71 / 436
2章 ドノヴォン国立学院編
70 新たなる予感?
しおりを挟む
その朝の目覚めは、俺にとって少し特別だった。
といっても、起きたのはどこにでもあるような普通の宿屋の、普通の部屋だった。広さはそれなりにあり、ベッドも二つあった。俺はその片方で寝ていたというわけだった。
そして、俺がそこで上体を起こしたとき、すでにもう一つのベッドには誰も寝ていなかった。
「……ユリィ?」
朝にめっぽう弱いあいつが、俺より先に起きるなんて、めずらしいこともあるもんだ。あくびをしながら、部屋を見回し、その姿を探したが、どこにも見当たらなかった。トイレにでも行ってるのだろうか。
と、そこで、にわかに部屋の扉が開き、誰か入ってきた。
「あ、トモキ様、ちょうど起きたところだったんですね」
入ってきたのはもちろん、俺の現在の唯一の旅仲間の少女、ユリィだった。普段はサキからもらったローブを着ているが、今は寝るとき用の白い薄手のローブを着ている。黒く長い髪もポニテではなく、うなじのところでゆるく結われているだけだ。
ただ、今は手に皿を持っており、その上にはいかにも焼きたてホヤホヤという感じのミートパイがあった。そのいいにおいが、起きたばかりで空腹の俺の鼻をくすぐった。
「なんだそれは? 朝メシか?」
「はい。わたし、今日は少し早起きして、作ってみたんです。ここの一階の酒場の台所を借りて」
ユリィはなんだかめちゃくちゃ得意げな顔だ。
「早起き? お前が?」
人一倍朝に弱く、俺より早く起きたためしがないお前が? またなんでそんな風の吹き回しに?
「トモキ様、これは普通のミートパイではないんですよ」
「そうなのか?」
見た目はめっちゃ普通なんだが?
「具が変わってるとかか?」
「いえ、具は普通です。まずは食べてみてください。そうすればきっと、トモキ様にもわかるはずです」
ユリィはずいっと皿を差し出してきた。その顔はやはり得意げだが、よく見ると、ちょっぴり不安げでもあった。いったいなんだろう。まあ、朝メシならとりあえず食うが? 俺はそのまま無造作に、そのミートパイを口に運んだ。もぐもぐ……こ、これは……。
「うまい!」
「でしょう!」
その瞬間、ユリィの顔にちょっぴりあった不安が消え、満面の笑顔になった。
「これはわたしがはじめて作った、特別なミートパイなんですから!」
「特別か……」
レシピが変わってるとかだろうか? もぐもぐ。うーん、実にうまい。味の素みたいなチート調味料がないこの世界なのに、肉やら野菜やらの素材本来のうまみが十分に感じられ、塩味の加減もちょうどよく、スパイスもいい感じにきいている。焼き加減もちょうどよく、さくっとした外側と、しっとりした中身の食感のバランスもベリーナイス……だが、何が特別なのかはよくわからない。俺、特別に敏感な舌とか持ってないし? 素材に異常にこだわる美味しんぼより、庶民派料理のクッキングパパ派だし?
