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第14章 そして神になった
50【売れっ子ラノベ作家になりたい5】
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<<シロウ視点>>
王都に帰還する2日間の行程途中、ユリウス君は頻繁に話しかけてきた。
彼が行動を共にしているのは皆中級貴族の子弟である。
どうやら彼らは貴族家の一員として今回のような合戦に参加する義務を負っているようで、ユリウス君同様次男、3男だそうだ。
彼らは形式だけ参加していれば良く、一塊になって無難な位置にいたようなのだが、今回はこちら側の奇襲ということもあり、いつもより戦場に近くなってしまったらしい。
そこに敵が襲い掛かってきたところで俺が現れて、そいつらを殲滅したらしい。
だから彼らにとって俺は命の恩人というわけだ。
俺にしたら転移させられた直後のことで、何が何か分からないままの出来事なので助けたという覚えがない。
その態度が俺を謙虚だと勘違いさせてしまったようだ。
突然現れて武器も持たずに敵を一瞬でなぎ倒す。
その姿に憧れに似たものを感じてたらしい。
まあ俺の目的は信長さんなんだから、彼が今から向かう王城に連れて行ってくれるのであれば結果オーライということなのだが。
とにかく、ユリウス君達の色々聞かれながらも2日間の行軍を経て王都に到着した。
ユリウス君が「是非家に!」と言ってくれるので甘えることにする。
ユリウス君の家、いや屋敷は大きかった。
屋敷の使用人に迎えられたユリウス君が俺を連れて向かったのは立派な扉の書斎。
中には彼のお父さんであるシーザー伯爵がおられた。
「父上、ただいま戦場より帰還致しました。こちらは敵に襲われたわたし達を助けて下さったシロウ様です。
王都は初めてということでお連れ致しました。」
「うむ、お帰りユリウス。快勝であったそうだな。まずは初陣おめでとう。
さてシロウ殿、報告は既に家人より聞いておる。ユリウス達の命を助けて頂き感謝する。
王城での戦勝会までにはまだ時間もある。ゆっくり湯にでも浸かって疲れを癒されよ。
ユリウス、案内して差し上げるのだ。」
「はい、父上。シロウさん、行きましょう。」
どうやらユリウス君と行動を共にしていた家臣の人がひと足先に屋敷に戻って仔細を伝えていたようだ。
そして風呂で汗を流した俺達は王城の戦勝会の開かれる王城の大広間へと向かった。
戦勝会の会場には数多くの貴族が集まっていた。かなり場違いな気もするが、ユリウス君の隣にいるだけで、道を開けてくれる。
中には怪訝そうに俺を見ている人達もいるが、むしろこちらの方が自然なんだろうな。
合戦に参加した者として前の方に並ぶ。
ざわめく会場の中がしーんと静まり返った時、王様が姿を現した。
簡単な挨拶の後、宰相より論功行賞が発表される。
1番武功は信長さんであった。今回の戦術考案者であり、敵大将の首を取ったのだから当然と言えば当然か。
信長さんは正式に国の軍師として採用されるらしい。
2番はこの国の将軍。これも順当。
3番、4番は公爵家と侯爵家のそれぞれの嫡男。ユリウス君曰くこれも初めから決まっていたという。
そして5番武功に....俺の名が呼ばれた。
驚いてユリウス君の顔を見ると、ニコニコしながら背中を押してくれたのでそのまま一歩踏み出すと、後は大きな拍手に背中を押される格好で王の前に出ていた。
一応表彰を見ていたから、皆んなと同じ格好で拝礼する。
「シロウ殿、シーザー伯爵家並びに多くの貴族家から今回の活躍について武功表彰の推薦状が出ておる。」
宰相の言葉に続いて王から言葉を頂く。
「ソチがシロウか。武器も持たずに初陣の者達を守りながら何人もの敵将を討ったそうじゃな。
天晴な活躍であった。」
褒章の勲章を戴いてユリウス君の隣に戻ると、ユリウス君の満面の笑みが迎えてくれた。
その後20人くらい表彰されて王様が退場される。
そして歓談タイム。
俺の元には多くの貴族が集まってきた。
その中には俺が助けた子息の親兄弟もいたが、正体不明で第5位論功行賞を受けた俺に興味津々で近づいてくる貴族達も多く混じっていた。
「シロウ君、なかなか様になってたじゃないか。
君もこれで王国騎士の一員となったな。歓迎するよ。」
シーザー伯爵とシルベスト将軍がニコニコしながらやって来た。
「君の活躍はシルベスト将軍の伝令からも聞いていたんだ。
出自は不明だがひどくタフな兵士が居るとね。
たまたまユリウスの使者からも同様に君を推挙して欲しいと言ってきた。
だから武功に君を推薦したんだよ。
将軍、なかなか良い人材じゃないか。」
「軍務卿、どうだ俺の見立てに間違いないだろう。ハハハーー。」
