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サラマンダー編
第1話 目が覚めたら異世界
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その日は、オーディションがあった。
人気漫画のアニメ化。ヒロインはただ可愛いだけじゃなく、戦場でバリバリ戦う。その人気ヒロインの声のオーディションだ。
同じ役を目指すライバルは、たくさんいた。
だけど、私に決まりだろうと思っていた。私の可愛くも迫力のある声にピッタリだし、去年仕事をした監督や制作スタッフとの関係も良好。固定ファンもそれなりにいる。
わたし、星崎夢乃以外を選ぶ理由がない。
――はずだった。本人が異世界に召喚されているなんてことがなければ。
目を覚ますと知らない天井があった。蜘蛛の巣が隅にある、薄暗くて汚い天井だ。
わたしは硬いベッドで仰向けに横たわっている。
なんだろう、ここ。目を擦ってみるけれど、何も変わらない。
「起きた!」
リーンと鈴が鳴るような声がした。小さいけれど、可愛いらしい声だ。妖精の声とか、小人の声にピッタリ。
すると、また鈴の鳴るような声がする。
「大丈夫?」
小さな顔がにゅっと横から現れた。
でも、その顔を見てビックリした。ぼんやりとしていた頭が冷たい水をかけられたぐらい一気に覚める。
妖精の声にピッタリと思ったけれど、現れたのは本当に妖精だったのだ。
リカちゃん人形ぐらいのサイズの小さな体に、向こう側が透けている羽が生えている。二つの長い三つ編みは鮮やかな水色だ。
「これ、夢?」
わたしは身を起こして自分の頬をつねってみるけれど、ちゃんと痛い。
「夢じゃないよ」
「は??」
おかしなことを言う妖精だ。これが夢じゃないなら、なんだって言うの。
「わたし、家で寝ていたはずだけど。これ、特殊なオーディションか何か? もっとましな所なかったの? 暗くてかび臭い」
オーディションにしても酷すぎる。
鼻をつまんで周りを見ると、やっぱりまともな部屋ではない。あるのは古ぼけたタンスに鏡、水がめ。そして、わたしが寝ている中央のベッドぐらいしか家具がなかった。
こんなところには一度も来た覚えはない。そもそも現代の部屋とは思えなかった。
「どこ、ここ」
おかしいのは部屋だけじゃない。起き上がったときに気づいたけれど、身体が妙に軽かった。
わたしだけれど、わたしじゃないみたい。
戸惑うわたしとは対照的に、妖精が平然と答える。
「ここは家の地下室だよ」
地下室だからかび臭いのだ。わたしはベッドから降りて、鏡の前に行く。鏡はヒビが入っている上に、古いために曇っている。
それでも、映っている自分の姿に仰天した。
「何これ! わたし、若返っている⁉」
ペタペタと自分の顔を触る。顔はちゃんとわたしだけど幼い。ちょっと釣り目ぎみの眼。右目の下にはほくろがある。天然パーマの黒髪は腰につくほど長かった。
着ているのは知らない服。麻の白いシャツに紺色のスカートを履いている。
どうみても、十二、三歳の頃のわたしだ。今は二十五歳のはずなのに。
尋常じゃないことが起きている。やっとそう思った。
妖精がわたしの頭の上に勝手に乗る。全く重みを感じない。
「わたしが召喚したことで、若がえったみたい」
強制的に呼び出しておいて馴れ馴れしい。手を振って、振り払りはらおうとする。
「わっ! 危ないよ!」
空中に飛び上がった妖精を睨みつける。
「召喚したって、なに!? 明日も仕事があったのに!」
明日だって、今期クールアニメの重要な役どころを任されている。それでも、妖精は腰に手を当てて、わたしをねめつけた。
「仕事どころじゃないわ。あなたは世界を救う巫女に選ばれたの」
「は??」
何を言っているのだろうか、この妖精は。
わたしの困惑を余所に、妖精は胸に手を当てる。
「私はエルメラ。あなたの名前は?」
「夢乃」
これは芸名だ。本名を教えてあげる必要はない。
「じゃあユメノ。聞いて」
妖精のエルメラは指を組んでお願いのポーズをする。
「世界はいま破滅への一途をたどっている。昔は人間たちのよき友だった精霊たちが暴れているの。私たち人間の話が通じなくなってきたのよ」
なんだかRPGのゲームの設定のようだ。
「いまの精霊たちには私たちの声が届かない。でも、異世界から召喚された巫女のあなたの声なら届くかもしれない! お願い! 世界を救って!」
エルメラはウルウルとした目で懇願して来た。
だけど、わたしの答えは――。
