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第3話
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亮がこっちを向く気配がしたので顔をあげると、ゆっくりと唇が重なった。
朝したのと同じ軽いキスのはずなのに、しっとりとしてどこか少し重い。
あいている手が近づき、親指と人差し指が顎を軽く掴む。
そっと唇を開けば亮の舌が入ってくる。久しぶりに入ってきた亮の舌はゆっくりと口の中をなぞっていく。
肩に回っていた腕は頭を押さえ、顎を掴む指が私に身動きをさせない。
徐々に激しくなる舌の動き。顔を背けることもできずに苦しくなる息。
「んぅ……、はぁ……」
隙間から息をする時に漏れる声が艶めかしくて、自分が思っている以上に興奮していることを知る。
亮の手が顎から離れて胸をまさぐる。その手つきは激しいキスとは裏腹に優しくて、乳房をやわやわと揉む。しばらく揉んだ後に、輪郭をなぞるように手が滑る。間にある服がもどかしい。
両腕を亮の首に回す。亮は私の服の中に手を入れてブラジャーのホックを外した。服の中で若い頃の張りは失ってしまったが、幾分大きな乳房が弾け出る。
下から持ち上げるように乳房を掴み、中心の蕾を摘ままれる。
「はぁっ」
久しぶりに人の手により与えられる快感に思わず声が漏れて、体がしなる。
「すごく硬くなってる。僕のも、もう硬くなってるんだよ」
首にかかる私の片手をとって、自分の股間に当てる亮。手の下に熱く硬いモノを感じて、私に興奮してくれているのかと嬉しくなる。そして、これに貫かれるのかと期待が膨らんでは、体がじんじんと熱くなっていく。
「おっきいね……」
亮がシャツを胸の上までまくり上げて私をソファーに押し倒す。
唇、頬、耳、首筋……。キスの雨を降らしながら下がっていく亮が、乳房に到達する。敏感な所を避けて舌を這わすからどんどん焦れてくる。
ゆっくり乳首を口に含みながら、大きくなったモノを押し付ける亮。
私の割れ目から蜜がにじみ出ていることが触らなくてもわかる。
早く入れて欲しい。
腰が勝手に動き出して亮のモノに擦りつけてしまう。
ブー……、ブー……。
振動音に二人の動きが止まった。近くにある私のスマートフォンが震えている。
無視したかった。仕事でも、友人でも、親でも、今この時を邪魔されたくなんてなかった。
「出るの?」
乳首を指先でくにくにと揉みながら亮が聞く。
私は振動し続けるスマートフォンに手を伸ばした。そこに表示されていたのは、子どもたちが通っている小学校名だった。
「学校から電話だわ」
そういいながら通話ボタンを慌てて押した。
「宮田柴乃さんのお母様の電話番声でお間違いないでしょうか? 柴乃さんの担任の藤原です」
聞こえてくる声は若い女性のよく通る張りのある声だった。
「はい、そうです。柴乃がどうかしたのでしょうか?」
藤原先生は柴乃が発熱して保健室で休んでいること、全然給食を食べず元気がないことを柴乃の友達が教えてくれたと手短に話して、迎えに来てくれないかといった。
私はすぐに行くと返事をして電話を切った。
漏れ聞こえる声で何があったのか知った亮は一足先に準備を始めている。
乱れた服を正して、財布を取り、熱さまシートなど看病に必要な物があるか確認した。
亮が車を走らせて学校に向かい、私と柴乃を家の前に下ろすと、亮はそのまま熱さまシートやゼリーを買いに行ってくれた。
柴乃が着替えるのを手伝って、布団に寝かす。
熱を計ると三十八度五分。久しぶりに出す高い熱に、給食の時間まで苦しいだろうによく頑張ったなと思う。小さな体で病魔と闘い、汗をかき息が荒い柴乃。
午後の診察が始まったら病院に連れて行こう。こうなることを予想していたのに、どうしてもっと強く休むようにいってあげなかったのかと後悔しながら柴乃の額を撫でる。
「お母さん、ごめんね」
「気にしなくていいのよ。ゆっくり休んでね。後で病院行ってお薬もらおうね」
頭を撫でると、安心したのか目をつぶってゆっくりと息をしだした。するとすぐに、眠りに落ちてしまった。
病院に行って、ただの夏風邪と診断され、薬を飲んでしばらくすると落ち着いた柴乃を見て、亮と二人で胸を撫でおろした。
そこへ柊斗が学校から帰ってくる。
「柴乃は大丈夫?」
ただいまよりも先に妹を心配する兄に、薬を飲んで熱が下がってきたと教えると、先程亮と私がしたように安堵の息を吐いた。
どうやら昼休みに様子を見に行ってくれたようで、その時に柴乃が保健室に行って今お迎えを待っていると聞いたらしい。
「お母さんのためって無理するから……」
汗を流す柊斗に水分を取らせなくてはとキッチンに向かう私。その後をついてくる柊斗がいった言葉が気にかかって振り返ると、しまったという顔をして目をそらされた。
「お母さんのためってどういうこと?」
私の問いに柊斗は答えようかどうか迷っている様子だった。
「お母さん、昨日お父さん独り占めするんだって楽しそうにしてたから、邪魔したくないって学校に行きながら柴乃が話してたんだ。それで風邪酷くしたら怒られるよっていったんだけど、大丈夫って聞かなくて。お母さん、柴乃のこと怒らないで」