「具は普通なんだよな? じゃあ、塩とか水とかが特別なのか?」
「あ、そうですね。せっかくですし、お塩やお水にもこだわるべきでした」
ユリィは俺の言葉にはっとしたようだった。どうやら、そのへんは特別じゃないらしい。
「じゃあ、何が特別なんだよ」
「種火です」
「たね、び? いや、いきなりそんなん言われても……」
「実は、これを焼くのに使った種火は、わたしが魔法で出したんですよ! わたし、魔法使いですから!」
と、ユリィがドヤ顔で言ったところで、寝ぼけ頭の俺はようやく気が付いた。そういや、コイツ、何日か前に、俺に報告してたっけ。発火の魔法が使えるようになったって。めちゃくちゃうれしそうな顔で……。
「なるほど。魔法使いのお前だから作れたミートパイってわけか」
「はい、すごく魔法使いの味がするでしょう?」
「なんだ、それ」
俺は笑った。どんな味だよ、それ。
「まあ、確かに、そこらの店で出されてるものよりかは、ずっとうまいんじゃないか。さすが魔法使いユリィ様だぜ」
「あ、ありがとうございます!」
ユリィはやはり、とても得意げで、とてもうれしそうな顔だった。なんだか俺もつられてまた笑ってしまった。たかが種火を魔法で出したぐらいで料理の味が変わるとは思えないが、そんな輝くような笑顔を目の前にしたら、どんな料理だって何倍もうまく感じるもんだぜ、はは。
「わたし、お師匠様のところにいたときから、ずっと思っていたんです。魔法で火を出して料理ができたらどんなにいいだろうなって……。だって、わたしは魔法使いのはずなのに、いつも火打石を使ったり、種火をどこかから持ってきてお料理をしていましたから。そんなの、全然、魔法使いらしくないですよね……」
そうか。だからこそ、このミートパイはユリィにとっては「特別」なんだろう。はじめて、自分の魔法で火を起こして作った料理なんだから。
「よかったな、ユリィ。これからジャンジャン新しい魔法を覚えれば、料理の手間も省けるぞ」
「お料理に使うとしたら、どんな魔法がいいでしょう?」
「そりゃまあ、火炎系は外せないよな。あとは……氷系?」
「ああ、冷たいデザートを作るのによさそうですね」
「あと、風系の魔法あたりは、材料を切るのに使えるかもな。カマイタチってやつだ」
「包丁がないときに助かりそうですね」
「それに、雷系は材料確保にはいいかもな。池や川に電撃を流せば、魚が浮いてきて捕り放題だ!」
「お魚食べ放題ですね。食費が浮きそうです」
「あとはやっぱり、メテオストライクだな。水牛の群れにでも隕石を落とせば、お肉も食べ放題だ!」
「そ、そこまではちょっと……」
ユリィはとたんに困り顔になった。ああ、そういえば、メテオストライク系の魔法はめっちゃ習得大変だったような。ちょっと要求高すぎだったか、はは。
「まあ、ようは志を高く持てってことだよ。世界も平和になったことだし、魔法もそういうふうに平和に使わないとな」
「そうですね……」
と、ユリィはそこで、俺の向かい側にあるベッドに腰かけた。ふらふらと、なんだかとても頼りない感じで。
「トモキ様、わたし、今日はちょっと早起きをしてしまったので、その……」
「その?」
「…………寝ます」
ぱたん。瞬間、ユリィはそのままベッドに倒れこみ、眠ってしまった。
「お前、どんだけ朝弱いんだよ」
話してる最中に唐突に二度寝とはなあ。俺はまた笑った。ユリィの寝顔は実に安らかだった。相変わらず、寝つきよすぎるだろ、コイツ。
ただ、いつかの夜もそうだったが、そんなふうにユリィの寝顔を見ているだけというのも、手持無沙汰だし、こそばゆい気持ちだった。俺はミートパイの残りをたいらげると、寝ているユリィを部屋に残し、宿を出た。俺の懐にはあの竜からゲットしたレジェンド・コアがあった。一人で起きていてもヒマだし、それをどこかで金に換えておこうと考えたのだった。今現在、俺たちが滞在しているのは、あの竜のすみかから少し離れた場所にある、そこそこな規模の街だった。あれを討伐した後、そのままここに立ち寄ったわけなのだった。
しかし、街を歩きながら思い浮かぶのは、ついさっき目にしたユリィの、とてもうれしそうな笑顔だった。あいつ、ほんの少しだけど魔法が使えるようになったのが、よっぽどうれしいんだな……。思い返すと、俺もだんだん顔の筋肉がゆるんできた。やっぱ、ほら、ユリィってば美少女だし? 笑った顔も抜群にかわいいってもんだし?
それに、そんな美少女が俺のために無理して早起きして、あんな美味しいミートパイを作ってくれたなんて。しかも、はじめて、とか、特別とか言われてしまったぞ! 俺、前世から通算して四十年彼女いない歴だし、どうしたらいいのよ、こんな幸せすぎるイベント! もしかして、これからちょくちょく、あんな感じで、ユリィのスペシャル手料理をいただけてしまうのか、俺? 俺だけのために料理してくれるのか、ユリィ! 考えるほどに、どきどきが止まらなくなってしまう。
と、しかし、そのとき――、
『マスター、ここでワタシから実に残念なお知らせがあります』
頭の中で謎の声が響いた――って、この口調は!
