上 下
169 / 215

手伝いと……

しおりを挟む
「はっはっは!!そうだろう。アニの街は活気にあふれているだろう!!」

 ここはアニの街の教会。

 今は光魔法が使える僕とエリーゼが街の住民や旅人の治療を手伝っている。治療に来る人は老若男女問わず多くの人が訪れていた。

 中には重病の人もいたが軽症でただノアと話しに来る人、ノアと遊んでもらうために訪れる子共達と様々いた。

 そんな光景を僕とエリーゼは微笑ましく眺めていた。

 因みに他の皆は今日も絵里奈の宿題を手伝っている為ダイブインはしていない。

「ええ。それに皆強そうですね。さっきもチンピラ冒険者を屋台の人たちが取り押さえてましたよ」「ん。ウィルもね。この街が元冒険者の人が多いのは分かった」
「おお!君も手伝ってくれたのか。ありがとう。この町は色々な人が行きかうからトラブルも多いのさ」
「そうなんですね。でも衛兵の数が少ないように感じました」
「まぁこのこの街はそこら辺の衛兵よりも優秀な人間が多いからなぁ。それに。いや。何でもない」
「?それになんです?」
「ん。中途半端に言って黙るのはなし。私気になって今夜寝れなくて泣いちゃう」

 泣きはしないだろう、どんな嘘だそれは。

 だがエリーゼの泣きそうな迫真(?)の演技でノアは降参だといわんばかりに両手を上げる。

「はぁ。こんなことはあまり言うべきではないんだが。実はこの町の領主が王国の中では嫌われ者でな」
「目をつけられてる、という事ですか?」
「まぁ、な。元々冒険者だったここの領主の事を妬みよく思わない連中がいてな。古臭い考えさ。貴族は貴族の血筋から生まれるべきだと。そしてここの領主は王様を尊敬している」
「?王様を尊敬するのはいいことでは?」
「一概にはそう言えんさ。どんな組織でも一枚岩になることはあり得ん。それが大きくなればなるほどな」
「ん。つまり王様の事をよく思っていない人たちがいるって事?」
「あまり大きな声で言えんが・・・まぁそう言うことだ。政治なんてもんはな、常に一本の針の上に成り立っていいるものなのさ。全ての人間にあった法を造ることなどできんのさ。だからできるだけ沢山の事を観ることが出来、沢山の話ができる頭のいい人間が上に立つ。だがそれでも法は間に合うことはない。時代が変われば、生きている人間が変われば考え方も変わり、法も変わらなければならない」
「・・・確かにそうかもしれませんね・・・。僕は学校で法とは人々の願いだと学びました」
「ほう。それはいいことを言うではないか。さすが流れ人、と言ったところか。確かに法は人々の願いであり、秩序であり、道しるべでなければならない。だか人が増えれば違う考えを持った人間も現れる」
「ん。それが王様の対抗勢力の貴族派って事?」

 エリーゼの指摘にノアは目を大きく見開き近くの椅子にゆっくりと腰を掛ける。

 今日は沢山の人を治療したためかなりのMPを消費した。

 日はすでに傾きステンドグラスから差し込んだ光がノアを照らしている。

 光に照らされた彼は年齢のせいか、治療で疲れたせいか、はたまたこの国を思ってか、その顔は険しく年相応の老人のように疲れている様に感じた。

「まぁ。そういうことになるな。権力とは恐ろしい物さ。歪んだ人間が一度手にすれば世界など簡単に壊せるほどにな。だからこそ人の上に立つものは優秀でなくてはならない。いつの時代も権力を子供が玩具を欲しがるように、ただ欲望のままに欲する子供たちがいるものさ。そう言う子供をしつけるのも我々大人の役目なんだがいかんせん今は子供が多すぎてな。いや、少し話過ぎたか。」

 ノアはそこまで言うとゆっくりと立ち上がりステンドグラスに描かれた女神の絵を見つめる。

 いや、その眼はもっと遠くの、この国の未来を見ているようだった。

 しかしここに描かれている女神はだれなんだ?

 フィリアはお菓子を食べながら150年もゲームをしている残念幼女女神だぞ?

