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説明しろよ!

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なんだかこの状況に腹が立ってきた。

「おい、菊池!説明しろ!」
俺は目の前に立つ男の背に怒鳴る。


そうだ、何もかもこの男が悪い。俺になんの説明もなしに事だけが起こって、状況がわからないままで片付いていく。


それが気に入らねぇ。


「うるせぇなぁ、叫ぶな」
なんてのんびりした声に余計に苛立つ。
「意味わかんねぇよ!俺にもわかるように説明しろ!」
だからそのままもう一度叫んだ。

「あっちゃぁ~梅ちゃんがキレちゃったぁ~♪」
「まぁ、状況がわからないですからねぇ」
なんて、鍋谷と二村の言葉にも苛立つ。

「だったらお前らが説明しろよ!尚也もだ!」
何もわからないまま物語だけが進んでいくのはイヤだ。自分が関わっているのならなおのこと。

「うるせぇつってんだろうが。このバカが幸村の、季里仁の弟だって二村が言っただろうが。幸村の双子の弟だ。だから似てんだよ」
ギロリと俺を睨みながら菊池がいう。

「だからって、なんで俺が狙われるんだよ」
俺が幸村あの弟に狙われる理由がわからねぇ。けど、何となくわかる。俺が原因なんだろうなと…。

「梅村、梅村、梅村…梅村うっせぇんだよ!こいつのどこがいいんだよ!誰かに守られてるようなただのチビ!なんでだよ!」
幸村の弟の言葉にプチンって来た。

「うるせなぁ、チビっていうんじゃねぇよ。兄貴にかまってもらえねぇからって、ただ拗ねてるガキか!」
俺の言葉にその場の空気がピシッて固まった。

「てめぇ、やっぱり気に入らねぇ。会長かなんだかしらねぇけど殺ってやる」
菊池に止められてるのを忘れてるのか、それともガチでキレたのかそう俺に啖呵を切ってくる。

「菊池、そいつ俺が殺ってもいいか?」
俺は菊池に聞いてみる。


俺はただ守られてるだけのお姫様じゃねぇってことをこの男にはキッチリわからせた方がいいって思ったんだ。


「あーあ」
なんて、菊池が楽しそうに口角をあげる。
「やっちゃったぁ、スイッチはいちゃったよぉ」
「これ止めるの誰なんですかねぇ」
鍋谷と二村までもがそういう。

「菊池、梅村の好きにさせてやってくれ」
「へぇ、季里仁それでいいのかぁ?」
幸村の言葉に尚也が楽しげに聞く。

「うるさい、うるさい、お前らなんなんだよ!」
そんな俺たちのやり取りにキレたのが幸村の弟だ。

「幸村がいいっつってだ、お前の好きにしろ。ただし、殺すなよ」
菊池は掴んでいた幸村の弟の手を離した。

自由になった途端、幸村の弟は俺に殴りかかってきた。


「俺を守られてるだけのヤツだと思うなよ」
そう宣言してしてから、俺は幸村の弟と向き合った。


菊池からの許可はもらってんだ。


売られた喧嘩はキッチリ買ってやるよ!


Fin


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