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星の世界へ

マニュアル!?

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ふとズボンのポケットが膨らんでいる事に気がついた将樹はすぐに確認を行う。

「あれ、何だろう?」

将樹はポケットの中から、1冊の小冊子の様な本を見つけた。

「初めて見る字だな。」

将樹は見慣れない文字を見ているのだが、不思議と脳内で変換されている事に気がついた。

「すげー…これも神様?の力なのかな、とりあえず読んでみよう。」

表紙にはと書いてある。

「ってえええ!マニュアルなんてあるのか!?コレめっちゃ親切な世界やん、ありがたいやん。」

何故かエセ関西弁を入れつつ、1人ノリつっこみをしながら、将樹は小冊子をめくった。

「えーっと…なになに。」

〝マニュアルその1〟
《星約者は星約獣を召喚し、その能力を使用する事が出来る。》

〝マニュアルその2〟
《腕のブレスレットにある窪みを星のカケラで満たすと、星の祈り、祝福を受ける事が出来る。》

〝マニュアルその3〟
《地図や知りたい情報はブレスレットに話しかければ、言葉、またはホログラムで教えてくれるだろう。》

その調子でマニュアルは果てしなく続いていた。

わりと
どうでもいいようなことも多く書かれていたが、将樹の顔に笑顔が浮かんでいたので、これはこれでアリなのかもしれない。

将樹がとりあえず気になっていたのはだった。

「星約獣って僕が契約した時に言っていたあのことだよな?って事は魚座だから、魚?」

将樹がそんな独り言を言っていると、突然右手の甲が光輝いた。

「うお!?何だ、えっ…!」

将樹が驚いているのも束の間で、いつの間にか目の前に、宙に浮くイルカのような大きな魚が現れた。

「よっ!こんにちはー♪やっと召喚してくれたか!俺の名前は宜しくな♪」

「突然出てきて、挨拶からーの、突然自己紹介をして、片目でウィンクをかましてきたーーー!!」

将樹はついさっきのノリでツッコんでしまう。

しかし将樹のツッコミには全く反応せずピスケは続けた。

「おっ♪元気のいい星約者だな♪俺は嬉しいぞ!とりあえず腹へった。」

ピスケはもはや、将樹のペースに合わせることはなく、自己主張の強いイルカだった。

「お腹空いたのか、とりあえずご飯にしたいけど、どうしよう…」

ピスケがお腹が空いているという事で、早速困ってしまう将樹。

そんな将樹の事など全く気にしない様子でピスケが言った。

「ところで、お前の名前はなんて言うんだ?」

〝こっちは真剣に悩んでいるっていうのに、全く違う質問!?何だこいつ…〟

「…そうだね、自己紹介まだだったね、僕の名前は将樹!宜しくね。」

将樹はとりあえず、自己紹介を行う。

「将樹か、良い名前だな、ところで腹へったな。」

〝自己紹介の反応薄いな、しかも腹へったしか言わないのか!!〟

心の中で将樹はツッコミを入れた。







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