 ここに描かれている女神は美しく、全てを見透かし、そして暖かく見守ってくれているような、そんな偉大な女神さまのように見える。噛み噛み残念幼女様の面影はどこにもないな。

「さて、今日はもうお帰り。君たちは十分働いてくれた。ありがとう」
「いえ」
「ん。また明日もこよっか?」
「おお!そうしてくれると助かる。なんせ今はこの町に神官は私一人しかいないのでな。しばらく手伝ってくれると助かるよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーー
シークレットクエスト発生「ノアの手伝い。」

アニの街のノアは神官の仕事を一人でしている為忙しそうだ。
少しでも彼を手伝ってあげよう。

・報酬

古代光魔法

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「「!!??」」

 僕とエリーゼは思わず目を合わせる。

 古代魔法はほとんど滅びて今に残っている者は少ないと聞く。

 実際僕らはまだそれを知る者に一人しか出会っていない。

 これはチャンスだととらえるべきだろう。

「はい!是非手伝わせてください!!」
「ん。全力で手伝う」
「あっはっはっは!そうか。それは助かる。ではまた明日な」

 ノアはそう言うと協会の戸締りをするために奥の部屋へと消えていった。

 僕らもすでに時間も遅いため今日はダイブアウトした。


「それって私達には学べないのかしら?」
「そうだ!!おれも古代魔法を使ってみたいぞ!!」
「お兄ちゃんたちだけずるい~」
「でも古代光魔法ってことは光魔法に適性のない私達じゃ学べないんじゃない?」

 自宅に戻ると山のような宿題に埋もれた家族たちがいた。

 と言うかどれだけの宿題があるんだこれ。

 最早宿題と言うよりは罰に近い量の紙の山だった。

「な、なぁ?それって本当に宿題なのか?なんか多くないか?」
「ん。絵里奈いじめられてない?何か悩みとかない?大丈夫?」
「うむ!!大丈夫だ!!先生がむしろ物覚えはいい方だと褒めてくれたくらいだ!」
「この宿題の山はね。絵里奈が先生に「ゲームがしたいから半年分の宿題と課題を一気に出してくれ」って頼みこんで出してもらったものなの」
「「……」」
「あははは!!言いたいことは分かるよお兄ちゃん!!無茶するよねほんと。それで宿題を出す先生も先生だし」
「でも絵里奈ったら本当にこの一週間でこの宿題の山をほとんど終わらせたのよ?恐らくあと2.3日で終わるわ。全くすごい集中力よ」
「うむ!!俺は集中力には自信があるぞ?複数の事を同時にはできないが一つのことにならずっと集中してられるんだ!!」

 半年の課題を一週間でか、確かにそれは凄い集中力だ。

 すでに絵里奈は再び宿題とにらめっこをしてすごい勢いで宿題をかたずけていく。

 決して器用ではない彼女だが、一つの事に集中し努力できることは素晴らくそれだけで才能だ。

 皆は絵里奈が宿題を終わらすまではダイブインしないという事で僕らはその間クエストを終わらようと話した。

「さて、なら僕はご飯でも作ろうかな?なん食べたい?」
「「「「「「ハンバーグ!!(オムライス!!)(ナポリタン!!)(ん。シチュー!)(肉!!)」」」」」
「うん。見事にバラバラだね。ならカレーにでもしようかな。今日はデザートも作ろうかな?」

 デザートという言葉に全員が喜んでくれた。

 絵里奈や皆が頑張っているんだからそれくらいのご褒美はあげないとね。

 ゲームも順調に行っているしリアルも充実している。

 本当にAOLを始めて良かったと今見える彼女たちの笑顔を見て僕は心の中でそう感じた。

「「今日もよろしくお願いします」」
「うん。こちらこそよろしく」

 土曜日。

 再び僕らはノアの手伝いの為に協会に来ていた。今日も相変わらず協会は大忙しだった。ここで初めて知ったが光魔法を使えるものはこの世界でも少ないらしい。

 いや、正確には使えるものはいるが適性がないためあまり強い効力が発揮されないようだ。

 そして光魔法を学ぶには希少な光魔法を使う冒険者に学ぶか、教会で学ぶしかない。

 しかし前者の場合法外な料金を取られることがある。それは協会に目を付けられるからだ。協会は治療や光魔法を教えることでお布施を貰って生計を立てている。

 その為顧客を奪われることをよく思わない人は多い。

「まぁこればっかりは仕方のない事だからな。我々だって人間だ。お金がなくてはご飯が食べれない。完全な慈善事業などこの世には存在しないからな」
「そうですね。それは仕方のない事だと思います。宗教やボランティアと言っても結局運営側はどこかで利益を求めなくてはなりませんからね」
「ん。そこには同意」

