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逆ハーレム編 草食男子 デートの意味を勘違いする
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「カナ、カナ……ここにすわって」
「カナさま、どうぞこちらへ」
二人のイケメンに図書室の長椅子に挟まれる。
あれから夜会も無事に? 終わり、あのミハエル王子も母国に帰って行った。
もちろん、留学生として忍を残して。
あれから、なにかフェリスとケヴィンの態度がおかしい。
忍に対しても私に対しても、一歩引いているのか、それとも、遠慮しているのかよくわからない。
兄、まあ血はつながっていないけれど、あれこれしちゃっているし、微妙なのかなと思った。
先日の忍のスプラッシュ事件を思い出すと、赤面してしまう。
だか一貫して言えるのは、あのフェリスとケヴィンの怒涛の白シャツ半身ヌードショウから、あの二人が甘い。
めっちゃ甘い。
砂糖入れすぎて味がわからないコーヒーみたいな感覚だ。
甘いのを通り過ぎて、私のほうが、なにかお酒に酔っているような感覚になってしまう。
お酒は未成年だから飲んだことないけど……。
それも、どうやら私に向いている感じもする。
また二人の焦らしプレイなのかなと思うのだけども、違う感じもしてドキドキしてしまう。
隣にケヴィンがいるのに、本気にフェリスが私を口説いてくる。
しかも、これって、いま一応授業中なんですけど。
「カナ。俺を見ろ。そうだ。愛している。マジで」
フェリスが百人はその色気のある目で殺せそうな私を見つめる。
しかも、その後、バリトンボイスで耳元に囁かれる。
なに!!??? どうした!
今までのちょっとHな王子から、すっごいパワーアップしている。
「フェリス殿下。カナ様が怯えていますよ。可哀想に……だいじょうです。私が優しくしてあげますから、どうぞわたしのお嫁さんになってください」
ケヴィンが優しく手を握る。
なんとぉーーー?
「ケヴィン! それずるいんじゃないか。俺が先に言いたかった」
「え……フェリス殿下。あなたは意外と見た目に騙されますが、ヘタレですよね」
「なんだ! そのヘタレとは!」
「あ、それは一人前でないことや腰抜けな人のことです。まあ女性に主にうまくアプローチできない人のことをよく言ったりします。えええ! まってフェリスってヘタレなの?見えないーー」
カナが思いっきり横槍を入れる。思いっきりがっくりしているフェリス。
「お前に言われれると、かなり凹むよ。カナ」
「ご、ごめんなさい」
「ケヴィン。だめだ。俺たちはやり方を変えるぞ。ひとまず退散だ」
「ええ?退散っていま一応、授業中なんですど……しかも殿下、邪魔しに来ているだけだし」
カナがつぶやく。
明らかにむっとしているフェリス。
「おぼえておけ、カナ。絶対にお前を(抱きまくって)殺してやる」
ひえーーー。恐ろしい。殺害宣言。
「フェリス様、大事な動詞が抜けてますよ。だいじょうぶ。カナ様。震えないで」
フェリスはぎりぎりまで粘っていたが、退席する時間が差し迫り、ブツブツとかなり文句を言って図書室から出て行った。
いつもの静かさが図書室に戻る。ふうっとため息と共に、久しぶりのケヴィン様とのひとときにちょっと安心する。
「では……カナ様。いつものように始めましょうか?」
鉄仮面のケヴィンも今日はなぜだかいつもよりやさしい表情だ。今日は興味がある本を探して、一緒に読み解いたり、質問に答えてくれる。最近はいろいろな知識ができてきたので、かなりこちらのサブカルチャーにも手を広げている。
「あの、こっちにもBLってあるんですか?」
「BLとはなんですか?」
「あ、、ボーイズラブです。基本、同性愛なんですけど、イケメンしか書かれていないイチャイチャのグチャグチャの……でいやらしいものなんですけど、でも、とっても切なかったりするんです。恋愛ものデス」
「……ああ、もしかして、カナ様……そういうの、お好きなんですか?」
ちょっと頬を赤らめ下の方を向きながら、答える。
