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星の世界へ
星の加護
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〝分かったわ…将樹君、今あなたに星の加護が与えらるよ〟
〝さぁ両手で祈りを捧げて〟
将樹はゆっくりと目を閉じ、胸の前で両手を合わせ祈りを捧げた。
〝今…星たちの導きにより、汝に力を与えよう〟
その言葉と同時に将樹の周りで風が包み込んでくる。
〝さぁ将樹君、右手を差し伸べるのよ〟
将樹は目を開き、ゆっくりを右手を天に伸ばした。
やがて、将樹の周りの風が水に変わる。
そして水の形が小さく光る無数の魚となる。
〝今ここに、星約を結ぼう〟
瞬間、無数の魚が将樹の手の甲に流れ込む。
そして一瞬光って水が消えた。
手の甲を見ると、そこには何やら、青く描かれた紋章が刻まれていた。
〝将樹君、それは魚座の加護、星約完了です〟
〝その力が将樹君に与えられし力、きっと貴方を導いてくれるでしょう〟
〝力の使い方は旅の中できっと分かるから〟
〝それでは私の役目は一旦終わりです、将樹君に星の加護があらんことを〟
「待って下さい!ありがとうございます、貴方の名前は?」
将樹は大きな声で尋ねた。
〝私は宇宙を作った者ですよ、きっとまたいつか必ず逢えます、では…将樹君その道を歩んで下さい〟
その言葉の後、突如として将樹の前に、星々で紡がれた道が現れた。
まだ聞きたい事は沢山あったが、将樹は押し黙った。
そして1歩を踏み出した時、周りの景色が真っ暗になり、星の道だけが輝いていた。
「僕は絶対に家族を取り戻す、必ずカケラを集めてみせる。」
1歩…また1歩…ゆっくりと、だが確実に将樹は歩き前に進んだ。
やがて星の道の終わりに1つの扉があった。
ごくりと唾を飲み込み、将樹は取手を握り、扉を開く。
眩い光が将樹を包み込み、柔らかい風が吹いた。
次の瞬間、将樹は森の中にいた。
後ろを振り返ると、すぅーっと音も無く扉は無くなってしまう。
「これでもう引き返す事はできない、やるしか無い。」
〝母さん、父さん、待っててね、必ずまた一緒に過ごせるから〟
強い眼差しと気持ちを持って将樹は深呼吸をした。
初めての場所、分からない事が沢山あるこの世界。
とりあえず気持ちの整理も含め、近くにあった大きめの石に腰掛ける。
「とは言ったものの…何も情報がないもんなぁ。」
先程の深呼吸はすぐにタメ息へと変わる。
「ってアレ!?いつの間に!!気が付かなかった。」
将樹の感情は忙しい程に目まぐるしく変わる、タメ息の次は驚きに満ち溢れていた。
何故なら、服装が変わっていたから…
「しかもいつの間にか、変な形の靴も履いてるし、変なブレスレットしてるし!!!」
そう、将樹が現世で身に纏っていた服は一切なくなり、黒い手袋、白い大きなボタンが3つあるシャツ、茶色いポンチョの様なズボン+装飾品。
今まで生きてきて、1度も見たことのない様な服装だった。
将樹は何故か恥ずかしい気持ちが込み上げてきた。
〝さぁ両手で祈りを捧げて〟
将樹はゆっくりと目を閉じ、胸の前で両手を合わせ祈りを捧げた。
〝今…星たちの導きにより、汝に力を与えよう〟
その言葉と同時に将樹の周りで風が包み込んでくる。
〝さぁ将樹君、右手を差し伸べるのよ〟
将樹は目を開き、ゆっくりを右手を天に伸ばした。
やがて、将樹の周りの風が水に変わる。
そして水の形が小さく光る無数の魚となる。
〝今ここに、星約を結ぼう〟
瞬間、無数の魚が将樹の手の甲に流れ込む。
そして一瞬光って水が消えた。
手の甲を見ると、そこには何やら、青く描かれた紋章が刻まれていた。
〝将樹君、それは魚座の加護、星約完了です〟
〝その力が将樹君に与えられし力、きっと貴方を導いてくれるでしょう〟
〝力の使い方は旅の中できっと分かるから〟
〝それでは私の役目は一旦終わりです、将樹君に星の加護があらんことを〟
「待って下さい!ありがとうございます、貴方の名前は?」
将樹は大きな声で尋ねた。
〝私は宇宙を作った者ですよ、きっとまたいつか必ず逢えます、では…将樹君その道を歩んで下さい〟
その言葉の後、突如として将樹の前に、星々で紡がれた道が現れた。
まだ聞きたい事は沢山あったが、将樹は押し黙った。
そして1歩を踏み出した時、周りの景色が真っ暗になり、星の道だけが輝いていた。
「僕は絶対に家族を取り戻す、必ずカケラを集めてみせる。」
1歩…また1歩…ゆっくりと、だが確実に将樹は歩き前に進んだ。
やがて星の道の終わりに1つの扉があった。
ごくりと唾を飲み込み、将樹は取手を握り、扉を開く。
眩い光が将樹を包み込み、柔らかい風が吹いた。
次の瞬間、将樹は森の中にいた。
後ろを振り返ると、すぅーっと音も無く扉は無くなってしまう。
「これでもう引き返す事はできない、やるしか無い。」
〝母さん、父さん、待っててね、必ずまた一緒に過ごせるから〟
強い眼差しと気持ちを持って将樹は深呼吸をした。
初めての場所、分からない事が沢山あるこの世界。
とりあえず気持ちの整理も含め、近くにあった大きめの石に腰掛ける。
「とは言ったものの…何も情報がないもんなぁ。」
先程の深呼吸はすぐにタメ息へと変わる。
「ってアレ!?いつの間に!!気が付かなかった。」
将樹の感情は忙しい程に目まぐるしく変わる、タメ息の次は驚きに満ち溢れていた。
何故なら、服装が変わっていたから…
「しかもいつの間にか、変な形の靴も履いてるし、変なブレスレットしてるし!!!」
そう、将樹が現世で身に纏っていた服は一切なくなり、黒い手袋、白い大きなボタンが3つあるシャツ、茶色いポンチョの様なズボン+装飾品。
今まで生きてきて、1度も見たことのない様な服装だった。
将樹は何故か恥ずかしい気持ちが込み上げてきた。
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