 僕らはそんな協会の話を色々聞きながら治療に精を出していた。

 しかし僕らは装備でMP消費を抑えているのに対し、ノアはそういった装備を身に纏わずに一日中治療をしていた。

 流石王国一の神官長といったところだろうか。

「ん。ノアはよくその装備で続くね。今LVいくつ?」
「はっはっは!!人にLVを聞くのはマナー違反だぞエリーゼよ。まぁだが100hはとうに超えているな」
「100!!??すごいですね」
「まぁと言っても私は攻撃魔法を一切使えないからな。あまりLVは関係ないのだよ」

 それでも100はすごいな。

 僕は最近全然LVが上がらずこの前のイベントでも多少スキルは上がったがそれだけだった。

 やはりLVが上がるにしたがって上がりずらくなるのだろう。


 僕らはそうやって今日一日も治療に精を出した。

 そして帰る時間になるとノアに引き留められた。

「待ちなさい。ここまでで君たちの人となりは分かった。この後時間はあるかね?」
「?はい。大丈夫ですが」
「ん。問題ない」
「そうか。なら奥の部屋に来なさい。」

 僕らは断る理由もないので協会の奥の部屋に案内される。

 そこは簡素な居住区のようだ。

 シンプルなベッドや机、キッチンなど必要最低限なものが置かれていた。恐らくノアは現在ここで生活しているのだろう。

 ノアはまっすぐと部屋の真ん中に行き床に敷いてあった絨毯をはがすと、下には各自扉があった。僕らはノアに促されるまま舌に降りると広い地下空間が広がっており周りには本が沢山ならんでいた。

「協会の地下には避難用にこういった空間があるのだよ。まぁめったに使うことはないがな」
「ん。床に何か書いてある」

 エリーゼの言う通り床には白いチョークで何か読めない文字が描かれていた。

「これは魔法陣さ。昨日の夜に書いておいたのだ。ところで魔法陣は知っているかね?」
「一応ですが。確か体内の魔力を操り魔法を使用するのが一般的ですが、魔法陣は体内の魔力を魔法陣と呼ばれる文字に流しそこから発動する魔法、と言う風に考えていましたが」
「ふむ。100点満点の答えだね。その通り。そして魔法陣には様々な種類がある。現在使われている魔法は全て魔法陣で再現できるといわれている。が、そこに使う魔力は通常の魔法よりも多く、そして魔法陣は複雑で専門の者しか書けないのが現状だ」
「そうなんですね。あの、ここで僕らは何を?」
「ん。私も知りたい。」

ノアは真剣な顔つきで僕らをしっかり見つめた後、こう告げた。

「君たちには古代魔法を覚えてもらう。ウィル君には結界破壊魔法、エリーゼ君には蘇生魔法を、だ」
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

「やり直しなんていらねえ!」と追放されたけど、セーブ&ロードなしで大丈夫?~崩壊してももう遅い。俺を拾ってくれた美少女パーティと宿屋にいく~

風白春音
ファンタジー
セーブ&ロードという唯一無二な魔法が使える冒険者の少年ラーク。 そんなラークは【デビルメイデン】というパーティーに所属していた。 ラークのお陰で【デビルメイデン】は僅か1年でSランクまで上り詰める。 パーティーメンバーの為日夜セーブ&ロードという唯一無二の魔法でサポートしていた。 だがある日パーティーリーダーのバレッドから追放宣言を受ける。 「いくらやり直しても無駄なんだよ。お前よりもっと戦力になる魔導士見つけたから」 「え!? いやでも俺がいないと一回しか挑戦できないよ」 「同じ結果になるなら変わらねえんだよ。出ていけ無能が」  他のパーティーメンバーも全員納得してラークを追放する。 「俺のスキルなしでSランクは難しかったはずなのに」  そう呟きながらラークはパーティーから追放される。  そしてラークは同時に個性豊かな美少女達に勧誘を受け【ホワイトアリス】というパーティーに所属する。  そのパーティーは美少女しかいなく毎日冒険者としても男としても充実した生活だった。  一方バレッド率いる【デビルメイデン】はラークを失ったことで徐々に窮地に追い込まれていく。  そしてやがて最低Cランクへと落ちぶれていく。  慌てたバレッド達はラークに泣きながら土下座をして戻ってくるように嘆願するがもう時すでに遅し。  「いや俺今更戻る気ないから。知らん。頑張ってくれ」  ラークは【デビルメイデン】の懇願を無視して美少女達と楽しく冒険者ライフを送る。  これはラークが追放され【デビルメイデン】が落ちぶれていくのと同時にラークが無双し成り上がる冒険譚である。

World of Fantasia

神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。 世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。 圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。 そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。 現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。 2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。 世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。

完)まあ!これが噂の婚約破棄ですのね!