美青年に『BL好きです!』と宣言できない自分がくやしい。でも、できないよ。
「そうです。まあ……気になるというか、まあ、かなり……」
ケヴィンが優しく微笑んだ。
「もし、この国にそんな読み物があったら……ぜひ教えていただきたいなーと思いまして」
「わまりました。さすがにそのようなものは王宮の図書室に保管していないと思いますが、市井になにか出回っているかもしれませんね。だれかに探させましょう。」
「えええ! うれしい! いいの? ケヴィン様」
微笑む鉄仮面。レアだ。美しい。
「あ、カナさま。もうお忘れかもしれませんが……先ほどの私の発言」
(やば、忘れてた。なんだっけ、嫁とか、なんとかいってたっけ?冗談だよね)っと思った瞬間、
「あれは本気です」
手元に重厚な背表紙の本を持ちながら、ケヴィンがちょっと悲しげに微笑んでる。
「え……ほんき?」
言葉がうまく繋がらない。ケヴィンは滅多に冗談をいう人ではない。
顔に血が上ってきて、見つめられているのがわかって頬が赤くなるのがわかる。
「カナ様を困らせるつもりはありません。あなたが忍殿と只ならぬ関係も知っています。でも、フェリス殿下のことがあって、あなたが舞姫かもしれないという事実が私の想いに蓋をさせていた。いまは、それはあまり関係がない。どうか、お願いです。わたしはあなたの近くにいたい。お側にいる権利を得たい。どういう形でもいいです。わたしにその許可を与えていただけませんか? カナ様。わたしの麗しい姫。わたしのことはお嫌いですか?」
もう顔から火が出そうなくらい真っ赤になっていた。
こんなことを言われるとはもちろん思っていなかった。
見た目の良さと鉄仮面の噂からケヴィンは勘違いされやすい男子だ。
冷徹美形、S男子、鉄壁の美青年、美しすぎる家令、難攻不落の美男といろいろ噂があった。
でも、それは噂の域にすぎないことはこの3年間でカナはよく知っていた。
ケヴィンはかなり純情な青年だ。ちょっとでも、カナが恋愛の性に対する質問をすると、いつももごもごと口下手になる。ちょっとかわいい男の子になる。そんなケヴィンに自分も好意をもっていた。それは、どういう愛情なのか自分でもわからないけど、ケヴィンの気持ちは素直に受け止めたい。
「まだ、あの、結婚とかはまだ誰とも考えてなくて、まだ難しいかもしれないけど、意外とわたし、ケヴィン様のことは好きです。嫌じゃないです」
と精一杯の答えをする。
それと同時にちょっと忍の顔を浮かべる。
いいんだよね。忍。これってまちがっているかな。わたしの選択。
ケヴィンの顔がまるで生まれたての赤ちゃんのように赤くなり破顔する。
最高の笑みがそこにあった。
「カ、カナ樣……」
な、泣いているの。 ケヴィン!
「あ、ありがとうございます。この名誉……わたしは死んでも……」
「ちょっと待って、死なないで。そんな怖いこと言わないで。まずはちょっとお友達から始めません?」
「お友達?」
「普通はみんなわたしの世界ではデートとかして、彼氏と彼女が意志を確かめあうんです。(まあすべて吹っ飛ばしてあんなことする奴一名を除いて!)」
「デート? ですか。」
「うん、、わたしも腐女子歴が長いから、あんまりよく知らないんだけど、二人でなんか楽しいこと(ショッピングとか映画鑑賞)を一緒にして、それから、楽しい気持ちを共有するんだよ」
「え、、楽しいこと(主にセックス)を一緒にして、楽しい気持ち(もちろん快感でイっちゃうてこと)を共有するんですか?」
<注:()の中は二人とも声を出しておりません。BY作者>
「そうそう」
真っ赤になるケヴィン。
「カナ様は、わたしが思っているよりも、かなり進んだ方ですね。びっくりしました。ぜひ、わたし、そのデートをカナさまとしたいです」
肩をふるわせながら、びっくりしている。
「ケヴィン……ってよぶね。もう友達だもんね。だから、わたしのこともカナってよんでね!」
「カナ……ああああ」
ケヴィンが心の中で叫ぶ。
ああ!!だめだ。呼び捨ての刺激がすごすぎる。
デートの情報を完全に勘違いして、名前を敬称なしで呼ばれたケヴィンは悶絶で、鼻血ブーでたおれなかった自分を褒めて欲しいと本当に思った。
