな。
こんなに美しい男を初めて見た。
「単刀直入に聞くが……これは、媚薬だな?」
騎士はもう片方の手で、小瓶をラハンの目の前に突き出す。
その中身は赤い液体と、沈んだ薔薇の花弁。
ラハンはどうしたものかと一瞬考えた。
「とんでもない! これは薬といってもなんでも治す万能薬です!」
騎士は首を傾げた。
「万能薬、だと?」
ラハンは何度も頷く。
「そうです! 具合の悪い時に飲むとすぐに元気になれるんです。だから、騎士様の言っているような違法な代物じゃないんですよっ」
必死の弁解に騎士は納得いかないというように不機嫌そうに眉を顰める。
――……無理か?
我ながら苦しい言い訳をしてしまったと後悔したが、意外にも騎士はそれ以上問いただそうとはしなかった。
「もういい。とにかくお前は明日にでもこの国から出て行け」
「……へ?」
その言葉には心底驚いた。
てっきり難癖をつけられて牢獄に放り込まれると思っていたのだから。
「なんだ? このまま牢獄に入れられて何年も過ごしたいのか?」
ラハンは顔を思いっきり横に振った。
「め、滅相もありません!!」
「なら、出て行けよ?」
騎士は剣を納め、ラハンを解放してくれた。
ロープから解放されたラハンは、足が地へ着くともつれてしまい、身体が大きく前のめりに傾いてしまった。
「わっ!」
「おい!」
ラハンも騎士も驚き――騎士が慌ててラハンを支えてくれたのだが、手に持ったままだった小瓶が宙を舞ってしまった。
騎士はそれに気付いたが遅かった……。
尻餅をつきラハンが騎士の胸元に飛び込んだ時――液体がひっかかるピチャッとした音がした。
「うへっ!」
「な……」
小瓶に入っていた液体は見事にラハンの顔と頭にひっかかった。
口に入ってしまい咽せてしまう。
「おい、大丈夫か?」
「……ふっぐふっ……のん、じまった……」
ラハンは騎士に抱きついた体勢のままで激しい呼吸を繰り返す。
騎士はおそるおそるといった感じで商人の背中をさすってくる。
すると、ラハンの身体は激しく反応した。
「……ひゃっ……」
「やはりそうか」
騎士の様子にラハンは落胆する。
やはり、媚薬であるのは見抜かれていた。
昔から媚薬といった類は、世界のどの国にも広まっていたので黙認されている所があった。
しかし、それを実際売っている様子を見つけたとあっては、騎士は放っておいてはくれないだろう。
それでも、騎士の態度からして自分のような商人と出くわした時は、こうしてきつく注意していつも国外へと追い出していたのだろう。
ただ、こんな状況は初めての様子で、さすがの騎士も戸惑っているのが伝わってきた。
ラハンはだんだんと四肢が火照るのを感じて、震えて来た。
「ふあっ」
「我慢しろ、今運んで」
体勢を少し変えたらラハンは月明かりにすっぽりと包まれた。
騎士が息を飲む。
「なかなか、だな」
騎士は苦笑しつつ呟いた。
「へ?」
ラハンは妙な言葉に困惑する。
そっと騎士の長い指が頬をなぞってくる。
「肩まではかからない程度の黒髪と緑の瞳、美形という訳ではないが、整った顔立ちをしているな。良い男だと評価される容姿だ」
「な、なにを言ってるんです」
「それに、調子の良い性格と口の上手さ」
ラハンは騎士に抱きかかえられ、その場にゆっくりと寝転がらされた。
「おまえ、もてるんじゃ無いか?」
「へ、へ?」
突然の言葉にラハンは意味が分からず間抜けな声を出す。
騎士は微笑を浮かべている。
「ああ、逆か? あまりにも調子が良いと信用出来ないからな、実際こうして嘘をついているし……」
そんな風に言われてしまうと、ラハンは顔がもっと熱くなるのを感じて顔を背けた。
ラハンはただひたすら呼吸を繰り返す。
身体がむずがゆく感じる程に熱くて仕方ない。
