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3章 偶然の再会

偶然の再会 12-2

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「あっ、うごかな……ッ、ァんッ」

 俺のナカで硬度を取り戻すのを感じて、今度こそ動きを止めようとした。だって、快感が逃げ場を失っている。躰を巡る快感はまったく引きそうになく、俺の中でうごめいていた。

 だからこそ、今、少しでも動かれたらまた快感の波がどっと押し寄せてくるだろう。それを察していたから時間が欲しかった――が、陸矢が小さく笑う気配がして、ぴったりと俺の背中にくっついた。

「逃げないで、流羽さん」

 そっと耳元で囁かれる。ほんの少し動かれるだけでも、なんて説明すればいいのかわからないくらいの快感が広がり、まともに話すことすらできなかった。

「……もっと、気持ち良くなりましょう? ふたりで」

 前のほうに手を回し、ぐっと躰を起こされた。そのまま陸矢は座ったようで、背面座位になったようだ。ナカに放たれた陸矢の白濁の液体がとろりと下がっていく感覚に、思わずと言うように締め付ける。

「……ッ」
「ぁ、ぁ、ぁああ……」
「今日は、オレが満足するまで付き合ってくださいね」

 そう言ってゆるゆると動かれて、乳首と陰茎を同時に触られて、なにも考えられなくなっていく。与えられる快感に酔い痴れるように甘い嬌声が上がる。

 ――やっぱり満足するまではできてなかったんだな、と快感に頭が蕩けそうになりながらも考えた。絶倫である彼に付き合える人は、いるのだろうか?

 かぷり、と肩に噛みつかれた。痛くはない。甘噛みだ。――痛くはないけれど、欲情を煽るのには充分すぎて。

 嬌声と濡れた音、荒い息使い。気持ち良い。これ以上ないくらいに。

「ひ、ぁ……、そ、だめ……」

 ぐりぐりと陰茎の先端を弄られて、身を捩る。とぷり、と先走りが流れている。くちゅくちゅと水音が聞こえて、自分の躰なのに変な感じがする。

「……流羽さんのダメって、イイってところだと思うんですよね……」

 陸矢は心底楽しそうに声を甘くし、囁くように言ってから耳を舐められた。びくりと躰が震える。それを、陸矢は「可愛い」と口にして、さらに、

「もっとオレの手で乱れて」

 と、甘く言葉を口にする。今だって、これ以上ないくらい乱れていると思うのに。ぬちゅぬちゅと緩く動かれ、そっと俺の腕を陸矢の首に回された。顔が近付いた、と思った瞬間には――唇が、重なった。

「りっ……んんっ」

 驚いて、彼の名を呼ぼうとしたら、開いた隙間から舌がねじ込まれた。驚いて舌を引っ込めようとしたけれど、その前に彼の舌に捕まった。舌を絡め合わせて、鼻で息をする。ちゃんと息をしているはずなのに、どうしてこんなにも頭がぼうっとするのだろう?
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