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10.もう、早く終わってくれ…… ※
しおりを挟む「あ、ああ、飽きたんだよ、な? ど、して……?」
『何を馬鹿なことを。愛し人とは、飽きる飽きないの問題ではない。絶対的な存在であり、離れることなど許されないものなのだ』
俺がそう言ったことを責めるかのように、グッ! と深くに埋め込まれて息が詰まる。
(なに……? 絶対的な存在? 離れることが出来ないって……。それって多分、俺には当てはまらないよな? だって、俺にはそんな感情なんてものはないんだから――)
△▼△▼△▼△▼
「はぁ……っ、ぁあ……! もぉ、ムリぃ……。やめ、てぇ……」
気絶し、目を覚めてもまだ嵌められていて、また気絶して、目を覚めてもまだ嵌められていて……を何度も繰り返していて辛すぎる。
もう、ぼんやりとしていて身体に力が入らなくなり。シコ様が動く度に、俺はこんにゃくのようにグニャグニャと揺れ動くしか出来なくなっていた。
(も、もう、マジでムリ……。いつ、終わるのこれ?)
『逃げることが出来なくなったからと安心し、自由にさせていたのが悪かったか……。我がそなたを飽きたなどと、馬鹿な考えを持つなんてな』
「ひぎゃぁ"あ"っ!! いだ、いだいぃ……っ!」
ガリッと、胸の粒を強く噛まれる。そこは、何度もそうされているせいで血が滲み真っ赤に腫れてしまっていた。
その痛みのせいで、ぼんやりしていた意識がクリアになり。シコ様にギリギリと囓られた後に、ぺちゃぺちゃと優しく舐められるのを鮮明に感じてしまう。
「はぁん、んん……っ! も……っ、い、痛くしな、いで……! そのまま、そのまま……お願いぃ~!」
シコ様の頭をぎゅうぎゅうと抱え込んで、そのまま優しくして欲しいのだと、そう言い、行動に示す。
それが効いたのか、その粒を癒すかのように、ゆっくりと舌で舐められ続ける。
「ん、んぁっ……! 気持ちぃ!」
いつの間にか、気持ち良さで身体中が震え。シコ様の動きに合わせて、俺も腰を振ってしまっていた。
『――初めからそう我に甘えておれば、痛い思いなどせずに済んだものを……』
胸から舌の這う感覚が離れたと思ったら、口を重ねられ、くちゅくちゅと舌を絡ませられる。
それも凄く気持ち良くて。俺は何も考えずに、その侵入してきている舌へと、自分の舌を積極的に絡ませるようにした。
すると、ずっと痛いくらいに激しく突かれていた中が緩やかな動きになり……。けど、気持ち良い場所を擦られるようにされているから、先ほど以上の快楽を身体が感じ取っていた。
「――ふっ、はぁっ! はあ……! シ、シコ様、気持ちいい……っ! イ、イク、イっちゃ……」
『シコ様……?』
ピタリと動きが止まり、シコ様は俺をじっと凝視している。イキそうだったのに、急に動きを止められたせいで達することが出来ず、身体に熱が燻っていてもどかしい。
「な、なんでぇ? シコ様! う、動いてぇ……!」
早く身体の熱をどうにかしたくて、腰を揺らすが……上手く出来ない。
『ふむ、我が呼んで欲しいと言った名ではないが……。それも、悪くはない』
「ぁああーーーーっ!! はぁっ! んん、気持ち! 気持ちい!!」
シコ様は、早急にパンパンパンと乾いた音を立たせ、激しく腰を叩きつけてきた。しかも気持ち良い場所を重点的に突いてくれる。
俺の身体は、直ぐに熱を吐き出す準備を整え、ガクガクガクと腰を震わせながら熱を吐き出した。
そして直ぐに、俺の中にも熱を吐き出され――再び、俺は達してしまった。
『今回は、我をそう呼んだことに免じて許すが……。また、次に馬鹿な事を言ったならば、声帯を切る。分かったか?』
「あい、わ、分かったぁ……」
もう、眠くて……。ウトウトしながら、それを肯定しておく。
シコ様は、もう動かない。やっと寝かせてくれるみたいだ。
『デルデール……。我は、常にそなたを見ている。そなたが誰と、何を話しているかも知っておる。もし、また――――』
――プツンと、意識が落ちた。
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