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第一章<新しい世界と聖者の想い>

謎の大男に襲われた日

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生まれ育った小さな村を旅立ってまだ三日目。
国境に向かう為の馬車が出ている街で宿を取り、改めてこの世界について整理していた。

グレゴールが買い物に出ている隙に、地図を広げてメモしていく。
そういえばやたら真剣な顔つきで買い物にいったな、とちょっとだけグレゴールが気になったが、すぐに地図に視線を戻す。

村では必要最低限の教育しか受けておらず、世界の仕組みについては大雑把にしか教えてもらっていないのだ。

この世界の名は〝アンゼルム〟という。
創世神の信仰に厚く、俺が知っているあの神様もおそらくその類いの神様だろう。

地図を見ると、大陸が大きく二つに分かれていて、前世で過ごした世界の地図と比べると奇妙に見えた。

北と西が闇の一族、南と東が人間の住処。
わかりやすい構成だとは思うが、海の上にぽつぽつと描かれた島が、どちらのものとはっきりと記述されておらず、取り合いになっている可能性が高い。
闇の一族が所有している監獄島、というのは、西側の海にある大きな島だろうな。

両者の住処をわけるように横断しているのは、広大な森だ。
この森の中にもどうやら国が存在しているらしい、が……もしかして、エルフの類いなんじゃなかろうか。
そういえば、グレゴールって耳が尖ってるよな。
聖者って、人間じゃなくてエルフなのかな。

「……ふわあ」

なんか、眠いなあ。
夕食前だけど、あいつが帰って来る前に仮眠するかな。
俺はベッドに寝転がって目を閉じた。

気持ち良く寝ていたら、なんだかからだがむずむずして目を開く。
すると、誰かが目の前にいて覗き込んでいた。

「グレゴール?」

当然そうだと思って名前を呼ぶ。
なのに、はっきりとした視界には全くの別人が映り込んだのだ。

「え?」

大柄の褐色肌の男だ。
恐怖で硬直してしまい、呼吸も苦しくなる。

大男はににやりと嗤う。

「好みの顔だ、味見させてもらうぞ」
「――っ!?」

がっとベッドに押さえつけられてしまい、衣服を剥ぎ取られていく。

「ふご、ふうう!」

口を大きな手の平に塞がれて叫ぶ事を封じ込められた。

――なにする気だ!?

何が起こっているのか理解できないまま、あっという間に裸にされたかと思うと、強引に何かを飲まされた。

「んく、んぐう?」

ごきゅごきゅ飲んでしまって混乱する暇もなく、全身が火照り始める。
飲んだ事なんてないが、恐らく媚薬だ。

俺、犯されるのか!?

「よし、もう押さえつけなくてもいいな。名は?」
「ナオキ」
「ナオキか、ナオキ……」
「ん」

ぎゅうっと抱きしめられた。
なんて逞しい腕に厚い胸板なんだろう。
気持ち悪い筈なのに、ここまで体格差がある男らしい肉体に抱き込まれたら、嫌な気分じゃないな。
薬のせいかもしれないけど。

でも、こいつ俺をヤる気なんだよな?

逃げなきゃ……!

「力を抜け、怖がらなくていい」
「ひ、ひう?」

言われた通りに俺は全身から力を抜いて、まるで犯されるのを待っているようだ。
どうして逆らえないんだろう。これも薬の効果なのか。

太ももの付け根から腹、胸と指でなぞられてくすぐったい。
大男は整った顔立ちだが、魔王みたいな格好で、獣のような不穏な雰囲気を持つ。
だが、殺気は感じられない、耳はグレゴールと同じく尖っていて、肌色から考えるとダークエルフっぽい。
それにしては、逞しすぎだが。

「普通の人間にしか見えんな。まあいい」
「ひあ!」

大男の指先から何か細長い物体が出現して分裂する。
触手というやつか。それが、俺の尻の中に入り込んでくる!?

「ああっ……や、やだあ!」
「落ち着け、コイツを挿れるんだ、怪我したくなけりゃ我慢しろ」
「ひい!?」

ボロンッと目の前に晒されたグロテスクな肉塊に唖然とする。
これはまごうことなき、チ、チン……俺のと全然違う。
こんな大きくて太いの見たことないぞ!