デート、やばいですよ。カナさん。
「カナさま、どうぞこちらへ」
二人のイケメンに図書室の長椅子に挟まれる。
あれから夜会も無事に? 終わり、あのミハエル王子も母国に帰って行った。
もちろん、留学生として忍を残して。
あれから、なにかフェリスとケヴィンの態度がおかしい。
忍に対しても私に対しても、一歩引いているのか、それとも、遠慮しているのかよくわからない。
兄、まあ血はつながっていないけれど、あれこれしちゃっているし、微妙なのかなと思った。
先日の忍のスプラッシュ事件を思い出すと、赤面してしまう。
だか一貫して言えるのは、あのフェリスとケヴィンの怒涛の白シャツ半身ヌードショウから、あの二人が甘い。
めっちゃ甘い。
砂糖入れすぎて味がわからないコーヒーみたいな感覚だ。
甘いのを通り過ぎて、私のほうが、なにかお酒に酔っているような感覚になってしまう。
お酒は未成年だから飲んだことないけど……。
それも、どうやら私に向いている感じもする。
また二人の焦らしプレイなのかなと思うのだけども、違う感じもしてドキドキしてしまう。
隣にケヴィンがいるのに、本気にフェリスが私を口説いてくる。
しかも、これって、いま一応授業中なんですけど。
「カナ。俺を見ろ。そうだ。愛している。マジで」
フェリスが百人はその色気のある目で殺せそうな私を見つめる。
しかも、その後、バリトンボイスで耳元に囁かれる。
なに!!??? どうした!
今までのちょっとHな王子から、すっごいパワーアップしている。
「フェリス殿下。カナ様が怯えていますよ。可哀想に……だいじょうです。私が優しくしてあげますから、どうぞわたしのお嫁さんになってください」
ケヴィンが優しく手を握る。
なんとぉーーー?
「ケヴィン! それずるいんじゃないか。俺が先に言いたかった」
「え……フェリス殿下。あなたは意外と見た目に騙されますが、ヘタレですよね」
「なんだ! そのヘタレとは!」
「あ、それは一人前でないことや腰抜けな人のことです。まあ女性に主にうまくアプローチできない人のことをよく言ったりします。えええ! まってフェリスってヘタレなの?見えないーー」
カナが思いっきり横槍を入れる。思いっきりがっくりしているフェリス。
「お前に言われれると、かなり凹むよ。カナ」
「ご、ごめんなさい」
「ケヴィン。だめだ。俺たちはやり方を変えるぞ。ひとまず退散だ」
「ええ?退散っていま一応、授業中なんですど……しかも殿下、邪魔しに来ているだけだし」
カナがつぶやく。
明らかにむっとしているフェリス。
「おぼえておけ、カナ。絶対にお前を(抱きまくって)殺してやる」
ひえーーー。恐ろしい。殺害宣言。
「フェリス様、大事な動詞が抜けてますよ。だいじょうぶ。カナ様。震えないで」
フェリスはぎりぎりまで粘っていたが、退席する時間が差し迫り、ブツブツとかなり文句を言って図書室から出て行った。
いつもの静かさが図書室に戻る。ふうっとため息と共に、久しぶりのケヴィン様とのひとときにちょっと安心する。
「では……カナ様。いつものように始めましょうか?」
鉄仮面のケヴィンも今日はなぜだかいつもよりやさしい表情だ。今日は興味がある本を探して、一緒に読み解いたり、質問に答えてくれる。最近はいろいろな知識ができてきたので、かなりこちらのサブカルチャーにも手を広げている。
「あの、こっちにもBLってあるんですか?」
「BLとはなんですか?」
「あ、、ボーイズラブです。基本、同性愛なんですけど、イケメンしか書かれていないイチャイチャのグチャグチャの……でいやらしいものなんですけど、でも、とっても切なかったりするんです。恋愛ものデス」
「……ああ、もしかして、カナ様……そういうの、お好きなんですか?」
ちょっと頬を赤らめ下の方を向きながら、答える。
美青年に『BL好きです!』と宣言できない自分がくやしい。でも、できないよ。
「そうです。まあ……気になるというか、まあ、かなり……」
ケヴィンが優しく微笑んだ。
