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第1章
27話 港の倉庫に忍び込む俺
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一夜明けて翌日は早くから救出作戦の準備をすることになっている。
俺も現実世界で休憩を取ってから、早めの時間に設定してログインした。
「おはようございます。クリスさん。」
「おはよう、タケル。昨日はゆっくり休めたかい?疲れは残ってないか?」
「はい。今日は頑張りましょう!絶対に子供達を助け出しましょうね!」
「タケルがいれば絶対大丈夫な気がしてくるから、不思議だな。タケルは本当に俺の救世主だ。」
そう言って俺の頭をクリスが撫でる。クリスさん!朝からイケメンキラキラオーラが洪水を起こしてますう…。
俺は久しぶりに保存!保存!と心の中で絶叫した。俺のクリスライブラリーに保存された写真が溜まっていく。
2人で朝食を食べ、装備の確認をしてから宿の入り口に向かうと、すでにベレッタが待ち構えていた。
「おう。ベレッタ早いな。」
「あんたたちもね。まあ今日は昼前には現地到着だから、早めに動くに越したことはないさね。」
ベレッタがニヤリと笑う。そうなのだ。俺たちは作戦決行の夜になるまで、近くの倉庫に潜むことになっているのである。そのために早めに行動する必要がある。
子供達を救出するための大雑把な作戦はこうだ。
教会が懇意にしている信用できる商人の所有する倉庫に、荷物の中に隠れながら日中入って潜む。
夜になったら子供達のいる倉庫に侵入して、一気に救出する。
子供達がいるであろう倉庫の特定は一応目星が付いている。
100人以上もの子供達を閉じ込め、なおかつ騎士団に関連する商会が所有する倉庫といえば1箇所しかなかった。
潜む倉庫も比較的近いので、接近するのも容易いはずだ。
救出するにも騎士団が絡んでいる可能性もありうる。
その場合はこちらも少人数では難しいので、教会の神殿騎士や武神官のうち選抜された10名が俺たちと一緒に潜む音になる。
それでも人数的な差はあるはずなので、ギルドで募った協力してくれる冒険者たちに港の入り口で騒ぎを起こしてもらって囮になってもらう。それなりの人数が協力してくれそうだから、対応する騎士団も多く割かれることになるだろう。
正直それでも不測の事態は起きうるけど、その場合は俺の神権限で対処する。
その上でクリスたちに活躍してもらって、名声もあげてもらいたい。
というわけで日中のまだあまり騎士団が警戒をしていないうちに、倉庫に入り込む必要がある。
俺たちはそのまま宿を出て、協力してくれるという商会に向かうとそこにはすでに教会の関係者たちとキーレンが奥の方に集まっていた。
教会の関係者たちはぱっと見にはそうと見えないが、装備している剣や杖には統一教の配下である紋章が付いている。紋章は大きな雷が中心に大きく描かれ、その上に目が描かれているものだ。
この紋章は俺がかつて神の奇跡を演出するために雷を多く多用していたことからだと思う。
いちいち教会の動向をチェックしていなかったので詳細はわからないけど…自分のしてきたことが形に残っていてちょっと気恥ずかしい。
服装は冒険者風にしているので遠目にはそうとわからないようにしているのだろう。
騎士団と争っていることがあまり表立つと、王都の住民たちに動揺を与えてしまうことへの配慮からだと思われた。
俺たちが到着したとみると教会関係者のリーダーと思われる一人の男がこちらに近づいてきた。
「貴殿がクリス殿だな。私は神殿騎士団をまとめているエンリコ・ゼルビーニという。猊下に指示され今回の作戦に参加させてもらうことになった。よろしく頼む。」
「私はクリストフ・フランク。私のことはクリスと呼んで欲しい。」
2人が握手を交わしたあと、俺とベレッタとも自己紹介と握手を交わした。すでにキーレンとは挨拶を交わしていたらしい。
余計な話はせず、すぐに作戦の確認に話は移る。
