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第77話
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リアはモジャと1匹とで森でのんびりと暮らしていた。オーロはよくわからない魔獣や大きな魔石になるような魔獣も狩ってきていた。一度大きなベアの魔石を持って来たがそのまま持って来れるのだったら、そのままほしいと伝えた所、それを忠実に守ってくれている。律儀な魔獣だ。
それをリアが便利な小型ナイフで素材に換えていた。それを目の当たりしたオーロはひどく驚いていた。
『すごいものが世にはあるものだな』
オーロはアルディが作ったアイテムを見ながら言った。
「これは昔すごい魔術師が作ったもので誰にももう作れないの。これが最初で最後の1本だと思うわ」
リアにはまだ作り方が分からない。
リアは魔獣を次から次に素材にしていた。土ドラゴンなんて初めて見た。
「お肉はオーロが食べちゃっていいわよ」
『よいのか?魔獣の肉は人間の間でも取引があると言うぞ?』
「なんで知っているのよ」
『我は何人かの人間に出くわした事がある。我の肉もカネになると言っていた』
「そう…でも売ってもお金にはなるけど、ちょっと私的には困るだけだしね。私も食べたいから少しは貰うけど残りはオーロが食べて。私は素材だけで十分だもの」
『そうか、では頂く』
リアは数キロの肉を取り分けると残りをオーロに渡した。黄金のオーロは大きな肉の塊を大きな牙をむき出して食べている。手を添えて。
リアは思い出す。ああ、私って犬も飼いたかったんだわ。前世で思い描いていた夢がこの世界で少しづつ叶っている。規模を大きくしてと思った。
4つの魔石が揃った。しかしまだ足りないものもある。ツリーハウスを増築するためにはまだ素材が揃っていなかった。
リアはアルディのメモをまとめていた。そのメモによると時空間を作り出すためには時空を作り出す虫が必要らしい。
なので普通にオーロにお願いをした。しかし、
『そんな虫など知らぬ』
と、言われてしまった。モジャは知ってはいるようだが教える気がないようだ。リアは仕方ないのでその虫について調べた。あまり存在を知らされていないようで情報が少ない。しかし当たり前のようにアルディのメモにはその情報が書いてある。
アルディどうやって調べていたのだろう。
その虫とはある国の魔の森の近くにしか生息しておらず、その国は世界に発表していない事から、その存在を求めて世界中の冒険者が探しているらしい。と書かれていた。
その国の名は「コスモポリタン」だった。
隣の街だ。今でこそ街となっているが少し前までは国だった。リアが王都には居ずらいと溢していた時に移住候補になっていた場所だ。リアはそれならば、手に入れる事があまり難しくないように思えた。
しかし、シシリアキングスはなにも知らずにこの国を吸収したのだろうか。その時の利権はどうなったのだろう。と、そんな事が頭を過ぎる。
国が知らない事を小娘に教えてくれるだろうかとも思う。行ってみない事にはわからない。
リアはマオと話をしてから隣街に行こうとしたが忙しそうで会えないでいる。独立宣言の件で城に呼び戻されているらしい。(ショーン談)
ならば別にここにいる必要もない。扉1枚の事なのだ。
リアは暇を持て余していた事から隣街に顔を出すことにした。もちろん黒のショールを付けて。ショーンの執事マルコにコスモポリタンに行くとショーンへの伝言を残した。ダメだとは言わないだろう。
モジャに転移をしてもらってコスモポリタンの魔の森付近に移動して貰った。魔の森の近くに生息しているのだからこの近くにいるのだろうが、モジャは口を割らない。知っているのか知らないのかさえも言ってくれない。ちょっと厳しいのでは…と思いつつリアはコスモポリタンに向かった。
そして門を通ると、街はとても穏やかな感じだった。人もとても優しく新参者のリアにも優しかった。王都との距離もある事から独立宣言など、まるでよその国の出来事かのようだった。そんな話題すら上らないのだ。
リアは薬草を持って冒険者ギルドに寄ってみる事にした。なんらかの情報が欲しかった。コスモポリタンはシシリアキングスの王都とは違って小ぶりで可愛い建物が多く、可愛らしい街だった。魔の森も遠いため、森の住民の出入りも多かった。だからなのか穏やかな空気が漂っている。
「こんにちは。今日はどうされましたか?」
冒険者ギルドの受付嬢に話しかけられた。
「薬草を売りに…」
「登録はされてますか?」
「はい」
「それでは清算コーナーに向かってください」
清算コーナーには向かうと男性から女性もいた。順番を待っているとひとりの女性が籠バックから薬草をゴゾっと取り出しているのが見えた。収納魔法が頻繁に使われていた。それには少々驚いた。やはりこの街にあの虫はいるのだ。
「あんた、どこから来たの?」
リアの順番になり清算してくれている男が薬草を見ながら言った。
「え、あ、王都です」
