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盲目の騎士〜木内君の憂鬱〜
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「なぁ木内、ギャラリーアオヤナギって知ってる?」
「青柳先生なら知ってるけど…。」
大学の昼休み葉鳥が話した。
「あの青柳先生と働けるんだよ。」
「働くって?」
「学生アルバイトを若干名募集してるんだよ。」
「へー葉鳥受けるの?」
「もちろん受けるよ。盲目の天才、青柳が側にいるんだ。どうせなら木内も受けようぜ。」
ああ、いい天気だな、木内はそんなことを考えながら外を見た。
「俺は良いよ、たぶん受からないよ。」
「良いから良いから。受けとけって。」
葉鳥は親切で言ってる訳では無い。いつもそう言ってマウントを取ってくるのだ。
それでも木内は葉鳥のことを大事な友達の1人だ。そう思って付き合ってきた。
「ギャラリーアオヤナギかぁ…。」
「履歴書買ってきたから書こうぜ。」
「募集要項見せてよ。」
「お、受ける気になったか?」
「芸術の造詣に深い方をお待ちしております…。高校生不可…。ふ~ん。何するんだろうね?」
「良いからさ、履歴書書こうぜ。」
そう言われて木内は履歴書を書いた。
世界は美しい物で溢れている。なのにそれは永遠ではない。いつかうつろいゆくものだ。木内はその一瞬一瞬を描き留められたら良いのに。そんなことを思いながら絵を描いている学生だった。
授業が終わって葉鳥とギャラリーアオヤナギに電話した。
「はい。ギャラリーアオヤナギ高真です。」
「あの求人を見たんですが。」
「ありがとうございます。では履歴書を送っていただけますか?」
「あの2点質問があって。」
「はいなんでしょう?」
「具体的にどんな仕事をするんでしょうか?」
「電話応対とうちの青柳の作品の管理などですね。2点目は何ですか?」
「青柳先生は本人がいるんですか?」
本人…何かおかしな言い方になったなぁと木内は思った。
「そうですね。青柳聖人本人が事務所の横のアトリエで制作活動をしております。」
「青柳先生の作画風景を見ることは出来るんですか?」
「仕事中でなければ可能ですよ。」
「分かりました。ありがとうございます。」
「あ、お名前教えていただけますか?」
「木内悠介です。よろしくお願いします。」
そうして電話を終えた。
葉鳥はなんの根拠もなく、
「電話の時点で合否が決まるって言うからなぁ、俺たぶん受かるよ。」
そう言って笑った。
木内はぼんやりしながら葉鳥の話を聞いた。
履歴書を送って3日後、葉鳥と木内に電話が来た。どうやら集団面接らしく日時の指定は同じ日の同じ時間だった。大学に行くと、
「ふたりとも合格すると良いな!」
葉鳥はそう言ってきた。が、本音は透けて見える。
いつものことだ、俺だけ受かってごめーんとか言うんだろうな…そう木内は思った。
「りえちゃん、りえちゃん。」
「葉鳥ウザい~。」
「俺と木内、ギャラリーアオヤナギで働くんだ。」
「まじ?レベル高くない?」
「七原から乗りかえるなら今のうちだよ。」
「七原君とは何もないって。」
「昨日、近所のスーパーでふたりで買物してたって。」
「学校に籠もってた人の買い出し行ってたんですぅー。変なところで情報通なんだから。」
そう言ってりえちゃんは笑った。
「合格したの?」
りえちゃんの隣りにいたまりちゃんが話した。
「いや、もう冴えてるよね。電話の時点で運命だと思ったよ。」
「で、合格したの?」
「今から面接だよ…。」
木内は眠そうに話した。
「葉鳥盛りすぎぃ~。」
そう言ってりえちゃんとまりちゃんは去っていった。
「何聞かれると思う?やっぱり歴史かな?それとも作品の名前とかかな?」
葉鳥は浮ついた。
「西洋美術史って俺そんなに得意じゃないんだよね。」
木内は言った。どうせ受かるわけがない。絵は好きだ、でも個性がない。あなたみたいな絵は誰にだって描ける。そう教授にはボロクソに言われた。
高校時代、美術部顧問の安城先生にあなたの絵は素直で好きよ。と言われたことが懐かしい。ここは芸大だ。自分がある人の勝つ場所だ。
三時間目の授業を終えて葉鳥と木内は地下鉄に乗った。面接会場は六本木だ。受けるからには精一杯、木内はそう思って臨んだ。
会社につくとまだビニールを剥がしてない椅子やテーブルが並んでいた。アトリエの奥にソファがあった。高真はふたりをソファで待つように指示した。
「このソファってもしかして…。」
木内は話した。
「青柳先生の作品が初めて売れた時に買ったソファですよね?」
「君、名前は?」
「木内です。」
「良く知ってるよね?」
「妹が青柳先生の作品持ってるんです。バイト代1年分貯めて。」
「へーそうなんだ。青柳は若い子好きだから喜ぶよ。」
「たーかーまー。また俺が若い子好きとか言い触らしてるのか?」
後ろからラフな格好をした男性が杖を持って近づいてきた。目にはサングラスをかけている。
「青柳先生?!」
葉鳥が食いついた。
「青柳先生ですよね。」
「皆騒ぐなぁ…。」
「描くの取ったらタダのおっさんなのにな。」
「あ、今お茶入れますね。」
スタッフの南だ。
「彼は南君、合格したら彼のもとで働いてもらう。」
「南です。よろしくお願いします。」
それから少し南と談笑して面接は始まった。
「では、改めまして、社長の高真です。面接を始めます。給与、待遇面についてはこれと言って問題ないかな?アルバイトだから残業はないよ。では簡単な自己紹介と志望動機をそれぞれ話してもらえるかな?」
「葉鳥利久です。大山崎芸術大学の油絵専攻です。好きな画家はゴッホとモネです。青柳先生と仕事がしたくて応募しました。絵画の知識は身につけてる最中です。」
「僕は木内悠介です。葉鳥同様大山崎芸術大学の油絵専攻です。好きな画家はこれと言っていません。丁寧に作品を扱う環境に身をおいて見たくて応募しました。」
「好きな画家が居ないんだね?」
「おかしなことですか?」
「そういう人は偶にくるから珍しくはないよ。」
高真はサラサラと答えた。
「強みはなんですか?」
「僕は1年の時にコールセンターでアルバイトしていたので絵を売ることには自信があります。」
葉鳥は自信満々にそういった。
「僕は模写が得意です。大体の絵はうつして描けます。」
木内は芸大生が受けに来てるんだから皆それくらい出来るのかもな、そう思いながら話した。
「へー葉鳥君はすごいんだね。」
高真はそう言って笑った。
「じゃあ面接の結果は郵送でお伝えします。他にも受けてる人がいるから気にしないでね。」
ああ、落ちたな、木内はそう思った。
一週間後、木内のもとにギャラリーアオヤナギから書面は送られてきた。青い封筒に金色の文字で『Gallery Aoyanagi』と印字されていた。オシャレだなぁと思った。封筒は残して妹にあげよう。そう思って、葉鳥と待ち合わせした。
「いっせーの、せ、だからな。」
「分かってるよ。」
不合格だってことはね、そう言おうとして止めた。
「ドーン!!」
葉鳥は書面を出して木内に向けた。
「ごめんな~俺だから受かっちゃうんだよな~。」
「不合格…。」
「え?」
葉鳥は書面に目を通した。
「採用を見送らせていただきます。」
葉鳥は愕然とした。
「じゃあ、木内、お前はどうだったんだよ?」
「不合格に決まってるだろう…。」
そう言って書面を開いた。
「採用させていただきます…。」
「まじかよ。誤植じゃないのか?」
葉鳥はギャラリーアオヤナギに電話した。
「はい。ギャラリーアオヤナギ高真です。」
「先日、面接していただいた葉鳥ですが書類の入れ間違えで、木内に合格通知が来たんです。」
「入れ間違えではないですよ。合格したのは木内君1人ですから。」
「なんで僕が不合格なんです?」
葉鳥は苛立った。
「うちの青柳は盲目です。だから周りの変化に常に気を配れる人が良いんです。木内君ならそれが出来ると思ったんです。では失礼します。」
「木内のくせに!!」
葉鳥はそう言って木内の元を去った。
りえちゃんとまりちゃんは合格祝いにサンドウィッチとコーヒーを奢ってくれた。
「ギャラリーアオヤナギ…。」
家に帰るとシャシャシャっと妹が走り寄ってきた。
「りえちゃんとまりちゃんが悠介君合格したってラインくれた。合格通知頂戴。飾るから。」
「これは、その、俺の宝物だよ。」
部屋に入ると木内は合格通知を見ながらベッドで横たわった。
何度見ても合格だった。葉鳥は残念だけど誘ってくれて感謝している。
翌週、電話があった。メモ帳やボールペンは持参で後は何を持ってきてもいいからシフトを発表すると言う電話だった。
服装は何が良いだろう。そう思って、木内は大学の入学式に袖を通したスーツを出した。
次の日、早速注意を受けた。
「ここが職場だって意識はありがたいんだけどね。そんなガチガチにやってるわけではないからね。面接に来た時みたいなラフな服装で良いんだよ。」
「遠回しにダサイって言われてるんですよ…。」
南がぼそっと話した。
そうして木内はギャラリーアオヤナギで働くこととなった。面接の時は優しかった南が本性を現した。木内は暇な時、シャボン玉を飛ばしたり風船アートをしていた。高真はそれを見て笑った。
そうして運命の日がくるまで、木内はギャラリーアオヤナギで働き続けた。ドイツ語なんて話せない…そう思った。
「青柳先生なら知ってるけど…。」
大学の昼休み葉鳥が話した。
「あの青柳先生と働けるんだよ。」
「働くって?」
「学生アルバイトを若干名募集してるんだよ。」
「へー葉鳥受けるの?」
「もちろん受けるよ。盲目の天才、青柳が側にいるんだ。どうせなら木内も受けようぜ。」
ああ、いい天気だな、木内はそんなことを考えながら外を見た。
「俺は良いよ、たぶん受からないよ。」
「良いから良いから。受けとけって。」
葉鳥は親切で言ってる訳では無い。いつもそう言ってマウントを取ってくるのだ。
それでも木内は葉鳥のことを大事な友達の1人だ。そう思って付き合ってきた。
「ギャラリーアオヤナギかぁ…。」
「履歴書買ってきたから書こうぜ。」
「募集要項見せてよ。」
「お、受ける気になったか?」
「芸術の造詣に深い方をお待ちしております…。高校生不可…。ふ~ん。何するんだろうね?」
「良いからさ、履歴書書こうぜ。」
そう言われて木内は履歴書を書いた。
世界は美しい物で溢れている。なのにそれは永遠ではない。いつかうつろいゆくものだ。木内はその一瞬一瞬を描き留められたら良いのに。そんなことを思いながら絵を描いている学生だった。
授業が終わって葉鳥とギャラリーアオヤナギに電話した。
「はい。ギャラリーアオヤナギ高真です。」
「あの求人を見たんですが。」
「ありがとうございます。では履歴書を送っていただけますか?」
「あの2点質問があって。」
「はいなんでしょう?」
「具体的にどんな仕事をするんでしょうか?」
「電話応対とうちの青柳の作品の管理などですね。2点目は何ですか?」
「青柳先生は本人がいるんですか?」
本人…何かおかしな言い方になったなぁと木内は思った。
「そうですね。青柳聖人本人が事務所の横のアトリエで制作活動をしております。」
「青柳先生の作画風景を見ることは出来るんですか?」
「仕事中でなければ可能ですよ。」
「分かりました。ありがとうございます。」
「あ、お名前教えていただけますか?」
「木内悠介です。よろしくお願いします。」
そうして電話を終えた。
葉鳥はなんの根拠もなく、
「電話の時点で合否が決まるって言うからなぁ、俺たぶん受かるよ。」
そう言って笑った。
木内はぼんやりしながら葉鳥の話を聞いた。
履歴書を送って3日後、葉鳥と木内に電話が来た。どうやら集団面接らしく日時の指定は同じ日の同じ時間だった。大学に行くと、
「ふたりとも合格すると良いな!」
葉鳥はそう言ってきた。が、本音は透けて見える。
いつものことだ、俺だけ受かってごめーんとか言うんだろうな…そう木内は思った。
「りえちゃん、りえちゃん。」
「葉鳥ウザい~。」
「俺と木内、ギャラリーアオヤナギで働くんだ。」
「まじ?レベル高くない?」
「七原から乗りかえるなら今のうちだよ。」
「七原君とは何もないって。」
「昨日、近所のスーパーでふたりで買物してたって。」
「学校に籠もってた人の買い出し行ってたんですぅー。変なところで情報通なんだから。」
そう言ってりえちゃんは笑った。
「合格したの?」
りえちゃんの隣りにいたまりちゃんが話した。
「いや、もう冴えてるよね。電話の時点で運命だと思ったよ。」
「で、合格したの?」
「今から面接だよ…。」
木内は眠そうに話した。
「葉鳥盛りすぎぃ~。」
そう言ってりえちゃんとまりちゃんは去っていった。
「何聞かれると思う?やっぱり歴史かな?それとも作品の名前とかかな?」
葉鳥は浮ついた。
「西洋美術史って俺そんなに得意じゃないんだよね。」
木内は言った。どうせ受かるわけがない。絵は好きだ、でも個性がない。あなたみたいな絵は誰にだって描ける。そう教授にはボロクソに言われた。
高校時代、美術部顧問の安城先生にあなたの絵は素直で好きよ。と言われたことが懐かしい。ここは芸大だ。自分がある人の勝つ場所だ。
三時間目の授業を終えて葉鳥と木内は地下鉄に乗った。面接会場は六本木だ。受けるからには精一杯、木内はそう思って臨んだ。
会社につくとまだビニールを剥がしてない椅子やテーブルが並んでいた。アトリエの奥にソファがあった。高真はふたりをソファで待つように指示した。
「このソファってもしかして…。」
木内は話した。
「青柳先生の作品が初めて売れた時に買ったソファですよね?」
「君、名前は?」
「木内です。」
「良く知ってるよね?」
「妹が青柳先生の作品持ってるんです。バイト代1年分貯めて。」
「へーそうなんだ。青柳は若い子好きだから喜ぶよ。」
「たーかーまー。また俺が若い子好きとか言い触らしてるのか?」
後ろからラフな格好をした男性が杖を持って近づいてきた。目にはサングラスをかけている。
「青柳先生?!」
葉鳥が食いついた。
「青柳先生ですよね。」
「皆騒ぐなぁ…。」
「描くの取ったらタダのおっさんなのにな。」
「あ、今お茶入れますね。」
スタッフの南だ。
「彼は南君、合格したら彼のもとで働いてもらう。」
「南です。よろしくお願いします。」
それから少し南と談笑して面接は始まった。
「では、改めまして、社長の高真です。面接を始めます。給与、待遇面についてはこれと言って問題ないかな?アルバイトだから残業はないよ。では簡単な自己紹介と志望動機をそれぞれ話してもらえるかな?」
「葉鳥利久です。大山崎芸術大学の油絵専攻です。好きな画家はゴッホとモネです。青柳先生と仕事がしたくて応募しました。絵画の知識は身につけてる最中です。」
「僕は木内悠介です。葉鳥同様大山崎芸術大学の油絵専攻です。好きな画家はこれと言っていません。丁寧に作品を扱う環境に身をおいて見たくて応募しました。」
「好きな画家が居ないんだね?」
「おかしなことですか?」
「そういう人は偶にくるから珍しくはないよ。」
高真はサラサラと答えた。
「強みはなんですか?」
「僕は1年の時にコールセンターでアルバイトしていたので絵を売ることには自信があります。」
葉鳥は自信満々にそういった。
「僕は模写が得意です。大体の絵はうつして描けます。」
木内は芸大生が受けに来てるんだから皆それくらい出来るのかもな、そう思いながら話した。
「へー葉鳥君はすごいんだね。」
高真はそう言って笑った。
「じゃあ面接の結果は郵送でお伝えします。他にも受けてる人がいるから気にしないでね。」
ああ、落ちたな、木内はそう思った。
一週間後、木内のもとにギャラリーアオヤナギから書面は送られてきた。青い封筒に金色の文字で『Gallery Aoyanagi』と印字されていた。オシャレだなぁと思った。封筒は残して妹にあげよう。そう思って、葉鳥と待ち合わせした。
「いっせーの、せ、だからな。」
「分かってるよ。」
不合格だってことはね、そう言おうとして止めた。
「ドーン!!」
葉鳥は書面を出して木内に向けた。
「ごめんな~俺だから受かっちゃうんだよな~。」
「不合格…。」
「え?」
葉鳥は書面に目を通した。
「採用を見送らせていただきます。」
葉鳥は愕然とした。
「じゃあ、木内、お前はどうだったんだよ?」
「不合格に決まってるだろう…。」
そう言って書面を開いた。
「採用させていただきます…。」
「まじかよ。誤植じゃないのか?」
葉鳥はギャラリーアオヤナギに電話した。
「はい。ギャラリーアオヤナギ高真です。」
「先日、面接していただいた葉鳥ですが書類の入れ間違えで、木内に合格通知が来たんです。」
「入れ間違えではないですよ。合格したのは木内君1人ですから。」
「なんで僕が不合格なんです?」
葉鳥は苛立った。
「うちの青柳は盲目です。だから周りの変化に常に気を配れる人が良いんです。木内君ならそれが出来ると思ったんです。では失礼します。」
「木内のくせに!!」
葉鳥はそう言って木内の元を去った。
りえちゃんとまりちゃんは合格祝いにサンドウィッチとコーヒーを奢ってくれた。
「ギャラリーアオヤナギ…。」
家に帰るとシャシャシャっと妹が走り寄ってきた。
「りえちゃんとまりちゃんが悠介君合格したってラインくれた。合格通知頂戴。飾るから。」
「これは、その、俺の宝物だよ。」
部屋に入ると木内は合格通知を見ながらベッドで横たわった。
何度見ても合格だった。葉鳥は残念だけど誘ってくれて感謝している。
翌週、電話があった。メモ帳やボールペンは持参で後は何を持ってきてもいいからシフトを発表すると言う電話だった。
服装は何が良いだろう。そう思って、木内は大学の入学式に袖を通したスーツを出した。
次の日、早速注意を受けた。
「ここが職場だって意識はありがたいんだけどね。そんなガチガチにやってるわけではないからね。面接に来た時みたいなラフな服装で良いんだよ。」
「遠回しにダサイって言われてるんですよ…。」
南がぼそっと話した。
そうして木内はギャラリーアオヤナギで働くこととなった。面接の時は優しかった南が本性を現した。木内は暇な時、シャボン玉を飛ばしたり風船アートをしていた。高真はそれを見て笑った。
そうして運命の日がくるまで、木内はギャラリーアオヤナギで働き続けた。ドイツ語なんて話せない…そう思った。
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