「今回選抜するにあたり、回復魔法に優れたものを多めに配置している。今回は何より子供達の保護が最優先だと考えたのだが、騎士団が関与しているかもしれないとも聞いているので戦闘力も十分にある者たちだ。もし騎士団ともやり合うようであれば我々に任せて欲しい。」
「では我々は子供達の解放のためにまず動くことにさせてもらおう。攫われた子供達の安否確認、解放、障害物の排除の優先順位で行かせてもらう。」
「ギルバートが騎士団の暗部については監査部が対応すると話していた。そちらの方も大丈夫だ。」
エンリコとクリスとの打ち合わせにキーレンも加わる。
キーレンは最初は俺たちの援助として付き添ってくれていたが、もしかしたら彼も何かしらの使命を帯びているのかもしれない。考えすぎか。
誘拐事件は確かに全力で取り組む案件だが、この件に関してはただの仕事以上の熱意を感じる。
教会関係者たちは騎士団への対応で前面に出る中で、俺たちは子供救出を最優先に遊軍として行動することになった。ただの冒険者であればそんなことはないと思うが、クリスが神から使命を帯びて行動している者であることが教会の中ではすでに知れ渡っているのだろう。
明らかに俺たちに対して敬意を払われている気がする。
一通り打ち合わせを終えた俺たちは、すでに騎士団が周辺に配置されていることも考えて、商会の荷物に紛れて倉庫の中に忍び込む。
揺れる馬車に積まれたワイン用の樽に俺たちは詰め込まれて移動する。思わず俺も入ったが、あまりの揺れに気持ち悪くなってしまったので、移動の間だけ冒険者モードをやめて時間を進めさせてもらった。
倉庫内に入ると、樽から出てお互いが異常がないか確認する。
教会関係者の中にはやっぱり酔ってしまったものがいるようなので、回復魔法をかけておく。
彼らにしてみたらこんなスパイのようなことなどしたことがないから慣れないのも仕方ないだろう。俺も実際耐えられなかったしね。
「タケルは大丈夫そうだな。酔わなかったか?」
「今まで船旅もしてきましたから、揺れには慣れているんですよ。」
クリスは馬での移動に慣れているからか全く大丈夫なようだ。ベレッタやキーレンも何事もなさそう。
やっぱり冒険者はたくましいな。
俺はちょっぴりズルをしました。ごめんなさい。現代日本人の俺にはあの揺れは無理でした。
お互いの体調を確認したところで、夜まで静かにその時を待つことになった。
夜になり、次第にあたりが騒がしくなる。
想像以上に多くの騎士たちが港の警備に回されているようだ。作戦の開始は港入り口のギルド勢が大きい音を出した後だ。それまで俺たちは外の様子を壁に耳を当てながら確認する。
「それにしてもなぜ急に港をこんな厳重に警備することになったんだ?」
「ほんとにな。昨日急に警備の指示が上から来たらしいけど、要人が来るわけでもないのに。」
「俺たちが入ってはいけない区画もあるらしいから、今日あたり大捕物があるんじゃないか?」
「あ~なるほどな~。」
騎士たちの会話が聞こえてくる。彼らの話を聞くにどうやら事情を知らないものも騎士団にはいるのだろう。完全に騎士団全員が今回の事件に関わっているわけではないのがせめてもの救いであった。
「どうやら騎士団全体が腐っているわけではないようだな。ということは腐った部分さえ取り除けば、騎士団は元に戻るということだ。」
「そうみたいですね。全員だったらどうしようかと思っていました。」
「騎士団は本来正義感の強いものの集まりだ。子供を誘拐することに関わるものがいること自体が、本来異常なことなのだ。」
キーレンは落ち着いた声でそう話す。
騎士団の事情にも詳しいみたいだし、一体彼は何者なのだろうか。
そんな話をしているうちに、港の入り口の方からドーン!という衝撃音が数回聞こえた。若干の振動も来るくらいだから、かなり大袈裟に合図の魔法を使用したらしい。
「おい!なんの音だ!」
「入り口の方角からだ!」
「お前たちは入り口を封鎖せよ!何人もこちらに入れないよう注意せよ!」
騎士たちやそれを指揮する者の声が聞こえる。
どうやら作戦通り、ほとんどの騎士が入り口の方に移動してくれたらしい。
