マインドファイターズ

探索編(四章)

161.配置

「ずっと、ずっとだ。殺された、俺の親友が…。」

昔の話を語り終わったとき、言葉足らずで、おどおどと涙声でレイがそう言っていた。
少し時間が経てば、顔色はみすみすと悪くなり、レイはしんどそうな様子でこう言った。

「すまない…。部屋にこもされてくれ。」

「分かりました、十分に休んでください。」

と、アルスは彼を見送ってそう言った。
その後、皆の視線はレイからコルへと移った、なぜなら彼女がマーベインに視線を向けて、すーっと手を挙げていたからだ。

「質問です。四番隊に入って内部から調べるのは分かりましたが…調べ方は…？」

「言っていなかったか。」

と、彼が呟いた。彼は今回の調査について説明を始めた。
そしてその時、レイの部屋のドアを開けて彼を読んだ上で始めた。

「調査は2班に分ける。1つ目の班は四番隊の拠点を調査する。ザーダという勇敢な兵士が残した、遺言状に書かれた場所を探してくれ、もしそこに無ければ…スノを中心にして各地を探してくれ。」

マーベインはその後、1呼吸置き、2つ目の班の説明をし始めた。

「2つ目の班は王宮の調査だ。兵士は隊事に期間的に王宮の護衛をすることになる。今の期間は四番隊が護衛している。俺が中心になって、王を探る。」

彼の説明が終わり、アルス達は首を縦にふっていた。

「…なるほど、話は聞かせてもらった。配置は私が決めていいか？」

立って腕を組んでいるレイがマーベインに向かって話し始めた。マーベインは「任せます。」と返事をしたあと、レイが決めていたようにすぐに配置を言い始めた。

「まず、隊を成り立たせるために、王宮の護衛と普段の仕事、どちらにも隊長か副隊長はいなければならない。だから王宮の方にマーベイン、普段の仕事にはスノをつけれるか？」

「もちろんです。」

「そして、王宮の班には護衛経験のある私は行った方がいいだろう。そして、王宮には鍵が無いと入れない部屋が多くある、だからアルスは必須。」

そうレイはアルスをまじまじと見つめながら言った。
無言の圧に、彼は押されていた。

「普通班…コルは《次元の眼》で連絡を取れるし、危険を犯す必要が無いからこっち、ラーラは議員の娘だ、王宮だとバレる可能性が高いからこっち。ナットはいい仕事してくれそうだからこっちで。」

「俺だけ理由酷くね？」

ナットがそう言って、少々驚いていると、マーベインは彼の目を見てはっきりと言い放った。

「適当に選んでも、だいたいの仕事をできるという証拠だ。お前は、自分の適応力の高さを誇れ。」

「えっ…」

マーベインに言われたことが、結構嬉しかったのか、彼は態度でも分かりやすいほど喜んでいた。