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28話
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Side 唯斗
朝、起きて傍に大我がいないのに気が付いて気分が落ち込んだ。
夜中に大我の腕の中で大泣きして甘えたのは夢だったのだろうか?
でも、確かに俺は大我の温もりに包まれて大泣きして、優しく慰めてもらった気はするんだ。でも、現実は無情で、どこにも大我の姿はない。
小さく溜息をついてベッドから降りて部屋の外へ出たら
「おはようゆいちゃん。ご飯は食べれそう?」
コウちゃんが優しい笑顔で聞いてきて、その笑顔を見て俺はまた泣けて来た。
大我が俺にくれた家族の愛情。傍にいなくても、ちゃんと俺のことを想って守ってるからと告げてくる。
「ゆいちゃんどうしたの?大丈夫?」
急に泣き出した俺にオロオロし始めるコウちゃん。
「一緒にいるのが大我じゃなくて俺たちでごめんなゆい」
そう言いながら俺の頭を撫でてくれるのはヒロさん。
「…っ…ちがっ…そぉじゃない…大我の思いが嬉しくて…俺の為にコウちゃんとヒロさんを傍においてくれてる大我の優しさと…2人の優しさが…嬉しくて…」
親の愛情、家族の思い、それを知らない俺に総てを与えてくれる大我と大我の家族。無条件に与えられる愛情が嬉しかった。
「まぁ、ゆいちゃんを幸せにしたいの会のメンバーですからね僕たち」
なんてコウちゃんが笑う。
「そうだな、この会の会長は今、違うことでクソ忙しくてゆいのことを甘えさせてやれないってボヤいてたからな。俺たちがその代わりだ。あいつが出来ない分だけ俺たちがゆいを甘やかすぞ」
なんて俺の頭を撫でたままヒロさんが言う。
「…っ…ありが…とう…」
あの男は一体どれだけ俺に無性の愛情をくれるのだろうか?
「あっ、ほら、ご飯食べていかないと授業が始まっちゃうよゆいちゃん」
急にコウちゃんに言われて
「あっ、本当だ」
俺も時計を見て驚いた。あと30分ぐらいしかなかった。
俺は急いでコウちゃんの作ってくれたご飯を食べて、2人と一緒に学校へ向かった。
教室に行けば大我がいたけど声がかけられなくて、俺はそのまま自分の席に座った。そんな俺の態度が気になったやつらがなんかいうヤツもいたけど俺は笑って誤魔化した。
俺はあの時大我に拒絶されたから声をかけちゃいけないんだ…
声をかけてもちゃんとは話してもらえないから…
結局俺は大我と会話というものをすることなく1日の授業を終えた。
溜め息をついて、一人で生徒会室に向かえば中には誰もいなくてシンとしていた。
寂しい…
ふとそんな感場が浮かぶ。
結局、永尾のこともどうしたのか聞いてないや…。
俺は小さく頭を振り会長の席に座り自分の仕事を始めた。仕事をしてる間に他の役員も集まってきたのか人の出入りする音が何度かした。
「聖ちょっといいか?」
そんな声が聞こえて驚いて顔を上げれば少し困った顔をした大我が立っていた。
「えっ?あっ、なにかあったのか?」
持っていたペンを置き用件を聞こうと思ったんだ。そんな会話でも大我と話ができるなら嬉しいって思ったんだ。
「永尾の件でな。今は大丈夫か?」
その言葉に頷けば
「副会長永尾健汰は生徒会長及び、書記、会計に暴行を加えたことにより現行犯で取り押さえ1週間の謹慎処分とした。寄って永尾は1週間不在となる。少し大変になるが大丈夫か?」
それは風紀委員長としての報告。1週間…
「大丈夫だ。永尾の仕事は俺が担うので、不在でもなんとかなる。委員長には手間をかけさせてすまなかった」
永尾の分の仕事なら何とかなると思ったから返事をしたんだが、目の前の男の表情は険しい。俺はまた何かをやらかしたんだろうか?
「あの、たっ…っ…」
大我と呼ぼうとして言葉に詰まった。
「あんまり無理をするな。顔色が少し悪いからな」
小さく息を吐き頭を撫でられて、何かを言おうと口を開いたけど、言葉に出来なくて、口をパクパクさせてたら
『ごめんな』
口の動きだけで大我が謝って来て俺は返事が出来なくて首を振った。大我はもう一度、俺の頭を撫でて出ていった。
やり寂しい。けど…嬉しい。
たったそれだけのことだけど俺には嬉しいことだから…。
大丈夫。
朝、起きて傍に大我がいないのに気が付いて気分が落ち込んだ。
夜中に大我の腕の中で大泣きして甘えたのは夢だったのだろうか?
でも、確かに俺は大我の温もりに包まれて大泣きして、優しく慰めてもらった気はするんだ。でも、現実は無情で、どこにも大我の姿はない。
小さく溜息をついてベッドから降りて部屋の外へ出たら
「おはようゆいちゃん。ご飯は食べれそう?」
コウちゃんが優しい笑顔で聞いてきて、その笑顔を見て俺はまた泣けて来た。
大我が俺にくれた家族の愛情。傍にいなくても、ちゃんと俺のことを想って守ってるからと告げてくる。
「ゆいちゃんどうしたの?大丈夫?」
急に泣き出した俺にオロオロし始めるコウちゃん。
「一緒にいるのが大我じゃなくて俺たちでごめんなゆい」
そう言いながら俺の頭を撫でてくれるのはヒロさん。
「…っ…ちがっ…そぉじゃない…大我の思いが嬉しくて…俺の為にコウちゃんとヒロさんを傍においてくれてる大我の優しさと…2人の優しさが…嬉しくて…」
親の愛情、家族の思い、それを知らない俺に総てを与えてくれる大我と大我の家族。無条件に与えられる愛情が嬉しかった。
「まぁ、ゆいちゃんを幸せにしたいの会のメンバーですからね僕たち」
なんてコウちゃんが笑う。
「そうだな、この会の会長は今、違うことでクソ忙しくてゆいのことを甘えさせてやれないってボヤいてたからな。俺たちがその代わりだ。あいつが出来ない分だけ俺たちがゆいを甘やかすぞ」
なんて俺の頭を撫でたままヒロさんが言う。
「…っ…ありが…とう…」
あの男は一体どれだけ俺に無性の愛情をくれるのだろうか?
「あっ、ほら、ご飯食べていかないと授業が始まっちゃうよゆいちゃん」
急にコウちゃんに言われて
「あっ、本当だ」
俺も時計を見て驚いた。あと30分ぐらいしかなかった。
俺は急いでコウちゃんの作ってくれたご飯を食べて、2人と一緒に学校へ向かった。
教室に行けば大我がいたけど声がかけられなくて、俺はそのまま自分の席に座った。そんな俺の態度が気になったやつらがなんかいうヤツもいたけど俺は笑って誤魔化した。
俺はあの時大我に拒絶されたから声をかけちゃいけないんだ…
声をかけてもちゃんとは話してもらえないから…
結局俺は大我と会話というものをすることなく1日の授業を終えた。
溜め息をついて、一人で生徒会室に向かえば中には誰もいなくてシンとしていた。
寂しい…
ふとそんな感場が浮かぶ。
結局、永尾のこともどうしたのか聞いてないや…。
俺は小さく頭を振り会長の席に座り自分の仕事を始めた。仕事をしてる間に他の役員も集まってきたのか人の出入りする音が何度かした。
「聖ちょっといいか?」
そんな声が聞こえて驚いて顔を上げれば少し困った顔をした大我が立っていた。
「えっ?あっ、なにかあったのか?」
持っていたペンを置き用件を聞こうと思ったんだ。そんな会話でも大我と話ができるなら嬉しいって思ったんだ。
「永尾の件でな。今は大丈夫か?」
その言葉に頷けば
「副会長永尾健汰は生徒会長及び、書記、会計に暴行を加えたことにより現行犯で取り押さえ1週間の謹慎処分とした。寄って永尾は1週間不在となる。少し大変になるが大丈夫か?」
それは風紀委員長としての報告。1週間…
「大丈夫だ。永尾の仕事は俺が担うので、不在でもなんとかなる。委員長には手間をかけさせてすまなかった」
永尾の分の仕事なら何とかなると思ったから返事をしたんだが、目の前の男の表情は険しい。俺はまた何かをやらかしたんだろうか?
「あの、たっ…っ…」
大我と呼ぼうとして言葉に詰まった。
「あんまり無理をするな。顔色が少し悪いからな」
小さく息を吐き頭を撫でられて、何かを言おうと口を開いたけど、言葉に出来なくて、口をパクパクさせてたら
『ごめんな』
口の動きだけで大我が謝って来て俺は返事が出来なくて首を振った。大我はもう一度、俺の頭を撫でて出ていった。
やり寂しい。けど…嬉しい。
たったそれだけのことだけど俺には嬉しいことだから…。
大丈夫。
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