「時間が経てば治まる……我慢しろ」
そうは言われても身体はどんどん熱くなってゆく……。
思考が麻痺し、ラハンは虚ろに呟いた。
「あ、つい、どうしよ……」
「そんな事を言われても困る」
と、騎士は囁くと黙り込んだと思ったら、また抱きかかえられた。
ラハンは身体を大きくびくりと反応させてしまう。
「な、なにをするん、です」
「……綺麗だな」
騎士はおもむろにラハンの下半身の中心へと、手を添えるではないか。
ほくそ笑むその顔はとても美しい笑顔で、ラハンは見とれてしまう。
「仕方がないな。助けてやろう」
「ふへ?」
こうしてラハンは心の準備もできないまま、騎士に弄ばれる羽目になった。
じゅぷじゅぷと騎士がラハンの男根をしゃぶる卑猥な音が月明かりの中に響く。
緩急をつけた絶妙なフェラにラハンは絶頂してザーメンを騎士の口の中に吐き出したのだが、彼はなんと飲み干してしまい、しつこくペニスをしゃぶり続けている。
「くはあっ♡ はひいいっ! き、きししゃまああっ♡」
ラハンの摂取した媚薬は強烈な代物で、高値のつく一品であった為、その効力は一晩中有効である。
快楽を欲する欲求には際限がないのだ。
騎士は無言で激しい舌使いでラハンを追い詰める。
――こ、こんなあ、な、なめられたことなんてええ、ないのにいいっはげしすぎるううっ♡
「はあうっ♡ はげしいっほおおっ♡」
身体をしならせ腰が痙攣すると同時に白濁を噴出させた。
「んっ」
決してうまいものではないのに、騎士はためらうこともなくやはり飲んでしまう。
ラハンは快楽に翻弄されながらも、騎士に苦言を呈した。
「き、きたない、のにい、飲むなんてえ」
「汚くないぞ。そもそも私はお前みたいな男が好みだしな」
「!?」
今、この騎士なんていった?
ラハンは我が耳を疑って騎士に向き直ると、騎士は淡々と語り始める。
「もともと性欲が強くてな、女性相手だと壊しかねないので男を相手にしていたら……はまった」
「は、はいっ?」
顔を赤らめて咳払いをしたかと思ったら、騎士はすっかり膨らんだ前を開いて中身を取り出し、ラハンに見せつけた。
ラハンは一瞬心臓が止まった気がした。
――で、でかいっ。
明らかに人のサイズではないし、この騎士の少し甘い雰囲気の漂う顔つきと似合っていない。
「た、たしかに普通の女じゃ、むりかも」
「確かラハンと名乗っていたな」
「ふえっ!?」
両肩をガッと掴まれたかと思えば、背中をゆっくりと地におしつけられてしまう。
携帯していた袋から何かを取り出して、完全に下着ごとズボンをずりおろされてしまった。
「ひゃあうっ」
突然尻穴に冷たい感触がしてラハンは甲高い声を上げた。
騎士が何かを塗りたくっている。
その液体が後孔に入り込むと中で蠢き始めた。
その動きからして掃除されているのだと気づき、これから騎士はここに大きなアレを突っ込むつもりだと知ると、逃げ出したくて仕方なくなる。
――うそ、うそっ、嘘だろおおっ。
すっかり頭が冷えたラハンは、やがて中から出てきた液体が蒸発したのを感じて、すぐに騎士の胸を両手で押して逃げようともがいた。
しかし、騎士の身体はびくともしない。
「ひっ」
「今更もがいても無駄だぞ、童顔の商人」
解された尻孔に騎士の巨根がこすりつけられ、ゆっくりと挿れられて――奥に突き入れられた。
ラハンは目と口を開いてのけぞって喘ぐ。
「おほおおおっ♡」
「かわいいな」
「く、くりゅしいっ」
「じっくり時間をかけて擦りあげてやろう。気持ちよくなるぞ」
「あうっ♡ はあう♡ おおうっ♡」
騎士は宣言通りにじっくりとラハンの中をそのイチモツで嬲る。
あそこを擦られると甘い痺れが広がって、全身を駆け巡り、下半身が悦んで震えた。
