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第63話 ヨゴレて行く。。

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一度してからは会う度に結衣ちゃんと寝た。

デートして、最後はセックス。
その流れに持っていくのに最初は少し工夫がいった。

女は(っていうかこの場合は結衣ちゃんだけど)別にセックスなしでもキスとかハグのスキンシップでもかなり満たされるみたいだ。

まあ、オレもいいっちゃいいんだけど。
でも、どうせなら色んなことしてみたいってのはあって。
性的な欲求。
自分が女でどれくらい出来るのかという興味。

デートは当たり前として、スキンシップというか、「こんなに求められている。好きだからしてあげたい」と思わせる感を演出するというか。
幸い、結衣ちゃんの方がオレの事を好きだから、そんなに難しくなかった。



結衣ちゃんを後ろから突く。

「あっ……んっ……んっ……真島くん恥ずかしい……なんか、動物になったみたい……」

結衣ちゃんはそう言って顔を真っ赤にする。

「そう?でも人間だって動物じゃん」
「そうだけど……あっ……」
「ここ?いい?」
「あっ……あっ……イヤ……」
「気持ちいい?気持よくて恥ずかしい?」
「……うん……んっ……んっ」
「恥ずかしがってる結衣ちゃん見てオレ、たまんないよ。好きだよ結衣ちゃん」


エロオヤジか!
オレは心でツッコミを入れる。
でも好きだよの言葉と舌を入れたキスで結衣ちゃんはトロケそうな顔をする。

好きはカワイイに続くマジックワードだ。

……好きじゃないから全然言える。
オレの好きは軽くて安い。

でも、結衣ちゃんは気づかない。



「そこ……ん……うまい……いい……いいよ…」

オレの股間に顔を埋める結衣ちゃんの髪を撫でる。


はじめは恥ずかしがっていた結衣ちゃんだったけど、その実、好奇心旺盛で積極的だった。
フェラにも挑戦してくれる。
まあオレがこの前、同じようなことしたから、そのお返しって事でもあるんだろうけど。


……いや、わかってる。
オレの事が好きだから。オレが喜ぶだろうときっと必死でしてくれるんだと思う。
サイテーなのはオレだ。


「結衣ちゃん、もう、いいよ」

え?もう?みたいな顔で見上げる結衣ちゃんの顔はカワイかった。

ゴムの袋を破り、装着する。
結衣ちゃんがオレの股間を凝視する。


「何?」
「ん?すごいなあって。角度が変わるから。神様、よく作ったよね」
「だね」


カワイイことを言う結衣ちゃんを押し倒して挿入した。


ホント、凸とか凹とか、男と女とか。
よく作ったよね神様。
ついでに、本当に好きな相手としかできないように作ってくれたらよかったのにね。
それじゃあ、繁殖しないか。
もともと生殖行為だからなセックスって。


「あっ……あ……あ……真島く……」

しがみついてくる結衣ちゃんの中でオレは抜き挿しをくり返す。

「好きだよ」

耳元でささやいたり、小さくキスを落としたりしながら。

味わう。
そのやわらかいカラダを。
女の高く甘い声を。


できるんじゃんオレ。女とも。
ゲイってわけでもないのかな。
つうか、カラダはちゃんとできるんだわ。


でも……足りない。
城島さんに抱かれた時のような、あの、相手にすべてを投げ出して、さらけ出して得られるような快感はなかった。


男に抱かれるのと女を抱くのはまるで違う。


結衣ちゃんと寝て改めてわかったことがある。
今までは自分の本当の欲望に目を逸らしていたけど。


オレは灰谷に抱かれたい。

そしてカラダごと心ごとオレのものにしたい。

認めたからって何がどうなるわけでもないけど。


でも、それはムリだから。
こうやって何かで埋めていくしかない。
女と寝る。
これは灰谷もしていることなんだ。

言い訳か。言い訳だ。


「あ……イク……結衣ちゃ……」
「あっ…あっ……真島く……真島く……好き……好きっ……」
「オレも……んっ……」


またヨゴレて行くな。
ヨゴレてヨゴレてヨゴレて行く。

そして結衣ちゃんをヨゴしてヨゴしてヨゴして行く。
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