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第1章 キンコー王国は行政改革で大忙し
11【閑話 マリス同期に会う】
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<<マリス視点>>
慌しく庶務課を追い出されるように運営課に異動になり、一度も運営課の事務所に行く事も無く、行くのに100万年もかかるような現場に向かっている。
上手く嵌められたような気がするけど諦めが肝心、『女は度胸』って言うしね。
現場に向かう機内でゼウスさんの功績を称える『プロジェクト◯』のビデオを何回も見た。
最初に作る土地は5つくらいが適当だとか、山と海はあまり離さない方がいいとか、大きな川の流域の方が文化が生まれやすいとか、色々な事を教えてくれる。
流石ゼウスさん。やっぱり違うね。
そうこう言ってるうちに、現場に着いた。
まだ溶岩に包まれていて表面がドロドロしている。
近くに用意されている事務所に入ると工作課のシールとポーラがいた。
2人共わたしと同期の女の子で研修中はよくつるんでいたものだ。
シールは土木チームでドロドロの溶岩から山や川を造っていくのが仕事で、
ポーラは整地チームで土木チームが造った土地を畑が作れるように肥沃な土地にしたり、水が上手く流れる様に傾きを調整したり、畑に必要な微生物を作ったりするのが仕事だ。
現場監督であるわたしが最終的にイメージする世界になるように事前打ち合わせをするのが今日3人が集まった目的だ。
「マリス、久しぶり!元気だったぁ?」
「ほんと、そうだね。マリスと会うのって新入署員研修以来じゃない?ねえ、ポーラ。」
「ほんとほんと、シールとは現場でよく会うけど、マリスは本当に久しぶりだね。」
そうなのだ、2人共研修後工作課に配属になってバリバリ頑張ってるみたい。
わたしは、って………
「マリスは公安に行ったじゃない。あそこって何か怖くってさぁ…、コンパや女子会に誘い難くって。
その後庶務課に移動になったのは知ってたんだけど、なかなか本庁に行く機会が無くって。」
ポーラが申し訳なさそうに気を使ってくれるけど、仕方ないよね。
まぁ10億年くらいは3人で仕事できるから、その間に旧交を温めよう。
無駄話はこのくらいにして、仕事の話をしなくちゃ。
「それで、どんな世界にする?」
ポーラが仕事モードで話しかけてきた。
「そうだねー。目指せアースかなぁ。」
「まぁた大きく出たね。あんな奇跡のような星、後にも先にも無いって言われてるよ。
最初に目指すには、ハードルたかすぎ。
あんたもプロジェクト◯に感化されたくちでしょう。」
シールが溜め息混じりに言ってくる。
「まぁそれもあるんだけどね、ゼウスさんって知ってる?」
「知ってるもなにもわたし達にとって神様みたいな人じゃない。」
「そうなんだよね。実はゼウスさん、今庶務課に居て仲良くしてもらってるんだ。
今回の事が決まってから親身にアドバイスをもらったり、苦労話を聴かせて貰ったりしたんだ。
プロジェクト◯みたいな上っらだけじゃないガチなところもだよ。
ゼウスさんもうすぐ定年でさぁ、最後にアースみたいな星をもう一度見たいって口癖みたいに言うんだ。
無茶だとは思うけど、いっぱいお世話になったから恩返しの代わりにチャレンジしてみたいじゃない。」
「うううう、マリス、あんたからそんな良い話しを聞くなんて思わなかったけど、わかった、気合い入れてサポートするわ。」
「わたしもよ。そうと決まれば、まず、ゼウスさんのことを聞かせて。庶務課に居る今のゼウスさんのことよ。」
………………シールあんたって子は。
どこまでミーハーなの。
慌しく庶務課を追い出されるように運営課に異動になり、一度も運営課の事務所に行く事も無く、行くのに100万年もかかるような現場に向かっている。
上手く嵌められたような気がするけど諦めが肝心、『女は度胸』って言うしね。
現場に向かう機内でゼウスさんの功績を称える『プロジェクト◯』のビデオを何回も見た。
最初に作る土地は5つくらいが適当だとか、山と海はあまり離さない方がいいとか、大きな川の流域の方が文化が生まれやすいとか、色々な事を教えてくれる。
流石ゼウスさん。やっぱり違うね。
そうこう言ってるうちに、現場に着いた。
まだ溶岩に包まれていて表面がドロドロしている。
近くに用意されている事務所に入ると工作課のシールとポーラがいた。
2人共わたしと同期の女の子で研修中はよくつるんでいたものだ。
シールは土木チームでドロドロの溶岩から山や川を造っていくのが仕事で、
ポーラは整地チームで土木チームが造った土地を畑が作れるように肥沃な土地にしたり、水が上手く流れる様に傾きを調整したり、畑に必要な微生物を作ったりするのが仕事だ。
現場監督であるわたしが最終的にイメージする世界になるように事前打ち合わせをするのが今日3人が集まった目的だ。
「マリス、久しぶり!元気だったぁ?」
「ほんと、そうだね。マリスと会うのって新入署員研修以来じゃない?ねえ、ポーラ。」
「ほんとほんと、シールとは現場でよく会うけど、マリスは本当に久しぶりだね。」
そうなのだ、2人共研修後工作課に配属になってバリバリ頑張ってるみたい。
わたしは、って………
「マリスは公安に行ったじゃない。あそこって何か怖くってさぁ…、コンパや女子会に誘い難くって。
その後庶務課に移動になったのは知ってたんだけど、なかなか本庁に行く機会が無くって。」
ポーラが申し訳なさそうに気を使ってくれるけど、仕方ないよね。
まぁ10億年くらいは3人で仕事できるから、その間に旧交を温めよう。
無駄話はこのくらいにして、仕事の話をしなくちゃ。
「それで、どんな世界にする?」
ポーラが仕事モードで話しかけてきた。
「そうだねー。目指せアースかなぁ。」
「まぁた大きく出たね。あんな奇跡のような星、後にも先にも無いって言われてるよ。
最初に目指すには、ハードルたかすぎ。
あんたもプロジェクト◯に感化されたくちでしょう。」
シールが溜め息混じりに言ってくる。
「まぁそれもあるんだけどね、ゼウスさんって知ってる?」
「知ってるもなにもわたし達にとって神様みたいな人じゃない。」
「そうなんだよね。実はゼウスさん、今庶務課に居て仲良くしてもらってるんだ。
今回の事が決まってから親身にアドバイスをもらったり、苦労話を聴かせて貰ったりしたんだ。
プロジェクト◯みたいな上っらだけじゃないガチなところもだよ。
ゼウスさんもうすぐ定年でさぁ、最後にアースみたいな星をもう一度見たいって口癖みたいに言うんだ。
無茶だとは思うけど、いっぱいお世話になったから恩返しの代わりにチャレンジしてみたいじゃない。」
「うううう、マリス、あんたからそんな良い話しを聞くなんて思わなかったけど、わかった、気合い入れてサポートするわ。」
「わたしもよ。そうと決まれば、まず、ゼウスさんのことを聞かせて。庶務課に居る今のゼウスさんのことよ。」
………………シールあんたって子は。
どこまでミーハーなの。
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