「じゃぶれ」
「ひう」
「丁寧にやれよ」
「ん、ん」

身体が勝手に動く。
やっぱり逆らえないんだ。
唇にこすりつけられるイチモツを両手で掴むと、その硬さと肉感にびくんと身体が反応した。

怖いのに、口の中に迎え入れて舌を使って奉仕を始める。
おっきくてはいりきらない。
前世でも今世でも女の人のおっぱいも味わったこともないのに、なんでちんこなんかをくわえなきゃいけないんだ!

独特な雄のニオイにめまいがする。
それに、喉を圧迫されるから鼻から息を吸うのもままならない。
あやされるように頭を撫でられても、上手くなんてできない。

ぐちゅ……ぐぷぐぷ……ぶちゅ……っ!

「あぶう……おぶうう……ぐぶう……!」
「初めてだな? 下手くそだが、その顔そそるぞ」
「おぶううっ♡」

舌にすいつく巨根の肉の感触に、なんか胸がきゅんとする。
まさか、俺、見ず知らずの男のペニスをくわえて気持ち良くなってるのか?

嘘だろ。

くちゅくちゅと指に絡むねばつく液体。
口の中のこいつのちんこがどんどん大きくなってるのがわかる……この動きは……だされるう!!

どぶんっ!! どぴゅぴゅっ!!

「おごおっ!? ぐぼぼぼえっ♡」
「おっと、わるい、でちまったな」
「ん! ん、うう!!」

ごきゅごきゅ飲み込み、胸と胃が熱くて悶絶する。
俺、精液飲んじゃった!!

乱暴に頭を掴まれて口の中からペニスを引っこ抜かれた。

「ぐぽおっ♡」

べちゃべちゃと口の中から飲みきれない白濁がたれてきて、俺の顎や胸を汚す。

「十分濡れたなあ。両足を広げろ、存分にかいわがってやる」
「ぷああいっ♡」

あれえ、おれ、こんなに素直に足ひろげっちゃってるう?
こいつのせーえき飲まされてバカになっちゃったかも。
尻の中いじってた触手がきえてるし、おしりの中すうすうするう♡

「そんな、おっきいの、はいらないよお」
「安心しろ、媚薬と触手で痛みはない」

ズズンッ!!

「ぷげっ」

おっきいいのはいってきたああああっ!!
お、おなかがふくらんで、るうう?

でも、いたくにゃああいいっ♡

「気持ちいいところに当たってるだろう?」
「おおんっ♡」

人形みたいにされるがまま揺さぶられて身体の奥をかきまわされる。
俺は舌を出して襲い来る様々な感覚に叫ぶ事しかできなかった。

「おほおおおお~っ♡」

くるしい、おなかが、へん、くるしいのに、あそここすられると、たまんにゃい!!

俺を犯す男に抱きついて絶叫する。

「ひぎいいい~ッ♡ ちゅごいちゅごおいいっ♡ おれ、こわれちゃうううう~っ♡」
「そうだ! 俺のでしか満足できなくなるくらい壊れろ!!」
「あぎゃああっ!?」

ごずっ!! どずっ!! どずんっ!! どずんっ!!

激しい腰使いにベッドがあわせて軋む。

ギッ!! ギッ!! ギシッ!! ギッ!!

「あおお~ッ♡ いぎゅううううっ!?」

迫り来る感覚が、絶頂なのだと本能が教えてくれたその時、奥で男のペニスも弾けて精液を叩きつけられた。

「んきゅううううう~っ♡」

ぶしゃああああっ!!

おれも、イッたあ!!

「しゃしぇいいとまんにゃあいいいっ♡」
「お、お……いい、ぞ……ナオキ……!」
「あひいいい~っ♡」

ぜんしんが甘く痺れてもお、なにも考えられない♡


男が満足するまで犯されて、去り際に耳元に囁かれた。

「俺の名は、ゲルトラウトだ。また来る、ナオキ」
「げる、とらう、と?」

額にキスをされた。
部屋を出て行く背中を見送って、俺は意識を手放した。

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