「あおおおっ♡ きししゃまあっ♡ しんじゃああうぅっ」
痙攣してぷしゃっと自身から白濁が放出された。
ラハンはあっという間に絶頂してしまったのだ。
@騎士が愉悦の笑みを浮かべて囁く。
「もう気持ちよくなったのか……いい子だなラハン」
「お、おおっううっ♡」
騎士の背中に腕を回してしがみつき、快楽に翻弄されたラハンは、奥でさらに膨張する騎士の男根を締め付ける。
「出る!」
「ほおおっ♡ ひいいいっ♡」
ドプリッと大きな音がして騎士のザーメンがラハンの後孔の奥を満たして、おさまらないザーメンが流れ落ちていく感覚に視界がチカチカした。
ラハンは激しく身体を跳ねさせて喘ぎ声を漏らす。
「ああっんっ♡ でてるううっ! 騎士しゃまのおおっ♡ あっついのがああっ♡」
「ご無沙汰だったからな、許せ」
「んむう」
キスをされ、舌を吸われて絡められる。
ラハンは人生初めてのキスだったのだが、騎士の舌の感触と熱さが心地よくて瞳を閉じて感じてしまう。
その間にもラハンの中で騎士のペニスは膨張し、長い射精を続けていた。
眩しい太陽の光にラハンは目を覚ました。
ぼんやりと視線を泳がすと騎士と目があう。
「……はっ……」
「おはよう」
「……おは、よ……?」
ラハンは騎士に抱きしめられていると分かって硬直した。
いったい何故こんな事になっているのだろう。
騎士が笑った。
「媚薬は切れたみたいだな。良かった」
「え?! あ、ああっそうですねっ」
どんな態度を取れば良いのか分からず、大きな声を出して顔を背けた。
――どうなってんだっ! な、なんでこの人、普通に挨拶してるのっ!?
意味が分からず、混乱しているとふいに騎士が離れて立ち上がった。
その姿を見上げていると手を差し出されたので、そっとその手を掴んで自分も立ち上がる。
室内は太陽の光に包まれていた。
「……朝か」
ぽつりと呟くとラハンはそっと騎士の手を放した。
「今回の件は不問にしてやる」
ラハンは目を丸くする。
「ほ、ほんとですか?」
騎士は頷いた。
「やったっ! ありがとうございます!」
「……だからこの国を出て行くのは止めろよ」
「え? なんでですかっ?」
ラハンは笑顔のまま疑問の声を吐き出す。
すると強く抱きしめられた。
ラハンは慌てふためく。
「おわっ! なんですかいきなりっ!」
「大人しくしろ……責任は取る」
「へっ」
「身体はいたくないか? 治癒の魔法をかけて身体も綺麗にしたが、大丈夫か?」
そういえば、尻も痛くないし、身体の汚れもない。
ラハンはぽつりと答えた。
「だ、だいじょうぶです……」
「そうか。まだ名乗ってなかったな、私ははゼルフォンだ」
そう言われてさらに強く抱きしめられる。
ラハンは顔が熱くなるのを感じて叫んだ。
「い、いいから放して下さい―――!」
「お前を結婚相手として王に紹介したい。大人しくしてくれ」
「はああああっ!?」
ラハンはこの後強制的に城へ連れて行かれてしまった。
国王はゼルフォンに向かって両腕を振り回して怒鳴り続けている。
「聖騎士ともあろうものがっ手込めにした相手をっしかも他国のお、男と結婚するだとおおっ気が触れたのかゼルフォンっ」
「いえ、正気です。私はこの者と結婚します」
「なにおおおおおっ」
「あ、あなた。血管が切れてしまいますよ」
ご高齢の国王が白髪を振り回し、皺の寄った顔をくしゃくしゃにして激高している。
誰もラハンを気にかけない。
まさに空気だった。
――ああ、俺、どうなるんだろうな。
このゼルフォンと名乗る聖騎士に翻弄されて生きていくのかと思うと、目眩がしてきた。
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