軌跡旅行

進攻編

83.手紙

「……」

俺は黙っていた。

「……お前は、自分が思っている以上に、強いぞ」

マダラはそう言った。
「……え？」

俺は思わず聞き返した。

「……まあ、なんだ、あれだ、頑張れってやつだ。」ドスラーはそう言って笑った。

「……」

俺は言葉を失った。

「なあ……甘いことが通らない世界ってどうにかしてますよね？」

俺はそう言っていた。

「……そうだな」

マダラさんはそう言ってくれた。

「全て救ってこそ。真の人間の平和に繋がるんじゃないですか？」

俺はそう聞いていた。

「……ああ、その通りだよ。」

マダラさんは優しく微笑んだ、ような気がした仮面越しじゃわかんないな

「……でも、あの人みたいな奴もいるんですよね？」

俺はドスラーを見ながらながら聞いてみた。

「……あいつは拒絶反応みたいなものだ。」

マダラさんはそう答えた。

「拒絶反応……ですか？」

俺はそう聞いてみた。

「ああ、魔族を憎む心が強すぎて、見たら殺したくなるんだろうな」

マダラさんはそう答えた。

「……俺も何百回も魔族殺してきてますよ。」

ドスラーはそう言った。

「お前の場合は……少し特殊な例だからな……」

マダラさんはそう言った。

「………………」

俺は黙ってしまった。

「……最後に聞いておく。罪の無い魔族を、もう二度と殺したくないか？」

マダラさんはそう聞いた。

「……はい」

俺は小さく返事をした。

「そうか、いつか自分の正義を貫き通せたら、それが平和に繋がる。期待してるぞ」

マダラさんは俺の目を見てそう言った。

「……はい」

俺はそう返事をして、馬車から降りた。

そこには本拠地があった。

「よしっ、もう安全だ。」

マダラさんはそう言った。

「さっさと降りっぞ、帰ってきたんだ」

ドスラーはそう言った。俺達は本拠地に入っていった

「おかえりー」

「よくぞご無事で、して成果は？」

サッチャーはマダラそう聞いた。

「最高の成果だ、長かった…ようやく、ダーハッドを落とせる。」

マダラはそう答えた。

「時間が長く感じますよね……実際は2年ぐらいなのに」

サッチャーはそう答えた。そんなにダーハッドって重要なのか？

「……ああ、そうだな、本当に長い旅だった。」

マダラはそう言った。その後、サッチャーは俺に近ずいてきた。何やら手紙を持っていた。

「これを、確かスペアと言う青年から受け取った、フレイン君宛のものだ。」

そう言って俺に手渡してきた。俺はそれを受け取った。

「ありがとうございます」

俺はそう言って結構久しぶりに部屋に戻った。

「……っと、なになに？」

俺はそう言って手紙を見ようとした。

手紙にはこう書かれてあった。

『よーっす、フレイン。さっきまでサッチャーさんに教えてもらった、本拠地ってところにいたんだけど……フレインいないから帰るわ。また明後日ぐらいにもっかい行くから、よろしくなーー』

「……はぁ」

俺はため息をついた。

「ははは、元気そうでよかった」

マリンはそう言って笑った。

「まあ……あいつらしいなぁ…」

俺はそう言った。

「んっ……まだなんかあるぞ？」

俺はそう言ってもう一枚の手紙を見た。

『追伸 久しぶりに結界に戻ったら、なんかちょっと薄くなってた気がするんだよな。ま、そんなことはどうでも良くて。俺の力を詐称してたことがバレちまった。んでなんやかんやあって、デージャで暮らしてまーす』

「は？」

俺は思わず声が出ていた。

「……やっぱ大丈夫かな？」

マリンは思わず呟いていた。

「……でも、ここまでこれるぐらいには健康ってことだ。まあ大丈夫だろう」

俺はそう言った。