「ネム? なんで急にお前の声が聞こえるように?」
腰に差しているゴミ魔剣をゆさぶりながら尋ねると、
『アッハイ、ワタシってば、つい先日ディヴァイン食べちゃったわけで。それなりにレベルアップしたわけなのですヨ。愛がアップ!、魅力がアップ!、ネムちゃんソードがレベルアップ!ってな寸法さあ』
「武器レベルとかあんのかよ、お前に」
『あるわけなのデスネー。で、見事、レベルマックスになったワタシはこうしてマスターと余計な体《デバイス》抜きで語り合えるスキルを得た、と』
「得るなよ、んなもん!」
うざさが増すだけだろうがよ。
『アッハ、ご心配なく。ワタシはこれでも海千山千おっくせんまんの老獪さを標準装備しているので? ちゃんと空気を読んで、どーしても必要な時以外は、マスターの心に語り掛けたりはしませんヨ? ぶっちゃけ相当疲れますしネ、これ』
「じゃあ、ずっと黙ってろよ」
『そういうわけにもいかないのですヨ? ここだけの話、マスターの未来、相当ヤベーので』
「やべえってなんだよ」
『フラグをビンビンに感じてるってことでさあ。二週目プレイ中のマスターのバッドエンドのフラグを、ネ』
「え」
『マスター、あんた、このままだと近いうちに……死にますぜ?』
「な、なにを急に――」
さすがに驚かずにはいられない俺だった。
といっても、起きたのはどこにでもあるような普通の宿屋の、普通の部屋だった。広さはそれなりにあり、ベッドも二つあった。俺はその片方で寝ていたというわけだった。
そして、俺がそこで上体を起こしたとき、すでにもう一つのベッドには誰も寝ていなかった。
「……ユリィ?」
朝にめっぽう弱いあいつが、俺より先に起きるなんて、めずらしいこともあるもんだ。あくびをしながら、部屋を見回し、その姿を探したが、どこにも見当たらなかった。トイレにでも行ってるのだろうか。
と、そこで、にわかに部屋の扉が開き、誰か入ってきた。
「あ、トモキ様、ちょうど起きたところだったんですね」
入ってきたのはもちろん、俺の現在の唯一の旅仲間の少女、ユリィだった。普段はサキからもらったローブを着ているが、今は寝るとき用の白い薄手のローブを着ている。黒く長い髪もポニテではなく、うなじのところでゆるく結われているだけだ。
ただ、今は手に皿を持っており、その上にはいかにも焼きたてホヤホヤという感じのミートパイがあった。そのいいにおいが、起きたばかりで空腹の俺の鼻をくすぐった。
「なんだそれは? 朝メシか?」
「はい。わたし、今日は少し早起きして、作ってみたんです。ここの一階の酒場の台所を借りて」
ユリィはなんだかめちゃくちゃ得意げな顔だ。
「早起き? お前が?」
人一倍朝に弱く、俺より早く起きたためしがないお前が? またなんでそんな風の吹き回しに?
「トモキ様、これは普通のミートパイではないんですよ」
「そうなのか?」
見た目はめっちゃ普通なんだが?
「具が変わってるとかか?」
「いえ、具は普通です。まずは食べてみてください。そうすればきっと、トモキ様にもわかるはずです」
ユリィはずいっと皿を差し出してきた。その顔はやはり得意げだが、よく見ると、ちょっぴり不安げでもあった。いったいなんだろう。まあ、朝メシならとりあえず食うが? 俺はそのまま無造作に、そのミートパイを口に運んだ。もぐもぐ……こ、これは……。
「うまい!」
「でしょう!」
その瞬間、ユリィの顔にちょっぴりあった不安が消え、満面の笑顔になった。
「これはわたしがはじめて作った、特別なミートパイなんですから!」
「特別か……」
レシピが変わってるとかだろうか? もぐもぐ。うーん、実にうまい。味の素みたいなチート調味料がないこの世界なのに、肉やら野菜やらの素材本来のうまみが十分に感じられ、塩味の加減もちょうどよく、スパイスもいい感じにきいている。焼き加減もちょうどよく、さくっとした外側と、しっとりした中身の食感のバランスもベリーナイス……だが、何が特別なのかはよくわからない。俺、特別に敏感な舌とか持ってないし? 素材に異常にこだわる美味しんぼより、庶民派料理のクッキングパパ派だし?
