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第46話 / 家族その後
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アンバーではまともな食材が買えなかったのでユグンで買い出しをしようと街まで来た。ユグンはシシリーやアンバーにない華やかな賑わいだった。
リアはやっと食材や魔法円に必要なものを買った。
ユグンの街を歩いていると洗礼された女性が多い事に気が付いた。身だしなみに気を付けた女性が多いのだ。やはり大きな国の王都に近づくにつれ周りの街も大きくなり住民もそれ相当の人が住み着くのだろう。
リアはヨモたちにお土産でもを買おうかと街中をブラついていた。お店にはマンゴーやキウイのような春の果物が並んでいる。果物もいいなと覗いて見る。しばらくはユグンに宿泊してもいいかもしれない。シシリーから出て2日目だ。早く王都に着いてしまったらやはり変だろう。早速リアは良さげな宿を見つけ予約をした。そして雑貨屋や古着屋に入りほしい物を買い込んだ。お金のある町は色んなものが売っているので楽しい。
街を歩いていると茶葉屋を発見した。店には沢山の茶葉があり、一緒に食べる様の甘味も売っていた。グミやクッキーが可愛い缶に入っている。キッチンに並んでいるだけで可愛い品物だ。数個で手に取りカウンターに持っていく。
お店のカウンターから品の良さそうな細身の女性が出て来た。売れ筋の茶葉やオレンジの香りのする茶葉などを色々と紹介して貰いその中でも珍しいそうなものを購入した。ヨモにお土産だ。王都にも茶葉屋はあるがユグンの街は茶葉を生産している街などで珍しい茶葉があったかもしれなかった。
リアは店を出て宿に帰る道を歩いていた。たくさん買い込んで満足したリアは明日早々に王都に向かう事にした。やはり楽しく買い物を楽しんでいても何かモヤモヤするのだ。すっきりとしない。早く王都に向かってこのモヤモヤを晴らしたかった。
▼
▽
郊外にある小さな家に一人の女性が帰って来た。
「お母様、今いいかしら?叔父様から連絡が来ているの」
「ショーンから?」
ベッドの上に根が生えたかのように動かない化粧っけのない老婆が久しぶりに声を上げた。
「ええ、一度王都の邸に家族で来られないかって。金貨が商人ギルドに送られて来ていたの。私は今日お店が休みだったからさっき私のヴァイに入金してきたわ。100万ルー入っていた」
「そんなに?何かしらね。私は王都なんて行けないわ。みんなで行ってきて」
興味がないようで目を伏せる。
「お母様を残して行けないでしょう?」
「…でも」
「これからずっと家に籠って生活していくの?あんなに商売が好きだったお母様が。王都に行きましょう。何かアリアナの件で来てほしいって事かもしれないわ。マルクス達は仕事だから行けないけど、私かトワのどっちかが残るから。お父様とお母様と3人で王都に行って来て」
「はあ、気が進まないわ…」
アリアナの件ならば、そう手紙を寄越すはずである。
「ドレス買いに行きましょう」
「え?」
「これだけあれば専用の馬車を借り王都の叔父様の所に向かっても、おつりが来るわ。そのためにもそれなりのドレスと靴とメイクを用意しないと。ね」
この小さな家に越してきてから皆自分のものなど買っていない。買い物を楽しむ余裕がなかったのだ。
「分かったわ。シルビアもエルトワも本当に迷惑を掛けてしまって…」
「今はビアとエルよ。お母様も慣れなきゃ」
「そうね。ビア」
叔父のショーン・コバックから王都に来るように連絡が来ていた。子供もいる事から両親とビアの3名で王都に向かう事になった。
リアはやっと食材や魔法円に必要なものを買った。
ユグンの街を歩いていると洗礼された女性が多い事に気が付いた。身だしなみに気を付けた女性が多いのだ。やはり大きな国の王都に近づくにつれ周りの街も大きくなり住民もそれ相当の人が住み着くのだろう。
リアはヨモたちにお土産でもを買おうかと街中をブラついていた。お店にはマンゴーやキウイのような春の果物が並んでいる。果物もいいなと覗いて見る。しばらくはユグンに宿泊してもいいかもしれない。シシリーから出て2日目だ。早く王都に着いてしまったらやはり変だろう。早速リアは良さげな宿を見つけ予約をした。そして雑貨屋や古着屋に入りほしい物を買い込んだ。お金のある町は色んなものが売っているので楽しい。
街を歩いていると茶葉屋を発見した。店には沢山の茶葉があり、一緒に食べる様の甘味も売っていた。グミやクッキーが可愛い缶に入っている。キッチンに並んでいるだけで可愛い品物だ。数個で手に取りカウンターに持っていく。
お店のカウンターから品の良さそうな細身の女性が出て来た。売れ筋の茶葉やオレンジの香りのする茶葉などを色々と紹介して貰いその中でも珍しいそうなものを購入した。ヨモにお土産だ。王都にも茶葉屋はあるがユグンの街は茶葉を生産している街などで珍しい茶葉があったかもしれなかった。
リアは店を出て宿に帰る道を歩いていた。たくさん買い込んで満足したリアは明日早々に王都に向かう事にした。やはり楽しく買い物を楽しんでいても何かモヤモヤするのだ。すっきりとしない。早く王都に向かってこのモヤモヤを晴らしたかった。
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郊外にある小さな家に一人の女性が帰って来た。
「お母様、今いいかしら?叔父様から連絡が来ているの」
「ショーンから?」
ベッドの上に根が生えたかのように動かない化粧っけのない老婆が久しぶりに声を上げた。
「ええ、一度王都の邸に家族で来られないかって。金貨が商人ギルドに送られて来ていたの。私は今日お店が休みだったからさっき私のヴァイに入金してきたわ。100万ルー入っていた」
「そんなに?何かしらね。私は王都なんて行けないわ。みんなで行ってきて」
興味がないようで目を伏せる。
「お母様を残して行けないでしょう?」
「…でも」
「これからずっと家に籠って生活していくの?あんなに商売が好きだったお母様が。王都に行きましょう。何かアリアナの件で来てほしいって事かもしれないわ。マルクス達は仕事だから行けないけど、私かトワのどっちかが残るから。お父様とお母様と3人で王都に行って来て」
「はあ、気が進まないわ…」
アリアナの件ならば、そう手紙を寄越すはずである。
「ドレス買いに行きましょう」
「え?」
「これだけあれば専用の馬車を借り王都の叔父様の所に向かっても、おつりが来るわ。そのためにもそれなりのドレスと靴とメイクを用意しないと。ね」
この小さな家に越してきてから皆自分のものなど買っていない。買い物を楽しむ余裕がなかったのだ。
「分かったわ。シルビアもエルトワも本当に迷惑を掛けてしまって…」
「今はビアとエルよ。お母様も慣れなきゃ」
「そうね。ビア」
叔父のショーン・コバックから王都に来るように連絡が来ていた。子供もいる事から両親とビアの3名で王都に向かう事になった。
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