正しい国の滅ぼし方

【正しい】とは何だろうか。

誠実なこと
純粋なこと
正義を保つこと
平和なこと

この世界に正しさなんて存在しないのかもしれない。
それこそ、正しいという言葉を被ったエゴの可能性だって十分ある。


これは【正しさ】を問い続ける少女の話。
国を滅ぼして回る少女は本当の正しさを求めて彷徨っていた。

平和に暮らす国民が立つ下には幸福の為に犠牲となった沢山の屍が埋まっている。
それを憐れむのか、はたまた素晴らしいと称えるのか。


正しさを求める少女は傍で全てを見ていた黒猫に問う。

「世界は国を滅ぼし続ける私を悪だと言うのかしら」

黒猫は長い尻尾を揺らしながら答える。

「善も悪も視点によって変わるさ」


そして彼女たちはある男に出会った。
国の悪事を知りながらも国を守るために剣を振るう彼の姿は少女の目には憐れに映った。

「盲信は愚かなことよ。私はそれで身を滅ぼした人間を数えきれない程見てきた」



〈正しい〉国の滅ぼし方

〈正しい国〉の滅ぼし方


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