マインドファイターズ

2キセイセ

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制圧編(ニ章)

78.作戦会議

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「いやいや!ナットも大物だろ!!なっ!だから泣くなって!」

焦りながら、アルスは縮こまっているナットを慰めていた。
ヒクヒクと嗚咽が聞こえる、その度に申し訳ない気持ちがすっごく押し寄せる。

「大体!カタァースさんの紹介も悪くねぇーかー!?」

まさかの開き直り。
ナットは勢いよく立ち上がり、一国の議員に向かって指をさして、睨みつけた。

「すっげ…態度は大きいな…」

ザワザワしていた兵士からのまさかの一撃。
またもや縮こまり、それにアルスが振り回されていた。

それから、しばらくの時間が経ち……

「さて…今からその奇襲をどう仕掛けるかを説明する」

レイ達の家に上がったカタァースが、溜まり場メンバー達を椅子に座らせて離し始めた。

「君達…"無犯の義賊"には…やってもらいたい事がいくつかある。」

「なぁ…ナット、無犯の義賊ってなんだ?」

「なんでも…政府から言われている俺らの異名らしい。アルスも思わねぇか?案外政府も、コプラに負けない厨二病かもって」

「ワンチャンあるよな」

と、大事な会議にもかかわらず、コソコソと話していた。
もちろん…彼女が許すわけが無い。《もう一対の手》が両者の頭をゴツンとぶっ叩いた。

「…」

「…」

彼らが懲りたことと同時に、今回の会議における本題に入った。

「さて…夜間に奇襲を仕掛けるために色々な準備をしなければならない。まず、相手の拠点はおそらく地下室だ。1つの小さな家に、何人も何十人も入っていったし、状況判断能力でそこが拠点と思っていてくれていいだろう。」

「へいっ…」

「個人的な考察になるが…"レジサイド"という巨大な犯罪組織、そして、これまでルーハー議員が怪しい行動を起こさなかったこと…それを推察するに、"情報を与える心物"…もしくは心物の応用で、一切の動きなくレジサイドに情報を与えることが出来る輩がいる……そいつをぶっ叩くのが1番早いと思ってな。」

「なるほど……」

「しかし…内通者のルーハー議員を放っておくのはまずいと考えた。」

そして、カタァースは一言、強く言った。

「だから二手に分かれる」

それを聞いた瞬間。
誰とコンビを組むかを各々考えていた。

「ルーハー議員の方は、ラーラ、そして彼女が指名した人でやってもらう。その他は…拠点に突っ込む!」

その時、カタァースの放たれるかのような言葉の勢いに、周りの気が少し吹き飛んだ。

その後…全員はラーラを見て、指名を待っていた。
皆に見つめられる中、口を開き、彼女は指名した。

「……アルスで、あたしの事情知っているもんね。」
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