どうやらシーザー軍務卿とシルベスト将軍に上手く取り込まれたようだけど、まあ、これでこの世界にも信長さんにも繋がりそうだから良しとするか。
王都に帰還する2日間の行程途中、ユリウス君は頻繁に話しかけてきた。
彼が行動を共にしているのは皆中級貴族の子弟である。
どうやら彼らは貴族家の一員として今回のような合戦に参加する義務を負っているようで、ユリウス君同様次男、3男だそうだ。
彼らは形式だけ参加していれば良く、一塊になって無難な位置にいたようなのだが、今回はこちら側の奇襲ということもあり、いつもより戦場に近くなってしまったらしい。
そこに敵が襲い掛かってきたところで俺が現れて、そいつらを殲滅したらしい。
だから彼らにとって俺は命の恩人というわけだ。
俺にしたら転移させられた直後のことで、何が何か分からないままの出来事なので助けたという覚えがない。
その態度が俺を謙虚だと勘違いさせてしまったようだ。
突然現れて武器も持たずに敵を一瞬でなぎ倒す。
その姿に憧れに似たものを感じてたらしい。
まあ俺の目的は信長さんなんだから、彼が今から向かう王城に連れて行ってくれるのであれば結果オーライということなのだが。
とにかく、ユリウス君達の色々聞かれながらも2日間の行軍を経て王都に到着した。
ユリウス君が「是非家に!」と言ってくれるので甘えることにする。
ユリウス君の家、いや屋敷は大きかった。
屋敷の使用人に迎えられたユリウス君が俺を連れて向かったのは立派な扉の書斎。
中には彼のお父さんであるシーザー伯爵がおられた。
「父上、ただいま戦場より帰還致しました。こちらは敵に襲われたわたし達を助けて下さったシロウ様です。
王都は初めてということでお連れ致しました。」
「うむ、お帰りユリウス。快勝であったそうだな。まずは初陣おめでとう。
さてシロウ殿、報告は既に家人より聞いておる。ユリウス達の命を助けて頂き感謝する。
王城での戦勝会までにはまだ時間もある。ゆっくり湯にでも浸かって疲れを癒されよ。
ユリウス、案内して差し上げるのだ。」
「はい、父上。シロウさん、行きましょう。」
どうやらユリウス君と行動を共にしていた家臣の人がひと足先に屋敷に戻って仔細を伝えていたようだ。
そして風呂で汗を流した俺達は王城の戦勝会の開かれる王城の大広間へと向かった。
戦勝会の会場には数多くの貴族が集まっていた。かなり場違いな気もするが、ユリウス君の隣にいるだけで、道を開けてくれる。
中には怪訝そうに俺を見ている人達もいるが、むしろこちらの方が自然なんだろうな。
合戦に参加した者として前の方に並ぶ。
ざわめく会場の中がしーんと静まり返った時、王様が姿を現した。
簡単な挨拶の後、宰相より論功行賞が発表される。
1番武功は信長さんであった。今回の戦術考案者であり、敵大将の首を取ったのだから当然と言えば当然か。
信長さんは正式に国の軍師として採用されるらしい。
2番はこの国の将軍。これも順当。
3番、4番は公爵家と侯爵家のそれぞれの嫡男。ユリウス君曰くこれも初めから決まっていたという。
そして5番武功に....俺の名が呼ばれた。
驚いてユリウス君の顔を見ると、ニコニコしながら背中を押してくれたのでそのまま一歩踏み出すと、後は大きな拍手に背中を押される格好で王の前に出ていた。
一応表彰を見ていたから、皆んなと同じ格好で拝礼する。
「シロウ殿、シーザー伯爵家並びに多くの貴族家から今回の活躍について武功表彰の推薦状が出ておる。」
宰相の言葉に続いて王から言葉を頂く。
「ソチがシロウか。武器も持たずに初陣の者達を守りながら何人もの敵将を討ったそうじゃな。
天晴な活躍であった。」
褒章の勲章を戴いてユリウス君の隣に戻ると、ユリウス君の満面の笑みが迎えてくれた。
その後20人くらい表彰されて王様が退場される。
そして歓談タイム。
俺の元には多くの貴族が集まってきた。
その中には俺が助けた子息の親兄弟もいたが、正体不明で第5位論功行賞を受けた俺に興味津々で近づいてくる貴族達も多く混じっていた。
「シロウ君、なかなか様になってたじゃないか。
君もこれで王国騎士の一員となったな。歓迎するよ。」
シーザー伯爵とシルベスト将軍がニコニコしながらやって来た。
「君の活躍はシルベスト将軍の伝令からも聞いていたんだ。
出自は不明だがひどくタフな兵士が居るとね。
たまたまユリウスの使者からも同様に君を推挙して欲しいと言ってきた。
だから武功に君を推薦したんだよ。
将軍、なかなか良い人材じゃないか。」
「軍務卿、どうだ俺の見立てに間違いないだろう。ハハハーー。」
どうやらシーザー軍務卿とシルベスト将軍に上手く取り込まれたようだけど、まあ、これでこの世界にも信長さんにも繋がりそうだから良しとするか。
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