「もし、この国にそんな読み物があったら……ぜひ教えていただきたいなーと思いまして」
「わまりました。さすがにそのようなものは王宮の図書室に保管していないと思いますが、市井になにか出回っているかもしれませんね。だれかに探させましょう。」
「えええ! うれしい! いいの? ケヴィン様」
微笑む鉄仮面。レアだ。美しい。
「あ、カナさま。もうお忘れかもしれませんが……先ほどの私の発言」
(やば、忘れてた。なんだっけ、嫁とか、なんとかいってたっけ?冗談だよね)っと思った瞬間、
「あれは本気です」
手元に重厚な背表紙の本を持ちながら、ケヴィンがちょっと悲しげに微笑んでる。
「え……ほんき?」
言葉がうまく繋がらない。ケヴィンは滅多に冗談をいう人ではない。
顔に血が上ってきて、見つめられているのがわかって頬が赤くなるのがわかる。
「カナ様を困らせるつもりはありません。あなたが忍殿と只ならぬ関係も知っています。でも、フェリス殿下のことがあって、あなたが舞姫かもしれないという事実が私の想いに蓋をさせていた。いまは、それはあまり関係がない。どうか、お願いです。わたしはあなたの近くにいたい。お側にいる権利を得たい。どういう形でもいいです。わたしにその許可を与えていただけませんか? カナ様。わたしの麗しい姫。わたしのことはお嫌いですか?」
もう顔から火が出そうなくらい真っ赤になっていた。
こんなことを言われるとはもちろん思っていなかった。
見た目の良さと鉄仮面の噂からケヴィンは勘違いされやすい男子だ。
冷徹美形、S男子、鉄壁の美青年、美しすぎる家令、難攻不落の美男といろいろ噂があった。
でも、それは噂の域にすぎないことはこの3年間でカナはよく知っていた。
ケヴィンはかなり純情な青年だ。ちょっとでも、カナが恋愛の性に対する質問をすると、いつももごもごと口下手になる。ちょっとかわいい男の子になる。そんなケヴィンに自分も好意をもっていた。それは、どういう愛情なのか自分でもわからないけど、ケヴィンの気持ちは素直に受け止めたい。
「まだ、あの、結婚とかはまだ誰とも考えてなくて、まだ難しいかもしれないけど、意外とわたし、ケヴィン様のことは好きです。嫌じゃないです」
と精一杯の答えをする。
それと同時にちょっと忍の顔を浮かべる。
いいんだよね。忍。これってまちがっているかな。わたしの選択。
ケヴィンの顔がまるで生まれたての赤ちゃんのように赤くなり破顔する。
最高の笑みがそこにあった。
「カ、カナ樣……」
な、泣いているの。 ケヴィン!
「あ、ありがとうございます。この名誉……わたしは死んでも……」
「ちょっと待って、死なないで。そんな怖いこと言わないで。まずはちょっとお友達から始めません?」
「お友達?」
「普通はみんなわたしの世界ではデートとかして、彼氏と彼女が意志を確かめあうんです。(まあすべて吹っ飛ばしてあんなことする奴一名を除いて!)」
「デート? ですか。」
「うん、、わたしも腐女子歴が長いから、あんまりよく知らないんだけど、二人でなんか楽しいこと(ショッピングとか映画鑑賞)を一緒にして、それから、楽しい気持ちを共有するんだよ」
「え、、楽しいこと(主にセックス)を一緒にして、楽しい気持ち(もちろん快感でイっちゃうてこと)を共有するんですか?」
<注:()の中は二人とも声を出しておりません。BY作者>
「そうそう」
真っ赤になるケヴィン。
「カナ様は、わたしが思っているよりも、かなり進んだ方ですね。びっくりしました。ぜひ、わたし、そのデートをカナさまとしたいです」
肩をふるわせながら、びっくりしている。
「ケヴィン……ってよぶね。もう友達だもんね。だから、わたしのこともカナってよんでね!」
「カナ……ああああ」
ケヴィンが心の中で叫ぶ。
ああ!!だめだ。呼び捨ての刺激がすごすぎる。
デートの情報を完全に勘違いして、名前を敬称なしで呼ばれたケヴィンは悶絶で、鼻血ブーでたおれなかった自分を褒めて欲しいと本当に思った。
デート、やばいですよ。カナさん。
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