ほしめぐりのうた

星屑

ある日　星屑になった
必死になって　かき集め
ぽろぽろ　こぼしながら
小さな涙は　光らず落ちる
雨は　しとしと　
聞こえた　鐘のおと
とてもしらけて
ちからも　はいらない

ささやかな　毎日は
与えられたような　もの
生み出されては　消えていく
くりかえしだと　思い違い
僕たちの　証拠は
どこにでも　あるのに。

まるい星　どこかで会った
目を閉じて　みえてくる景色
まぶしすぎたら　しばらくは
きれいなものが　みられない

加速した　落下速度
金銀きらめく　叡智の粒
目をかすめて　つぶやいていく
つなぎそこねて　ぬくもりはなく
時間の底は　空気がうすく
真っ白になって　目をとじた

暖かい肌に　ぶつかって
産声をあげた　生きよう。