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15-2 可愛い伴侶

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「あっ、あっ……」

 腰がビクビクと疼き、さらに一層尻を突き出していってしまう。自分でそのことに気付きながらも止められなかった。

 それに気付いたのかジウシードがフッと笑った気がした。そして、もっと欲しい、と思ってしまった瞬間、ジウシードの指がずるんと抜けた。

「はぁぁん!!」

 その刺激にすら嬌声が上がり、しかし、いきなり抜かれた指に困惑し、思わず振り返る。
 振り返った先には、俺の尻を掴みながらニヤリと笑うジウシードの雄の眼と視線がぶつかる。

「どうした?」

 意地悪そうに笑ったジウシードは俺のぷるぷると震える尻を鷲掴みにしながら見上げている。

「い、意地悪!!」
「フッ、怖いのだろう? 少しずつのほうが良いんじゃないのか?」
「!!」

 反論出来ずにうぅ、と唸ると、ジウシードは噴き出した。

「ブフッ、そんな顔をするな。今日は指一本分だな。明日は二本に増やすぞ?」

 そう言って、ガバッと立ち上がったジウシードはぷるぷる震える俺をぐりんと振り向かせ、いつの間にかまたしてもガンガンにそそり立った自身のモノと俺のモノを一緒に握りしごき出す。

「えっ!? あぁぁあ!!」

 いきなりまたしても始まった下半身の激しい刺激。さらには片手が尻へと伸びる。そして、前をしごかれたまま、つぷりと再び後孔に指を挿入された。

「あぁぁぁああん!!」

 前も後ろも激しく刺激され訳が分からなくなる。初めは違和感しかなかった後孔がぬぷぬぷと刺激され続け、さらには前と同時に刺激されることで、なんだか気持ち良く感じてきた気がして怖くなる。
 な、なんだこれ……頭が真っ白になる……き、気持ちいい……。

「フフ、顔が蕩けているぞ?」

 次第に息が上がってきているジウシードは嬉しそうに笑う。

「手が塞がっている。アキラ、俺の首に手を回せ」

 ボーッとする頭ではなんのことか意味が分からず、言われるがままジウシードの首に手を回ししがみ付いた。

「フッ、良い子だ」

 目を細め嬉しそうなジウシードは大きく口を開け、俺の口へと噛み付いた。

 前も後ろも刺激され続け、そして口内を蹂躙されていく。じゅぷじゅぷと水音が響き渡り、俺はもうなにも考えられず、ただひたすらジウシードの唇を貪った。唇が離れないようにきつくしがみ付き、ジウシードの後頭部を抑え付ける。ジウシードの赤い髪は思っていたよりは柔らかく、ふわふわと気持ちいい。

 しがみ付く俺の行動が嬉しいのか、ジウシードは目を細め微笑みながらも、余裕のなさそうな顔となり、俺の口内を撫で回す。

「はぅ、あっ、な、なんか変……ジ、ジウシード……も、もう無理!! き、気持ち良すぎて……」

 と、言葉を最後まで言い切る前に、ジウシードのモノがグンとさらに大きくなったような気がして、そしてお互い二度目の欲を吐き出してしまった。

「んあああ!!」
「アキラ!!」

 ぬぽんと後孔から指が抜かれ、ブルッと震えた。そして前からも手を離したジウシードはぎゅうっと俺を抱き締め、首元に顔を埋めた。

「アキラ……可愛すぎるぞ……」
「は、はぁ!?」

 意味分からんわ!! と、声を上げたが、ジウシードはどうやら本気だったらしい。俺の顔を両手で包み、ちゅっちゅっと額やら瞼やら頬やらとキスしていき、そして唇にちゅっと軽く口付け、鼻先を合わせた。

「お前は可愛い。嘘でも冗談でもない。俺には可愛くて愛しい伴侶だ」
「!!」

 なんつーこっぱずかしい台詞を!! 顔が一気に火照るのが分かった。

「ハハ、やはり可愛い」

 真っ赤な顔となっていることにジウシードは嬉しそうに再び唇を合わせた。


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