騎士たちの人数が減ったことを確認して、俺たちは子供達の救出に向かうのだった。
俺も現実世界で休憩を取ってから、早めの時間に設定してログインした。
「おはようございます。クリスさん。」
「おはよう、タケル。昨日はゆっくり休めたかい?疲れは残ってないか?」
「はい。今日は頑張りましょう!絶対に子供達を助け出しましょうね!」
「タケルがいれば絶対大丈夫な気がしてくるから、不思議だな。タケルは本当に俺の救世主だ。」
そう言って俺の頭をクリスが撫でる。クリスさん!朝からイケメンキラキラオーラが洪水を起こしてますう…。
俺は久しぶりに保存!保存!と心の中で絶叫した。俺のクリスライブラリーに保存された写真が溜まっていく。
2人で朝食を食べ、装備の確認をしてから宿の入り口に向かうと、すでにベレッタが待ち構えていた。
「おう。ベレッタ早いな。」
「あんたたちもね。まあ今日は昼前には現地到着だから、早めに動くに越したことはないさね。」
ベレッタがニヤリと笑う。そうなのだ。俺たちは作戦決行の夜になるまで、近くの倉庫に潜むことになっているのである。そのために早めに行動する必要がある。
子供達を救出するための大雑把な作戦はこうだ。
教会が懇意にしている信用できる商人の所有する倉庫に、荷物の中に隠れながら日中入って潜む。
夜になったら子供達のいる倉庫に侵入して、一気に救出する。
子供達がいるであろう倉庫の特定は一応目星が付いている。
100人以上もの子供達を閉じ込め、なおかつ騎士団に関連する商会が所有する倉庫といえば1箇所しかなかった。
潜む倉庫も比較的近いので、接近するのも容易いはずだ。
救出するにも騎士団が絡んでいる可能性もありうる。
その場合はこちらも少人数では難しいので、教会の神殿騎士や武神官のうち選抜された10名が俺たちと一緒に潜む音になる。
それでも人数的な差はあるはずなので、ギルドで募った協力してくれる冒険者たちに港の入り口で騒ぎを起こしてもらって囮になってもらう。それなりの人数が協力してくれそうだから、対応する騎士団も多く割かれることになるだろう。
正直それでも不測の事態は起きうるけど、その場合は俺の神権限で対処する。
その上でクリスたちに活躍してもらって、名声もあげてもらいたい。
というわけで日中のまだあまり騎士団が警戒をしていないうちに、倉庫に入り込む必要がある。
俺たちはそのまま宿を出て、協力してくれるという商会に向かうとそこにはすでに教会の関係者たちとキーレンが奥の方に集まっていた。
教会の関係者たちはぱっと見にはそうと見えないが、装備している剣や杖には統一教の配下である紋章が付いている。紋章は大きな雷が中心に大きく描かれ、その上に目が描かれているものだ。
この紋章は俺がかつて神の奇跡を演出するために雷を多く多用していたことからだと思う。
いちいち教会の動向をチェックしていなかったので詳細はわからないけど…自分のしてきたことが形に残っていてちょっと気恥ずかしい。
服装は冒険者風にしているので遠目にはそうとわからないようにしているのだろう。
騎士団と争っていることがあまり表立つと、王都の住民たちに動揺を与えてしまうことへの配慮からだと思われた。
俺たちが到着したとみると教会関係者のリーダーと思われる一人の男がこちらに近づいてきた。
「貴殿がクリス殿だな。私は神殿騎士団をまとめているエンリコ・ゼルビーニという。猊下に指示され今回の作戦に参加させてもらうことになった。よろしく頼む。」
「私はクリストフ・フランク。私のことはクリスと呼んで欲しい。」
2人が握手を交わしたあと、俺とベレッタとも自己紹介と握手を交わした。すでにキーレンとは挨拶を交わしていたらしい。
余計な話はせず、すぐに作戦の確認に話は移る。
「今回選抜するにあたり、回復魔法に優れたものを多めに配置している。今回は何より子供達の保護が最優先だと考えたのだが、騎士団が関与しているかもしれないとも聞いているので戦闘力も十分にある者たちだ。もし騎士団ともやり合うようであれば我々に任せて欲しい。」