「具は普通なんだよな? じゃあ、塩とか水とかが特別なのか?」
「あ、そうですね。せっかくですし、お塩やお水にもこだわるべきでした」
ユリィは俺の言葉にはっとしたようだった。どうやら、そのへんは特別じゃないらしい。
「じゃあ、何が特別なんだよ」
「種火です」
「たね、び? いや、いきなりそんなん言われても……」
「実は、これを焼くのに使った種火は、わたしが魔法で出したんですよ! わたし、魔法使いですから!」
と、ユリィがドヤ顔で言ったところで、寝ぼけ頭の俺はようやく気が付いた。そういや、コイツ、何日か前に、俺に報告してたっけ。発火の魔法が使えるようになったって。めちゃくちゃうれしそうな顔で……。
「なるほど。魔法使いのお前だから作れたミートパイってわけか」
「はい、すごく魔法使いの味がするでしょう?」
「なんだ、それ」
俺は笑った。どんな味だよ、それ。
「まあ、確かに、そこらの店で出されてるものよりかは、ずっとうまいんじゃないか。さすが魔法使いユリィ様だぜ」
「あ、ありがとうございます!」
ユリィはやはり、とても得意げで、とてもうれしそうな顔だった。なんだか俺もつられてまた笑ってしまった。たかが種火を魔法で出したぐらいで料理の味が変わるとは思えないが、そんな輝くような笑顔を目の前にしたら、どんな料理だって何倍もうまく感じるもんだぜ、はは。
「わたし、お師匠様のところにいたときから、ずっと思っていたんです。魔法で火を出して料理ができたらどんなにいいだろうなって……。だって、わたしは魔法使いのはずなのに、いつも火打石を使ったり、種火をどこかから持ってきてお料理をしていましたから。そんなの、全然、魔法使いらしくないですよね……」
そうか。だからこそ、このミートパイはユリィにとっては「特別」なんだろう。はじめて、自分の魔法で火を起こして作った料理なんだから。
「よかったな、ユリィ。これからジャンジャン新しい魔法を覚えれば、料理の手間も省けるぞ」
「お料理に使うとしたら、どんな魔法がいいでしょう?」
「そりゃまあ、火炎系は外せないよな。あとは……氷系?」
「ああ、冷たいデザートを作るのによさそうですね」
「あと、風系の魔法あたりは、材料を切るのに使えるかもな。カマイタチってやつだ」
「包丁がないときに助かりそうですね」
「それに、雷系は材料確保にはいいかもな。池や川に電撃を流せば、魚が浮いてきて捕り放題だ!」
「お魚食べ放題ですね。食費が浮きそうです」
「あとはやっぱり、メテオストライクだな。水牛の群れにでも隕石を落とせば、お肉も食べ放題だ!」
「そ、そこまではちょっと……」
ユリィはとたんに困り顔になった。ああ、そういえば、メテオストライク系の魔法はめっちゃ習得大変だったような。ちょっと要求高すぎだったか、はは。
「まあ、ようは志を高く持てってことだよ。世界も平和になったことだし、魔法もそういうふうに平和に使わないとな」
「そうですね……」
と、ユリィはそこで、俺の向かい側にあるベッドに腰かけた。ふらふらと、なんだかとても頼りない感じで。
「トモキ様、わたし、今日はちょっと早起きをしてしまったので、その……」
「その?」
「…………寝ます」
ぱたん。瞬間、ユリィはそのままベッドに倒れこみ、眠ってしまった。
「お前、どんだけ朝弱いんだよ」
話してる最中に唐突に二度寝とはなあ。俺はまた笑った。ユリィの寝顔は実に安らかだった。相変わらず、寝つきよすぎるだろ、コイツ。
ただ、いつかの夜もそうだったが、そんなふうにユリィの寝顔を見ているだけというのも、手持無沙汰だし、こそばゆい気持ちだった。俺はミートパイの残りをたいらげると、寝ているユリィを部屋に残し、宿を出た。俺の懐にはあの竜からゲットしたレジェンド・コアがあった。一人で起きていてもヒマだし、それをどこかで金に換えておこうと考えたのだった。今現在、俺たちが滞在しているのは、あの竜のすみかから少し離れた場所にある、そこそこな規模の街だった。あれを討伐した後、そのままここに立ち寄ったわけなのだった。
しかし、街を歩きながら思い浮かぶのは、ついさっき目にしたユリィの、とてもうれしそうな笑顔だった。あいつ、ほんの少しだけど魔法が使えるようになったのが、よっぽどうれしいんだな……。思い返すと、俺もだんだん顔の筋肉がゆるんできた。やっぱ、ほら、ユリィってば美少女だし? 笑った顔も抜群にかわいいってもんだし?
