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今更だけど
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「なぁ、今更な質問をしてもいいか?」
幸永が俺を見て聞いてくる。
「何をだ?」
だからそれに答えるために返事をすれば少し考えから口を開いた。
「イヤ、梅村が菊池に依存してるのはわかるんだが、こいつ人に干渉されるの嫌いだろ?何で依存してるんだ?」
幸永の質問に本当に今更だなとか思った。
「それを話すには…」
梅村自身のことだから梅村の許可がいる。俺がそういう意味で梅村を見れば溜め息をつき頷いた。
「人に干渉されたくないのにも、依存してるのにもそれなりに理由があって、干渉されたくない理由は子供の頃にあることが原因でからかわれたことが理由で干渉されるのを嫌ってる。で、俺に依存してるのは、その干渉されるのを嫌うのが関係してる」
大雑把な説明をするが、よくわかってないんだろう。不思議な顔をして頭を傾げる。
「梅村の両親は砂を吐くほどのでろっでろの甘々なバっカップル夫婦だ。さすがに家の外ではそこまで酷くないが、家の中なら子供がいようがその友達がいようがお構いなしにいちゃつく夫婦だ。それこそ子供の存在を忘れるぐらいに…。そんな両親を学校の悪ガキに見られて、からかわれたんだよ。それが原因で人に干渉されることを嫌がってる」
子供の目もはばからんぐらいのいちゃつきっぷりにはさすがに胸焼けがする。
「そういう経緯もあって、梅村を俺が構って遊びまくって甘やかしてたら依存するようになったんだ」
まぁ、そんな両親から俺に逃げたというのが正しいんだろうけどな。
「じゃぁ、梅ちゃんがそんなに攻撃的なのはもしかして…」
鍋屋の言葉に
「両親が激甘なら、こいつは激辛だ。因みに悪ガキはこいつが沈めたぞ」
俺が答えれば
「えっ!えぇぇぇ!!」
部屋の中にいた奴らがみんな驚いて声をあげる。
「うるせぇ」
ボソリと梅村が呟くが、それお前も一緒だからな?ここで叫ぶお前もうるさいからな。
「お前らなんか勘違いしてねぇか?俺は今まで桐渓のこと以外で一度も表だってこいつを守ってねぇだろ?」
俺が梅村を指差して言えば鍋屋や二村はハッとした顔になる。
「そうだよ、俺いつもたった数秒の隙にかわされてた。逃げるの早いんだよ会長」
「そういえば、俺も委員ちょーと一緒にいるけど、大半が終わりそうな所で確保されてたわ~」
二人揃って苦虫潰したような顔になる。
「イヤ、ならなんでそんな強いヤツを菊池がわざわざ怪我してまで守るんだ?」
幸永の質問は多分、誰もが思うことだろう。
強いヤツを守る必要があるのかと?
「それに意味があるから守ってたんだよ。強いからこそ暴走しないために守る。こいつはメンタルで左右されるときがあるんだ。酷いときはマジで人を殺るんじゃね?ってぐらいに酷いから、ガチのストッパーでこいつを守ってる」
悪ガキ沈めたときもほっといたら死人出しそうだったしな。ガキだから力は強くないけど、拳だけじゃなくて言葉の攻撃も酷いからなこいつ。
「イヤイヤ、そんなヤツを目覚めさすってお前は正気か菊池?」
幸永の言いたいことはわかる。危険を背負いこむのはどうか?といいたいんだろう。
「生憎とこれでも正気だ。それにこいつは王子に守られるお姫さまポジから動かねぇから大丈夫だ」
ポンと梅村の肩を叩きながら言えば
「守られてる方のが楽でいい」
溜め息混じりに梅村が呟く。
「イヤさ、梅ちゃんの狂暴性は知ってるけどさ…」
「実は強いんですって、それは知らされてないし」
鍋屋と二村が二人でブツブツ言ってるし、幸永は苦笑してやがる。
「んで?お前はどうすんだ?」
梅村に声をかければ返事のかわりに拳が腹に入った。
「クソッ、びくともしねぇ。腹筋がかてぇよお前」
拳を振りながら文句を言う。
「満足したのか」
こいつが自分を殴りたがってたのはさっきから気付いてたので確認してみれば小さく頷いた。
「ならいい」
そういいながら梅村の頭を自分の肩に押し付ければ背中に腕を回しギュッと制服を掴んできた。
「えっと…委員ちょ~、梅ちゃんは一応、落ち着いたのかな?」
鍋谷が恐る恐る聞いてくる。
「あぁ、一応な。後は部屋に戻ったら話すさ」
俺の服を掴む梅村の手に力が入る。今は不安定になってるから部屋でゆっくり話して落ち着かせるしかない。
「まぁ、取り合えず、帰るか」
幸永は時計を見ていう。
「そうだな、他のヤツたちには指示は出してあるからな。今日は帰ろう」
梅村の肩を抱き返事をした。
そのまま、俺たちは寮に帰るために風紀委員室を出た。
そして、俺は梅村を連れて自分の部屋へと向かった。
Fin
幸永が俺を見て聞いてくる。
「何をだ?」
だからそれに答えるために返事をすれば少し考えから口を開いた。
「イヤ、梅村が菊池に依存してるのはわかるんだが、こいつ人に干渉されるの嫌いだろ?何で依存してるんだ?」
幸永の質問に本当に今更だなとか思った。
「それを話すには…」
梅村自身のことだから梅村の許可がいる。俺がそういう意味で梅村を見れば溜め息をつき頷いた。
「人に干渉されたくないのにも、依存してるのにもそれなりに理由があって、干渉されたくない理由は子供の頃にあることが原因でからかわれたことが理由で干渉されるのを嫌ってる。で、俺に依存してるのは、その干渉されるのを嫌うのが関係してる」
大雑把な説明をするが、よくわかってないんだろう。不思議な顔をして頭を傾げる。
「梅村の両親は砂を吐くほどのでろっでろの甘々なバっカップル夫婦だ。さすがに家の外ではそこまで酷くないが、家の中なら子供がいようがその友達がいようがお構いなしにいちゃつく夫婦だ。それこそ子供の存在を忘れるぐらいに…。そんな両親を学校の悪ガキに見られて、からかわれたんだよ。それが原因で人に干渉されることを嫌がってる」
子供の目もはばからんぐらいのいちゃつきっぷりにはさすがに胸焼けがする。
「そういう経緯もあって、梅村を俺が構って遊びまくって甘やかしてたら依存するようになったんだ」
まぁ、そんな両親から俺に逃げたというのが正しいんだろうけどな。
「じゃぁ、梅ちゃんがそんなに攻撃的なのはもしかして…」
鍋屋の言葉に
「両親が激甘なら、こいつは激辛だ。因みに悪ガキはこいつが沈めたぞ」
俺が答えれば
「えっ!えぇぇぇ!!」
部屋の中にいた奴らがみんな驚いて声をあげる。
「うるせぇ」
ボソリと梅村が呟くが、それお前も一緒だからな?ここで叫ぶお前もうるさいからな。
「お前らなんか勘違いしてねぇか?俺は今まで桐渓のこと以外で一度も表だってこいつを守ってねぇだろ?」
俺が梅村を指差して言えば鍋屋や二村はハッとした顔になる。
「そうだよ、俺いつもたった数秒の隙にかわされてた。逃げるの早いんだよ会長」
「そういえば、俺も委員ちょーと一緒にいるけど、大半が終わりそうな所で確保されてたわ~」
二人揃って苦虫潰したような顔になる。
「イヤ、ならなんでそんな強いヤツを菊池がわざわざ怪我してまで守るんだ?」
幸永の質問は多分、誰もが思うことだろう。
強いヤツを守る必要があるのかと?
「それに意味があるから守ってたんだよ。強いからこそ暴走しないために守る。こいつはメンタルで左右されるときがあるんだ。酷いときはマジで人を殺るんじゃね?ってぐらいに酷いから、ガチのストッパーでこいつを守ってる」
悪ガキ沈めたときもほっといたら死人出しそうだったしな。ガキだから力は強くないけど、拳だけじゃなくて言葉の攻撃も酷いからなこいつ。
「イヤイヤ、そんなヤツを目覚めさすってお前は正気か菊池?」
幸永の言いたいことはわかる。危険を背負いこむのはどうか?といいたいんだろう。
「生憎とこれでも正気だ。それにこいつは王子に守られるお姫さまポジから動かねぇから大丈夫だ」
ポンと梅村の肩を叩きながら言えば
「守られてる方のが楽でいい」
溜め息混じりに梅村が呟く。
「イヤさ、梅ちゃんの狂暴性は知ってるけどさ…」
「実は強いんですって、それは知らされてないし」
鍋屋と二村が二人でブツブツ言ってるし、幸永は苦笑してやがる。
「んで?お前はどうすんだ?」
梅村に声をかければ返事のかわりに拳が腹に入った。
「クソッ、びくともしねぇ。腹筋がかてぇよお前」
拳を振りながら文句を言う。
「満足したのか」
こいつが自分を殴りたがってたのはさっきから気付いてたので確認してみれば小さく頷いた。
「ならいい」
そういいながら梅村の頭を自分の肩に押し付ければ背中に腕を回しギュッと制服を掴んできた。
「えっと…委員ちょ~、梅ちゃんは一応、落ち着いたのかな?」
鍋谷が恐る恐る聞いてくる。
「あぁ、一応な。後は部屋に戻ったら話すさ」
俺の服を掴む梅村の手に力が入る。今は不安定になってるから部屋でゆっくり話して落ち着かせるしかない。
「まぁ、取り合えず、帰るか」
幸永は時計を見ていう。
「そうだな、他のヤツたちには指示は出してあるからな。今日は帰ろう」
梅村の肩を抱き返事をした。
そのまま、俺たちは寮に帰るために風紀委員室を出た。
そして、俺は梅村を連れて自分の部屋へと向かった。
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