「嫌よ。自分の世界でしょ。自分でどうにかしないさいよ。早くわたしを元の世界に帰して」
つんと鼻先を上げて、そっぽを向いた。わがままな妖精はぐっと近づけてくる。
「~~ッ! こんなにお願いしているのに、なんでダメなの!?」
「何でも何も、わたしには関係ないそれだけよ」
それ以上でも、以下でもない。何よりわたしには大事な、大事な仕事がある。
「とにかくわたしを元の世界に帰して! それ以外は話したくない!」
眼に殺気を込めて、エルメラの小さな鼻に鼻が付くぐらい顔を近づける。
だけど、今度はエルメラがそっぽを向く番だった。
「ふーんだ! どんなに帰りたくたって、わたしも帰し方分からないもん!」
ぷっくり頬を膨らませるエルメラ。あまりの無責任な発言に頭が一気に沸騰する。
「な、なんですって!? 何で連れてきておいて帰し方を知らないのよ!」
「本には召喚の仕方しか載ってなかったんだもん!」
エルメラが指さす床には黒い表紙の古ぼけた本が転がっていた。
「そんな……」
わたしはへなへなとその場に座り込んだ。石張りの地面は冷たい。
やっとの思いで夢を叶えた声優の仕事。
少しは人気も出てきて、軌道に乗ってきたところだったのに。仕事を無断ですっぽかしたら、さすがに信用を失う。
あまりに意気消沈した様子に、さすがに心が動いたのだろう。打って変わって、エルメラはおずおずとした声で言い始める。
「……たぶん、大精霊たちなら知っていると思う」
「大精霊?」
さっきから精霊とか大精霊とか、やけにファンタジーな言葉が並ぶ。
「うん。この世界の精霊たちの王。ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノーム。彼らならきっと知っているはずだよ」
「ウンディーネ……」
何となく聞いたことのある名前だ。ファンタジーのアニメで出てきたのかも。
わたしはエルメラを見上げて尋ねる。
「ちなみにその王たちとは話が通じるの?」
「話してみないと分からないけど、でもたぶん王たちも話が通じなくなっている」
「それじゃ、帰し方を教えてくれないじゃない!」
結局、教えてもらえないなら騙された気分だ。
「大丈夫! 高ぶっている精霊たちも巫女の力なら鎮められるから!」
魔法でも使うのか。それとも聖剣で斬っていくのか。
とにかく、わたしの世界の理とは随分違う。
「とりあえず、この部屋から出ましょう」
エルメラが階段の方へと飛んでいく。
他に行く場所もないので、わたしは続いた。
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同じ役を目指すライバルは、たくさんいた。
だけど、私に決まりだろうと思っていた。私の可愛くも迫力のある声にピッタリだし、去年仕事をした監督や制作スタッフとの関係も良好。固定ファンもそれなりにいる。
わたし、星崎夢乃以外を選ぶ理由がない。
――はずだった。本人が異世界に召喚されているなんてことがなければ。
目を覚ますと知らない天井があった。蜘蛛の巣が隅にある、薄暗くて汚い天井だ。
わたしは硬いベッドで仰向けに横たわっている。
なんだろう、ここ。目を擦ってみるけれど、何も変わらない。
「起きた!」
リーンと鈴が鳴るような声がした。小さいけれど、可愛いらしい声だ。妖精の声とか、小人の声にピッタリ。
すると、また鈴の鳴るような声がする。
「大丈夫?」
小さな顔がにゅっと横から現れた。
でも、その顔を見てビックリした。ぼんやりとしていた頭が冷たい水をかけられたぐらい一気に覚める。
妖精の声にピッタリと思ったけれど、現れたのは本当に妖精だったのだ。
リカちゃん人形ぐらいのサイズの小さな体に、向こう側が透けている羽が生えている。二つの長い三つ編みは鮮やかな水色だ。
「これ、夢?」
わたしは身を起こして自分の頬をつねってみるけれど、ちゃんと痛い。
「夢じゃないよ」
「は??」
おかしなことを言う妖精だ。これが夢じゃないなら、なんだって言うの。
「わたし、家で寝ていたはずだけど。これ、特殊なオーディションか何か? もっとましな所なかったの? 暗くてかび臭い」
オーディションにしても酷すぎる。
鼻をつまんで周りを見ると、やっぱりまともな部屋ではない。あるのは古ぼけたタンスに鏡、水がめ。そして、わたしが寝ている中央のベッドぐらいしか家具がなかった。
こんなところには一度も来た覚えはない。そもそも現代の部屋とは思えなかった。
「どこ、ここ」
おかしいのは部屋だけじゃない。起き上がったときに気づいたけれど、身体が妙に軽かった。
