隷属神官の快楽記録

彩月野生

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胸の疼きの正体は

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クロヴィスが目を覚ますまで、リアムはサンドロたちの共同部屋に連れ込まれていた。
枷は取り外されてはいたが、逃げる気力なんてなく、好きなように弄ばれる。

寝台の上、抱き抱えられて左右から男根を突き出され、交互に口で奉仕をしているが、尻の奥で暴れる肉棒に翻弄されてしまい、なかなか舌を伸ばせない。

「リアム、口が動いてないぞ?」

言われなくても分かっている。

「だったら、もうすこし、ゆっくりうごいてぇ」
「ははっ声も顔もとろとろだなあ」

サンドロの言うとおり、リアムの声は上ずり、まるでもっとしてとおねだりしているようにも聞こえるだろう。
じゅぶじゅぶと卑猥な音を立てて、サンドロはリアムの後孔を穿つ。

リアムは口を限界まで開き飴玉をなめるように、肉棒の先をべろべろなめるが、サンドロの腰の動きに翻弄されてうまく口の奥まで含めない。

前立腺を突いてくるイチモツにうっとりして、思わず舌を引っ込めて喘いだ。

「はっ、はぁんっ♡」

寝台の軋む音と、体液の混ざる音が、リアムの喘ぎ声にとけて部屋の中に響く。

「ん、もう出るぞ」

サンドロが掠れた声音で宣言した通り、リアムの奥に迸りを吐き出す。その熱さと勢いに背をのけぞらせてリアムは甲高い声をあげて絶頂した。

「やぁあ♡ いくう♡」

きゅうとサンドロ自身を尻の中で締め付け、ピンと反りかえったペニスから白濁を撒き散らして全身が痙攣した。

同時に口で奉仕をしていた二人のペニスからも、精液が噴射してリアムの顔と髪をべちゃべちゃと汚す。
リアムは、そのニオイと感触にすっかり快楽に溺れて自ら腰を動かし始めた。
するとまたサンドロが中で膨らんできて、あの場所を擦りあげてくる。

リアムはこのまままた絶頂したかったのだが、不満そうだった二人が強引にリアムをサンドロから引き剥がしてしまう。
ぐちゅん、と尻穴からイチモツを乱暴に引き抜かれリアムは身もだえた。

「ああぁん♡」
「次は俺だ!」

寝台に背中から押し付けられ、両足を大きく開かれて硬いイチモツを一気に奥まで突きいれられた。
その衝撃にリアムは目と口を思い切り開いて叫ぶ。

「んおぉーーーっ♡ ぉおっおお♡」

開かれた足も強すぎる快楽にびくびくと揺れる。
屈強な体躯の魔族の男は、愉悦に満ちた顔で腰を使い乱暴に突き上げた。
激しい動きにあわせてリアムの身体もガクガク震えてしまう。
まるで脳髄まで犯されていると錯覚するほどにはげしい。

「あう♡ はあう♡ あう」
「感じまくりだな、なんて淫乱な野郎だ!」

ズグンッとさらに奥へと穿たれ、リアムは腰をへこへこと動かして早々に絶頂を迎えた。

「んほぉおお♡」

頭が真っ白になったら「俺まだだぞ」という不満そうな声がしたが、リアムの意識が途切れる。
脳裏にクロヴィスの顔が過った。


話し声にリアムの意識は浮上する。どうやら背後の入り口で会話をしているらしく、耳を傾けた。

「結界が弱ってるってのは?」
「お前が持ってる水晶がもうボロボロじゃねえかよ」
「ああ、そうだったなあ」

結界、水晶とはなんの話だろう。
ふと視線を部屋の隅に泳がせて見ると、備え付けられている卓上の木箱が目につく。
目を凝らすとほのかに輝いているのが視認できた。

リアムは寝台の上、うつ伏せのまま思案する。
この屋敷から逃げ出す術を。

「お、起きたか」

サンドロがあくびをしながらリアムに歩みより顔を覗き込んできた。
敷布を引き寄せて顔をそむけると、笑われる。

「おまえ、寝てる間、主様の名前を呼んでたぞ」
「!?」

自分がクロヴィスの事を?
リアムは心臓が跳ねて鼓動が速まるのを感じて胸に手をあてた。

――どうしたんだ、僕。

何だか顔が熱い気がする。

「主様はさっき起きていま風呂だ」
「え」

クロヴィスが既に起きていたなんて。サンドロが腕を組み意地の悪い笑みを浮かべた。

「怒られるぞ」



リアムはサンドロ達に解放された後、空腹を覚え食堂に立ちよった。
食事係りに勝手にしろと促され、自ら作ることにしたのだが、刃物を持つのは許されず、結局刻んである野菜の余りでスープくらいしか作れなかった。

彼らの気分次第でリアムの食事内容や状況が変わるので、こうして一人で静かに食事ができるのか不思議に感じる。
料理係りの男を見やるが、興味無さそうに野菜や肉を刻んでは下ごしらえに勤しんでいる。

リアムは一口スープをすすり、首を傾げた。
口の中に広がるあたたかな液体は、少し辛かった。
用意されている調味料が、リアムが使っていたものとは違っていたので仕方ない。

「ここに居たのか神官」
「あ」

リアムは入り口からこちらへ歩いてくるクロヴィスを見た瞬間、胸が締め付けられるかのような疼きに襲われた。

目の前に立つクロヴィスの髪は濡れており、水が滴っている。
風呂上がりなのだろう。
ふいに浴場でクロヴィスにされた事を思いだし俯く。
やはり顔が火照っていた。

どかりと隣に座るクロヴィスが、料理係に向かって「コイツと同じの」というのでリアムは慌てて止めた。

「お前が作った?」
「は、はい。僕の一人分しかなくて、だから別のを」
「……」

黙りこんだクロヴィスが突然、リアムの肩を掴み、唇を塞いだ。

「んぶぅ?」

舌を差し入れられて絡められる。
リアムは深い口づけにスプーンを落とし、それは卓上で跳ねた。

――あ、クロヴィスの舌があ♡

ぢゅるると舌を吸われて全身が甘く痺れていく。
頭を掴まれて好きなように口腔内を蹂躙された。

――き、きもち、いい♡

「…ああっあふぅ♡」

やっと解放されたとき、リアムは酸欠で椅子から落ちそうになるが、クロヴィスに抱き止められた。
クロヴィスの肉体の感触に呼吸が乱れる。

「あ」
「明日の朝出立する。お前の国を案内しろ」

その命令の言葉に、リアムは冷水を浴びせられたかの様な感覚に陥る。

祖国には大切な人がいるのだ。
あの人が傷つくような事があってはならない。

「わかりました」

声は震えていた。
クロヴィスの腕に力が入り、リアムは胸元に顔を擦り寄せる。
この檻から逃げなければならないのに、離れたくないと思う自分は馬鹿だと思った。
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