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燃え盛るメグ領

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わたしは男に手を引かれながら、陣営を出ました。

そこには、わたしの知っている長閑な街の姿はどこにも無く、ただ死体が散らばっているだけでした。

建物には、わたしの手を引いている男のものとは違う様々な鎧を着た兵達が出入りし、様々なものを運び出しています。

まだ息のある人達もいるみたいですが、面白半分に槍や剣を振り回す兵達にとどめを刺されていきます。

阿鼻叫喚とはこのような光景を言うのでしょうか。

建物の一部からは火の手が上がっています。

兵達が略奪するものが無くなると火をつけているようです。

「おお~い、おめえら。そろそろ引くぞ。火を付けろ!」

男が大声で怒鳴ります。

略奪していた兵達は名残惜しそうですが、男の言葉に従い火を放っていきました。

しばらくすると街は火の海になりました。

男の元に集まってきた兵達は、金目の物を頭陀袋に入れ持っています。

中にはわたしのような若い女を連れている者もいました。

「よし、揃ったか!戻るぞ!」

わたしの手を引いている男が合図すると50人はいるでしょうか、兵達がわたし達の後をついてきます。

わたし達は、そのまま国境に向かって歩き出しました。

メグ家の方を見ると、既にお屋敷は燃え盛る炎に包みこまれていました。

皆逃げ出せたのでしょうか?

今のわたしにはそれを確かめるすべも無ければ、助けなければと思う気持ちも沸いてきませんでした。

ただただ、男に手を引かれ歩いていくのみでした。



国境を過ぎ、しばらく行ったところで男は山の中に入っていきました。

山の中には、古い砦がありました。

男達が全員砦に入ると、その城門は閉ざされ、わたし達女は、1つの部屋に放り込まれました。

10人ほどいる女達のすすり泣く声が部屋に溢れます。

わたしは、同じように泣くことはありませんでした。

メグ伯爵様の屋敷は火に包まれており、メグの街も蹂躙されました。

その上ここに囚われていては、泣いても喚いてもどうなるものではありません。

あのブタに一生舐め続けられることを思えば、これから起こるであろうことに対しても耐性がついていたのかもしれません。

しばらくして、わたしを連れてきた男が顔を見せました。

「おい、お前。名前は何という?」

「ミルクです。」

「ミルクか。
よし、ミルクお前はこっちに来い。」

わたしは黙って男についていきました。



連れてこられた場所は、少し小奇麗な部屋でした。

男の部屋でしょうか。

「ミルク、こっちに来い。お前は俺の女にしてやろう。」

この時わたしはその男を初めてまともに見ました。

顔に傷がありますが精悍な顔立ちで、何もない時であれば男前だと思うでしょう。
年齢は分かりませんが30代後半から40代前半といったところでしょうか。

わたしは男の方に近づきます。

男はわたしの手を取り、ベッドへ寝かせました。

わたしは目をつぶってされるがままにします。

抵抗してどうなるものでもなし、あのブタに比べれば御の字です。

「おとなしいな。あきらめたか。」

「はい、抵抗しても殺されるだけでしょうし、あのブタから解放していただけでもあなたに感謝しているのです。」

目をあけ、男の問いに答えます。

「そうか。お前は賢いな。」

男はそう言うと優しくキスしてきました。

わたしは固く目をつぶることしかできませんでした。



キスをされながら男の手が胸元に落ちてくるのが感じられます。
ブラウスのボタンを外され、下着をはぎ取られました。

決して荒荒しくなく、手が首元から胸へと移動してきました。

ひとしきり胸を触った後、男の手は下に伸びていきます。

固く閉じた足を優しくほぐすようにこじ開け、わたしの大切なところに手が触れました。

男は優しくさすりながら、股を開かせようとします。

「お前処女か?!」

男は少し驚きながら私に聞いてきます。

多分顔は真っ赤だったと思います。恥ずかしくって、頷くことが精一杯でした。

「なら、お前は俺だけのものとしよう。」

男はそう言うと、優しく胸を揉んできました。

それまで不快でしかなかった男の手が、だんだんと快感を伴ってくるようになりました。

それは、胸だけでなく身体全体に広がっていきます。

「あっ、あっ。」思わず声が出てしまいます。

身体の芯まで熱くなった感触が伝わった時、男はわたしをやさしく貫いたのでした。
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