それに、そんな美少女が俺のために無理して早起きして、あんな美味しいミートパイを作ってくれたなんて。しかも、はじめて、とか、特別とか言われてしまったぞ! 俺、前世から通算して四十年彼女いない歴だし、どうしたらいいのよ、こんな幸せすぎるイベント! もしかして、これからちょくちょく、あんな感じで、ユリィのスペシャル手料理をいただけてしまうのか、俺? 俺だけのために料理してくれるのか、ユリィ! 考えるほどに、どきどきが止まらなくなってしまう。
と、しかし、そのとき――、
『マスター、ここでワタシから実に残念なお知らせがあります』
頭の中で謎の声が響いた――って、この口調は!
「ネム? なんで急にお前の声が聞こえるように?」
腰に差しているゴミ魔剣をゆさぶりながら尋ねると、
『アッハイ、ワタシってば、つい先日ディヴァイン食べちゃったわけで。それなりにレベルアップしたわけなのですヨ。愛がアップ!、魅力がアップ!、ネムちゃんソードがレベルアップ!ってな寸法さあ』
「武器レベルとかあんのかよ、お前に」
『あるわけなのデスネー。で、見事、レベルマックスになったワタシはこうしてマスターと余計な体《デバイス》抜きで語り合えるスキルを得た、と』
「得るなよ、んなもん!」
うざさが増すだけだろうがよ。
『アッハ、ご心配なく。ワタシはこれでも海千山千おっくせんまんの老獪さを標準装備しているので? ちゃんと空気を読んで、どーしても必要な時以外は、マスターの心に語り掛けたりはしませんヨ? ぶっちゃけ相当疲れますしネ、これ』
「じゃあ、ずっと黙ってろよ」
『そういうわけにもいかないのですヨ? ここだけの話、マスターの未来、相当ヤベーので』
「やべえってなんだよ」
『フラグをビンビンに感じてるってことでさあ。二週目プレイ中のマスターのバッドエンドのフラグを、ネ』
「え」
『マスター、あんた、このままだと近いうちに……死にますぜ?』
「な、なにを急に――」
さすがに驚かずにはいられない俺だった。
0
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
ブラック宮廷から解放されたので、のんびりスローライフを始めます! ~最強ゴーレム使いの気ままな森暮らし~
ヒツキノドカ
ファンタジー
「クレイ・ウェスタ―! 貴様を宮廷から追放する!」
ブラック宮廷に勤めるゴーレム使いのクレイ・ウェスターはある日突然クビを宣告される。
理由は『不当に高い素材を買いあさったこと』とされたが……それはクレイに嫉妬する、宮廷魔術師団長の策略だった。
追放されたクレイは、自由なスローライフを求めて辺境の森へと向かう。
そこで主人公は得意のゴーレム魔術を生かしてあっという間に快適な生活を手に入れる。
一方宮廷では、クレイがいなくなったことで様々なトラブルが発生。
宮廷魔術師団長は知らなかった。
クレイがどれほど宮廷にとって重要な人物だったのか。
そして、自分では穴埋めできないほどにクレイと実力が離れていたことも。
「こんなはずでは……」と嘆きながら宮廷魔術師団長はクレイの元に向かい、戻ってくるように懇願するが、すでに理想の生活を手に入れたクレイにあっさり断られてしまう。
これはブラック宮廷から解放された天才ゴーレム使いの青年が、念願の自由なスローライフを満喫する話。
ーーーーーー
ーーー
※4/29HOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
※推敲はしていますが、誤字脱字があるかもしれません。
見つけた際はご報告いただけますと幸いです……
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる