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俺は充希と解体をしなくなった。
それでも充希は今まで通り、俺と仲良くしてくれた。
俺は2匹の猫を本格的に飼い始めた。
両親は俺が解体をやめたことで近所の批判も減ってきたと安堵していた。
中学ではもう受験シーズンに入った。
そんな時期に転校生がやってきた。転校生は自称霊感ちゃんで俺と充希を見るなり走っていってトイレで吐いた。
動物霊がたくさんついていると言っていた。
充希は面白がってわざとその子の近くに座ったりしていた。

そして充希は狩りをした。
それは隣町に住むひとりの女性だった。
「俺のこと覚えてます?」
「何よ突然!!誰か、警察呼んでください!!」
「覚えてないんだろうなって思ってましたけどね。」
そう言って充希はナイフを取り出した。
「こぐま座のアルカスって知ってます?」
「は、放して。」
「自分の母親を狩ろうとしてくまにされてしまうんですよ。あなた、俺のお母さんだと言いましたよね。」
そう言って充希は女の顔を軽く殴った。
「痛い。止めて。何でもするから。」
「俺がそういった時、あなたなんて言いましたか?」

そしてその日の夜ニュースで少年Aという形で充希は最期を終えた。
俺は充希の家へと走った。家には警察が来ていて充希のお母さんやお父さんが泣いていた。
俺はその時、充希の身に起きた気持ち悪い話を初めて知った。
充希はずっと苦しんでいたのだ。
だからといってこんな結末が許されるわけではなかった。
俺は家に帰ると随分大きくなった2匹の猫を抱きしめながら涙を流した。
今度生まれ変わったらきっと充希は幸せになれる。心の底からそう願った。
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