妹のためを思ってか、途中から涙ながらに訴える兄の姿にいろんな思いが湧き上がる。それで柴乃は謝っていたのかと納得がいった。
朝したのと同じ軽いキスのはずなのに、しっとりとしてどこか少し重い。
あいている手が近づき、親指と人差し指が顎を軽く掴む。
そっと唇を開けば亮の舌が入ってくる。久しぶりに入ってきた亮の舌はゆっくりと口の中をなぞっていく。
肩に回っていた腕は頭を押さえ、顎を掴む指が私に身動きをさせない。
徐々に激しくなる舌の動き。顔を背けることもできずに苦しくなる息。
「んぅ……、はぁ……」
隙間から息をする時に漏れる声が艶めかしくて、自分が思っている以上に興奮していることを知る。
亮の手が顎から離れて胸をまさぐる。その手つきは激しいキスとは裏腹に優しくて、乳房をやわやわと揉む。しばらく揉んだ後に、輪郭をなぞるように手が滑る。間にある服がもどかしい。
両腕を亮の首に回す。亮は私の服の中に手を入れてブラジャーのホックを外した。服の中で若い頃の張りは失ってしまったが、幾分大きな乳房が弾け出る。
下から持ち上げるように乳房を掴み、中心の蕾を摘ままれる。
「はぁっ」
久しぶりに人の手により与えられる快感に思わず声が漏れて、体がしなる。
「すごく硬くなってる。僕のも、もう硬くなってるんだよ」
首にかかる私の片手をとって、自分の股間に当てる亮。手の下に熱く硬いモノを感じて、私に興奮してくれているのかと嬉しくなる。そして、これに貫かれるのかと期待が膨らんでは、体がじんじんと熱くなっていく。
「おっきいね……」
亮がシャツを胸の上までまくり上げて私をソファーに押し倒す。
唇、頬、耳、首筋……。キスの雨を降らしながら下がっていく亮が、乳房に到達する。敏感な所を避けて舌を這わすからどんどん焦れてくる。
ゆっくり乳首を口に含みながら、大きくなったモノを押し付ける亮。
私の割れ目から蜜がにじみ出ていることが触らなくてもわかる。
早く入れて欲しい。
腰が勝手に動き出して亮のモノに擦りつけてしまう。
ブー……、ブー……。
振動音に二人の動きが止まった。近くにある私のスマートフォンが震えている。
無視したかった。仕事でも、友人でも、親でも、今この時を邪魔されたくなんてなかった。
「出るの?」
乳首を指先でくにくにと揉みながら亮が聞く。
私は振動し続けるスマートフォンに手を伸ばした。そこに表示されていたのは、子どもたちが通っている小学校名だった。
「学校から電話だわ」
そういいながら通話ボタンを慌てて押した。
「宮田柴乃さんのお母様の電話番声でお間違いないでしょうか? 柴乃さんの担任の藤原です」
聞こえてくる声は若い女性のよく通る張りのある声だった。
「はい、そうです。柴乃がどうかしたのでしょうか?」
藤原先生は柴乃が発熱して保健室で休んでいること、全然給食を食べず元気がないことを柴乃の友達が教えてくれたと手短に話して、迎えに来てくれないかといった。
私はすぐに行くと返事をして電話を切った。
漏れ聞こえる声で何があったのか知った亮は一足先に準備を始めている。
乱れた服を正して、財布を取り、熱さまシートなど看病に必要な物があるか確認した。
亮が車を走らせて学校に向かい、私と柴乃を家の前に下ろすと、亮はそのまま熱さまシートやゼリーを買いに行ってくれた。
柴乃が着替えるのを手伝って、布団に寝かす。
熱を計ると三十八度五分。久しぶりに出す高い熱に、給食の時間まで苦しいだろうによく頑張ったなと思う。小さな体で病魔と闘い、汗をかき息が荒い柴乃。
午後の診察が始まったら病院に連れて行こう。こうなることを予想していたのに、どうしてもっと強く休むようにいってあげなかったのかと後悔しながら柴乃の額を撫でる。
「お母さん、ごめんね」
「気にしなくていいのよ。ゆっくり休んでね。後で病院行ってお薬もらおうね」
頭を撫でると、安心したのか目をつぶってゆっくりと息をしだした。するとすぐに、眠りに落ちてしまった。
病院に行って、ただの夏風邪と診断され、薬を飲んでしばらくすると落ち着いた柴乃を見て、亮と二人で胸を撫でおろした。
そこへ柊斗が学校から帰ってくる。
「柴乃は大丈夫?」
ただいまよりも先に妹を心配する兄に、薬を飲んで熱が下がってきたと教えると、先程亮と私がしたように安堵の息を吐いた。
どうやら昼休みに様子を見に行ってくれたようで、その時に柴乃が保健室に行って今お迎えを待っていると聞いたらしい。
「お母さんのためって無理するから……」
汗を流す柊斗に水分を取らせなくてはとキッチンに向かう私。その後をついてくる柊斗がいった言葉が気にかかって振り返ると、しまったという顔をして目をそらされた。
「お母さんのためってどういうこと?」
私の問いに柊斗は答えようかどうか迷っている様子だった。
「お母さん、昨日お父さん独り占めするんだって楽しそうにしてたから、邪魔したくないって学校に行きながら柴乃が話してたんだ。それで風邪酷くしたら怒られるよっていったんだけど、大丈夫って聞かなくて。お母さん、柴乃のこと怒らないで」
妹のためを思ってか、途中から涙ながらに訴える兄の姿にいろんな思いが湧き上がる。それで柴乃は謝っていたのかと納得がいった。
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