マインドファイターズ

2キセイセ

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厄難編(二章)

46.狙われた心物①

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コプラをメンバーに加えて、3日が経ったある日。
心物の溜まり場は、厄難に満ちていた。

「なあ……最近、あたし達を殺しにかかってくるやつ多くない?」

「いやほんとそれすよ……やっぱ有名になってしまったし……」

アルスとラーラは、共にこの厄難に対して、頭を抱えていた。
この前は、靴から炎を出すやつ、その前は伸びる剣であったりと、心物を使って殺しに来るものが多いらしい。

「これなんだと思う…?レジサイドの報復?それとも、心物を狙った、国からの刺客?」

「どっちも有り得るんだなぁ…」

「このままじゃ、色々危ないと思うんだ。なにか手を打たないと……それこそ護衛とか…」

護衛、その言葉を聞いたアルスは、「はっ!」と何かを閃いた。
そして、それを少し大きめな声で伝えた。

「カタァースさんにそれを伝えたら、そっちで手を打ってくれるかも」

「うーん、ならそれにしよう!あたし達が出来ない問題ってもんをあるからね。」

そうして、今後の方針を仮定したアルスとラーラは、まずそのことをボスに報告しに行った。

扉の前、奥にはボスが座っているであろう。
アルスは、その扉を叩きノック音を2回鳴らした。

「トイレは空いてないぞ」

レイが言ったその後、トイレノックに気づいたアルスは、顔が赤く染まり、もう1回ノックをした。

「……ただの報告です。」

「そうか、入ってくれ」

と言われたので、アルスはドアを開けた。
バンッ、と激しく音を立てて開けたドアの奥に、ボスがいた。
アルスは話を始めた。

「えー、最近、襲撃に会うようになってきました。」

「そうだが……で、平然と話すことか…?」

「そうすね。で、カタァースさんに原因を突き止めてもらおうかと考えまして。ボス的にはどう思います?」

「…良いと思うぞ。」

と、返事と許可をいただいたので、ここから徒歩十分のカタァースさんの家に行くこととなった。

アルスが「失礼しました」と言って小さく礼をして、ドアを閉めた。その後、レイは独り言を呟いた。

「戦い慣れてきたか…?」

そう言って見送った。

そこから少し、時間が経った頃。
ラーラとアルスが出かけて、すぐの頃であった。

「なんか……付けられてない?」

「…気のせい…じゃなさそうすね」

2人はピリピリと背後に気配を感じていた。
視線を感じる、何者かに尾行されていると感ずいていた。

ラーラが後ろを振り向いたその瞬間!
やはり、フードを被った男に尾行されていた!

「うっ…その首いただいたァァ!!」

と叫びながら突っ込んでくるが…

「!」

ラーラは《もう一対の手》で尾行してきたヤツの左の頬をぶん殴った。そして、胸ぐらをつかみながら言った。

「やっぱいたわ。尋問する?」

アルスはその言葉と、行動に引きながら、ぶん殴られた奴の状況を語った。

「そいつ…気絶してますよ…」

「まっ、持ってくか。」

とラーラは言った。
アルスいわく恐怖を感じた、との事。






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