「では我々は子供達の解放のためにまず動くことにさせてもらおう。攫われた子供達の安否確認、解放、障害物の排除の優先順位で行かせてもらう。」
「ギルバートが騎士団の暗部については監査部が対応すると話していた。そちらの方も大丈夫だ。」
エンリコとクリスとの打ち合わせにキーレンも加わる。
キーレンは最初は俺たちの援助として付き添ってくれていたが、もしかしたら彼も何かしらの使命を帯びているのかもしれない。考えすぎか。
誘拐事件は確かに全力で取り組む案件だが、この件に関してはただの仕事以上の熱意を感じる。
教会関係者たちは騎士団への対応で前面に出る中で、俺たちは子供救出を最優先に遊軍として行動することになった。ただの冒険者であればそんなことはないと思うが、クリスが神から使命を帯びて行動している者であることが教会の中ではすでに知れ渡っているのだろう。
明らかに俺たちに対して敬意を払われている気がする。
一通り打ち合わせを終えた俺たちは、すでに騎士団が周辺に配置されていることも考えて、商会の荷物に紛れて倉庫の中に忍び込む。
揺れる馬車に積まれたワイン用の樽に俺たちは詰め込まれて移動する。思わず俺も入ったが、あまりの揺れに気持ち悪くなってしまったので、移動の間だけ冒険者モードをやめて時間を進めさせてもらった。
倉庫内に入ると、樽から出てお互いが異常がないか確認する。
教会関係者の中にはやっぱり酔ってしまったものがいるようなので、回復魔法をかけておく。
彼らにしてみたらこんなスパイのようなことなどしたことがないから慣れないのも仕方ないだろう。俺も実際耐えられなかったしね。
「タケルは大丈夫そうだな。酔わなかったか?」
「今まで船旅もしてきましたから、揺れには慣れているんですよ。」
クリスは馬での移動に慣れているからか全く大丈夫なようだ。ベレッタやキーレンも何事もなさそう。
やっぱり冒険者はたくましいな。
俺はちょっぴりズルをしました。ごめんなさい。現代日本人の俺にはあの揺れは無理でした。
お互いの体調を確認したところで、夜まで静かにその時を待つことになった。
夜になり、次第にあたりが騒がしくなる。
想像以上に多くの騎士たちが港の警備に回されているようだ。作戦の開始は港入り口のギルド勢が大きい音を出した後だ。それまで俺たちは外の様子を壁に耳を当てながら確認する。
「それにしてもなぜ急に港をこんな厳重に警備することになったんだ?」
「ほんとにな。昨日急に警備の指示が上から来たらしいけど、要人が来るわけでもないのに。」
「俺たちが入ってはいけない区画もあるらしいから、今日あたり大捕物があるんじゃないか?」
「あ~なるほどな~。」
騎士たちの会話が聞こえてくる。彼らの話を聞くにどうやら事情を知らないものも騎士団にはいるのだろう。完全に騎士団全員が今回の事件に関わっているわけではないのがせめてもの救いであった。
「どうやら騎士団全体が腐っているわけではないようだな。ということは腐った部分さえ取り除けば、騎士団は元に戻るということだ。」
「そうみたいですね。全員だったらどうしようかと思っていました。」
「騎士団は本来正義感の強いものの集まりだ。子供を誘拐することに関わるものがいること自体が、本来異常なことなのだ。」
キーレンは落ち着いた声でそう話す。
騎士団の事情にも詳しいみたいだし、一体彼は何者なのだろうか。
そんな話をしているうちに、港の入り口の方からドーン!という衝撃音が数回聞こえた。若干の振動も来るくらいだから、かなり大袈裟に合図の魔法を使用したらしい。
「おい!なんの音だ!」
「入り口の方角からだ!」
「お前たちは入り口を封鎖せよ!何人もこちらに入れないよう注意せよ!」
騎士たちやそれを指揮する者の声が聞こえる。
どうやら作戦通り、ほとんどの騎士が入り口の方に移動してくれたらしい。
騎士たちの人数が減ったことを確認して、俺たちは子供達の救出に向かうのだった。
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