56 / 108
第2章 オープンβ版
お金が無い
しおりを挟む
数日後、クレジットカードの支払いを済ました僕は、安心しきって仕様書の仕上げ作業をしていた。
そこに月読命さんがやってきて話しかけてきた。
「ヤマヒコさん、来月のサーバー代30万円どうしましょう?」
「え!?」
忘れてた。完全に忘れてた!そうだった、ゲームを動かしてる限りサーバー代は毎月必要だったんだ。
「あと、私のお給料……、ご飯は食べさせて貰っているからいいのですが、スマホの通信料を払えないと困ります」
そうだよね、ご飯だけでは生活できないよね。
うーん、どうしよう。米俵はもう貰えないだろうし、むしろ米俵は借金としてお祖父ちゃんから借りただけでいつか返さないといけないから、米俵25個、買ったらいったいいくらになるか想像しただけでゾッとする。
……仕方ない!
「来月のサーバー代は滞納しよう!月読命さんのスマホ代は僕の部屋のゲームとか売って何とか用意します!」
サーバー代は僕が来る前に3カ月滞納してたから多分何とかなるはず。
「分かりました。では早くリニューアルして収入をえられる様にしましょう」
「そうだね!頑張ろう!」
「……そういえば、恐らくですがリニューアルしても宣伝しないと誰も来ないと思うのですが、どうしますか?」
あー!!広告費がいるのか!!
そりゃ宣伝しないと誰にも気づかれないよね。……どうしよう。
「広告費いくら位いるの?」
「……安くて10万、できたら100万、本気で人を集めるなら3000万~1億」
「高!100万とか無理だよ!10万ですらどうやって用意したらいいのか分からないよ、うーん困った」
ヤバい、ゲーム作っておいて発表する前に潰れるパターンだこれ。
僕は、兄貴のスマホをじっと見つめた。クレジットカードで払えば1カ月後まで支払いを遅らせる事はできるけど、リニューアルで収入があったとしてもそれが振り込まれるのが1カ月後……あっ!
「月読命さん、大変言いにくいのですが、僕がガチャガチャで払ったお金、そろそろ会社に入りますよね?」
「あ……、すっかり忘れていました。はい、私にくれるって話ですよね?それならスマホ代払えますね」
「いや、そうじゃなくて、ごめん!そのお金貸してください!広告費にあてたいんです!」
「あ……、なるほど。良いですよ。元々ヤマヒコさんのお金ですし」
「ありがとう!リニューアル絶対成功させよう!」
「はい!」
これで何とかお金問題は解決した?はずだよな?海幸彦兄貴が復活したら使った275万返さないといけないかもしれない、色々借りたお金を合計したら何百万あるんだよって話だけど、きっと何とかなるさ。頑張ろう!
数日後……、
「ヤマヒコさん広告費に100万払っておきましたよ」
「えーっ!?」
広告費は10万にするって話じゃなかったの!?
借金がどんどん増えていくヤマヒコだった。
そこに月読命さんがやってきて話しかけてきた。
「ヤマヒコさん、来月のサーバー代30万円どうしましょう?」
「え!?」
忘れてた。完全に忘れてた!そうだった、ゲームを動かしてる限りサーバー代は毎月必要だったんだ。
「あと、私のお給料……、ご飯は食べさせて貰っているからいいのですが、スマホの通信料を払えないと困ります」
そうだよね、ご飯だけでは生活できないよね。
うーん、どうしよう。米俵はもう貰えないだろうし、むしろ米俵は借金としてお祖父ちゃんから借りただけでいつか返さないといけないから、米俵25個、買ったらいったいいくらになるか想像しただけでゾッとする。
……仕方ない!
「来月のサーバー代は滞納しよう!月読命さんのスマホ代は僕の部屋のゲームとか売って何とか用意します!」
サーバー代は僕が来る前に3カ月滞納してたから多分何とかなるはず。
「分かりました。では早くリニューアルして収入をえられる様にしましょう」
「そうだね!頑張ろう!」
「……そういえば、恐らくですがリニューアルしても宣伝しないと誰も来ないと思うのですが、どうしますか?」
あー!!広告費がいるのか!!
そりゃ宣伝しないと誰にも気づかれないよね。……どうしよう。
「広告費いくら位いるの?」
「……安くて10万、できたら100万、本気で人を集めるなら3000万~1億」
「高!100万とか無理だよ!10万ですらどうやって用意したらいいのか分からないよ、うーん困った」
ヤバい、ゲーム作っておいて発表する前に潰れるパターンだこれ。
僕は、兄貴のスマホをじっと見つめた。クレジットカードで払えば1カ月後まで支払いを遅らせる事はできるけど、リニューアルで収入があったとしてもそれが振り込まれるのが1カ月後……あっ!
「月読命さん、大変言いにくいのですが、僕がガチャガチャで払ったお金、そろそろ会社に入りますよね?」
「あ……、すっかり忘れていました。はい、私にくれるって話ですよね?それならスマホ代払えますね」
「いや、そうじゃなくて、ごめん!そのお金貸してください!広告費にあてたいんです!」
「あ……、なるほど。良いですよ。元々ヤマヒコさんのお金ですし」
「ありがとう!リニューアル絶対成功させよう!」
「はい!」
これで何とかお金問題は解決した?はずだよな?海幸彦兄貴が復活したら使った275万返さないといけないかもしれない、色々借りたお金を合計したら何百万あるんだよって話だけど、きっと何とかなるさ。頑張ろう!
数日後……、
「ヤマヒコさん広告費に100万払っておきましたよ」
「えーっ!?」
広告費は10万にするって話じゃなかったの!?
借金がどんどん増えていくヤマヒコだった。
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
七番目の魔王の息子
一樹
ファンタジー
五歳の時に要らない子だから、と親戚の家の子になったユウ。
十年後、兄達が次期魔王候補としてお互いを潰しあったがために、ユウがその候補にあがってしまう。
実家からの手紙を破り捨て、陰キャな彼は今日も妄想に浸る。
けれど、実家は何故か追い出したユウを魔王に就かせたいらしく、教育係兼許嫁(めっちゃ美少女)を送り込んできたのだった。
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる