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強欲な将軍と愚かな神官の愛欲の果て
しおりを挟む可愛がっているアロルフの馬を借りて向かったのは神殿である。
神殿では相変わらず兵士達がのさばっており、入り口で談笑をしている。
「しっかし大神官様があんな淫乱だったとはなあ~」
「今じゃ誰彼構わずくわえこむ兵士御用達の肉便器だぜ?」
「具合いいよなあ、あの歳でケツ孔の名器っぷり。なんでも奇跡の水で若さを保っているらしいぞ?」
その話を聞いて、焦ったルネリクスは兵士達の前に飛び出した。
「ほ、ほんとですか!?」
「うわ!」
「なんだあ?」
二人の兵士は目を丸くして剣を抜くと、ルネリクスを見て硬直する。
薄い布地の衣装を着込んだ神官の姿に驚いた様子だった。
そんな反応はどうでも良いので二人に詰め寄ると、大神官の元へ連れて行くように促す。
二人の兵士はルネリクスに手を伸ばしてくるが、バシッと振り払うと語気を強めて言い放つ。
「私は将軍アロルフ様の物です。あの方の物に許可なく手を出せばどうなるかは……分かりますよね?」
すっかり大人しくなった兵士達に大神官の元へ案内させて、行き着いたのは、日の当たらない小さな部屋だった。
その中心の大きな寝台の上に、白いローブ姿の大神官は丸まっていた。
ルネリクスに気付くと恐怖に狼狽えたような顔つきで寝台の上で後ずさる。
「な、なにをしに」
「怯えないで下さい。私にはもう貴方について何か思う所はありません。むしろ感謝しているくらいです。治癒の水についてお聞きしたいのですが……」
大神官は治癒の水についての存在を以前から知っており、件の触手は何千年もの間あの洞窟で生息していることも把握していたのだという。
生成方法が神官にとっては禁忌の為、監視だけをしていたのだと。
治癒の水=奇跡の水と言われる由来は、治癒の効能だけでなく、ある一定期間連続して飲めば、若さを保つ効能もあるのだという。
大神官は自ら望んで不老の身となる為、奇跡の水を大量に摂取したのだ。
ルネリクスはすっかり快楽の虜になった大神官から、奇跡の水の残りを受け取り、神殿を立ち去った。
後は、件の触手の欠片を使って触手を復活させて、必要であれば民にも分け与えるつもりだ。
アロルフが欠片を持っている筈なので、頼み込んでみよう。
屋敷に戻ると怒り心頭に発したアロルフに担ぎ上げられ、寝室に閉じ込められた。
網籠を手にしたルネリクスを恐ろしい目つきで睨んでいる、気を抜けば失禁しそうな迫力である。
「貴様!! 逃げ出したかと思えばそんなものを取りに行っていたのか!!」
「あ、そ、その」
「水と引き換えにその身体を兵士共に差しだしたか?」
「い、いえ、そんなまねは……!」
アロルフはルネリクスを抱き込み、寝台へ身を投げ出す。
その勢いで網籠が寝台の柱の傍に落ちた。
アロルフはルネリクスの薄地の衣服を破いて、解しもせずに尻孔に剛直を突き入れる。
ぐじゅうううう――っ!!
「うほおおぉおおお~っ♡」
痛みは一瞬ですぐに快感に変わる。
アロルフは獣ような顔つきで嗤うと怒り狂いながら腰を打ち付け、ルネリクスの中を凶悪な肉棒でかき回す。
ごぢゅっ!! ごぢゅっ!! ごぢゅぢゅうっ!! ぐりゅりゅっ!!
「あひあっ♡ おおおお~っ♡」
「オマエは俺の所有物だという自覚が足りんようだなあ!! 頭がいかれるまでヤってやらないと分からんかああ!?」
「ちがあっ♡ ちがいまひゅっ♡ わ、わかさをたもつためにいいっ♡ みずをのみましゅう~~っ♡」
「!? なんだと!?」
アロルフが少し落ち着いたのを感じて、荒い呼吸を繰り返しながらもたどたどしく何があったのかを説明してみた。
「ははは……はははははっ!!」
「あ、アロルフ様?」
「不老の効能まであるとは、ならばその水俺にも飲ませろ!」
「え?」
「美しいオマエと死ぬまで快楽を貪り尽くせるのであれば、それは天国以外のなにものでもないだろう!! 触手の欠片なら保存してある、意識を持つほどに育つかは分からんがな。余った水がでるなら、それを民に渡してもかまわん。そのほうが何かと都合がいいからなあ?」
「アロルフ様」
自分との性交を天国と揶揄したアロルフの言葉に胸が切なくしめつけられ、中に埋まっている彼自身をきゅうっと締め付けてしまう。
ルネリクスは甘いため息をつく。
――私は、どうしたのだろう……?
アロルフに対しての感情が変化している心に困惑して、視線を泳がせる。
「おい、俺に集中しろ!!」
ドズンッ!! どづっ!! どづどづっ!! どづどづっ!!
「あっひいいい~っ♡ うひいいいい~っ♡」
アロルフが激しい抽挿を再開して、感じるあそこを雑に擦りあげるデカマラに肉体と魂が歓喜に震える。
ほどなくして絶頂を迎え、盛大に射精して尻奥に注がれる熱い雄汁にもぶるぶると震えた。
「おひひひぃいいっ♡ ひいいいいい~っ♡」
腹に刻まれた淫紋が熱くてしかたない。
両手を頬に強く当てて舌を突き出し、目を見開いて快楽に喘ぐ。
アロルフが大声で嗤った。
「がはははは!! すっかり俺好みの淫乱神官に成り下がったな、いや、家畜か。それでいい!! オマエは俺から逃げられんのだからな!!」
「は、はひい~っ♡ わたし、るねりくすはあ~っ♡ しぬまでアロルフさまのおそばでご奉仕いたします~っ♡」
従順な家畜神官のこびへつらう言葉に、強欲な将軍は獣同然の盛大な嗤い声を響かせた。
ルネリクスはこの屈強な男に組み敷かれ、所有物として扱われる事にもはや悦びを覚えていた。
――し、しぬまでえっ♡ きもちいいことできりゅうう~っ♡
神官としてはその資格を失ったと言えるが、ルネリクスはある功績を残す事となる。
治癒の水は各国に〝不死を与える奇跡の水〟だという噂が広まり、アロルフとルネリクスの祖国には、いつしかどの国も戦をしかけようとはしなくなったのだ。
殺しても殺しても蘇る兵士達を率いる将軍には、勝利の神がついている。
そんな噂話が一人歩きした結果、永劫の平穏がもたらされ、愚かな神官は、いつしか女神の様に崇め奉られるようになったのだった。
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