「王都は今大変じゃないのかい?」
「あ、そうですね」
「あんたが王都を出た時はまだ独立宣言なんてされてなかったか」
「ええ、こっちに来てから知りました」
王都からコスモポリタンまで20日はかかるのだ。
それをリアが便利な小型ナイフで素材に換えていた。それを目の当たりしたオーロはひどく驚いていた。
『すごいものが世にはあるものだな』
オーロはアルディが作ったアイテムを見ながら言った。
「これは昔すごい魔術師が作ったもので誰にももう作れないの。これが最初で最後の1本だと思うわ」
リアにはまだ作り方が分からない。
リアは魔獣を次から次に素材にしていた。土ドラゴンなんて初めて見た。
「お肉はオーロが食べちゃっていいわよ」
『よいのか?魔獣の肉は人間の間でも取引があると言うぞ?』
「なんで知っているのよ」
『我は何人かの人間に出くわした事がある。我の肉もカネになると言っていた』
「そう…でも売ってもお金にはなるけど、ちょっと私的には困るだけだしね。私も食べたいから少しは貰うけど残りはオーロが食べて。私は素材だけで十分だもの」
『そうか、では頂く』
リアは数キロの肉を取り分けると残りをオーロに渡した。黄金のオーロは大きな肉の塊を大きな牙をむき出して食べている。手を添えて。
リアは思い出す。ああ、私って犬も飼いたかったんだわ。前世で思い描いていた夢がこの世界で少しづつ叶っている。規模を大きくしてと思った。
4つの魔石が揃った。しかしまだ足りないものもある。ツリーハウスを増築するためにはまだ素材が揃っていなかった。
リアはアルディのメモをまとめていた。そのメモによると時空間を作り出すためには時空を作り出す虫が必要らしい。
なので普通にオーロにお願いをした。しかし、
『そんな虫など知らぬ』
と、言われてしまった。モジャは知ってはいるようだが教える気がないようだ。リアは仕方ないのでその虫について調べた。あまり存在を知らされていないようで情報が少ない。しかし当たり前のようにアルディのメモにはその情報が書いてある。
アルディどうやって調べていたのだろう。
その虫とはある国の魔の森の近くにしか生息しておらず、その国は世界に発表していない事から、その存在を求めて世界中の冒険者が探しているらしい。と書かれていた。
その国の名は「コスモポリタン」だった。
隣の街だ。今でこそ街となっているが少し前までは国だった。リアが王都には居ずらいと溢していた時に移住候補になっていた場所だ。リアはそれならば、手に入れる事があまり難しくないように思えた。
しかし、シシリアキングスはなにも知らずにこの国を吸収したのだろうか。その時の利権はどうなったのだろう。と、そんな事が頭を過ぎる。
国が知らない事を小娘に教えてくれるだろうかとも思う。行ってみない事にはわからない。
リアはマオと話をしてから隣街に行こうとしたが忙しそうで会えないでいる。独立宣言の件で城に呼び戻されているらしい。(ショーン談)
ならば別にここにいる必要もない。扉1枚の事なのだ。
リアは暇を持て余していた事から隣街に顔を出すことにした。もちろん黒のショールを付けて。ショーンの執事マルコにコスモポリタンに行くとショーンへの伝言を残した。ダメだとは言わないだろう。
モジャに転移をしてもらってコスモポリタンの魔の森付近に移動して貰った。魔の森の近くに生息しているのだからこの近くにいるのだろうが、モジャは口を割らない。知っているのか知らないのかさえも言ってくれない。ちょっと厳しいのでは…と思いつつリアはコスモポリタンに向かった。
そして門を通ると、街はとても穏やかな感じだった。人もとても優しく新参者のリアにも優しかった。王都との距離もある事から独立宣言など、まるでよその国の出来事かのようだった。そんな話題すら上らないのだ。
リアは薬草を持って冒険者ギルドに寄ってみる事にした。なんらかの情報が欲しかった。コスモポリタンはシシリアキングスの王都とは違って小ぶりで可愛い建物が多く、可愛らしい街だった。魔の森も遠いため、森の住民の出入りも多かった。だからなのか穏やかな空気が漂っている。
「こんにちは。今日はどうされましたか?」
冒険者ギルドの受付嬢に話しかけられた。
「薬草を売りに…」
「登録はされてますか?」
「はい」
「それでは清算コーナーに向かってください」
清算コーナーには向かうと男性から女性もいた。順番を待っているとひとりの女性が籠バックから薬草をゴゾっと取り出しているのが見えた。収納魔法が頻繁に使われていた。それには少々驚いた。やはりこの街にあの虫はいるのだ。
「あんた、どこから来たの?」
リアの順番になり清算してくれている男が薬草を見ながら言った。
「え、あ、王都です」
「王都は今大変じゃないのかい?」
「あ、そうですね」
「あんたが王都を出た時はまだ独立宣言なんてされてなかったか」
「ええ、こっちに来てから知りました」
王都からコスモポリタンまで20日はかかるのだ。
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