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仮入団編(一章)
5.溜まり場入り①
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アルスは少し考えたが、答えは決まっていたかのように、自然と口が動いていた。
「…乗ります」
彼の目線は一直線に、未来を見つめていた。
「ありがとう…では仮入団という形で調査に協力してくれ。よいな?」
「もちろんです……」
アルスはそう決意したように見えたが…顔には不安げな表情を浮かべていた。もちろん、ボスたるものはそれを察知して、声をかけた。
「なにか不安があるのか?アルスには心物があるだろう?」
「いえ…先程のナットさんが言っていた事件に巻き込まれた時に、紛失してしまいました…」
「?」
レイは疑問を抱いている様子を示し、アルスの右を見つめていた。
「それが心物では無いのか?」
「え?」
アルスもレイに言われて、同じ場所を見つめた。
そこには先程、狼の群れに投げた変形する棒が、壁を支えに立っていた。
そしてアルスは、何回目か分からない、今日腰を抜かした回数を1回増やした。
「うわ!?こわっ!?」
「それはどんな能力があるんだ?」
「え!?これさっき投げたはずだぞ!?」
「心物は心の写し身だ、紛失はしない」
アルスはそれを聞いて、「そっか……?」と疑問符を浮かべながら、状況的に違和感の残る形で納得するしか無かった。
「あっ、能力ですよね…」
アルスは自分の心物を持ちながら、斧に変形させたり、剣に変形させたり、人の等身大人形などなど色んなものに変形させた
「まあ…これっすね」
「なかなかにいい能力だ。とりあえず、私は先程の事件の犯人を捉えるために動く。それまでは、ここに来るまでに通った、大きい部屋で仲間と雑談でもしておいてくれ」
さっき、仮のボスとなった人に言われた。
お言葉に甘えて、ドアを開けて、さっき通った部屋にもう一度入ることにした。
「おっつかれー、仮入団したんだろぉ?」
入った瞬間、だる絡みをしてくる輩がいた。ナットだ
ナットはそのまま、爆速でソファに腰掛けた。
「ナット、ご飯できそうだからみんな呼んでおいて。アルス君の分もしっかりあるからねー」
奥のキッチンから、若いがしっかりとしていて芯のある声が聞こえた。
アルスが目を向けると、そこには茶色のエプロンをつけて料理をしている、オレンジの髪色をしたポニーテールの女性の後ろ姿が見えた。
「えっ、いつの間に俺の分まで…」
アルスは気遣いに少ししんみりしていた。
「あいつ、客人にもご馳走振る舞うぐらい良い奴なんだ。ほかのメンバーも昼飯食いながら説明するわ。」
「…乗ります」
彼の目線は一直線に、未来を見つめていた。
「ありがとう…では仮入団という形で調査に協力してくれ。よいな?」
「もちろんです……」
アルスはそう決意したように見えたが…顔には不安げな表情を浮かべていた。もちろん、ボスたるものはそれを察知して、声をかけた。
「なにか不安があるのか?アルスには心物があるだろう?」
「いえ…先程のナットさんが言っていた事件に巻き込まれた時に、紛失してしまいました…」
「?」
レイは疑問を抱いている様子を示し、アルスの右を見つめていた。
「それが心物では無いのか?」
「え?」
アルスもレイに言われて、同じ場所を見つめた。
そこには先程、狼の群れに投げた変形する棒が、壁を支えに立っていた。
そしてアルスは、何回目か分からない、今日腰を抜かした回数を1回増やした。
「うわ!?こわっ!?」
「それはどんな能力があるんだ?」
「え!?これさっき投げたはずだぞ!?」
「心物は心の写し身だ、紛失はしない」
アルスはそれを聞いて、「そっか……?」と疑問符を浮かべながら、状況的に違和感の残る形で納得するしか無かった。
「あっ、能力ですよね…」
アルスは自分の心物を持ちながら、斧に変形させたり、剣に変形させたり、人の等身大人形などなど色んなものに変形させた
「まあ…これっすね」
「なかなかにいい能力だ。とりあえず、私は先程の事件の犯人を捉えるために動く。それまでは、ここに来るまでに通った、大きい部屋で仲間と雑談でもしておいてくれ」
さっき、仮のボスとなった人に言われた。
お言葉に甘えて、ドアを開けて、さっき通った部屋にもう一度入ることにした。
「おっつかれー、仮入団したんだろぉ?」
入った瞬間、だる絡みをしてくる輩がいた。ナットだ
ナットはそのまま、爆速でソファに腰掛けた。
「ナット、ご飯できそうだからみんな呼んでおいて。アルス君の分もしっかりあるからねー」
奥のキッチンから、若いがしっかりとしていて芯のある声が聞こえた。
アルスが目を向けると、そこには茶色のエプロンをつけて料理をしている、オレンジの髪色をしたポニーテールの女性の後ろ姿が見えた。
「えっ、いつの間に俺の分まで…」
アルスは気遣いに少ししんみりしていた。
「あいつ、客人にもご馳走振る舞うぐらい良い奴なんだ。ほかのメンバーも昼飯食いながら説明するわ。」
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