オリハルコン陸
ファンタジー
王子が公衆の面前で婚約破棄をしました。しかし、その場に居合わせた他国の皇女に主導権を奪われてしまいました。 さあ、どうなる?

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

虐げられた武闘派伯爵令嬢は辺境伯と憧れのスローライフ目指して魔獣狩りに勤しみます!~実家から追放されましたが、今最高に幸せです!~

雲井咲穂(くもいさほ)
ファンタジー
「戦う」伯爵令嬢はお好きですか――? 私は、継母が作った借金のせいで、売られる形でこれから辺境伯に嫁ぐことになったそうです。 「お前の居場所なんてない」と継母に実家を追放された伯爵令嬢コーデリア。 多額の借金の肩代わりをしてくれた「魔獣」と怖れられている辺境伯カイルに身売り同然で嫁ぐことに。実母の死、実父の病によって継母と義妹に虐げられて育った彼女には、とある秘密があった。 そんなコーデリアに待ち受けていたのは、聖女に見捨てられた荒廃した領地と魔獣の脅威、そして最凶と恐れられる夫との悲惨な生活――、ではなく。 「今日もひと狩り行こうぜ」的なノリで親しく話しかけてくる朗らかな領民と、彼らに慕われるたくましくも心優しい「旦那様」で?? ――義母が放置してくれたおかげで伸び伸びこっそりひっそり、自分で剣と魔法の腕を磨いていてよかったです。 騎士団も唸る腕前を見せる「武闘派」伯爵元令嬢は、辺境伯夫人として、夫婦二人で仲良く楽しく魔獣を狩りながら領地開拓!今日も楽しく脅威を退けながら、スローライフをまったり楽しみま…す? ーーーーーーーーーーーー 1/13 HOT 42位 ありがとうございました!

人気MMOの最恐クランと一緒に異世界へ転移してしまったようなので、ひっそり冒険者生活をしています

テツみン
ファンタジー
 二〇八✕年、一世を風靡したフルダイブ型VRMMO『ユグドラシル』のサービス終了日。  七年ぶりにログインしたユウタは、ユグドラシルの面白さを改めて思い知る。  しかし、『時既に遅し』。サービス終了の二十四時となった。あとは強制ログアウトを待つだけ……  なのにログアウトされない! 視界も変化し、ユウタは狼狽えた。  当てもなく彷徨っていると、亜人の娘、ラミィとフィンに出会う。  そこは都市国家連合。異世界だったのだ!  彼女たちと一緒に冒険者として暮らし始めたユウタは、あるとき、ユグドラシル最恐のPKクラン、『オブト・ア・バウンズ』もこの世界に転移していたことを知る。  彼らに気づかれてはならないと、ユウタは「目立つような行動はせず、ひっそり生きていこう――」そう決意するのだが……  ゲームのアバターのまま異世界へダイブした冴えないサラリーマンが、チートPK野郎の陰に怯えながら『ひっそり』と冒険者生活を送っていた……はずなのに、いつの間にか救国の勇者として、『死ぬほど』苦労する――これは、そんな話。 *60話完結(10万文字以上)までは必ず公開します。  『お気に入り登録』、『いいね』、『感想』をお願いします!

私のスローライフはどこに消えた??  神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!

魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。 なんか旅のお供が増え・・・。 一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。 どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。 R県R市のR大学病院の個室 ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。 ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声 私:[苦しい・・・息が出来ない・・・] 息子A「おふくろ頑張れ・・・」 息子B「おばあちゃん・・・」 息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」 孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」 ピーーーーー 医師「午後14時23分ご臨終です。」 私:[これでやっと楽になれる・・・。] 私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!! なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、 なぜか攫われて・・・ 色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり 事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!! R15は保険です。

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

処理中です...