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第五章

93:想像しただけでいっちゃう?今度やるからね

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「どんな解釈?!」
 尚は悲鳴混じりの吐息を上げた。
 そして、ゆるゆると洗い場にしゃがみ込む。
「尚。こっち向いて」
 時雨も再び座ったようだ。
「嫌だ」
「向かい合って足を広げて、クロスするように絡めて。そして、僕のにくっつけて。二本同時に扱き上げるから。だったら、恥ずかしくないでしょ?」
「余計恥ずかしいだろっ?!」
「三回目のキスもできるし」
 尚はまだ顔を上げられない。
 時雨が煽ってくる。
「こっちはもう、足を広げたよ?恥ずかしい格好を僕だけにさせる気?」
「時雨さんが勝手にしたんだろっ!」
「尚もしなよ。恥ずかしすぎて、いきそうなほど気持ちいいから」
「……やるから、こっち見んな」
「はーい」
 時雨がいる方向を向くと彼は本当に後ろに手をついて足を広げていた。
 長めの性器が腹まで反り返っている。
「見るの反則」
 視線に気付いた時雨が言う。
「何やってんの、俺たち」
 尚は羞恥に震えながら足を開いた。
「うわあ」
 時雨の視線が尚の陰部に集中し、尻の穴がなぜかひくつく。
 自分だけがこんな格好なら救世教団で受けたオナニー禁止を破った罰がトラウマとして再来するだろうが、時雨も同じ格好をしている。
 時雨の長い足が尚の立てた足の間に入ってきて、性器がぶつかりあった。
 時雨のは固く熱い。
 そして、自分のも。
「すごい張り詰め具合」
 ボディーソープを付けた時雨の手が、尚と時雨の二本の性器を包み込む。
 たったそれだけで、腰が浮き上がるような感覚を尚は得た。
「初キスも初添い寝も初ハグもぜーんぶ僕って最高。男冥利に尽きる」
「ん、俺もっ、男だけどっ」
 尚が息を乱しながら反抗すると、
「尚って、ほーんとに水を刺すのが上手。早く射精も上手におなりなさいな」
「なにっ、それっ、んっんっんっ」
 意地悪にしごき上げられて、尚が吐息を漏らす。
「あれ?まだいかない?じゃあ、ここは?」
 泡いっぱいのボディーソープで、双球を揉まれ、さらに指がその下に移動する。
「知っている?ここ、会陰。蟻の塔渡りともいう。ここ、こするだけでも気持ちが良いでしょう?右の親指の腹でここをこすって、左手で竿を扱き上げて。ベットでこれをするなら、尚のどこを舐めようか?亀頭?それとも乳首かな?」
「い、い、いっっっ」
「想像しただけでいっちゃう?今度やるからね」
 言い切られて、尚の身体がビクッと震える。
 他愛のない宣言なはずなのに。
「怯えさせた?じゃあ、今度させて?ちゃんとお伺いをたてた上で」
 蟻の門渡りを刺激していた時雨の親指が、今度は尻穴を探ってくる。窄まりの部分をくすぐって尚の腰が浮き上がった。
「こっちも当然、初めてでしょ?僕に頂戴。絶対だ」
「頂戴って……」
「とぼける気?さすがに尚でも分かるよね?そうだよ。そのうち男同士でセックスしようって言ってんの。僕の性器を尚のお尻の穴に入れて、気持ちいいこと」
「気持ちよくない」
「それがいいんだって」
「信じらんねえっ。変態」
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