わたしだけれど、わたしじゃないみたい。
戸惑うわたしとは対照的に、妖精が平然と答える。
「ここは家の地下室だよ」
地下室だからかび臭いのだ。わたしはベッドから降りて、鏡の前に行く。鏡はヒビが入っている上に、古いために曇っている。
それでも、映っている自分の姿に仰天した。
「何これ! わたし、若返っている⁉」
ペタペタと自分の顔を触る。顔はちゃんとわたしだけど幼い。ちょっと釣り目ぎみの眼。右目の下にはほくろがある。天然パーマの黒髪は腰につくほど長かった。
着ているのは知らない服。麻の白いシャツに紺色のスカートを履いている。
どうみても、十二、三歳の頃のわたしだ。今は二十五歳のはずなのに。
尋常じゃないことが起きている。やっとそう思った。
妖精がわたしの頭の上に勝手に乗る。全く重みを感じない。
「わたしが召喚したことで、若がえったみたい」
強制的に呼び出しておいて馴れ馴れしい。手を振って、振り払りはらおうとする。
「わっ! 危ないよ!」
空中に飛び上がった妖精を睨みつける。
「召喚したって、なに!? 明日も仕事があったのに!」
明日だって、今期クールアニメの重要な役どころを任されている。それでも、妖精は腰に手を当てて、わたしをねめつけた。
「仕事どころじゃないわ。あなたは世界を救う巫女に選ばれたの」
「は??」
何を言っているのだろうか、この妖精は。
わたしの困惑を余所に、妖精は胸に手を当てる。
「私はエルメラ。あなたの名前は?」
「夢乃」
これは芸名だ。本名を教えてあげる必要はない。
「じゃあユメノ。聞いて」
妖精のエルメラは指を組んでお願いのポーズをする。
「世界はいま破滅への一途をたどっている。昔は人間たちのよき友だった精霊たちが暴れているの。私たち人間の話が通じなくなってきたのよ」
なんだかRPGのゲームの設定のようだ。
「いまの精霊たちには私たちの声が届かない。でも、異世界から召喚された巫女のあなたの声なら届くかもしれない! お願い! 世界を救って!」
エルメラはウルウルとした目で懇願して来た。
だけど、わたしの答えは――。
「嫌よ。自分の世界でしょ。自分でどうにかしないさいよ。早くわたしを元の世界に帰して」
つんと鼻先を上げて、そっぽを向いた。わがままな妖精はぐっと近づけてくる。
「~~ッ! こんなにお願いしているのに、なんでダメなの!?」
「何でも何も、わたしには関係ないそれだけよ」
それ以上でも、以下でもない。何よりわたしには大事な、大事な仕事がある。
「とにかくわたしを元の世界に帰して! それ以外は話したくない!」
眼に殺気を込めて、エルメラの小さな鼻に鼻が付くぐらい顔を近づける。
だけど、今度はエルメラがそっぽを向く番だった。
「ふーんだ! どんなに帰りたくたって、わたしも帰し方分からないもん!」
ぷっくり頬を膨らませるエルメラ。あまりの無責任な発言に頭が一気に沸騰する。
「な、なんですって!? 何で連れてきておいて帰し方を知らないのよ!」
「本には召喚の仕方しか載ってなかったんだもん!」
エルメラが指さす床には黒い表紙の古ぼけた本が転がっていた。
「そんな……」
わたしはへなへなとその場に座り込んだ。石張りの地面は冷たい。
やっとの思いで夢を叶えた声優の仕事。
少しは人気も出てきて、軌道に乗ってきたところだったのに。仕事を無断ですっぽかしたら、さすがに信用を失う。
あまりに意気消沈した様子に、さすがに心が動いたのだろう。打って変わって、エルメラはおずおずとした声で言い始める。
「……たぶん、大精霊たちなら知っていると思う」
「大精霊?」
さっきから精霊とか大精霊とか、やけにファンタジーな言葉が並ぶ。
「うん。この世界の精霊たちの王。ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノーム。彼らならきっと知っているはずだよ」
「ウンディーネ……」
何となく聞いたことのある名前だ。ファンタジーのアニメで出てきたのかも。
わたしはエルメラを見上げて尋ねる。
「ちなみにその王たちとは話が通じるの?」
「話してみないと分からないけど、でもたぶん王たちも話が通じなくなっている」
「それじゃ、帰し方を教えてくれないじゃない!」
結局、教えてもらえないなら騙された気分だ。
「大丈夫! 高ぶっている精霊たちも巫女の力なら鎮められるから!」
魔法でも使うのか。それとも聖剣で斬っていくのか。
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